やはり私と彼の出会いは間違っている。   作:赤薔薇ミニネコ

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第4話です。


第四話 ギルドと出会う

それからしばらくして、操作の慣れた私はこのMMORPGで自分のキャラクターを作り始めることにした。小町ちゃんも始めたらしく、小人族にしたそうだ。

 

「うーん、どのキャラクターにしようかな、βの頃のキャラクターもいいけど」

「みんな男のキャラクターばっかりだし、この女のネコっぽいキャラにしようかな…目とかもちょっと自分に似てる気もするし……」

 

 しばらくキャラクター作りに没頭していた私は、キャラクター作りだけで1時間もかかってしまった…………。

 

「よし、これで完璧!」

(なんかすごい達成感が……!)

「あぶないあぶない、ここで満足してしまうとこだった……」

「よしリンクスタート!!」

(すいません…ただ言ってみたかっただけです……)

 

 ここは、ラノベの某有名な未来型MMORPGの世界とは違い、まだまだ現代ではこれが限界なんだろうと感じるMMORPGである。それでも人気はすごいありサービス開始の時は、兄がよくぜんぜんサーバー繋がらないと騒いでいたのを思い出す。

 種族は5つあり、兄が言うには一番人気は猫族らしい……私達の種族はハチマンが人間族、小町ちゃんは小人族、剣豪さんは犬族、兄はエルフ族、私は猫族である。βのときは小人族にしたけど……コアラっぽい顔がかわいい。

 

 ジョブは兄に進められてジョブは盗賊にきめ、ゲームを始めて装備などを確認する。

 

 

所持アイテム【ダガー】【冒険者の証】【初期服一式】

所持金【100y】

 

「おぉ…ほんとになにもないや……」

 

 小町ちゃんはどうやら、潜在能力スキル【シスコン】をすでに開花させたハチマンのおかげで最初からいろいろと装備を買って貰えたらしい……。

 

「小町ちゃんあんたチーターやないか!(キバオウさんの気持ちがすこしわかった気がする……)」

「しばらくは、クエストでがんばろう……お金がたまったら得意のつるはしを買って採掘するんだ~!(自称:採掘のプロですから!)」

 

 しばらくクエストをやっていると、見慣れたプレイヤーを発見した……。

 フィールドで周りに聞こえるチャットで技を連発している犬族のキャラクター、そう剣豪将軍だ。どうやら、時間で出現するレアモンスターと戦っているようだ。

 

ケンゴウショウグン)『くらえナイトメアスラッシャー!』

ケンゴウショウグン)『我にはきかぬ!結界!』

ケンゴウショウグン)『くらえナイトメアスラッシャー!』

 

 どうやらマクロ機能でメッセージを入れておき、スキル技に組み込み使用しているらしい。パーティ会話にすればいいのに、なぜかフィールド会話にしている。

 

 剣豪さんの周りには、他にも装備のすごいプレイヤーが何人もいた。どうやら剣豪さんと同じ狙いだったらしい。レアモンスターを狙っていたプレイヤー達から、罵声が飛び交っていた。

 

プレイヤーA)『ケンゴウショウグンうるせーよ!』

プレイヤーB)『ナイトメアスラッシャーなんて技ねーだろ!』

プレイヤーC)『うるさいですね、これはGM(ゲームマスター)に報告だな』

ケンゴウショウグン)『ふひぃ……すいません静かにします!』

 

 剣豪さんは周りのみんなからいじられながらもモンスターを倒し切っていた。知り合いだけど知らないふりをしよう……!そう心に決めた私であった。

 

 しばらくして兄、ハチマン、小町ちゃんと合流することができ、新しいギルドを作ろうということになった。メンバーは小町ちゃん、ハチマン、兄、私である。あ…剣豪さんも、もちろん誘いましたよ! 5人で新ギルド結成をした。

 

ハチマン)タタミさんギルド名前なににしましょうか

タタミ)リーダーのハチマンさんが決めていいのでは?前回は血盟騎士団だったけど似たような名前にしますか?

 

「血盟騎士団って……影響されてますな~(私もセリフ影響されてるけど)」

 

ケンゴウショウグン)皆の者、天下統一なんてのはどうだ?

タタミ、ハチマン、タタミックス)却下「で」「だ」「だね」!

ケンゴウショウグン)ふひ……

コマチ)かわいい名前がいいな~、ね~お兄ちゃん!

ハチマン)そうだな、コマチが言うならそうしよう、異論反論はみとめない!

タタミ)ハチマンさん……

タタミックス)私も、かわいいほうがいいかな

タタミ)まあ女性もいるし、男っぽい名前はやめておこうか……

 

 結局、小町ちゃんと私で話し合いギルド名は「マカロン」に決定した。

 

 

 

 

~~翌日~~

 

 

 朝、学校に登校すると私はいつものグループメンバーの元に行く。

 

「かおりちゃん由紀子おはよ~」

「ただっち、ういっす~」

「おは~」

「最近、比企谷ってさ~変わった気がしない~?」

(たしかにハチマン前よりおどおどしなくなったね)

「あぁ…たしかに、ただっちが睨んでも平然としてるね」

「えっ!私また睨んでる……?そんな気全然ないんだけど……」

「ただっちと話してるときの比企谷ってぜんぜん違うじゃん、ただっちも笑うこと増えたし」

「えっ……!(あれ学校ではあまり話さないはずなんだけど……)」

「もっと比企谷と話してみればよかったかも…ちょーうける……」

 

 授業の鐘がなり私達はそれぞれ席に着く。比企谷君の横を通る時、みんなに聞えないようさり気なく声を掛ける……。

 

「ハチマン…マカロンをよろしくね…」

「おぅ……」

 

 偶然忠絵の表情をみた男子達は、その笑顔に見惚れてしまっていた……。

 




所属ギルド「マカロン」
タタミックス 猫族♀[JOB盗賊]
コマチ 小人族♀[JOB白魔士]

【100y】yはこの世界のお金の単位。【冒険者の証】チュートリアルが書かれている。

読んでくれてありがとうございます

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