リリカルマジカル頑張ります?(仮) 作:サクサクフェイはや幻想入り
それでは本編どうぞ
医務室の担当が戻ってくるまで暇だったので、アリシアと喋っていたのだが、担当が戻ってきたら戻ってきたで騒がしくなった。 まぁ、死人がよみがえったのだ、騒がしくなるのは当たり前で、俺はその場に居合わせたのだ、もちろん事情は聞かれた、聞かれたが馬鹿正直に言うわけがなく、医務室に行ったら、生体ポッドの中で苦しそうだったので出してあげた、としか言わなかった。 事前に口裏を合わせといたアリシアもそう言ったので、今回の件は謎のまま、ということになった。 俺はその日で帰ったので、詳しくは知らないが、クロノに聞いた話だと、その日からアリシアは精密検査漬けだったらしい。 まぁ、当たり前だ、目が覚めたとはいえ、その醒めた理由は原因不明、また体の方もそのまま保存されてたとはいえ、どんなことがあるかわからないと、検査をしたらしいのだが、オールオッケー、健康体そのものだったらしい。 しかも普通に歩けるとのこと。 さて、なぜこんなことを俺が長々説明しているかというと
「またお世話になりますね、クレナイ」
「よろしくねクー!」
「どうしてこうなった......」
目の前にリニスさんとアリシアがいるからだ、リニスさんと俺に関しては、プレシアのことを知っているのに黙っていたのだが、そのことについては厳重注意だけで終わった。 なので、リニスさんは一応俺の仮の使い魔、ということで、こっちに返されることになったのだが、ちょうどその時にアリシアの身柄をどうしようか、ということになっていたらしく、ちょうどいいのがいるということで、アリシアも俺に会いたいと言っていたらしく、押し付けられた。 本当はプレシアと一緒に居させるのがいいのだろうが、本人は一応、犯罪者ということもあり、一緒に居させるわけにもいかない、という判断だ。 まぁ? 英雄王に罪をほとんど擦り付けたので、プレシアさんの罪は、捜査の妨害(これはアースラに次元跳躍攻撃をした分)と局員に攻撃したことくらいで、罪は重いが司法取引と昔の事故の証拠があるので、そんなにかからないだろうとのこと。 フェイトは罪自体があまりなく、判決が決まるまでなので、プレシアさんよりも早く出てくるだろうとのこと。 そんなわけで、プレシアさんのちゃんとした戸籍が作られるまで、という条件付きで家で預かることになったのだ。 フェイトたちが暮らしていたマンション? あれはもう管理局によって解約されてます。 とりあえず無邪気に抱き着いてきているアリシアを離し、家の案内を
「そんなわけで、あとはよろしくリニスさん」
リニスさんに押し付けて出かけようとしたのだが、袖を二人に掴まれていた
「どこに行くんですか、クレナイ」
「・・・・・・はやてんとこ、しばらく顔出せないって、言ってはあったんだけど、お怒りの電話が昨日きてな、しかもアリサとすずかちゃんが魔法の存在を言ってたらしく、その説明をば」
「魔法の説明を彼女に?」
驚いた顔をするリニスさん、言いたいことはわかる、はやてに説明するということは、必然的に夜天の書を説明する必要があるわけで
「ねぇねぇ、一ついいかな?」
「なんだ?」
アリシアがそでを引っ張ってきたので、そっちを向くと不思議そうな顔をしていた
「はやてって誰?」
「「あ」」
俺とリニスさんは顔を見合わせ、急いでアリシアに説明をする
「ふーん、つまり魔法の才能のある子なんだ、いいなぁ......」
「あー、そう言えばアリシアは魔力資質受け継いでないんだよな」
「うん、だからフェイトみたく魔法は使えないんだよねー」
苦笑しているアリシアだが、心の声が駄々洩れだ、これは早急に何とかする必要があるようだな
『またマスターが、とんでもないことを考えてる気がします』
『ぶっ飛ばすぞ、この駄デバイス』
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「ほぇー、私にも魔法の才能がなー」
はやて宅にて、俺はアリサ宅での出来事を語り、セットアップしてバリアジャケットを見せたりして魔法の存在を伝えた。 ちなみに一番受けがよかったのは、リニスさんの変身魔法と猫耳だった、解せぬ。 そして一番大事なことだが、ロストロギアである夜天の書の説明と、彼女自身魔法が使えるということの説明を
「それはええんやけど、その子誰?」
俺の隣、正確には、俺の腕に抱き着いて頬ずりしているアリシアを指さすはやて、なんか口元が引きつってるのは、俺の見間違いであってほしい。 説教を追加されるのは嫌だぞ俺は、家についたら説教食らったのだから
「いい加減にしろアリシア、で、はやての質問だが」
「ぶーぶー! 私アリシアテスタロッサ、よろしくね、えっと......」
「はやて、八神はやてや、よろしくな。 それで、なんでアリシアちゃんはそんなにまー君にくっついてるんや?」
