休み取れたからって、テンションのままに書き続けたら駄目ですね。休める時に休まないと友人みたいに倒れちゃうからね。
21.5話です。峰田実が気絶中の話です。
「貴様の息子は中々の動きをしていたな。」
「そうか?まだまだじゃね?終わった瞬間倒れたし。」
「ヒーローとしては不合格。だが、ヒーローの卵としては合格だ。」
俺らは今『試練』が終わった練習場で、倒れた息子を見ながら話をしている。
ちなみに息子は、多少の火傷はあるが酷いモノは無く、無事に『試練』は終わった。今は控えていたヒーロー達が治療にあたっている。
「まさか本当に全て避けるとはな。しかも最後の動きはなんだ。見たことがないぞ。」
「あ~あれな。まさか自分の頭の玉の弾力を生かして動くと思わなかったよ。」
息子は最後の炎のラッシュを避けている最中に転んだ。転んだと思ったら、床に頭を打ち付け、頭の玉の弾力を利用し、いつの間にか移動していた方向とは反対の方に移動していた。
分かりやすくいうと、右に走る、転んだ、床に頭突き、跳ねた、左に走ってた。
「避け方がギャグだよな。」
「言ってやるな。」
「ところでよ、何で急にこんなことになったんだ?いつもなら俺でやるだろ?この賭けは。」
そう、これはいつものことなのだ。俺は、何かしらをこいつに頼むと代わりに炎を浴びせてくる。それを避け続けられたら条件を呑んでもらう。それが一連のやり取りなのだ。
「賭けでは犯罪だろうが。賭けではない。『試練』だ。賭け事はヒーローとしては絶対にやらん。」
「だー!もういいよそれは!面倒な性格だな。何でこんなことしたんだ。」
「さっきの電話な、お前の妻からだ。」
「・・・え?」
「『いつもすいません。うちの夫がまた何かお願いすると思います。たぶん家をくれとか言うと思います。』とな。」
「え~っと。うん。それで。」
「面倒だな。おい、録音を出せ。」
側に控えていた男がパソコンを出して、何やら打ち込むと俺の愛する妻の声が聞こえてきた。
『あ、そうそう。うちの息子が雄英に受かったんですよ。でも大丈夫かしら。ヒーローとしてやれるか心配なんです。どうですか?エンデヴァーさんから見て。『見てないから何と』あっ、冬美ちゃんから聞きましたよ。弟が雄英に受かりましたよ~って。おめでとうございます。『うむ。』』
・・・・うん。理由は分かった。
「どう思う。ほぼ一方的に話をされたこの気持ちを。俺の娘と多少のやり取りをしていたのは知っていた。だが何なのだ、あのフレンドリー感は。俺はNo.2ヒーローだぞ。」
「・・・なんかスマン。」
「そういう訳で試したのだ。文句あるか。」
「ないです。本当スマンです。」
俺の妻がやらかしてた。妻サイコーに可愛いね。
俺はエンデヴァーに謝りながら思った。
「まあ、それ以外にも理由はあるがな。」
「そうなん?」
「あぁ試して決めた。お前の息子を俺の息子の踏み台にさせてもらう。」
「おっと、穏やかじゃねぇな。」
「安心しろ。あれほどの技術を持っているのだ。怪我などはしないだろう。」
「あっそ。なら良いや。」
「ほう。余裕そうだな。」
「うん?だって実際に10%のお前相手にあの程度で済んだんだぜ。なら暫くは大丈夫だろ。いろんな意味で。お前なんて今でも俺に当てるの難しいそうだしな。」
「そうか。ならば遠慮なく使わせてもらうぞ。」
エンデヴァーは顔の炎を揺らめかせながら笑った。
笑顔が怖いね~。・・・うーん、あまりの言いように、ちょっとイラっときて煽ってしまった。まあ頑張れ息子。お前ならきっと大丈夫だ。確信は無いけどな!
「さて、では『試練』も終わったことだ。褒美だ。ここを貸してやる。」
エンデヴァーは後ろに控えてた男からファイルを受け取り、俺に渡した。内容は、さっき話をした物件のことなのだが・・・
「これ・・・広くない?」
「4LDKだからな。」
「いや、一人暮らし用で良いんだよ!お前の一人暮らしは、こんな広くないと駄目なのかよ!」
何この部屋!こわっ!120㎡?何それ。一人暮らしでそんなに要らんだろ!
