リリカルマジカル頑張ります?(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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一期、二期だとヒロインが別じゃね? とか思ったけど三期になって、なのはのヒロイン度数が上がった気がする。 気のせい?
とりあえず本編どうぞ!


第九話

とりあえず、気絶させたなのはを俺の部屋に運び、一息をつく。 何か言われる前に逃げてきたので、後が怖い。 まぁ、今頃はフェイトがライトニングのほうの試験をやってるから、問題はないだろう。 左手にヒールを掛けながらぼーっとしていると

 

「んっ.......」

 

どうやらなのはが起きたようで、そちら見るとちょうど体を起こしているようだった。 寝ぼけ眼できょろきょろして、俺の姿を見ると一気に覚醒したのか、うつむいてしまう。 俺の部屋でこんなリアクションをされても、それはそれで困るのだが。 頭をガリガリかきながら、なのはの隣に腰を下ろす

 

「ようやくお目覚めか」

 

「・・・・・・ごめん、なさい」

 

「・・・・・・」

 

さっきのことを覚えていたようで、謝って来るがこれまた調子が狂う。 別に謝られることはないのだが、なのはが失敗するなんて昔からのことだし

 

「謝る相手は俺じゃないだろ」

 

「うん......」

 

「はぁ......」

 

なおも俯くなのは、本当に調子が狂う。 俺が怒るとでも思ってるのか、ため息をつくとビクンと肩を震わせた。 それに気が付かないふりをして、なのはの頭を撫でる。 顔を勢い良くあげるなのはだが、なぜか泣きそうだった

 

「・・・・・・」

 

「・・・・・・っ!」

 

少しの間無言で頭を撫でていると、ついになのはは泣き出してしまった。 相も変わらず泣き虫のようで、俺の胸で声を殺して泣き続けるなのは、その間俺はずっと頭を撫でていた

 

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「すっきりしたか」

 

「・・・・・・少しは」

 

その割には不満げな顔なんですがねぇ、まぁ少しは気分が晴れたようなのでよかった

 

「そんで? キレてた理由は?」

 

「うっ、やっぱり聞くよね」

 

「当たり前だ、大体予想はつくが」

 

大体予想はつく。 多分自分が落ちそうになった時のことでも思い出したのだろう、でなきゃあそこまでキレないしな。 八年前、なのはは疲労の蓄積とリンカーコアの酷使で落ちそうになった。 偶然が重なった結果、特に大した怪我もなく、魔法の使用禁止と強制的に休暇を取らせることにより、事なきを得たが

 

「お前はお話(物理)の傾向があるからな、それで思ってることが全部伝わるわけじゃないんだから、ちゃんと腹を割って話せ」

 

「はい......」

 

すっかりショボーンとした表情のなのはだが、苦笑して頭を撫でる

 

「まぁ、ティアナに問題がなかったかと言われれば、首をひねるけどな? そう言うわけで、ちゃんと話せ。 わかったか」

 

「うん。 そう、だね。 話してみることにする」

 

多少元気がないようだが、これなら大丈夫だろう。 頭を撫でるのをやめ、部屋から出て行こうとする

 

「マー君?」

 

「とりあえず腹減った、食堂行く」

 

「え? もうそんな時間なの、待ってよ!」

 

急いで布団から出てきたと思ったら、俺の隣に並び少し頬を膨らませているなのは。 こうでないとな

 

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その夜、俺たちは屋上に集まっていた。 その召集の理由というのは

 

「ガジェットの反応が大量に確認された地点がある、これからそこに向かうメンバーやけど......」

 

「はーい! なら僕に任せてよ!」

 

レヴィが一番に手をあげる。 まぁ、この頃新人の相手、それに俺の鍛錬に軽く付き合ってるだけだからな、そろそろ適度にガス抜きさせないとうるさくなりそうなので、いいと言えばいいのだが

 

「レヴィだけやと心配やな、他は?」

 

「んじゃ、俺行くか。 後は、ユーリとシュテルか?」

 

「せやね、バランスもいいし。 それで」

 

「待ってください!」

 

決まりそうなところに待ったがかかった、待ったをかけたのはティアナだった

 

「なんやティアナ?」

 

「私たちも「邪魔だ」え?」

 

「邪魔だって言ったんだ、今のお前は」

 

呆けるティアナだが、俺は構わず続けていく

 

「今のお前なような、冷静に判断もできないような奴を連れて行っても味方の足を引っ張るだけだ」

 

