本当に感謝しております。
今回もきっとあるんですよ。
書いてる時に眠かったですもの。
盛大な間違いは無いと良いなぁ。
USJ編、後半です。
「という訳で、『ショック吸収』の男を探したいから適当に未来を見てくれ。」
「いつも通り馬鹿なのだな。お前は。」
どうもこんにちは。峰田実の父です。ヒーロー名は『ザ・チェイサー』です。よろしく!
今は未来が見えちゃうヒーロー『サー・ナイトアイ』のナイトアイ事務所に来てます。いやー久々に会うわぁ。このオールマイト大好き馬鹿に。
「以前も言っただろうが。お前のはバグが多くて見たくないとな。それと私は確定している未来を見ているだけだ。」
そうなんです。よくわからないがこのオールマイト大好き馬鹿は、未来を映画のフィルムのようにした映像で正確に見れるのだが、俺の未来は映像が歯抜けになったり、過去を見てしまったりするようです。・・・過去って予知じゃないからね。だからこそバグなのだろうが。
「いいから見ろよ。ちょっと捜し物が多くてよぉ。色々めんどくさいんだよぅ。確定してても捜せたか捜せてないかでモチベーションちゃうやんか。」
「足にすがり付くな。お前のような奴を見るだけで24時間使えなくなるなど、時間をドブに捨てるようなものだ。」
何とも酷い言われよう。・・・しょうがない奥の手だ。
「昨日、八ぎ・・じゃなかった。オールマイトから連絡があってな。家に来たいんだとよ。」
「だからなんだ。」
「プライベートなオールマイトを撮影してもいいぞ。」
「お前は、本当に馬鹿なのだな。」
おりょ?話に乗ってこないとは。本当にオールマイトとの仲は決裂したのか。
などと思っていたらサー・ナイトアイが手を出してきた。
「さっさと手をだせ。映像プラスそれなりの代金で手をうってやる。」
「あっはい。」
うーん、オールマイト大好き馬鹿は健在だった。
俺が手を出すとサー・ナイトアイが手を繋ぐ。途端に苦しみ出した。
「あっ、やっぱヤバいんだ。」
「ぐぅ、なんだこの細切れの映像は。む、これは!!」
「どした!?」
いつも人の前では冷静なサー・ナイトアイが大声を上げるのは珍しい。
「今すぐ雄英高校に行け!」
「なんで!?」
「オールマイトがカッコいい。」
「おい、ふざけんなよ。オールマイト大好き馬鹿。」
結構真面目に心配したのが無駄だったよ。
「ちなみにオールマイトは戦っていたが、相手はショック吸収の個性を持っている男だったぞ。姿は違ったがな。」
おっと、真面目な話だった件。・・っえ?
「は?何を・・・・いやいや、まさかだよね?」
「ヴィランの襲撃のようだったな。『ショック吸収』など、珍しいからな。例の男が関わっているか、それとも意思を継いだものがいたのか。」
「マジかよ・・・最悪だな。行ってくる。」
「待て、チェイサー!」
「なんだよ!急いだ方が良いんだろ!?」
部屋を出ようとする俺にサー・ナイトアイは声をかけ、高そうなカメラを投げ渡した。
「オールマイトをよろしく。さっき言った代金はそれでいい。」
つまり戦っているのを撮れってか。馬鹿の極みだ。だがまあ、この余裕。見た予知の結果は勝ったって事だな。
「いい映像だった場合は、プラス査定でよろしく!」
部屋を出た俺は、とりあえず雄英高校に連絡をする。だが繋がらない。
「電波干渉かよ。警察は・・・繋がらない?俺のウチは・・・繋がらない。クソっ!ここに来て雄英の近場ってのが仇になったか。随分と本格的だぜ。」
あの辺一帯での連絡を不可にしたか。こうなると近場のヒーロー事務所にも連絡が繋がらないようにしてるだろうな。車でブッ飛ばせば30分・・・やったるよ。間に合わせたるわい!!
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「という経緯があって今の俺はここにいる。」
いや、何を言っているのか分からない。
どうも、こんにちは。峰田実になった青年Aです。『山岳ゾーン』を抜け出し、警戒しながらも走って広場に来たのですが、着いたら既にオールマイトが脳無と激しく戦っていた。
それを見る死柄木が・・・えっ?何で顔の手とか取れてんの?顔が微妙に腫れて頭から血が出てますやん。こんなシーンあったっけ?
疑問があったものの、死柄木の様子はさておきオールマイトと脳無の殴りあいが激しさを増していく。殴りあう度に凄まじい風圧が発生して誰も近づけない。そしてそれを何故か峰田父上が高そうなカメラで撮影していた。
うおぉぉぉ!?拳の風圧!?拳圧ってやつが凄いんですけど!?
「おいおい、この程度で体をふらつかせるなよ。情けない。」
はぁ!?
見ると峰田父上は、この風圧の中でも一切ふらつくことなくカメラを回している。
くぅっ!マジかよ。悔しいんですけど!!
「あ、ちょっと黙ってて。いい感じだから。あと、お前もちゃんと見とけよ。」
あんた何なの!マジで!!おごぅぅ!?
