転生したはいいけどなぜかベルの第二人格になっていました 作:シャイニングピッグEX
『なぁ、ベル』
「なにかなゼロ?」
一人の少年ベルは段差の所で腰を下ろし座っていると独り言を言い出す
『どこのファミリアにも入れてくれないな』
「ははは、どこのファミリアも見た目だけで追い返されるからね」
『もうさ、ダンジョンいかね?』
「それはだめだよ、ダンジョンには冒険者登録をした人しか入れないんだよ?」
『あ~もう、ベル! 俺と変われ!』
ゼロはそういい無理やり表人格になると白かった髪の毛は黒になり赤かった目が青色になる
『ちょっと! ゼロ! いきなり何するんだよ!』
「なぁに、ちょっとダンジョンに入るだけさ」
ゼロはそういうと灰色のカーテンの中に入る
―ダンジョン―
「ここがダンジョンの一層か....そこまで強そうなのはいないな」
ゼロはそういいどこからかキースラッシャーを取り出す
『ゼロ、本当に大丈夫なんだよね?』
「大丈夫だって、それにダンジョンだぜ? 心躍るなぁ!」
ゼロはそういいキースラッシャーでモンスターを倒しながら奥に進んでいく
-数分後-
「なぁ、ベル」
『なに?ゼロ』
「まず謝っとく、すまん」
『突然どうしたの?』
「道に迷った」
『...へ?』
「だから、道に迷ったって」
『えぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』
「さて、どうしたものか」
ゼロはキースラッシャーを肩にかけ段差の所に座る
「とりあえず、今何層かわかるか?」
『多分三から五の間だと思うよ』
「そうか、とりあえず上に上る階段を探すか」
『ゼロがダンジョンに入るときに使ったやつを使えばいいんじゃないの?』
「そんなんじゃつまらないだろ?」
ゼロはそういいダンジョンをさまよう
-さらに数分後-
「なぁ、ベル....あれってミノタウロスだよな?」
『うん、ミノタウロスだね。 本来こんなところにミノタウロスなんて現れないのに』
「あれか? 逃げてたら偶然上に上ってきた的なか?」
『だろうね』
「それじゃあ、ここで倒さなきゃなぁ! ここはまだレベルの低い冒険者がいる場所だろ?」
『まさか挑むのかい?!』
「あぁ、こんな面白そうなのにがすかっての! 心が躍るなぁ!」
ゼロはそういいミノタウロスに向かって走る
「そらそら! その程度か?!」
ゼロはそういいミノタウロスの体をキースラッシャーで切っていく
「おら!」
ゼロはミノタウロスの腹にキースラッシャーで突き刺し
【ズ・キュ・キュ・キューン!!】
ゼロはブレードモードからガンモードに切り替え
「ハッ!」
突き刺したミノタウロスに向かって撃つ
「ヴォォォォォォォォ!!」
ミノタウロスは悲鳴を上げながら後ろに吹き飛びゼロは素早くキーを入力する
【ズ・バ・バ・バーン!】
ガンモードからアックスモードになったキースラッシャーでゼロはミノタウロスに向かって走り出しすれ違いざまに胴体を切り真っ二つにするとミノタウロスは消え魔石が残った
「ゲームクリアだ!」
ゼロはそういい振り向くと
「....あ」
髪の長い金髪の女性にあった
(やべぇ、ベル。 見られちまった)
『だ、大丈夫だよ。 すぐに逃げれば』
(仕方ない、カーテンを使うか)
ゼロはそういいカーテンを女性とゼロの間に出現させる
「っ!」
女性は突然現れた壁に驚き壁が消えるとゼロがいなくなっていた
「誰だったんだろ」
女性はそう思いながら仲間が来るのを待っていた
-オラリアのどこかの階段-
『何とか逃げ出せたけど顔を思いっきり見られたな』
表人格がベルに戻りゼロはそういう
「まったく、ゼロがダンジョンに行かなければよかったのに」
元の白色の髪に戻ったベルはそういいながら再びファミリアを回る
-とあるファミリアの前-
「今日の所はこれで最後にするかな」
ベルはそういいファミリアを訪ねる
-数十秒後-
「ここは子供が来る場所じゃない 早く帰りなさい」
(ここも見た目だけで判断するところか)
ベルはそういいファミリアを立ち去ろうとするとき
「....あ」
「いた...けど髪と目の色が違う」
ベルは先ほどダンジョンで見かけた女性とばったり会った
『落ち着けベル! 幸いまだ俺たちだと気づいてない。 慎重にいくぞ』
(うん、わかった)
ゼロはそういいベルは慎重に行動する
ベルは女性の仲間たちの横を平然とした表情で横を通りすぎようとするが
「おい、ちょっと待て」
一人の男に止められる
「なぜ、お前からミノタウロスの匂いがする? あの場には俺たちしかいなかったはずだ。 それに上層に逃がしたミノタウロスも一匹だけ除き俺たちが倒した。 お前か? 最後の一匹を倒したのは?」
『チッ! ベル逃げるぞ!』
ベルはゼロに従い走り出す
「あっ!おい! 待ちやがれ!」
ベルはすぐに逃げるがさすが一級冒険者というべきかベルはあっさりつかまり男の仲間たちに連行される形で一度訪れたファミリアの中に入っていく