戦姫絶拳シンフォギアF   作:病んでるくらいが一番

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今回は風鳴集結の場面はないです。


#112『本音の殴り合い』

「……貴女達は本当に裏切ってしまったの?」

「な訳ないでしょ。前にも言ったけど、私達は組織にもアダムにも従ってない」

「私達が動くのは全てサンジェルマンのためなワケダ」

「あとはサンジェルマンに貰ったこの体を守るためね。流には助けられて、サンジェルマンを助けるための手伝いをしてもらっただけよ」

「二人とも……うぐっ!」

「「サンジェルマン!」」

 

 サンジェルマンは二人を奪った憎きS.O.N.G.と流は居らず、カリオストロとプレラーティしかいないこの場所だからこそ会話をすることが出来た。バビロニアの宝物庫の中だが、ノイズ達は空気を読んで近くに居ないため、金色の建造物しか周りには見えない。

 出撃したノイズ達は数の暴力と位相差障壁の暴力でローブの人間達を鎮圧したあと、開けっ放しにされていたゲートから帰ってきている。

 もし流が二人の隣にいたら、罪すらも忘れる覚悟で記憶の焼却を使った本気を出していたかもしれない。

 

 サンジェルマンは二人の顔を見て、言葉を聞いて真実であることが分かり、謝るために近寄ろうとした時、アダムが掛けていた暗示が発動した。

 

 

 サンジェルマンは生まれは劣悪だが、母の死をきっかけにのし上がることを決意し、今では世界から不平等を無くそうとしている。争いをなくそうとしている。

 だが、始めから全てが上手くいっていた訳では無い。

 

 元はただの最低階級の人間だったのだ。学ぶために体を含め色んなものを支払い、時には騙され、嘲笑われ、踏み躙られた。だが、もう母親のような人を出さないために、必死になって技も力も高め、今の地位にいる。

 

 アダムにとって今のサンジェルマンが二人の話を聞いて敵対してしまうのは少々不味い。

 アダムは人を信じていないからこそ、サンジェルマンの弱い部分を上手く絡め込んで籠絡していた。しかし同じ手を使われて、籠絡される可能性も考えていた。

 

 アダム・ヴァイスハウプトと敵対しようと考えた時に、母親の死から始まり、サンジェルマンの踏み躙られ、騙された記憶を想起させるという術式を秘密裏に開発させ、サンジェルマンに施していたのだ。

 

 今、サンジェルマンの頭の中には、様々な裏切りと悲しみの記憶が蘇っては消え、蘇っては消えを繰り返している。

 二人はいきなり頭を抑えて倒れたサンジェルマンに駆け寄って、肩を支えようとするが、サンジェルマンにその手を払われた。

 

「……私はもう誰も信じられない。例え二人であっても、また騙されるんじゃないかと不安で仕方がない! だから、この計画が終わるまでは二人は寝ていて欲しいの。統一言語のある支配なき世界になったら、二人を起こしに来るわ」

 

 サンジェルマンは多数の裏切りの記憶を想起させられても、二人を信じる事を辞めたくなかった。だが、やはり不安だ。ならば、二人を殺さず捕らえて世界革命が達せられたあとに迎えに来ればいいという結論に至った。

 

 手を振り払ったあとにすぐ、サンジェルマンは黄金銃のスペルキャスターで、当たりそうなギリギリに牽制の一撃を二人に放つ。

 カリオストロとプレラーティはそれを大きめに避けながら、サンジェルマンと距離を離した。

 

「その世界革命自体が成功しないって言ってるでしょ!」

「アダムは自分が支配者になろうとしているワケダ」

「私がそんな事をさせない」

「事実させてるじゃない! もしS.O.N.G.が来なかったらサンジェルマン殺されてたわよ?」

「局長は人でなしですが、最後の最後では裏切らない方だと知っていますので大丈夫です」

 

