ただいま峰田で奮闘中。   作:とろろ~

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いつも誤字脱字の確認、本当にありがとうございます。

友人に「日間だけどランキング乗ってたよ」
と言われて確認しましたら何と20位台にいました。
嬉しい。皆さん、ありがとうございました。

今日の話は雄英体育祭。障害物競争です。


31話

花火がなっております。今日は『雄英体育祭』。

いやー嬉しいものですね。何よりも本番直前にA組の控え室で

 

「お前には勝つぞ。」

 

「僕も本気で獲りに行く!」

 

という轟と緑谷のやりとりが聞けたことです。もうね、本当に良かった。ただ一つ懸念が。轟に

 

「峰田。お前は本気を出せ。」

 

と言われたことです。あーこの子、本当に人の話を聞かない子だと思い、返答として苦笑いしときました。

 

 

どうも、おはようございます。峰田実になった青年Aです。うーん、仮免試験の事を考えると、自分やる気がありません。それなのに祭りに参加しないといけない状況とか・・・既に眠い帰りたい。

 

そんな思いとは関係なく『雄英体育祭』は進行していきます。

 

第一種目は障害物競争。

 

眠いと思いながら、ふらふらとスタート位置に歩いて行きます。

 

「あ、峰田く・・・」

 

うん?誰かに呼ばれた?

 

誰かに呼ばれた気がするも、ふらふらと歩いていたせいでバランスを崩し、人にぶつかり仰け反りながら自分は後ろにいた人の背中に頭をくっつけてしまった。と、同時に

 

『スターーーーーート!!』

 

わお、始まったし。って、こいつ足はえぇ!

 

自分は、くっついた頭を剥がす暇もなく足は空中に投げ出され、後方に人の固まりが見える。何故か女子の固まりが・・・。

不思議に思うも、急に異常な冷え込みが起こり、眠かった意識が晴れたため、誰の背中に張り付いているか確認した。

 

マジかよ。

 

「まさか、こんな手を使うとはな。」

 

自分、まさかのスタートと同時に轟への寄生プレイです。

 

「俺がスタートして直ぐに道を凍らせると予測しての行動か。流石だな。」

 

・・・違う。全然違う。知ってはいたけど、こんなことをする予定ではなかった。

 

そんな事を思っていると後ろの集団から

 

「甘いわ、轟さん!」

「そう上手くいかせねぇよ半分野郎!!」

「っぶな」

「二度目はないぞ」

 

A組の面々が集団から抜け出し、姿を現した。

 

結構読まれてたみたいだな。

 

「そうみたいだな。」

 

さて、これからどうしようか。ぶっちゃけ走りたくない。・・・あっ、自分このままで良いじゃん。ならば・・・

 

じゃあ後よろしく。

 

「なに?」

 

自分は仮免のために手の内を見せないって言ったろ。だから後は任せた。運んでくれ。

 

「ふざけるな。」

 

じゃあここで下ろしてっていいよ。どうぞ熱(ひだり)を使って『もぎもぎ』を焼いてくれ。

 

「戦闘に於いて熱(ひだり)は絶対使わねえ。」

 

別に今は戦闘じゃないじゃん。

 

「うるさい。・・・いや、わかった。運んでやる。」

 

あらやだ。怖い。

 

突然の変わり身に自分は警戒する。轟は言葉を続けた。

 

「無事にこの予選を通れるかは・・・峰田、お前にもかかってるぞ。」

 

はい?

 

と言ってる間に、後ろから声がする。正確に自分が轟の背中にくっついているため、自分の真っ正面であり少し上からなのだが、やたらとドスい声が聞こえ爆豪が降ってきた。

 

「死ねぇぇぇ!!」

 

いや、襲ってきた。このまま来れば、自分達への体当たり直撃コースです。

 

ちょっ!?

