やはり私と彼の出会いは間違っている。   作:赤薔薇ミニネコ

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第14話です。


第十四話 HRM(ハイレベルレアモンスター)と出会う

ギルドメンバー全員にハチマンからコールが一斉に鳴る。

 

 

 「急いで集まってくれ」この一言にみんな反応を示し、準備を始める。

 

 そう、HRM(ハイレベルレアモンスター)が出現していたのだ。HRMは地球時間で4日に1度しか出現しないそれゆえに戦利品報酬もほかのレア装備とは比べ物にならない価値のあるアイテムを出すのである。

 

 本来なら他の大規模ギルドの誰かが見張っているのが普通であり、常にアイテム狙いの人が張り付いて出現時間を見ているはずである。しかし、それが出現している状態で放置されていたのだ。

 

 HRMは普通のレアモンスターとは違い強さが全然違う、もちろん6人パーティなどでは勝てるはずもない、6人パーティにもう12人ほど集めた、パーティとパーティが組む同盟パーティでないと勝てない。ハチマンはすぐ、知り合いにコールを送る。「HRMが出現して放置、協力求む」ハチマンの一声でメンバーが続々集まる。アイテム目的の人もいるが、これだけすぐ集まるのは八幡の人望もあるのだろう。

 

ハチマン)タタミ盾、シズカ魔、タタミックス盗、コマチ回復、剣豪アタッカーよろしく

ハチマン)知り合いには声をかけた、そろったら即戦闘開始だ!

コマチ)みんな準備したら集まって、転移魔法ですぐ飛ぶよ!

ケンゴウショウグン)まかせろ、すぐ準備して向かう!

タタミ)HRM放置なんてめずらしいな

シズカ)いや~これは楽しみだな~!

タタミックス)初めてのHRM戦だ、緊張するな……

ハチマン)移動しながら聞いてくれ、HRMの戦闘説明する

 

 八幡は、短時間で的確にみんなに指示を出していく、学校と違ってリーダーをしっかりやっている。

 

ハチマン)このHRMはドラゴンタイプだ、正面に立って戦闘を開始すると前方ブレスで1発で全滅する、なお後ろからの攻撃も禁止だカウンター技でこれも1発で全滅する、なので戦闘開始は敵の足元スタートだ

ハチマン)盾は左足、のこりは右足で、先生は俺と剣豪の連携技に合わせて魔法を入れて削ってくれ、タタミックスはスキルでドロップ率を引き上げてくれ、コマチはひたすら回復だ

みんな)「「「「了解」」」」

 

 ハチマンのコールから、10分もしないでハチマンに呼ばれたプレイヤー達がHRMの前に続々と集合する。

 

ハチマン)エリアのプレイヤーサーチでHRMが放置なのは、すぐばれるだろうから即戦闘を開始する、ほかの同盟メンバーはHRMと戦ったことがあるから大丈夫だろうみんなよろしく!

同盟パーティ)「「「「「「了解」」」」」」」

 

 私達はパーティに聞えないギルト会話で話をしている。

 

タタミックス:いや~緊張するね……ドキドキがとまらないよ!

シズカ:私もHRM戦は初めてだから緊張するな……

ケンゴウショウグン:我も知り合いに呼ばれて2回ほどしか戦ったことはないが、強敵だ

コマチ:それにしてもでっかいドラゴンですね~!

タタミ:普通のモンスターの10倍くらいはあるね~

ハチマン:ドロップ品はうちらのギルドが優先2品でのこりは同盟メンバーの人達で戦利品勝負になる

 

 

~~HRM戦闘~~

 

 戦闘開始して、八幡の言っていた通りすぐ、前方ブレスが飛んできた。私達は敵の足元にいるので無事回避をする。これを知らないプレイヤーは何が起きたかわからず全滅してしまうのだろう。プレイヤー達の攻略情報の大切さがわかる。

 

 それにしても、強すぎる。盾が3人もいるのに敵は問答無用でプレイヤー達をなぎ倒している……!

 

(これは小町ちゃん大変だろうな……私はひたすらスキルでアイテムのドロップ率をあげるだけでいいけど……)

 

ハチマン)コマチ蘇生魔法で、タタミさんを生き返らせてくれ。うちらのパーティはタタミさんが復活するまで、支援に回る。

シズカ)これは強すぎるな……盾でさえ攻撃3発でやられるなんて私が受けたら1発だろうな

ケンゴウショウグン)我は平気なので、削りに参加しておくぞ!

ハチマン)おう、まかせた!