 400年前、アダムはフィーネに挑んで敗れ、戦いが面白かったからフィーネは見逃した。だが、隣にいたサンジェルマンは今ほどの実力はなくて殺されそうになった。その時にアダムは頭を下げて命を救うことを懇願した。サンジェルマンから見たら自分がギリギリでも部下を何だかんだ助ける人に見えた。

 

 実際はせっかく仕込んできた有能になるはずの人間が欠けるとまた一から仕込まないといけなくなる。それは時間がかかってしまってあの方達が来る恐れがあった。そしてあの時は心が折れていたため、組織のスケープゴートを失わないためにもしょうがなく頭を下げていた。もちろんサンジェルマンをより懐柔させるためでもある。

 

 それのおかげでアダムはギリギリのラインは守ってくれるとサンジェルマンは思ってしまっている。

 

「そう、サンジェルマンはそういう手を使うのね。ねえ、サンジェルマン。戦う前に聞いて欲しいのだけど」

「……なんですか?」

「風鳴親子って頭おかしいのよ? どちらも拳一撃で人間をミンチに出来る威力があるのに出会い頭に殴りあったりするらしいのよ」

「……はぁ」

 

 いきなり流と弦十郎の話をされても、サンジェルマンからしたら、それで? といった感じだ。

 

「初めは仲が悪いのかと思ったら、風鳴弦十郎は息子の事をしっかり信じていて好いている。風鳴流は父親のことを疑うつもりすらないのか完璧に信じているのよ」

「親子だからと相手を信じるのはただの盲信ですね」

 

 サンジェルマンは自分の父親を思い出してそう吐いて捨てる。

 

「今のサンジェルマンもあまり言えないワケダ」

「まあまあ、それでね? 流に聞いたのよ。なんで親子でそんなに信頼しあっているのに殺す気は無いというのは分かるんだけど、事故が起これば死ぬような殴り合いをするのかって」

「それで?」

 

 S.O.N.G.では弦十郎と流の殴り合いは挨拶みたいなものなので、今更反応すらされなくなっているが、他人が見たら相手を殺そうとしているようにしか見えない。実際事故が起これば流はともかく弦十郎は死んでしまうのだが、それでも行っている。

 

「拳を合わせれば全てが分かるとか初めは言ってたけど、意見が食い違って討論でもどうにもならなかったら喧嘩をして決めちゃった方が遺恨がないだろ? とか言ってたのよね」

「馬鹿じゃないですか?」

「そう、馬鹿なのよ。でもね、仲がいいはずの親友と意見が食い違ったら、本音を言い合いながら殴り合いをしてみようかな? って私もそれを聞いて思ったのよね。サンジェルマン、手加減せずに行くわよ!!」

 

 カリオストロは笑ったまま拳のナックルを下げて、今出せる本気でサンジェルマンに殴りかかった。

 

「もしかして遊んでいるのかしら? そういうのは革命が終わったあとに」

「私も参加するワケダ。私達は何度も言っているが、その革命自体が嘘っぱちだと言っているワケダ!」

 

 サンジェルマンはカリオストロの拳を、黄金銃から出した銃剣で対応しながら、錬金術でカリオストロを攻撃しようとしていた。

 そこにプレラーティも参戦し、サンジェルマンに向けてけん玉を打ち込んだ。

 

「……」

「当たらな、グへっ!」

 

 サンジェルマンが地面に向けて、水属性の弾を撃ち出したので水柱を避けるために大きく避けようとしたら、背中から衝撃が来て吹き飛ばされた。

 プレラーティが放ったけん玉の進行ルートに誘導するために、サンジェルマンは弾を撃ち出していた。

 

「あっ! いや、カリオストロが邪魔をしたのがいけないワケダ。私は悪くないワケダ」

「……ざっけんじゃないわよ。なんで近接戦してるのに、後ろでけん玉なんて使ってんのよ。今はサンジェルマンを倒して止めるのが先でしょ? なら、別にそれを使わないで錬金術で手伝いなさいよ! そんなんだから、いつまでもちんちくりんなのよ」