 

自分は慌てて轟とくっついている『もぎもぎ』以外の『もぎもぎ』を手に取り爆豪に投げる。

 

「邪魔だぁ!!」

 

爆豪は手をかざし『もぎもぎ』を爆破で払った。そのため、爆風が発生し横へと逸れ、不格好な着地をした。

 

うわぁ、痛そう。

 

「そうだな。だがまあ、こういうわけだ。」

 

なるほどね。自分は轟にとっての盾か。今すぐ離れよう。

 

「今から離れたところで・・・」

 

「待てコラ!!」

 

「アレが来るぞ。」

 

わあ、進むも地獄退くも地獄ってやつかぁ。・・・うん、やっぱ即逃げだな。で、早々にコースから逸れて失格になってしまおう。

 

脱出!

 

「そうはいかない。」

 

へ?っつめっったい!

 

いつの間にか自分のジャージと轟のジャージが氷で一体化していた。

 

「何だかんだで逃げると思った。」

 

くぅ!いつから自分の考えが読めるように!

 

「普段のトランプで。」

 

何気に観察されてたんだな自分!

 

「二人ともまとめて死ねえぇぇ!!」

 

「さあ、俺を守れ。」

 

ぬあー!!!久々にハードモードだ!チキショー!!

 

自分は叫びながら向かってくる爆豪に『もぎもぎ』を投げ続けた。

 

「個性は使わないようにするんじゃなかったのか?」

 

おまっ!?爆豪が怖いんですもの使うわ!!

 

 

 

『さーて、そろそろ第一関門だーー!!』

 

プレゼントマイクの声が聞こえた。

 

なるほど。緑谷が過去を思い出しながら『どうする』的なことを言ってたところですね。アレは見てて楽しかった。・・・・自分、生で見たかったなぁ。

 

第一関門の0pヴィランロボが居るのを感じる。うーむ、見えないけど圧を感じる。しかし、

 

「・・・」

 

轟は何も言わずに速攻で入試試験で使われた0pロボットを氷漬けにして突破した。本当に轟が強すぎてヴィランロボが雑魚に思えます。

 

『おいおい!第一関門はチョロいってよー!じゃ、第二関門はどうだー!?』

 

第二関門のザ・フォール。いくつもの岩場があり、その間を一本のロープで繋げている。所謂、綱渡りをしないと向こう側に行けない状態である。揺れてるからバランスも大事である。

 

「ふっ。」

 

息をはき、一拍置くと轟の足元から氷が伸びて張られているロープが凍っていく。

 

「揺れねぇならただの細道だ。」

 

轟は走り出し、凍ったロープを難なく渡る。

 

・・・コイツのバランス感覚がおかしい。どんな身体能力してんだよ。

 

『さあ、早くも最終関門!その実態は一面地雷原!!』

 

最終関門、地雷原。一応、ちゃんと地面を見てれば何処に地雷があるか分かる仕様になっている。

 

「なるほど。先頭にいる奴ほど不利になるのか。」

 

さすがの轟も走るペースは落ちた。そんなところに

 

「はっ!俺には関係ねぇぇぇ!!」

 

爆豪が雄叫びをあげながら迫ってきた。

 

「峰田。」

 

はいはい。

 

自分は『もぎもぎ』を爆豪に投げつけた。

しかし、当たらない。いや、一つ当たったが即爆破され、燃えつきてしまった。効果はいまひとつのようだ。

 

「全部聞こえてるぞ。真面目にやれ。」

 

おっと、言葉に出ていたらしい。失敗失敗。

 

「なめてんじゃねぇぇぇ!!」

 

そんなやり取りを聞いてか爆豪が地雷原を飛びながら近づく。そして轟&自分を抜いた。抜いてそのまま行ってしまうかと思いきや、戻って轟の正面から襲ってきた、

 

「てめぇ!宣戦布告する相手を間違えてんじゃねぇよ!!」

 

正面から爆破しようと手をのばす爆豪に、体を反らして回避する轟。

 

いや、今行けば1位を取れたんじゃ?

