斉木栗子と斉木楠雄のΨ難   作:ムラムラ丸

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またしてもお待たせしてしまいました、すみません。
今回の話しは前話の第15xに含める予定でしたが、書いていた話が途中まで書いたものの詰まってしまったので全部消して新しく書きました。なのでx数を進めています……読者の皆さんとしてはわりとどうでもいい話でしたね、すみません。


第16x かませ美少女VSミステリアスΨ女 その1

 はぁ~人生って本当に簡単だわ~。私の人生はEASYモード。

 ただ廊下を歩くだけで男子達は私に注目の的。気分は当然最高だけどただ視線を集めるだけじゃ終わらないの。

 

 

「ね、ねぇ君!どこ行くの!?よかったら僕が案な、いって!!」

{横から肩に}ドン!

「お・ま・た・せ!喉が渇いたって言ってたから売店でイチゴ牛乳買ってきたよー♥」

 

 

 困っていればすぐ誰か来てくれるし欲しいものは何だって手に入る。

 

 

「アてめなにぶつかってんコラー!スッゾコラー!」

「アァ!?てめこそ何用コラー!」

「ザッケンナコラー!」

「スッゾコラー!」

 

 

 私を巡っての争いは日常茶飯事。美しいって罪よネ。

 

 

「チョッマテコラ!……はーいイチゴ牛乳、あ・げ・るよ☆」

「ありがとネ♥」

「へへ……」

「チッ、てめ調子こいてんじゃねっゾコラー!!」

「んだコラー!ナニサマだコラー!」

「イヤー!」

「グワー!」

「おお、なんというマッポーか!コワイ!」

 

 

 世界は私を中心に廻っている……何故か、ですって?フフッそれはもちろん……

 

 

 私、梨歩田依舞はスーパー美少女だから、ヨ♥

 

 

 Ψ Ψ Ψ

 

 はぁ、それにしても超能力を使えたとしても人生簡単にはいかないものだな。チートを使っているのにHARDな歯ごたえだ。

 普通に廊下を歩いていると男共に注目されていると嫌でも気が付く。気分?いいはずがない。とはいえただ注目されるだけならまだよかったかもしれない。

 

 

「あ、あの斉木先輩!今日って暇な時間ってありますか?よかったらぼくとお話しでも……え、あ、ちょっ、ちょっ待って、え?」

{肩に手を}トン

 コソコソ「バカお前、栗子さんが俺達みたいなのに構ってる時間はないんだよ!」

 

 

 困った事に私の貴重な時間を邪魔してくる邪魔な邪魔者が増えてきている。とにかく邪魔。

 

 

「でもぼく、斉木先輩とお近づきになりたいんだ。無理かも知れないけどもう一回行くぞ!ワンモアセッ――」

「この情報弱者が!何回行ったって同じだ。いいか?栗子さんにはな、――ってな具合にやるんだよ。二年生の間じゃもはや常識だぜ?ほら行ってこいよ、グッドラック」

 

「あ、あの栗子さん、数学で解らないところがあるんですけど教えて頂けないでしょうか?あ、タダでってわけじゃなくてですね、こ、このコーヒーゼリーを差し上げます!だから…」

 

 コクリ

 

「いいんですか!?ありがとうございます!!」 (あぁっ幸せだ!普段からクールな斉木先輩の笑顔が見られるなんて!ギャップがすごい、すごくいい、すごいい!)

 

 

 やっべ、コーヒーゼリーを見ていたら口元が緩んだ。

 

 本当なら世界の片隅でひっそりと生きるように学校でも生活していきたいんだ。何故かって?

 

 

 私、斉木栗子は私の平穏と自由を一番に望む超能力者だからだ。

 

 ☆ ☆ ☆

 

 ……なーんてね、ちょっと言い過ぎカナ。テヘペロ

 私がスーパー美少女なのは紛れもない事実なんデスけど。でもデスよ、世界は私を中心に廻ってるーなんて今にしてみれば恥ずかしいくらいデスよ。……どうしてって?それはもちろん…!

 

 だって世界は照橋心美先パイの為に廻っているんデスから(断言)!

 

 あぁ、なんて美しくて優しくていい香りがして神々しいオーラがあって、まだまだ語り尽くせないほど素敵な人……!産まれてから初めて私の美貌が負けたんだって思い知らされましたけど、別にいいの!だって私は照橋先パイが大大だ~い好きなんだもん!

 

 でもそんな大好きな照橋先パイをたぶらかす不届き者がいるの。

 そいつの名前は斉木クズ雄。本当はクズ雄じゃなくて楠雄なんですけどクズ雄でいいんデスよあんなやつ!

 ✳クズ雄は一見するとどこにでもいる平凡眼鏡で真面目そうな感じの人なんデスけど。それは溢れ出そうなほどのクズっぷりを隠すための仮面でしかないんデス。

 あいつは片っ端から×れそうな女を見かけては甘い言葉で声をかけては×××するような最低最悪のスケコマシのクズ野郎…!

