昼休み、三日月は昼食を摂りに食堂に来ていた。
三日月の隣には何故か箒がいたが、気にせずにいた。
「おばちゃーん、レーションある?」
その言葉に学食のおばちゃんたちは固まった。
「何いってんだい?そんなもの、あるわけないだろ?」
三日月は、少年兵時代レーション以外を口にしていなく、いつもの癖でレーションを頼んでいた。
「じゃあ、何があんの?」
おばちゃんは不思議な子だと思いながら、オススメを教え、三日月はそのオススメを頼んだ。
「三日月、お前大丈夫なのか?」
箒の言葉に三日月は最初、何の事だか分からなかったが、少しして気づいた。
「あぁ、あの金髪との事?大丈夫なんじゃない?」
三日月の言葉を聞いてもどうしても心配な箒は、三日月にある提案をした。
「私はISについては素人だが、剣の扱いには心得がある。だから、特訓をしないか?」
三日月は少し迷った後、"分かった"とだけ返事をし、箒と明日の朝、特訓する事になった。
放課後、三日月は教室を出ようとすると真耶が少し息を乱しながら走ってきた。
「三日月くん!よかった、まだ居たんですね。
えっと、今日から寮で過ごして貰うための鍵です。無くさないようにしてくださいね。」
三日月は、寮の鍵を貰うと部屋番号を確認し、真耶に"ありがとう"と言い、寮に向かった。
「1025室?…ここか。」
三日月は、部屋に着くと鍵を開け部屋の中に入っていった。
部屋に入った時、シャワーの音がしたが気にせず空いている方のベッドに座った。
すると、シャワーの音が止まり中から誰かが出てきた。
「同室の篠ノ之箒だ。これからよろしく頼む…」
箒は同室の者を知るとその顔を驚愕の色に染めた。
「な、なぜお前がここにいる!」
三日月は、なぜと聞かれて困った。
「なぜって言われても、真耶ちゃんに渡された鍵がこの部屋だったから…」
「男女七歳にして同衾をせずという言葉を知らないのか!?」
日本の事を覚えていない三日月は、当然知らず首を傾げた。
「そ、そうだったな、三日月は日本の事を覚えていないのだったな…
…その件は、三日月が希望したのか?」
箒の言葉に三日月は、"してない"と答えた。
「そうか、決まってしまったものは仕方ない。ルールを決めるぞ。
私は部活で剣道をするから、すぐ汗を流したい。だから、8時から9時までは私が風呂に入る。三日月はその後、自由に入っていい。
これでいいか?」
三日月は、そのルールに首を縦に振る事で賛同の意思を伝えた。
次の日の朝、三日月と箒は剣道場に来ていた。
「今から私がする事を真似してくれ。
後から私が修正するから、最初は何も気にしなくていい。」
箒は素振りをし、三日月に真似をさせる。
だが、三日月は剣が苦手なのか上手くいかない。
「これ、扱いにくい。
叩き潰せるような奴の方がヤりやすい。」
箒は、三日月のフォームを見て、確かに重い物、すなわちハンマーや棍棒のような物で叩く動きをしている事が分かった。
「まさか、ここまで剣に向かないとはな…
仕方ない、今日はここまでにしよう。」
三日月と箒は、剣道場を後にし食事を摂るため、食堂へと向かった。
書きだめがなくなるぅうー。
どうも、T-shiです。
感想、お待ちしてます。