「はやてだね、よろしく! なんでくっついているのかは、秘密!」
はやてのこめかみに青筋が増えた気がした、俺なんか射殺さんばかりに見てるし、俺の責任じゃないんですが、しかもなんでこんなになついてるのは俺も理由わからないし。 とりあえずアリシアにチョップをし、はやての隣に座っているリニスさんに目で合図、アリシアの隣に行ってもらい、俺はそのまま立つことにした。 はやての隣に行くとろくなことにならない気がするので
「そう言うわけではやて、魔法の訓練受けないか?」
「どういうこと?」
「これはもともと考えていたのですがはやて、貴方の足が動かないのは、夜天の書、いえ闇の書のせいなんです」
「闇の書?」
「お前が今持っているその本、本当の名前は夜天の書なんだが、今は闇の書って呼ばれてる」
「なんでや?」
「闇の書って確か、色々な災厄を引き起こしてきた本だよね?」
「正解ですアリシア、なぜそうなったかはわかりませんが、夜天の書の名前はいつの間にか埋もれ、闇の書となっています。 夜天の書、という名前が出てきたのはクレナイからなので、クレナイ、そこら辺の説明をお願いしてもいいですか?」
「俺も正確には知らないからコイツからだな、ライトニング頼む」
「了解、マスター」
それからライトニングが語った内容は酷いもので、夜天の書自体には罪のないことが分かった
「歴代の主たちの改悪、ですか......」
「思ってたよりも酷いね」
「なあライトニング? 夜天の書は元に戻るんか?」
「わかりません、夜天の書は起動すらしていませんから、解析しようがないんです」
「まぁ起動したら解析はするつもりだ、こればっかりは前からライトニングと話してたし」
「お願い、まー君。 夜天の書を、この子を救ってあげて欲しいんや」
そう言って頭を下げるはやて、その手は震えていた。 それが怒りなのか、悲しみなのはかはわからないが
「全力は尽くすさ、はやての力を借りるかもしれないけど」
「私の力? でも魔法のことならまー君の方が......」
「今の夜天の主はお前だ、力借りることになるだろう?」
はやての目線に合わせしゃがみ込み、頭を撫でる。 はやては目尻に涙をためていたが、撫でると、最初は驚いたようだが、徐々に笑顔になって
「うん!」
と笑ってくれた、たのだが
「むー! はやてばっかりずるい!」
後ろからアリシアの声がして、やめて立ったのだが
「むっふっふ! 羨ましいやろ」
なんて言って今度は、はやてが腕に抱きついてきた、今度はこいつか。 俺は流石に呆れる、そんな俺のことはお構いなしに、はやてとアリシアの言い合いは激化していったが
「はいはい、二人とも、まだ話は終わっていませんよ?」
手を叩き注目を集めるリニスさん、リニスさんにそう言われて黙る二人、俺は丁度いいと元の位置に戻ろうとするのだが、はやてが腕を離してくれず断念
「そう言うわけですから、明日からはやては魔法の訓練をしますよ、場所は......」
「家でいいんじゃないか?」
「そう......ですね、何かあったとき対応しやすいですし、そのままはやては家に泊まりに来ますか?」
「ええの!?」
「今更一人や二人増えたって構わん、どうせ育ての親もいないしな」
「それじゃあ、準備してくる!!」
「はやて! もう、私も手伝ってきますねクレナイ」
「アリシアも連れてってくれ」
「もちろん!」
「リーニースー」
閉じられるドア、一人になって急に静かに感じる。
『それでライトニング、監視の方は?』
『依然続いています、誰の使い魔だか知らないが......いや、可能性があるとしたら足長おじさんのか?』
『はい、そういう意味では、はやて様を家に招待するのはいい判断だと思います』
『家の周りには結界常に張っておいた方がいいな、あとはやてには監視用のフェイクも』
『幻術魔法ですね、それとなく使っておきましょう』
『頼む』
『それにしても、さっきの話ですが』
『さっきの? 夜天の書の話か?』
『はい、管理局の文献、およびエリス様の話を聞いて思ったのですが、どうもつじつまが合わないところがあるのです』
『どういうことだ?』
『闇の書の改変です、本当に過去の主たちが、改悪しただけなのでしょうか?』
『調べるのはお前に任せる、夜天の書の解析もな』
『お任せください。 と言っても、もう仮説は組み立て終わってるんですが』
『仮説?』
『キーワードは紫天の書』
『なんだっけ、どっかで聞いたことある』
『ゲームのほうですが』
『あー、あの格ゲーもどきね』
『はい』
『まぁお前に任せるさ、優秀だし。 手伝えるなら、手伝うから』
『その時はお願いします、マスター』
またも3000字オーバー、もう気にしない。
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