更に両者が真っ正面から殴りあう。ぶつかり合う拳で、どんどん風圧が増していく。目が開け難い状況になるが何とか見ようとすると、オールマイトの声が聞こえてきた。
「個性が『ショック無効』ではなく『ショック吸収』ならば限度があるんではないか!?」
オールマイトが殴られながらも殴り返し、
「私対策・・・私の100%を耐えるなら・・・」
ついに脳無を押し始め、
「更に上から捩じ伏せよう!!」
血を吐きながら、今では完全に押している。
「いいか息子よ。ちゃんと見とけ。ありゃデタラメに拳を出してるわけじゃねぇ。一発一発に魂を乗せてる。あれが最高のヒーローの拳だ。」
峰田父上が言っていることがよくわかる。自分はそれを見ながら震えが止まらない。これがヒーロー!!
オールマイトが声をあげる。
「ヒーローとは常にピンチをぶち壊していくもの!!」
拳が脳無の腹に突き刺さり、『ショック吸収』では耐えきれなくなり空中へ舞う。それをオールマイトが飛び越え、脳無を抱え、地面に叩き落とした。
「ヴィランよ!こんな言葉を知っているか!!」
脳無が為す術もなく地面に叩きつけられ、体が跳ね上がる。そこにオールマイトは
「更に向こうへ!Plus!!Ultra!!!」
最後の拳を叩き込む。その拳は輝くが如く。まさに渾身の一撃。受けた脳無は凄まじい速度でドームの天井を突き抜け、飛んでいった。
これが・・・これこそがNo.1ヒーロー『オールマイト』
脳無との激戦。終わってみればオールマイトの圧勝だった。
肩で息をしているオールマイトに峰田父上が近づいていった。
「ふむ、ちっとばかり衰えたな。」
「やあ、チェイサーくん。久しぶりだね。ハッハッハ!確かに衰えたかな。全盛期だったら5発で充分だったのにね!300発も打ってしまったよ!」
「そうか。まあ、ご苦労さん。さて、続きはやるのか?しm・・・死柄木ってのと、黒霧っての。たった二人で。」
残ってる二人に対して峰田父上は言った。その言葉に死柄木はヤル気を見せたが、黒霧は死柄木を制した。
「死柄木弔、さすがに無理そうですよ。」
「ああ!?なんでだよ!!」
「応援が来たようです。」
黒霧がUSJの入り口を指差す。そこには
「応援を連れて、ただいま戻りました!!」
A組の委員長である飯田と雄英の先生達が並んでいた。それを見た死柄木はヤル気を削がれたようで、落ちている手を拾いながら
「あーあ、もう来ちゃったか・・・ゲームオーバーだ。帰って出直すか。黒霧。」
などと言い、黒霧が空間に黒い霧を発生させ、二人がそこに入っていく。
「今度は殺すぞ。平和の象徴『オールマイト』。それとそこの『チェイサー』もだ。」
そんな捨てゼリフを死柄木は残していった。
「うむ。ザが抜けてるな。」
結構怖い人達に凄いこと言われたはずなんですが、峰田父上は軽くしか受け取っていなかった。豪胆である。
「さて、終わったし帰るか。」
え?もう?
「おう。もう用は終わったからな。一応前に頼まれてた仕事のヒントも見つかったし。何より、これから警察も来るからな。事後処理がめんどくさい!」
そうすか。あ、峰田父上。
「なんぞ?」
あとで撮影データのコピーをお願いします!
「なんだそんなことか。既にコピー済みだ。ほれ。」
峰田父上は、マイクロなチップを三つ投げてよこした。
??何故三つ??
「一つ目はお前用、てゆーか俺ら家族用な。二つ目はお前のクラス全員で見とけ用。三つ目はオールマイトの弟子に渡しとけ」
・・・・え?
えっと、どういう事?もしかして知って・・・
「って、俺の父上様が言ってました、と言ってオールマイトに渡してこい。」
うおぅい!焦ったーー!!めっちゃ焦ったよ!
『ワン・フォー・オール』の秘密とか知ってるのかと思ったよー!!
「なんだよ、どうした?」
いや、何でもないっす!お仕事お疲れ様でした!
「変なやつだな。まあいいや。じゃあな~。」
手をヒラヒラさせて帰っていった。
さてと、じゃあ自分は・・・よし、皆に声を掛けよう。
「おおーい!みんなー!!さっきオールマイトが闘ってた映像が手に入ったからよ!明日の朝!ホームルーム開始の30分前から教室で上映会したいんだけど!どうよ!!」
この声に皆が賛同した。
だが残念ながら『USJ事件』の次の日は、臨時休校となってしまったため、さらに次の日になったが全員が来て教室で楽しみました。いやー、轟と爆豪まで居たことに驚きでした。
そして助けを呼びに行っていたため、オールマイトの闘いを一切感じることすら出来なかった飯田に泣きながら感謝された。
ちなみにこのデータが入っているマイクロなチップは、何故か他へのコピーが出来なかった。
どうしようかとなったら、これは『A組の宝物』扱いにしようとなったのだが、誰が保管するかで争いになったのは言うまでもない。
峰田父上、実は色々知っている。
追跡がお得意なのです。調査だって得意です。
だから色々知っている。言わないだけで。