ラブライブ!side “M” お兄ちゃんは魔法使い   作:真仁

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お久しぶりの更新です。今回はせっかくR-15タグ入ってるので少しだけ踏み込んでみました。


第9話 10人のμ’s その2

希の突然の裏切りによりμ’sに加入する事になってしまったつかさ=束。

つかさ(話が違うぞ!どーしてくれんだよ!)

希(ふふん、この前のお返しや。まぁしばらくは一緒にアイドル頑張るしかないなぁ?)

希はそう言いながらニヤニヤしている。絵里も呆れていたがそのままという訳にもいかないのでとりあえずの妥協案を出す。

絵里「とりあえずは仮入部って形にして、続けられそうなら本入部って事でどうかしら?」

絵里(・・・と、いう事にしておきますから今日一日は我慢してください?)

つかさ(助かるよ、絵里ちゃん)

希「えりちは真面目やなぁ」

つかさ「お前のせいだろうが!」

絵里「そういえば高坂さん達はどうしたの?姿が見えないけど・・・」

花陽「えっと・・・何か急な用事が入ってしまったみたいで先に始めていてくださいって連絡がありました」

絵里「そうなの?それじゃあ・・・基礎練習から始めていきましょうか」

 

 

 

 

つかさ「ふう、見てるのと実際やってみるのじゃやっぱり違うよなぁ」

花陽「先輩、練習見た事あるんですか?」

つかさ「あ、いや・・・遠くからチラッとね?」

一通りの練習を終えて休憩を取るメンバー。当然、話題は期待のニューフェイス?つかさの話題になる。

凛「でも先輩、初めてやったのにこの練習についてこれるなんて流石だにゃ!」

真姫「まぁ、あれだけのダンスを踊るだけの事はあるかもね」

つかさ「そ、そんな事ないですよ・・・」

にこ「謙遜しなくていいのよ?このにこにーが保証するわ」

つかさ「保証されても困るんですが・・・」

そこに慌てた様子の穂乃果達二年生が到着した。

穂乃果「遅れてゴメンね!・・・ってあれ?あなたは・・・」

つかさの姿を見た穂乃果はジーっと見つめる。

絵里「今日一日仮入部する事になった仮野つかささんよ。ってどうしたの?高坂さん?」

穂乃果「なんか、初めて会った気がしないんだよね?いつも会ってるような・・・会ってないような?」

にこ「何よそれ?」

ことり「穂乃果ちゃん、前に一度会ってるよ?すぐいなくなっちゃったけど」

穂乃果「おお!そっか!」

つかさ(やっぱバカなのか・・・?)

つかさがふと後ろに目を向けると海未の様子がおかしい。顔が赤く俯いている。

つかさ「あの・・・大丈夫ですか?」

海未「ひっ⁉︎だ、大丈夫です!き、気にしないでください!」

声を掛けられると慌てた様子で答える海未。顔がより一層赤くなる。

つかさ「また調子が良くないんじゃないですか?あまり無理をしないほうが・・・」

海未「だ、大丈夫です・・・。というよりまた、とは?」

つかさ「あ、いや・・・この前ここで弓道の試合に出てましたよね?それで・・・」

穂乃果「そ、そうだよ海未ちゃん!顔も赤いし、今日は無理をしないほうがいいんじゃないかなー!ね?ことりちゃん?」

ことり「そ、そうだねー!悪くなっても困るし今日は見学だけでもいいと思うなー!」

明らかに棒読みな会話をして海未に休むよう勧める穂乃果とことり。

海未「そ、そうですか?でもそれでは全体の練習が・・・」

凛「それだったら今日はつかさ先輩に代わりに入ってもらったらどうかにゃ?」

花陽「先輩の腕なら心配なさそうですし・・・」

絵里「・・・と、言ってるけどあなたはどうかしら?」

つかさ「私は構いませんが・・・」

海未「それでは・・・お願いします」

そう言って海未は隅っこの方にちょこんと座り込む。

つかさ「・・・・・?」

そんな海未の様子をジッと見るつかさ。

真姫「どうかしました?」

つかさ「いや、なんか海未ちゃんの様子が気になって・・・」

希「体調があまり良くないんやろ?」

つかさ「それとは違う気がするんだよね・・・。海未ちゃんって真面目だからいくら具合が悪いって言ってもこんなアッサリ自分から休ませてくれーなんて言わない気がして・・・」

