ラブライブ!side “M” お兄ちゃんは魔法使い   作:真仁

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いつもよりも文章量少なめなので1.5話的な感じの話になります


幕間 初めましてのご挨拶?その1 “fromオリジナル”

「爆走バイク事件」(穂乃果命名)から一夜明けた次の日。束は珍しくいつもよりも深い眠りについていた。理由は暴走する自転車を追って走り回った事もあるがそれ以上に魔法を使用した事が大きかった。

魔法は使用する際に魔力を消費する。魔力を消費すると一時的な疲労状態に陥る。発動する魔法によって消費する魔力、即ち疲労度も異なるが本人曰く大体魔法1つの発動が50m走1回分の疲労らしく1回程度ならそれほど大きくは疲れないが間隔をおかず2回3回と連続で使用すれば疲労も溜まっていってしまう為、束は普段は魔法の連続使用には気を遣っているのである。ちなみに解呪法は発動条件も決まっている上に魔力消費量も3〜4倍になる為使用は文字通り一発勝負になる。

そんな訳で昨日は魔法を連続で使用、更に解呪法まで使った為、束は死んだように眠るのだった。

そんな束が眠るベッドに忍びよる怪しい影があった。

影は熟睡している束を覗き込むとニヤリと笑みを浮かべる。右手には朝日の光を浴びて細長い剣状の何かが鈍く光を放っている。影は両手を大きく振り上げそして束の顔面に向かってその手に持っているものを思い切り振り下ろした!

束「ッ⁉︎」

スパァァァンッ!

大きな音が室内に響き渡る。束は間一髪飛び起きて攻撃をかわしていた。

束「・・・これは一体何のつもりかな?・・・穂乃果?」

穂乃果「あ、あはは・・・たまには穂乃果がお兄ちゃんを起こしてあげようかな〜?なんて・・・」

影の正体・・・ハリセンを持った穂乃果は枕元にハリセンを叩きつけたまま苦笑する。

穂乃果「ほ、ホントだよ!ほら!今日は穂乃果お兄ちゃんよりも早く起きれたからお兄ちゃんを逆に起こしてあげようと・・・」

束「で、いつも強引に起こされてるからそのお礼を?」

穂乃果「ガツンと一発!・・・あ」

束「穂乃果ァァァッ!」

穂乃果「ごめんなさぁぁぁい!」

 

・・・その後、穂乃果は昨日行けなかったUTX学園への偵察?をしてから登校するとの事でいつもより早く家を出た。そのせいで穂乃果の母や妹の雪穂が大騒ぎしてその後も全く寝れなかったので束は気分転換にと朝の散歩に出かける事にした。

秋葉原に近く普段はそれなりに人通りもあり賑やかな音ノ木坂も流石に早朝は人もまばらで鳥のさえずりや遠くで走る通勤電車の音もハッキリ聞こえるくらい静かだった。

特に何も考えず細い路地を通り抜けて歩いているとたどり着いたのは・・・

束「神田明神か・・・」

今でも年越しの時など穂乃果達と来る事はあったが何もない時に来るのは境内を駆け回って遊んだこどもの時以来だろう。

束「せっかくだしお参りして行くか」

束はたまたまポケットに入っていた10円玉を賽銭箱に入れるとパンパン!と手を鳴らし頭を下げる。

束「音ノ木坂学院が廃校になりませんように!」

「そのお参りの仕方だとお願いは叶えて貰えへんかもしれないなぁ」

声につられて束が振り向くと巫女服に身を包んだ1人の少女が立っていた。


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