インフィニット・ストラトス 夜天の息子の鮮烈なる物語 作:ウィングゼロ
クラスメイトに茶化されて恥ずかしい気分になりながら寮に戻ってきた、私は部屋に戻り昨日のうちに荷造りしていた。
優希の方のベッドを見るとまだバッグはあるから部屋には戻ってきてないみたいだ。
少し待っていようかとベッドに腰掛けると部屋のドアが開かれて帰ってきたと思い扉の方を見ると入ってきたのは優希ではなく……本音であった。
本音の姿はワインレッド色のシャツに紺色のスカートそして腕の丈があっていないベージュ色ロングコートを羽織り、いかにも遊びに行くような服装である。
『本音……その服装は……』
「ほえ?だってバニングス社に行くんだし制服はちょっと駄目かな~なんて」
『……でも遊びに行くわけじゃないし…』
格好から見るとそう思いたくもなる…そう思っているとまた扉が開いて優希が帰ってくる。
『優希、お帰り…ちょっと遅かったけど何かあったの?』
「いや、織斑先生に呼び止められてな…それで遅れただけだ」
と遅れた理由を説明を優希…私は織斑先生が関わっていると聞くと少し不安になった。
これまで優希が外に出た時は必ずといわんばかりに厄介ごとが起こる、それを思って静止したのかもしれない。
不安な顔で優希を見ていると気づいた優希は笑みを浮かべて口を開ける。
「安心しろ…中止しないって、ただ注意しろと言われただけ…さてと……待たせると行けないからな……」
そういって自分のベッドの上にあるバッグを手に持って……休む間もなく優希は部屋をでていき私達も続けて部屋をでていった。
寮を出て向かったのは駅……ではなくヘリポート…
理由は言わずもわかる…優希が原因だ。
ことあるごとに優希は狙われているために陸路ではなく、空路を使うことにした。
それも公共機関のものではなくバニングス社のヘリらしい……特別待遇というやつかな?
そんなことでヘリポートに付いた私達だけど……ヘリはまだ到着していない。
少し待つことになると後ろから走ってくる足音が二つ……振り向くとそこにはセシリアと鈴が走ってこちらに向かってきているのがわかる。
「「はぁはぁはぁ…」」
「おいおい、二人ともどうしたんだよ…」
息ぴったしの鈴とセシリアに優希は訪ねると二人はいきなり優希に詰めよる。
「き、聞いていませんわよ!簪さんと本音さんお二人でひ、秘密の特訓なんて!」
「そ、そ、そ、そうよ!い、いい、いかがわしいじゃない!」
何故か話がずれている気がする…
慌てている二人の言い分を聞いた優希は首を傾げて当たり前に二人への返答を返す。
「秘密の特訓…ってただ俺達は更識さんに勝つためにみっちりと簪を鍛えるだけで…他に意味合いとかはないからな」
…うん、そうだよね…あくまでそうだもんね…
実際少し期待してたり…してました。
「で、ですが…!つい勢いということも…っ!!」
と、セシリアが更に勢いを増していき…それに押される優希だが、突如背後から出席簿の一撃が振り落とされてセシリアは猛烈とする。
「全く、八神は更識妹を鍛えるだけだ…変な妄想を浮かべるな…馬鹿者が」
更にセシリア達の後ろから織斑先生と山田先生…恐らく見送りに来たのだろうか
そうしていると遠くからプロペラ音が耳に聞こえてくる
みんな、聞こえてくる方向に視線を向けるとこっちに一台のヘリが向かってきているのがわかる。
だけどそれは普通のヘリではない…
どこぞの良く落ちるヘリではなく軍用に配備されているような軍用のヘリ…バニングス社はそんなものまで所有しているというのか……
そしてヘリはヘリポートに着陸、その着陸のうまさに織斑先生は感心を覚える中ヘリの後部ハッチが開いていく……そして……
「HEY!!!!待たせたな~優希に簪ちゃん!それと本音ちゃん!!このはやてちゃんが来たからにはもう安心や!大船に乗った気持ちで安心な空の旅をお約束するでぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!?!?!ゆ、優希ちょっとたんま!!」
ハッチから現れたのは決めポーズを決めている優希のお母さん……それを見た優希が高速で接近しアイアンクローをかますのであった。