やはり私と彼の出会いは間違っている。   作:赤薔薇ミニネコ

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第6話です。


第六話 彼の本心と出会う

 季節も涼しい秋になり学校での私は、ハチマンと相変わらず話すことはなく、由紀子達と過ごすことが多かった。それからしばらくして、修学旅行の時期になった。

 

 

「そろそろ修学旅行じゃん、楽しみだよね~」

「できたばかりのテーマパークと大阪でしょ」

「私は本場のたこ焼きは絶対食べたいな~」

「修学旅行の班分け男女3人じゃん~うちらは一緒の班でいいよね~」

「うん~もち」

「私も全然かまわないよ~」

(ハチマンの班と一緒だったらいいな……)

 

 そして修学旅行の班決めの時が来る。

 

「おまえら~男子、女子班は決まったみたいだな~、中学最後の修学旅行だ。先生はとくに口出しはせん、クジでもいいし、仲いい班どうしでもいいし勝手に決めてくれ」

「「どうする……?とりあえず組みたい班でいいんじゃない?」」

 

 しばらくしてから男女の班がどんどんできていく。最終的に残った班は、あまった班どうしになることになる。

 

「ただっち、ゆきこ~班どうする~?」

「私は誰でも~」

「私も誰でも…」

(ハチマンの班とがいいです、はい!)

 

 私はちらっと、ハチマンの方を見る。ハチマンは班の男子とあまり会話するわけでもなく、あまった班と組むのを待っている感じだった。

 

「そっか~、じゃあ比企谷のいる班でいいんじゃない~」

「ひぇっ(変な声でちゃった……!)」

「ただっち、『ひぇっ!』って、ちょーうけるんだけど!」

「めっちゃ比企谷の方見てたじゃん~、組みたいなら言ってよ~」

「なんのことでしゅかね(噛んだ……)」

「「めっちゃ噛んでるし…」」

(ハチマン、スルーしてくれないよ!この人達……!)

「それじゃ、ただっち言ってきてね、よろしく~」

「ええ!私?」

(女子から声掛けるって、告白みたいなもんじゃん……)

 

しぶしぶ、ハチマンのいる班へ向かって声を掛ける……。

 

「ハチ…比企谷君私達の班まだ決まってないんだけどよかったらどうかな~?(あぶない…間違えるとこだった……)」

「すまん、俺に決定権はない……班長に聞いてくれ……」

 

 忠絵の班は上位カーストグループだけあって、狙ってる男子の班は多いようだ、実際半分の以上班は決まっていない。その上位カーストグループの班が動いたとなると、男子の視線が集中する。

 

「私達と一緒に組んでくれるかな……?」

 

 私は班長さんを見つめる。

 

「ひっ!…みんな、いいよね……!」

「うい」「はいっ!」

「畳谷そのなんだ…ちょっと怖いから……」

「えっ!」

(どうやら、彼らを怖がらせてしまったようだ…)

 

 八幡の班長と班員は鋭い視線におどおどしていが、八幡はもうすっかり慣れているので平然としている。

 

 私は顔を赤くして、由紀子達の元へ戻った……。かおりちゃんはいつものようにニコニコしていたのだが、由紀子はニヤニヤしていた……。

(由紀子のやつめ…、背後から【不意打ち】≪盗賊:スキル≫してやろうか!)

 

 決まっていなかった男子の班の人達は、折本の班が決まってしまったのを見てがっかりしていた……。それからしばらくして無事すべての班が決まった。

 

 学校が終わってから私はハチマンに電話を掛ける…。

(ハチマンメールだと全然返事くれないし……)

 

『そうそう、ハチマン修学旅行楽しみだね~!自由時間一緒にお土産買いに行こうね~』

『まあ、小町のお土産も買わないといけないしな~、一緒はちょっと…』

『小町ちゃんのほしい物リスト預かってるから、一緒に行動するしかないんだけどね』

『なん…だと……初めから詰んでるじゃねえか(小町よ……なんでお兄ちゃんに頼まないの?)』

『ふふっ、まあ盗賊なんでほしい物リストを盗むのなんて簡単ですよ~!』

『私、最近料理も始めたんだよ~、小町ちゃん料理上手でいろいろ教えてくれるんだよ』

『小町の料理は、世界一うまいからな、うん小町は誰にもやらん!』

『でたシスコン……そうそう今度作ったクッキーあげるね~感想よろしく~!』

『でも修学旅行一緒の班になれてほんとよかった、声掛けるの緊張したんだからね~』

『まあ、そのなんだ…俺は忠絵のことは信頼してと思う……その…お前と一緒にいると楽しいしな……』

『私もハチマンと一緒にいると楽しいよ……?』

『……』

『……』

『忠絵、好…いや……す、すまん、なんでもない……!』

(忠絵と八幡はみるみる顔を真っ赤にする……)

『そっそうだ!今度の休み修学旅行に必要な物買いに行きたいから一緒にどうかな……?』

『そっそうだな……必要な物買わないといけないし、まあ行くか……』

『それじゃ今度の休み千葉ららぽーとで!絶対だよ! おやすみっ!』

『おう……おやすみ(ああぁぁ……黒歴史が増えるところだった!)』

 

 二階でなにやらバタバタ音がする……?なにやら上の部屋で暴れているようだ。

(「妹が」「お兄ちゃん」が上で騒いでる……?)

「お兄ちゃんうっさい!」

「すまん……」

 

~~ギルド~~

 

ケンゴウショウグン)相棒ハチマンはインしなかったか、高難易度クエストをやりたかったのだが残念だ……

タタミ)なんか妹も長電話してましたね~

コマチ)お兄ちゃんも電話しててインできなかったみたいです~、剣豪さん今度みんないるとき挑戦しましょう~!

ケンゴウショウグン)そうであるな、では我は 寝るとしよう!皆の者、さらばだ

タタミ・コマチ)同じく寝ます~おやすみ~

 

 

 




読んでくれてありがとうございます。

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