タタミ)コマチちゃん……蘇生ありがとう、ハチ、復帰したらすぐ戻る。

コマチ)いや~、きついですね~!回復がぜんぜん追いつきません!MPも厳しくなってきました。

タタミックス)コマチちゃん、回復アイテム山ほど競売から買ってきたからどんどん使ってね

コマチ)助かります、お義姉ちゃん!コマチの回復アイテムがなくなったら貰います~

 

 時間をかけて削っていき、気が付いたらほかの知らないプレイヤー達が集まっていた。どうやら私達が全滅したときを狙っているのだろう。

 

ハチマン)そろそろ、ドラゴンが飛ぶぞ 魔法しか攻撃が届かなくなるから先生魔法火力全力でおねがいします!

シズカ)ハチ、まかせろ!スキルも全部使って叩き落す!

 

 同盟パーティの魔法職メンバー達のフルスキル魔法攻撃でドラゴンを叩きおとす、魔法職のメンバー達はMPをすべて使い攻撃していく、しばらくしてドラゴンは上空から降りてくる。

 

 しかし、フル火力によりターゲットが魔法職メンバーにいき襲い掛かる。同盟パーティの魔法職メンバーと先生が一瞬にして倒される。

 

シズカ)私の仕事はここまでだな、あとはまかせた

ハチマン)よし、先生ナイスです!あとは最初と同じ地上戦で大丈夫です!敵の体力も残り少しです、頑張りましょう!

同盟メンバー)「「「「「おおー!」」」」

 

 

 

 周りにいた、プレイヤー達は、討伐を見届け去っていった……。

 

 私は、初めてのHRMの討伐に成功した。そして戦利品がドロップする。

【ドラゴンの鱗】【ドラゴンの眼】【ドラゴンの翼】【ドラゴンの爪】【金剛石】【天叢雲剣】をドロップしたと同時に、同盟メンバーから声が上がる。

 

同盟メンバー)【天叢雲剣】でましたね、いや~当りでてよかったですね!

パーティ内ではケンゴウショウグンが発狂している……。

 

ハチマン)ありがとうございます!ほかは素材ばっかりでしたね、ほかにも鎧と盾がでればよかったんですが残念です、それじゃ優先で2品をいただきますね【天叢雲剣】と【金剛石】にします

同盟メンバー)「「「おめでとう~!」」」

ハチマン)では、のこりの素材は、同盟メンバーの方たちで戦利品勝負しちゃってください

同盟メンバー)よっしゃ、いただきます!

 

 HRMの素材は、出現時間の関係もあり競売にはほとんど出品されない希少素材である。ほとんどのギルドが自分達で装備などに変えてしまう。その装備は安い物で数百万yし高い物で数千万yで取引される。例えHRMの中ではずれアイテムとはいっても全然うれしいのである。

 

 

 

~~ギルド会話~~

 

ハチマン:いや~当りがでてよかったな!

ケンゴウショウグン:うひょー!我……我は最高の気分だ!

ハチマン:剣豪落ち着け、まあ刀武器だし剣豪の物だなよかったな

タタミックス:当りがでたんだね、盗賊として仕事ができてよかったよ!

ハチマン:運が悪いと素材だけで終わることもあるからな……この武器もたしかドロップ率数パーセントしかなかったはずだ、盗賊がいないとまずでないだろう

タタミ:いや~戦闘もほんと緊張しました、個人的には盾がでるとよかったのですが……

シズカ:まあ、剣豪の火力はうちの一番の戦力だしな、万々歳だな

コマチ:いや~疲れましたね~でも面白かったですね!金剛石もギルド武器強化に使えますし今日は大収穫でしたね

タタミックス:私も大規模人数戦闘は初めてだったから、とても面白かった~!またやりたいね~

タタミ:うちらみたいな小規模ギルドでも、やれるなんて八幡の人望のおかげだな、またぜひ戦いたいね

ハチマン:それじゃ、そろそろ解散の指示出して帰りますか!俺らの「マカロン」ギルドへ

みんな:「「「「おお~!」」」」

 

 

ハチマン)それじゃ、同盟メンバーのみなさんお疲れさまでした、今日は急な呼び出しに集まっていただきありがとうございます。また機会があればよろしくお願いします。

同盟メンバー)また、いつでも呼んでね~それじゃ私達も解散しちゃいます~

みんな)「「「「「お疲れ様でした~!」」」」」

 

 

私達は、ギルド「マカロン」に戻りHRM戦の勝利に酔いしれた……。

 




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