リリカルマジカル頑張ります?(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
次の日から俺は修行を開始した。 辛いなんて生易しいものじゃない、死ぬ。 前世でもそうだが、今まで生きてきた中で、こんなに死にそうな思いしたことない。 死ぬときは寿命だし、しかも前の世界でも健康体そのものだったしな! なんてやり場のない怒りをぶつけながら、がむしゃらに修行をこなしいて行く。休みの日はなのはと遊び、時間が余ったらなのはと遊び、なのはの応援を受けながらしごかれ。 ちなみになのはが応援に来ていると全体的に甘いが、なのはがいなくなると恭也さんから地獄のようなしごきを受けることになる。 実際美由紀さん何度も止めてたし。 さてここで、なんでなのは中心のに話が進んでいるかというと、俺は現在高町家に居候している。 正確には修行が終わるまでだが。 なぜかって? 俺の保護者、つまりは育ての親なのだが、許可したらしい。 まぁ、あの日以来そりが合わなくなってきてたから、丁度いいと言えばいいんだけど。俺の近況はそんな感じだ
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そして月日は流れ、俺は来年から通う学校、私立聖祥大附属小学校から徒歩で帰宅している途中だ。 あの親、自分は車で来たくせに急用ができたって帰りやがった
『これって育児放棄になるんじゃね?』
『該当しそうなような、そうでもないような』
『家からは結構距離がありますね、通学はバスですか?』
『まぁそうなると思います、いくらなんでもこの距離通うとなると、結構早起きになりますから』
なんて世間話を念話でしながら帰る。だが、その途中で困っている子を見かけた。 足が不自由なのか車いすに乗ってるのはいいが、どうも段差から片方車輪が落ちてしまっていた。 周りの人は見てみぬふりをしているが、流石にこの状況
『助けないわけにいかないよなぁ......』
『普段マスターはなのは様をお人よし、なんて言ってますがマスターも大概だと思いますよ?』
『自覚はあるから言うんじゃないよ、この駄デバイス』
『駄!?』
地味にショックを受けているようだが、こっちだって心に傷を負ったんだ、これくらいの仕返しは許される、なんて自己弁護しながらその車いすの子に近づき
まずは傾きを直す
「ほえ?」
「ごめん、見てられなくて。 それよりもこれでどうにかできる?」
「ちょっと待ってな」
子供の力だ。 ハッキリ言おう、いくら軽いと言っても人一人乗ってて、しかもハンドル操作で動くし、バッテリーあるから重いのだ、それを支えてるんだいくらか余裕あるとはいえ魔法の補助もしていない、長くは持たない
「あかん駄目みたいや......」
「まぁそう言うことなら」
流石に安全を考えて魔法の補助を入れ、縁石の上まで戻す
「ほい」
「ありがとうな、ちょっとぶつけられてしもうて」
「大丈夫だったの?」
「この通りや」
そう胸を張るがいまいち反応しずらい、まぁこういう子は同情とかされたくないだろうし、普通に接しよう
「怪我とかはないみたいだね、それに車いすの方も何ともないみたいだし」
「・・・・・・」
普通に言ったはずなのだがポカンとされてしまう
『なんかまずった?』
『どうなんでしょうか?流石に私もこれは判断しかねますね......』
俺のつぶやきをエリス様が拾ってくれる、のはいいんだがまぁ確かにわからない、わからないので聞くことにした
「な、なんかまずいこと言った?」
そう恐る恐る聞くと、何故かクスッと笑われた
「ううん! 別に何でもあらへんよ? そだ、名前教えてくれへん?」
「う、うん。 僕は紅魔狸男」
「魔狸男かぁ.......面白い名前やね」
「本人にとっては面白くないけどね...... 君は?」
「はやて、八神はやてって言うんや」
「そっか、えーと」
「はやてでええよ?」
「それじゃあはやてちゃん、家どこ、このまま送るよ」
