インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語 作:ウィングゼロ
優希達がIS学園からヘリで出立して大凡1時間半が経過した。
到着までの時間を使い優希は簪に昨晩と同じく二つ同時テストをやらせて…今終えたテストの採点をしていた。
「よし、終わり……取りあえず昨日よりかはマシになってるな」
採点を終えた優希は簪に昨晩よりかはマシになっていると言うと簪は少しほっとした表情を見せる。
「ん?なんや?優希?簪ちゃんにマルチタスクを教えとるんか?」
優希と簪のやりとりを気になってかはやてが近づいてきててすとを覗き込むと…優希の意図を理解してマルチタスクの単語を口にすると簪は首を傾げた?
「マルチタスク?」
「え!?優希…なんも教えてないんか?」
「いやだって……罰ゲームはなったけど昔に俺にやったのと同じ形式でやってるわけだから…」
「いや…あれはな…」
《罰ゲームって何のことだろう…》
マルチタスクのことを教えていなかった理由を訪ねるはやてに優希は昔に自分もやったような方法での習得することを考えていてその後も親子で話し合いをする中、簪は優希が口にした罰ゲームについて少し気になった
優希とはやてが話し合いは少ししてから終わり…優希は簪に向くとマルチタスクについての話をしはじめる。
「えっと、簪…この第三段階の目的はマルチタスクを習得することが目的なんだ」
「そもそも、マルチタスクちゅうんわな…並行思考で二つのことを同時に処理することや……例えば……そやな…テレビ見ながら…料理する……簡単に言えることやけど…普通はどっちかに集中しなあかんよな」
「だから、両方とも出来るようにするのがマルチタスク…ということですか?」
「うん、そうや、直ぐに理解くれて助かるわ」
優希とはやても交えてマルチタスクの説明を行い習得しようとしている。簪に理解をさせる。
「でも~そのマルチタスクを覚えてISに何か有利なことがあるの~」
「ああ、それは…」
優希が本音の質問に対して返答を言い切ろうとしたがヘリが大きく揺れる。
「何!?」
触れたことでただことではないと判断する簪。優希も来たかという顔で操縦席に居るヴァイスに向けて声を掛ける。
「ヴァイス!!」
「ああ、後方から十機位付けてきてやがる!」
声を荒げながら現在の状況を説明をするヴァイス、優希は少し考えた後…何かを決意したのは後部ハッチの方にへと向かう
「ヴァイス、ハッチを開けてくれ俺が出る」
「待って優希!優希が出るなら私も……」
ヴァイスに出撃すると伝える優希に簪も出撃すると志願するが優希の表情は険しい顔をしていた。
「駄目だ」
「どうして!?私だって優希の援護ぐらい……」
「相手を殺す……その覚悟があるのか?」
いつもとは全く違う優希の気迫と殺すという言葉に簪はたじろぐ。
「相手は恐らく倉持技研の連中だ……理由は……大体分かるだろ?」
「………私……ううん、打鉄弐式か……」
優希の口から敵は倉持技研であることを教えられると襲われている理由は自分の専用機を目当てに来たのだろうと簪は察する。
その理由は先のトーナメントが起因出る。
決勝戦で織斑一夏…基、白式を圧倒して見せたかつての欠陥品……これではいいデータが取れないと踏んで手の平を返すように打鉄弐式のデータを要求した。
しかしこれまでの仕打ちで倉持技研とは完全に縁を切っていたためにその要請を拒否……その話を知った企業が波のように我先と契約を迫ったが……すでに簪の意中はバニングス社であったため全て断った。
倉持技研はあの手この手で打鉄弐式を取り戻そうと疾走したが全て失敗……ついに輸送中を襲うという暴挙に出たのだ。
「織斑先生にも忠告されたよ倉持技研が妙な動きをしているから気をつけろって……この空路を取ったのも被害を最小限にするためもある………力を持つ責務…………ちゃんとわかってるだろ?」
そう簪に優しく言うとヘリの後部ハッチが開きヘリの後方からミサイルが四つこっちに向かっているのが優希の目で視認する。
「あっちも本気で落とす気だな……!」
倉持技研もこちらのヘリを落とそうとしているのを確認すると優希はリヴァイヴを起動して
「それじゃあ出るから…母さん、ヴァイス…もしもの時のバックアップよろしく」
「うん、わかったわ」
撃ち落としたのを見て、二人にもしもの対処をお願いしはやてが了承すると優希はヘリから飛び出した。