花陽「そういえば・・・」

凛「そんな感じがするにゃ」

そこにいきなり穂乃果が会話に割って入る。

穂乃果「海未ちゃんだって人間なんだから具合が悪くなるし、休みたい時だってあるよ!」

つかさ「うわぁ!ビックリした〜」

穂乃果「ほら!つかさちゃんも今日はμ’sの一員なんだから練習、練習!」

つかさ「ちょっ、まだ休憩時間〜!」

 

 

 

 

練習終了後・・・

絵里「それじゃあ今日はここまでにしときましょう?つかささんも一日お疲れ様」

つかさ「お疲れ様でした」

凛「で?先輩はμ’sに入りますか!入りませんか!」

つかさ「えぇっと・・・もう少し考えさせて?」

凛「え〜〜っ⁉︎」

なんとか練習を乗り切ったつかさ。すぐにその場を離れようとするが・・・

つかさ「それじゃあ私はこれで・・・」

穂乃果「ちょっと待って!」

その場を去ろうとするつかさを穂乃果が呼び止める。

つかさ「な、なんですか?穂乃果さん・・・?」

急に呼び止められてドキッとするつかさ。そのまま穂乃果はつかさの前に来る。

穂乃果「つかさちゃん・・・」

つかさ「は、はい・・・?」

穂乃果「そんな汗ビッショリのままで帰ったら風邪引いちゃうよ?ほら、みんなと一緒に着替えてから帰ろ?」

そう言って穂乃果はつかさの手を引いていく。

つかさ(ホッ・・・バレたかと思ったぁ・・・。良かった〜)

安堵の表情を浮かべたのも束の間、穂乃果の言葉を思い出す。

つかさ「ん?みんなと一緒に着替えてから帰る?・・・いやいやいやいや!良くない!全然良くない!」

つかさは慌ててバタバタ暴れ出すが穂乃果に手をガッチリ握られていて逃げることが出来ない。

穂乃果「わわっ⁉︎暴れないでよ〜!ほらほら、早く行こ!」

つかさ「ダレカタスケテェェェッ⁉︎」

花陽「ちょっと待っててー!・・・ってそれ私のセリフです⁉︎」

 

 

 

 

部室

絵里の加入と同じ頃にアイドル部の部室横のスペースを衣装部屋兼更衣室として使えるようになり、現在はそこで衣装合わせや練習時の着替えを行なっている。

つかさ「ヘぇ〜こんなスペースあったんだぁ・・・知らなかった・・・って違う違う!」

真姫「さっきから何一人で騒いでるんですか?」

なんの疑いも持たないメンバーはさっさと練習着を脱いで着替え始める。・・・約2名をのぞいて。

希「絶対振り向いちゃいかんよ?」

絵里「見たらどうなるかわかってますよね?」

今まで聞いた中で一番ドスの効いた声でそう囁く二人。

つかさ「は、はい・・・」

つかさはもう半分涙目になりながら頷き、そのまま壁の方を向いて待機する。

穂乃果「何してるの?つかさちゃんもどんどん着替えないと!」

バッ!

壁の方を向いていたつかさの上着を穂乃果が後ろから捲り上げて脱がす。

つかさ「ッ⁉︎ちょっ!いきなり何すん・・・」

その時に反射的に後ろを振り返ってしまい・・・

つかさ「○▲◎☆◇△●★□〜〜〜ッ⁉︎」

ボシュウゥゥゥッ!

声にならない叫び声を上げて、つかさは顔を真っ赤にして倒れてしまった。

穂乃果「わわっ⁉︎どうしたの⁉︎つかさちゃん⁉︎起きてよ〜!」

希「その前にまず服を着て穂乃果ちゃん!そのままじゃ起きてもまたぶっ倒れてまうやん!」

絵里「み、みんなも早く着替えを済まして!」

つかさ「大きな星が・・・ついたり消えたり・・・彗星かなぁ?いや違うな・・・彗星はもっとバァーッ!って光るもんなぁ・・・」

目の前の光景を受け止めきれず倒れてしまったつかさは目を回しながらそんなうわ言をブツブツと呟くのだった・・・・・。

 

 

 

 

 

 




つかさちゃんが何を見たのかは皆様のご想像にお任せします(笑)

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