 しかも見るからに×××で××××で××××そうな彼女がいて、呆れた事に付き合って三日やそこらで×××なんてヨユーでしてて×××どころか×××までいっちゃてる上に×××にまで手を出すような、正に下衆の極み。きっとあんなクズ雄の家族もクズなんだわ、そうじゃなきゃあんなクズに育つはずないデスから!

 このスーパー美少女の私もクズ雄に

 

「君、可愛いね。正にスーパー美少女だね…。照橋よりお前の方が可愛いぜ…これマジでそう心から思ってかっら…」

 

 なんて言われて騙そうとしてきたましたケド私は初めからこいつはクセー、ゲロ以下の臭いぷんぷんするクズ野郎だって見抜いてました!だから騙されたりなんていませんヨ!{✳のマークからここまで梨歩田依舞の誤解}

 そんなクズ雄を照橋先パイは好きだと言っていマスが、これ絶対騙されてマスよ!クズ雄となんて付き合ったりなんて絶対駄目!確実な不幸な結末が待ってるに決まっているわ!

 照橋先パイの幸せを応援したい…!でも無理に出てもらった合コンでも照橋先パイのお眼鏡に叶う人はいませんでしたし……あぁ、どこかに照橋先パイを幸せに出来るカッコいい人いないカナ?

 

 

 Ψ Ψ Ψ

 

 ……なーんでこんな面倒な事になってしまったんだ。ヤレヤレ

 ……いや理由は分かっているんだ、うちのクラスだけでなく他のクラス、今や一年どころか三年のやつまで、わざわざ私に勉強を教えてくれと頼みに来るその理由が。

 

 やつらは私を女性として魅力を感じているからだ(断言)。

 

 やつら曰く、綺麗で知的で切れ長の目がクールでミステリアスな雰囲気がそそる……はぁ、何一つ同意出来やしないしただただ不可解で仕方ない。何故私なんだろうか公園に置いてある銅像とかじゃダメなんだろうか。

 私のもとへ変な期待をしながらやってくる男共に顔を近づけてこう言ってやりたい、よく見てみろ今お前の目の前にいる女はただの陰キャ眼鏡だぞ、とな。まぁ言うつもりは全くないがな。

 

 だが幸いにもこの些細な問題を解決してくれる都合のいい人物がいる。

 その人の名は照橋心美。最初に断っておくが照橋さんは知り合いではあるが友達ではないぞ。

 照橋さんは私と同じクラスの人で知り合いと言うこともあって廊下なんかで会うと気軽に話し掛けてくるのだが、その間周りの男子の感心はほぼ照橋さんに向き私への感心は薄くなるだけでなく、元々私に用事(勉強を教えて欲しいという名目で私に近づく事)があった男子も照橋さんを見る事が出来たという満足感から私への用事なんぞどうでもよくなったりと、とても助かっている。……ただ私へ渡すはずだったコーヒーゼリーを照橋さんに渡すのはなんというか……いや、なんでもない。

 照橋さん的には、

 

(ごめんね栗子ちゃん。でもね世界は私を中心に廻っている、ううん、世界だけじゃなくこの世の全ては私に味方をしてくれるように出来ているの。だから貴女を好きになってしまった男の子を奪ってしまうのは仕方のない事なの。ほんとごめんね♥)

 

 などと考えているが、とんでもない!大助かりだ。その調子で私の事が気になるなんて錯覚を覚えた男共の目を覚まさせてやってくれ。……でもコーヒーゼリーは惜しい……はぁ、私も目を覚ますべきか?

 

 

 ☆ ☆ ☆

 

 ある日の登校中、私見ちゃったんデス…。偶然お見かけした照橋先パイが天使のような、というか天使そのものの笑顔で、ある女に声をかけるそんなシーンを。一目で分かりました、

 

 その女はあの斉木クズ雄の身内だって。

 

{後編へ続く}




{補則}

・斉木栗子は照橋心美と比べると見劣りしますが十分な美少女です。校内では知る人ぞ知る美人としてマイナーな人気があります。

・斉木栗子に話しかてもほとんどの場合無視されるだけでなく歩行スピードは一切落ちません。しつこく話しかけ続けるとかなりきつい目つきで睨み付け非常に簡潔で心をえぐる言葉を言い放ちます。大抵の場合それで心を折られて斉木栗子に近づくのをやめますが、その言葉に興奮する者が現れたため今ではしつこく話しかけても無視し続けます。



いつもお待たせして申し訳ありません。ですが私事ながらこの小説もどきの作者のわたしも待っているのです。
斉木楠雄のΨ難、斉木楠雄の登場するss、又は小説。
前にも言いましたが、斉木楠雄×SCPの小説。
前に書きました、カレーメシCM斉木楠雄のΨ難編のようなMAD動画。
我ながら我が儘言ってるなと思います。それでも待ちます。待ち続けます。正座待機です。


次回はもっと早く投稿したい!お楽しみに!

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