斉木栗子と斉木楠雄のΨ難   作:ムラムラ丸

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新しい話が始まります


第3x 蛇と幼女とΨ高のおっぱい パート1

 私の名前は斉木栗子。超能力者だ。

 

 もしかしたら読み飛ばした方もいらっしゃるかもしれないのでもう一度自己紹介しようと思う。私としてはいくら読み飛ばしても流し読みしてくれても構わない。この小説もどきは一応ギャグだ。気楽に見ていって欲しい。

 さて自己紹介だったな。名前は言った。私の特徴だが残念ながら普通の女子高生でこれといってない。

 しいて上げるとすれば、ダイソーで買ったメガネ、薄ピンクの短髪で後ろの方が少しハネている、いつでも無表情なのだが今日図書委員に立候補したら、

 

「なんか納得ー」

「分かる。なんか図書委員って感じだよねー」

「図書委員系クール美少女キタコレ!」

 

 と、言われたのでおそらくそうなのだろう。最後のはただただ不快だが。

 そしてペロペロキャンディみたいなアンテナが二つ頭に刺さっている。ねっ普通でしょ。

 

 自分の話はこれくらいにして今の状況を話そう。

 私は今学校が終わり住宅街の道路を歩いている。少し先に四人の男子高生が歩いているな。ありゃ不良だな、関わらない方がいい。こわいなー。

 

 

「おい斉木。後ろにいるのお前の妹の栗子さんだろ?声掛けなくいいのか?」

 

 

 お構い無く。

 

 白髪の中二病、海藤瞬(かいどうしゅん)が私の双子の兄、斉木楠雄にそう話しかけるが無反応だ。どうせ「気にするな」とか考えているのだろうが、私は彼の心の声を他の人間のようにテレパシーを使って聞くことが出来ない。後ろからでは見えないが涼しいほどに無表情なのだろう。ムカツク。

 

 

[なぜ僕の後を付ける]

[この先に行き付けの喫茶店があるんだ。あそこのコーヒーは絶品なんだ]

[そうか僕はこいつらに巻き込まれてラーメン屋にいく予定だったんだが僕もそこに行こう]

[来んな]

[なら僕の後ろを歩くな]

 

 

 ぷふっ。お友達(笑)とラーメン屋に行くって?(更に笑)。お友達は大切にね(大爆笑)。

 

 ああそれと前の話でさんざん後ろを取られるのはまずいと言ったが、彼の後ろを歩いているのに問題はない。彼と私は十分な距離を取っている上に流石に人前で殺ろうとは思わない。というか別に天敵ではあるが彼に殺意があるわけでもない。

 私と彼、斉木楠雄は超能力者。多種多様の超能力を扱える上にハゲ頭のヒーローと同等の力を持っている(これはギャグ小説だ。少しくらい大袈裟に言っても目をつぶってくれ)。お互い危険な存在。天敵なのだ。なるべく後ろは取られたくないのだ。

 とは言えだ。瞬間移動でいつでも背後に行けるのだ。本当は二十四時間いつでも危険なのだが、私も彼も面倒なのが嫌いな性格だ。面倒をおかしてまで殺したいとは思わない。だから背後を取られようと殺されるなんて事はない事くらいお互い分かっている。ただ物凄く気分が悪いが。

 ふふっ。今は私が後ろを取っている事は事実。恐れ、震え上がれ!ふははは。

 

 

「おっ、ラーメン屋はもう少し先だぜ。あそこのラーメンはマジでうめぇぜ」

 

 

 アホの燃堂がアホみたいに喋っていると(私も似たような事言ったような気がするが気のせいだ)、さっきから思い詰めていた紫髪の元不良、窪谷須亜蓮(くぼやすあれん)が急に叫びだした。

 

 

「瞬!情けねぇ俺を殴ってくれ!!」

「急にどうした!?亜蓮!」

「お?殴って欲しいのかじゃあオレサマが…」

「貴様は黙っていろ!」

 

 

 海藤はかなりテンパっているようだか、私はテレパシーでなぜ窪谷須がこんな事を言い出したか知っているので驚きはない。

 

 

「とっとにかく訳を話せ」

「今日の蛇の時の話だ」

「殺人竜蛇(マーダードラゴラムスネーク)な」

「あ、ああその蛇の話だ。そいつが現れた時、俺はなにも出来なかった。チキッた訳じゃねぇ。ただ蛇を相手取った事がなかった俺はどう動けばいいのか分からなかった」

「ギャハハハ、だっせぇな。おっ?」

「お前気絶してただろ」

 

 

 そう今日教室にマーダードラゴラムスネークという蛇が入ってきたのだ(私の知らない種類の蛇だ)。それにより教室が騒然となった。その蛇はあろうことか私を狙ってきたので電撃で焼いてやった。その時海藤が私の前に立ってなんか言ってたがそれはどうでもいい。大食い、目良千里(めらちさと)さんが、

 

 

「それもらってもいいよね、ね?」

 

 

 と言った後、家庭科室の方向に蛇を握りしめながら歩いていったが気にしてはいけない。

 

 話を戻そう。

 

 

「あの蛇を倒した瞬、お前に殴って欲しいんだ!じゃねぇと腑抜けた俺を許せねぇ」

「…亜蓮。このオレの封じられた力は強い衝撃で解放される可能性がある。すまない、分かってくれるな?」(友達を殴るなんて出来ないよぉ)

「…!すまねぇ、恩に着るぜ。(そうかパンピー(一般人)はそう簡単に人を殴らないんだったな。勉強になるぜ)…ただ、あれは人様の前で使わねえ方がいい。気を付けな」(力のねぇ瞬には物(スタンガン)に頼らなけゃいけねぇんだよな。今度鍛えてやろうか)

「ジャッジメント・ナイツ・オブ・サンダーの事か!ああ心に留めておこう!」ニヤニヤ(亜蓮君は認めてくれるんだね!やっぱりボクには…いや、やはりオレには眠れる力が…!)

「おっ、早くラーメン行こうぜ。おっ」

 

 

 うっとうしいことこの上ないな。

 

 

[あれが男の友情ってやつか?]

[僕に聞くな]

 

 

 しかしこいつらが足を止めて話すもんだから追い抜いてしまった。彼が私の背中を見ている…。ああなんて恐ろしい、身の震えが止まらない!

 

 

 しばらく冷や汗を流しながら歩いていると泣いている女の子を見つけた。

 

 

 {続く}




補足

 都合により海藤瞬と窪谷須亜蓮が仲良くなるイベントは一年生の時にした事にします。

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