「マリオ君は優しいなぁ」
「茶化さないで、それでどこ?」
「・・・・・・迷惑やろ?」
車いすを押してるため表情は見えないが、声は少し暗くなる。 またかよ、この世界の子供闇抱えすぎじゃない? まぁ良いけどさ
「別にそんなことないよ?そんなこと気にするくらいなら、名前呼びのこと考えて欲しいんだけど」
「ふふっ、わかった。 ならまー君でどうやろか?」
「そうやって呼んでる幼なじみいるけど、まぁいっか」
「その話、詳しく!」
なんて元気が出たはやてと楽しく雑談していた
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それからというもの後日はやてをなのはに紹介したのだが、何故かひと悶着あったが割愛する。 小学校に入学しても修行する日々は変わらず、相変わらず恭也さんにしごかれている、まぁこの頃ギアを一つ上げたのか、ぼこぼこにされる回数が増えた。 しかも美由紀さんも止めなくなってきてる。いや、正確には止める必要がなくなってきてるわけだが。 修行の空き時間は、なのはやはやてと遊んだりと、ふと考えたらかなりリア充じゃないかと。 そうそう、小学校入学と言えば、一つの出来事があった。 俺となのはは小学校に行っても、なのはは常に俺の近くにいた。 そこはいい、別になれたし、その時俺はトイレに行っていたのだが、何故か泣き声が聞こえたのでそちらに行ってみると、なのはと金髪の子が泣いていて、紫の髪の子がおろおろしていた現場に遭遇した。 かなり頭が痛かったのだが関わらないわけにいかず、紫の髪の子に状況説明を頼んだのだが。 それがきっかけで金髪の子、アリサバーニングスと月村すずかと仲良くなったのだ。 小さいころだからなのか、女の子だからなのかわからないが、すごいよね。 そしてもう一つ、猫を拾ったのだ。 その猫というのがリニスという名前で、魔法の関係者だった。 それもフェイト陣営の。 そんな小さなハプニング(?)はあったものの、俺たちは小学三年生になっていた
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「今日転校生がくるみたいよ?」
「そうなの?」
「あー、なんか職員室騒がしかったらしいしね」
「本当?コウ君」
なぜかすずかは俺のことをコウ君と呼ぶ、まぁ簡単な話、俺が名前呼びを嫌うと、紅だからクレナイではなくベニとかのコウと呼ぶことにしたらしい。結構斬新だよね、そんなこと思いつかなかったし。 まぁコウと呼ばれるのも、気に入っているからいいんだけど、名前呼びはマジで勘弁
「うん、クラスの子も言ってたよ」
「どんな子が来るか聞いたの?」
「ううん、聞いてないよ。 アリサなら知ってるんじゃないの?」
「いや知らないわよ? 私を勝手に委員長にするのはやめなさいよね、魔狸男!」
「いや悪いとは思うけどさ、そっちで呼ぶのは勘弁してくれ」
「誠意が足りないわよ、紅」
なんて笑って許してくれるあたり、ツンデレだよな
「誰がツンデレよ」
「どうしたのアリサちゃん?」
「いや、言わなきゃいけないような気がして」
「「?」」
無駄に勘が鋭いやつである、てか基本俺の周りは勘が鋭い奴らばかりである
「はーい、座ってー」
先生がそう言うと散り散りになるクラスメイト、少しそわそわしているが、全然気にしない
「それじゃあ今日は、新しいお友達を紹介するねー! 入ってきてー」
先生がそう言うと教室に入ってくる転校生、騒がしくなる教室だが、俺は別の意味で冷や汗をかく。入ってきたのは金髪の少年、てかまんま子ギルだった
「・・・・・・」
自己紹介をしているが頭に内容が入ってこない、これ、いろんな意味でまずくない? そう思わずにはいられない。
原作開始まで数日、物語は大きく動き始める
そんなわけでプロローグ最終話! やっとプロローグ終わり、そして無印へ
最後に出てきた転校生は、お分かりの通りあれです(笑)
それでは次のお話で、感想評価お待ちしております
追記:大事なところ入れ忘れていたので追記