「そんなこと!!」

 

「ならここで試してみるか?」

 

「え?っ!!」

 

「シグナム!?」

 

横から現れたシグナムに反応できず、ティアナはそのまま殴り飛ばされる。 グーパンだったぞ、グーパン

 

「この程度の動きに反応できないようではお前は邪魔だ、もしそれでも行くといのなら、私を倒して行け」

 

バリアジャケットとレヴァンティンを展開し、俺とティアナの前に立つシグナム、普通ならここではやて辺りが止めるんだが、無言で見ているだけ。 フェイトは止めようとしているみたいだが、アリシアが止めてる。 なのははー、あぁ、シュテルが止めてるのね。 悔しそうに唇をかむティアナだが、時間も押してるし、特に何も言うことはなくヘリに乗り込む

 

「それじゃあちょっくら、行ってきます」

 

「気を付けてなー」

 

「報告は逐一するように」

 

ヘリの扉が閉まる前になのはに口パクで伝えておく、ちゃんとティアナと話しておけと、それを見て固まったようだが、しっかりと頷いた。 それにしても、これからのことを考えると頭が痛い

 

「あぁ、ティーダから粛清が来そうだ......」

 

「クレナイなら大丈夫だと思いますけど?」

 

ユーリが不思議そうに言う。 確かに実力的には勝っている、それは間違いない、だが絶対飲みに行くとき、ぐちぐち言われそうだ。 それでなくても、飲み仲間の中でティーダの妹自慢うざい、となっているのに

 

「ティアナ、どうなりますかね?」

 

「知らん」

 

ヴァイスも話に加わって来る。 なんだかんだ言ってこいつもティアナの練習を見ていたので、気になるんだろうが知らん

 

「知らんて......」

 

「そこらへんはなのはが上手くやるだろ、俺の専門外」

 

「そだねー、くれないはどっちかって言うと壊す専門だし」

 

「何それ怖い」

 

ヴァイスの声質が変わるが、本当なんだよな悲しいことに。 なぜか一時期、立てこもりなどで対峙した犯人が泣きながら俺に謝ってくる、なんて阿鼻叫喚な事態なんてざらだったし。 そいつらは今は奉仕活動や慈善事業などをやって別の意味で有名なのだが

 

「ですが身内には甘いですので、そこがクレナイのいいところです」

 

「ジマンキマシター」

 

声が死んでるぞヴァイス。 雑談をしていると降下ポイントに入ったので、ヘリを降りる準備をする

 

「じゃあヴァイス、頼む」

 

「了解! ご武運を!」

 

「誰に言ってやがる、行くぞ!」

 

「「「はい!」」」

 

------------------------------

 

「んじゃ、お疲れー」

 

「はい、おやすみなさい」

 

「お休みー!」

 

「報告書はどうしますか?」

 

「俺がやるからユーリはこのまま帰っていいぞ」

 

「わかりました」

 

ガジェットを殲滅し終え、六課に帰ってくると結構な時間になっていた。 戦闘時間より移動時間の方が長く、退屈だった。 建物の入り口に人影を見つけた、シルエットからしてティアナか? 近くまで行くとやはりティアナだった

 

「どうした、こんな時間だぞ? そろそろ寝ないと明日の訓練に響くぞ」

 

「あの、その、すみませんでした!」

 

普通にしゃべりかけただけなのに、なぜか謝られたでござる。 いや、予想はつくが

 

「試験の時のことか? 別に気にしてないぞ?」

 

「それもありますけど、出撃の時も」

 

「あー、別にそっちも気にしてない。 お前にも意地があった、そういうことだろ? その様子だと、なのはと話したようだが」

 

「はい」

 

そう言って顔をあげるティアナ、何故苦笑してるんだ

 

「どうした?」

 

「いえ、最初は訓練の話や、模擬戦の話だったんですけど、なんか最後の方はクレナイさんの自慢になってたので......」

 

「あいつは後でシメる」

 

後輩に何話してるんだアイツは、呆れ通り越して脱力したわ

 

「あはは......私、頑張ろうと思います」

 

「まぁ無理せず頑張れ」

 

そう言って俺は、二、三回ティアナの頭をポンポンして、その場を離れた。 はよ報告書だして寝たいしな

 




ティアナが微妙に主人公の毒牙かかっているような気がしなくもない。 あ、ヒロインではないですよ? もともとStSは構想入ってなかったし。 個人的には実力十分だし、入れてもそんなに違和感ないような気がしますが

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