リリカルマジカル頑張ります?(仮)   作:サクサクフェイはや幻想入り

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さてさて、A'sも終わりが近づいて来ました、本編どうぞ!


第十四話

十二月二十四日、クリスマスイブに、俺たちは病院の前にいた。 理由は簡単だ、はやてが定期検診のため、俺たちはそれが終わるのを待っている、こういうわけだ

 

「はやて、早く来ないかしら」

 

「定期健診だっていてたから、そんなにかからないんじゃないかな?」

 

腕時計を見ると、異常がなければそろそろ終わる時間だった

 

「そろそろ終わるころかな」

 

「あー、そうだね」

 

「アリシア、詳しいね」

 

「まーねー、一緒に住んでた時期もあったし」

 

「あれ? 私この中だと一番付き合い長いのに、一緒に行ったこととかない......」

 

いくら仲の良い友達でも、通院は一緒にしないだろ。 アリシアが行ったのだって、俺やリニスさんがいなくて、つまらなかったからだし。 一応なのはには、何も言わないでおいた、傷えぐりそうだし。 一瞬空気が変わった、他の奴らを見ると変わらない様子だが、俺にはわかる。 それに、もう一つ確定的にわかることがある

 

「お前ら後から来い、俺ちょっと先に行く。 エピオン、セットアップ」

 

一瞬で結界を貼り終え、屋上に上がる、そこには、バインドで捕らわれたヴォルケンリッターたちと、はやての姿と、仮面の男たちがシグナムたちに、剣を振り下ろそうとする姿だった

 

「間一髪だったな」

 

「まー君!!」

 

「お前は!?」

 

「この!!」

 

「遅いんだよ!ペインバインド!!」

 

「「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」」

 

腕を掴んで止めると、すぐさま応戦しようとしたが、遅すぎる、そのままバインドで縛り上げて、転がしておいた

 

「はやて、大丈夫か!?」

 

「私は大丈夫やけど、みんなは!?」

 

「大丈夫、気を失ってるだけみたいだ」

 

「それは......うっ!?」

 

「はやて!? くそ!?」

 

苦しみだしたはやてから距離を取る、どうやら、闇の書が完成してしまったようだ。 前回の俺のアフロ事件から、ヴォルケンリッターたちの動き抑制、およびなのはやフェイトが自分から志願したことにより、蒐集を行ったのだが、最後の一ページ、つまり665ページで止めておいたのだが、何の拍子か666ページ分全部集まってしまったらしい

 

「マー君!」

 

「クレナイ!」

 

「クー!」

 

「紅!」

 

「コウ君!」

 

「全員来たか......」

 

そして全員きてしまったようで、俺は急いで障壁を貼り、目の前の魔力を防ぐ

 

「どういう状況なの!?」

 

「見ての通り、闇の書が完全に起動した。 障壁張るのに集中するから、お前たちはシグナムたちを頼む」

 

「でもさクー、蒐集って665ページで止めたんじゃ」

 

「さぁな、そこに転がってるやつらが、なんか細工したんじゃないか?」

 

アリシアの問いに、俺は悲鳴をあげながら転がっている、二人の仮面の男を指さす

 

「ふーん、この人たちがはやてちゃんたちを」

 

「気持ちはわかるが、今は目の前のことに集中してくれ、すずか。 来るぞ」

 

「またこうなってしまったのだな......」

 

そこにははやての姿はなく、銀髪の赤目の女の人が立っていた

 

「はやては!?」

 

「主なら私の中で眠っている、そして、お前たちもじきに同じところに行く、お前たちは主の親友、ならばこそだ」

 

「・・・・・・勝手なこと言ってくれる」

 

悲しそうな顔でそう告げる管制人格、ユニゾン事故、というよりも取り込みか、それがこの状態だ

 

「はやてがこの状況を望んだとでも?」

 

障壁を解き、管制人格の目の前に立つ

 

「そうだ、こんな世界夢であればいいと、そう望んでいる」

 

「そんなこと、あるはずねぇだろ」

 

「そうだ、主の願いは」

 

「はやてちゃんの願いは」

 

「私たち、そしてお前も入れて暮らすことだ!」

 

唯一、定期検診に来ていなかったザフィーラは、文字通り飛んできた。 そして、今だに意識がはっきりしていないのか、立つのもやっとな、他のヴォルケンリッターたちの前に立つ

 

「遅かったなザフィーラ」

 

「すまないな」

 

「んじゃ、そいつら頼むわ」

 

「盾の守護獣の名に懸けて」

 

「そりゃ結構。で? はやてと暮らしていた、こいつらはそう言ってるが、お前だってそうだろ?」

 

「我は魔導書、壊れた魔導書だ。 だから、主の願いも狂ったようにしか叶えられぬ」

 

「ちっ!ザフィーラ! なのははそのままヴィータを、フェイトはアリシアを頼む!」

 