 

「潰して取らなきゃ意味ねぇだろうが!!」

 

えぇぇぇ、好戦的すぎるぅ。・・・あっ。

 

自分の視界に、後ろの方で緑谷が地雷を掘り返し終わってるのが姿が見えた。

 

あーそろそろかぁ。お二人さん。

 

「あぁん!?」

「なんだ。」

 

耳を塞ぎな。

 

自分がいうと後方で爆発音が鳴り響く。

 

ただそれは異常にでかく、轟と爆豪が振り向き確認すると大きな砂煙が舞っていた。さらに驚くべきは砂煙から勢いよく緑谷が何かの板に乗って飛び出し

 

『おっっとー!!緑谷、爆風で猛追!!つーか、抜いたーー!!』

 

そう、轟と爆豪の頭上を飛んで抜いていった。

 

轟と爆豪は反応が早く、争いをやめ、

 

「デク!俺の前を行くんじゃねぇ!!」

「後続に道を作っちまうが後ろを気にしてる場合じゃねぇな。」

 

爆豪は爆破の力で飛び出し、轟は氷で地雷原に道を作り走り出す。そして二人は直ぐに緑谷に追い付いた。

 

二人とも動きが速い。勢いが無くなったとはいえ、飛んでる緑谷に追い付くとか、ドンだけ速いんだ君ら。とツッコミを入れたい。

 

などと考えていると緑谷と目があった。だが緑谷が泣きそうな目をして顔を伏せた。

自分は察せた。自分と会った時に泣いた程だ。分からないが峰田実という存在に思うことがあるのだろう。そのため、緑谷は今からやることに迷いが出たようだ。

 

「緑谷!」

 

咄嗟に自分は言葉が出た。そこでまた緑谷と目が会う。

 

「やれ!!」

 

自分の言葉に緑谷の泣きそうだった目が決意の目に変わる。緑谷は空中で一回転をし、持っていた板を地面に叩きつけ地雷を爆破させた。

 

そこからは皆さんの知ってる展開だろう。

 

『序盤の展開からこの結末を誰が予想できたー!?今、一番にスタジアムに帰ってきたその男ぉ!!緑谷出久の存在をーー!!!』

 

スタジアムから歓声が聞こえる。

 

どうやら無事に一位をとってくれたらしい。よかった。よかった。

 

自分は何処にいるのかって?・・・・・地雷原終わりのとこで動けません。何故かって?轟のヤロー許すまじ。アイツ、緑谷の一回転アタックの時に爆風に対して背中を向けやがりました。そうなると必然的に自分がもろに爆風を浴びるわけで。しかもその際、ジャージ間にあった氷が剥げたようで轟と離れまして。そのままアイツだけ走って行きやがった。

 

爆風は大したことないって言ってたけど、複数同時爆破のうえ、もろ浴びですからね。辛い。もう動きたくない。

 

「あら?峰田さん?」

「峰田くん、どうしたの?」

 

あ~、八百万に矢吹だー。おっす。事情的には・・・・

 

自分は簡単に経緯を説明した。

 

「じゃあ、怪我人じゃないか。僕が背中に乗せていくよ。」

 

「いえ、矢吹さん。ここは私にお任せください。」

 

「そんな、女の子にやらせるわけにはいかないよ。」

 

「いえ、あの、言いにくいのですが・・・」

 

八百万が少し言いにくそうにすると何処からともなく

 

「きゃーーー!!」

 

女子が降ってきた。そしてそれを矢吹が綺麗にキャッチする。

 

「分かって頂けましたか?」

 

「・・・うん。」

 

ここでは『不運(アンラッキー)』の率が高いようです。

 

その後、八百万の背中を借りて、三人でゴール致しました。ゴールでは緑谷が待ってました。どうやら自分にお礼を言いたかったらしい。そんなお礼も謝りの言葉もいらんし。とりあえず、特にトラブルもなく終わってよかった。

 

・・・はて?トラブル・・・体育祭・・・あれ?何かあった気がしたけど・・・なんだっけ?