「それもお前の妻に言われたからだ。」
「は?」
控えてる男がパソコンを動かした。
『夫が良からぬことを考えてる可能性がありますので出来れば広い部屋とかありません?』
「俺に対して遠慮なく言ったぞ。なかなかイイ性格をしているな。」
や・・・やられた。まさか俺の計画を読んでるとは・・・・くっそーー!
「俺のラブラブ生活がーー!!」
「おい貴様、まさかと思うが・・・」
「そうですー!俺と妻の二人っきりで過ごして新婚生活みたいにしたかったんですー!お前にはわかるまい!俺の妻サイコーなんだぜ!結婚した時から若さも変わらないんだぜ!可愛いんだぜ!そりゃ俺も色々とモテ余しちゃうデショウがーーー!!!」
「・・・いつものことながら。これさえ無ければ有能な男なんだが。」
エンデヴァーが「最低だなコイツ」って顔で見てきやがります。いいですもん。これが俺ですから!!
「まあいい。家の話は、これでお仕舞いだ。」
「あっそ。じゃ、俺はコイツ担いで帰るわ。」
「まだ帰るな。仕事の話がある。」
俺が息子を担ごうとすると、控えてる男が写真を見せてきた。そこにはマッチョな大男が写っていた。
「この男・・・誰だっけ?」
「以前俺とお前で捕縛した男だ。『ショック吸収』の個性を持っている。」
「あ~、はいはい。あったね~そんなこと。お前が焼いたやつか。で、どしたん?」
「出所してから行方が分からなくなった。」
「はい?早くない?」
こいつは、それなりの犯罪をしていたので10年は出て来れなかったはずだが・・・
「俺も不審に思ってな。調べたが出所した経緯も行方も分からん。せめて行方を知ろうと思ってな。貴様ならマーカーを着けていただろう。」
「あ~はい。そゆことね。ちょい待ち。」
俺の個性は『追跡』。俺の頭の玉に入っている液体を極少量でも浴びていれば居場所は分かるのだ。俺自身が関わって捕まえた奴等には、全員に付けているのだが・・・
「あり?」
「どうした?」
「反応がない。」
「なんだと。」
「俺の個性で反応が無いってなると、電波を完全に遮断している建物か、もしくは俺が液体をかけた部分を切り取るか、なんだけどなぁ。あとは・・・死んでる?」
「そうか。で、そいつにかけてあった部分は?」
「えっと、確か・・・頭。つうか頭皮。」
「何故そんなところに。」
「お前が体の大半を焼いちゃったからだよ!火傷にしみたら可哀想かなって思って、唯一火傷をしてないとこにかけたんだよ。」
「そうか。だとすると・・・」
俺とエンデヴァーは黙って考えたが
「被害者になったんじゃね?」
「そうかも知れんが、今だけ電波遮断の建物に居るのかも知れん。引き続き、探索をしておけ。」
「了解。んじゃ、俺は帰らせて貰うわ。」
「ああ。」
俺は息子を背中に背負いながら、部屋を出て考えたのだが
うーん、やベーな~。勘だけど、ヤバい気がする。だって、なかなか無いぜ。電波を完全遮断する建物なんて。それこそ研究所とかでもない限りは。
俺は携帯を取り出し、もう一つの取引先に電話をした。
「あ~しもしも。オレオレ。あっごめん。切らんといて。」
ツー、ツー、ツー、ツー
電話を切られた時の悲しい電子音が聞こえてくる。
もう一度電話をした。
「おい眼鏡!お前ふざけんなし!あ、すいません。いや、マジで切らんでくれ。仕事絡みだから!情報渡そうと思っただけだから!ちょいと強力な個性をしたやつが行方不明なんだよ・・・」
とりあえずコイツに話をしとけば何とかするだろう。
ただなぁ、不安が1つ。アイツと仲違いしたらしいからなぁ。動いてくれるか心配だ。
峰田実がやった行動は、無我夢中でしたので本人は覚えてません。ということで記憶がないということです。
峰田君の個性なら出来そうかな?
と思って書いた捏造技です。申し訳ない。
次回は、入学します。教室に突入です。
いっぱいキャラいるからねぇ。書き分けが難しそう。
原作のどこら辺をピックアップして会話を書こうか悩み中。