「わかっている!」

 

「は、はい!」

 

「わかった」

 

「ちょっと、私たちは!?」

 

「そうだよ!」

 

「じっとしてろ!」

 

そう言って、アリサとすずかを抱え、その場から急いで離脱する。 広範囲攻撃、あいつはそれをする気だった

 

「遠き地にて闇に沈め、ディアボリックエミッション」

 

たちまち管制人格から黒い球体が広がり、当たりを飲み込んでいく

 

「あんまり離れすぎてもな、この建物に降ろすぞ! カートリッジロード!」

 

アリサとすずかを下ろし、一発使い強化した障壁を出す。 傷一つなく耐えきったようで、本当にこのカートリッジシステムのおかしさがうかがえる。ちなみに今回は、最初からリミッターを外している

 

「どうすんのよ、アレ......」

 

今の範囲攻撃を見て、顔を真っ青にしながら言うアリサ。 すずかを見ると、同様の顔をしていた

 

「まぁやりようは、いくらでもある。 まぁ、厄介なのは募集した相手の技が使えるからな」

 

「勝てるの?」

 

「何言ってるんだか.......勝てる勝てないじゃなくて、勝つんだよ。 でなきゃハッピーエンドにはならないでしょ?」

 

二人にそうやって笑いかけると、一瞬呆けたが、アリサは仕方ないと呆れ顔で、すずかはいつものように笑っていた

 

「まったく、アンタは」

 

「うん、コウ君らしいね」

 

「どういうことかねぇ......」

 

「クレナイ!」

 

「マー君!」

 

どうやらなのはたちも集まってきたようで、そこに復活したヴォルケンリッターたちも加わる

 

「すまない」

 

「その迷惑かけたな」

 

「ごめんなさい、私たちが付いていながら」

 

「まぁ過ぎたことはいい、とりあえずアレをどう止めるかだ」

 

そう言って、あの場から動いていない管制人格を指さす。 こちらの様子をうかがっているのか、それとも手を出さない限り、こちらには仕掛けてこないのか

 

「すまないが、私たちは力になれそうにない」

 

「あぁ、今ここにいるから何ともないが、近くに行けば行くほど、あいつからの干渉を受ける」

 

「最悪、貴方たちを後ろから襲いかねないわ」

 

「そんな......」

 

「お前たちって今どんな状況なわけ?」

 

「どんな状況とは?」

 

「いや、闇の書完全起動してるのに、こうやって離れて居れば、普通に会話できるじゃん? 制御系とかどうなってんのかなーって?」

 

「確かに......」

 

そこで考えこむヴォルケンリッターたちだが、答えが出るはずもなく

 

「わかんねーよ!」

 

「逆切れ!? しかもするのはマー君にであって、私じゃないよ!?」

 

「うーむ、もしかしたら、一応独立してんのかもな」

 

そう言って取り出すのは、ストレージデバイス

 

「お前それは!?」

 

「夜天の魔導書ではないよ、これは俺とライトニングが、必死こいて作った夜天の書のコピー、だが本物とほとんど遜色ない。 そこでなんだが賭けに出るか?」

 

ヴォルケンリッターたちを見回し、そう告げる。 俺の仮説があってるなら、大丈夫なはずなのだが、なんせライトニングは、はやてと一緒に取り込まれたのか、念話にも答えない状態だ

 

「・・・・・・聞こう」

 

「この中にはライトニングが仮で、お前ら守護騎士プログラムが入ってる、蒐集機能もそのままだからな、蒐集すれば、そのプログラムにお前達のデータが上書きされるようになってる」

 

「だったらすればいいじゃねえかよ」

 

「一応闇の書の浸食に対応するワクチンも入ってる、だがお前らの状態が分からない以上、これをハックされたら、それこそ八方塞がりになるわけなんだが」

 

「分の悪い賭けね」

 

「だからこそだ、だから聞く。 この中に入るか、それとも戦い続けるか」

 

「どちらにしても我らに手段はない」

 

「私は入ろう、お前の見立てはどうなんだ?」

 

「正直言って五分、ライトニングがいれば、わかるかもしれないが、いないし」

 

「いいさ乗ってやるよ、ただしはやてはきっちり助けろ」

 

「了解。 盟主権限発動、リンカーコア蒐集」

 

「蒐集開始」

 

「主を頼む」

 

「頼んだぜ」

 

「みんなお願いね」

 

「頼んだ」

 

ヴォルケンリッターたちの蒐集が始まり、一言ずつ言葉を残し、消えて行った。 夜天の書を見ると、どうやら成功のようで

 

「ハック無し、リンカーコアの書き換えも、正常に始まってるみたいだな」

 

「それじゃあ」

 

「あぁ、後ははやてと管制人格を救い出してやれば、どうにでもなる」

 

 

 

 

 




少し強引に進めたけど、A's編も終盤

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