 

 

 

 

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

 

さて、今ごろ息子はどうしてるかねぇ。

 

少し遠くを見つめながら思う。

 

今日も朝から捜していた。相手に付けといたマーカーの反応が、一瞬で別の場所へと転々と動いくので面倒なのだ。移動前に反応のあった場所へ行ってみるも、ショッピングモールやらレストランやらと問題のない施設ばかり。

 

うーん、やっぱヤツが関係してるなぁ。俺のことも分かってるみたいだし。完全に拠点には何かしらの妨害要素がありやがる。・・・面倒だ。

 

だがヤツが相手なら諦める訳にもいかず捜し続ける。

 

「待て!」

 

どこかで声がした。声の方に向かうと忍者っぽさを感じる怪しい男とすれ違う。そしてそれを追うヒーローが走ってきた。鎧のようなコスチュームを着ていて見たことのあるヒーローであった。

 

「あ~陰ゲじゃん。」

 

「その呼び方やめて頂けますかチェイサーさん!!ちゃんと『インゲニウム』でお願いします!!」

 

俺の言葉によって、ヒーローは追いかける足を止め抗議をしてきた。彼はターボヒーロー『インゲニウム』。確か個性は『エンジン』だったな。

 

「まあ良いじゃねえか。ちょっと発音がおかしいだけだろ。」

 

「チェイサーさんが言うと発音だけじゃなく、何か違うように感じるんですよ!って、急がないと!!」

 

インゲニウムは先ほどの男を思いだし、再び走り出した。俺はその背中に言葉を投げる。

 

「さっきの男!ありゃ誰だ?」

 

「『ヒーロー殺し』です!」

 

おっと、それなりの名前が出たねぇ。

 

俺はインゲニウムの背中を見送りながら携帯を開いて『ヒーロー殺し』の記録を検索した。すると、ヒーロー殺しというだけあって10人以上のヒーローが殺されていた。

 

最悪な話、ヤツが関わっていてもおかしくはない。俺も追うか。一応、通報してっと。・・・よし、行きますか。

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・

・・・・・・

 

インゲニウムに付けたマーカーを追跡し、路地裏まで来ましたが

 

「ハア~・・・『ザ・チェイサー』か。」

 

呻き声を出し倒れているインゲニウムを『ヒーロー殺し』が踏んでいた件。

 

なんか『ヒーロー殺し』が俺の名前を知ってたんだけど。こっわぁい。それと・・・コラ!陰ゲ!はえぇよ!追い付いたと思ったら倒されてるって、どういうことじゃい!!

 

「ん~、とりあえずその踏んでる陰ゲから離れて貰おうかね。」

 

「お前がヒーローなら・・・救ってみせろ。」

 

「俺ヒーローじゃねぇし。」

 

「・・・・・」

 

「あれ?知らんの?俺ってば随分前に引退してっぞ。」

 

「・・・・・」

 

いや、黙らないで欲しい。名前知ってるくせにプロヒーロー引退してることは知らんかったん?それにしてもなぁ倒せそうだけど、めんどいなぁ・・・他のヒーローと警察が来るまで時間稼ぎしよっと。

 

「何でヒーローを目の敵にしてるか分からんからさ~。お前の話、聞かせてくれや。」

 




峰田忘れてしまってます。ヒーロー殺しを。

大きなイベント『雄英体育祭』。裏で何があったのか忘れててもしょうがない。と思って書いてます。


ヒーロー殺し「・・・・」での頭の中

『ヒーロー殺し』は『ザ・チェイサー』が引退したことを知ってます。
ただヒーローと一緒に活動してると知っていたため『ヒーロー』と思ってました。真っ正面から『ヒーローじゃねぇし』と言われ、チェイサーの仕事を思い出すとヒーローのサポートしかしてない事を思い出しました。


「俺ヒーローじゃねぇし。」

「・・・・・」(?ヒーローではあるだろう。)

「あれ?知らんの?俺ってば随分前に引退してっぞ。」

「・・・・・」(確かヒーローの手助けが多いな・・・サイドキックでありヒーローではない・・・か?)

という感じです。

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