 

 カリオストロはプフッーと少し笑いながら、少しキレつつプレラーティを侮辱した。

 

「……この姿を侮辱をしたワケダ。先程カリオストロは本音で言い合いたいと言っていたワケダ。カリオストロのその妙に女性を意識した立ち振る舞いは気持ちが悪いワケダ! そんな女、男の時に一度だって抱いたことがないワケダ! そんな女はいないワケダ!!」

「は? プレラーティの男の時なんて、ロリとショタとペドばっかり抱いていた癖に何言ってるのかしら? 本当は司祭をやってた時から裏では喰ってたんじゃないの? あー、怖い怖い」

「ふざけるのもいい加減にするワケダ! そんなキモい女は現実にはいないワケダ! ファウストローブは戦闘服なのにヒールの高い靴をサンジェルマンに作らせるとか、そんなんだから修道院を子供の頃に追い出されるワケダ」

「そんな昔のことは関係ないでしょ! しかも私のこれは戦闘スタイルが移行すればヒールも調整されますから! そんなだっさい格好をしている人には分かりませんー!」

 

 何故かサンジェルマンを放ってカリオストロとプレラーティは互いの武器を使って、近接の殴り合いを始めた。しかも殴り合いながら、今までは言ってこなかった本音を暴露し続けている。

 

 今は考えの違いで戦うことになったがサンジェルマンは二人の事がやはり好きなのだ。だから、二人が喧嘩を始めれば止めようとするのは仕方がない。だが、いつもなら止めるだけで終わるのだが。

 

「二人とも、喧嘩はそこまでに」

「うっさいわよ! アダムにズッコンバッコンされて籠絡されてる男装のおバカ!!」

「女性として見られたくないから男装をしているのに、ファウストローブになるとハイレグの露出魔になるサンジェルマンは黙っているワケダ!!」

「そうよ! いつもはあんなにガチガチに固めてるのに、なんでファウストローブだけ露出が物凄いワケ? あー、もしかしてアダムが本気を出すと脱ぐから」

「合わせたワケダ。人でなしと言っていても、私達がいない所では甘えて抱いてもらってるワケダ」

「……ふ、ふふ」

 

 サンジェルマンの顔がひくついている。だが、二人はそれがわかっているが口撃を止めない。

 

「最近少し機嫌が悪かったのってもしかしてティキにアダムを取られたから? あー、ヤダヤダ」

「アダムのあれにゾッコンなワケダ。確かにあれの形は完璧だけど、アダムは絶対に顔だけで女を食い散らかして、技術はないつまらない男だと予想するワケダ。サンジェルマン、そこの所どうなっているワケダ?」

 

 サンジェルマンは顔を下に向けて俯いたまま、カリオストロ達とへ歩み寄っていく。カリオストロの前に立ち、カリオストロをじっと見つめて、彼女が瞬きをした瞬間に、その顔面を思いっきりぶん殴った。

 

「ごふっ! いきなり何をするわけ!?」

「わかりました。乗ってあげます。下半身の穴まで完璧に作らせたカリオストロと、一番凌辱して良かった世代と同じ背丈に合わせて完全な肉体に作り替えさせたプレラーティ。私にも言いたい事は沢山あるんですよ? まずはもっと働いてよ!!」

 

 サンジェルマンが黄金銃のスペルキャスターをプレラーティに投げて、彼女がガードした隙間から、拳をプレラーティの顔面に捻り込む。

 

「……やってくれるワケダ! もう手加減なしで本気でぶん殴るワケダ!」

「たった数百年しか生きていないのに、私に勝てるとでげホッ!」

「語ってるんじゃないわよ露出痴女!」

「それはあなたでしょ! カリオストロ!!」

 

 サンジェルマンに殴られたあと、復帰する時に、ファウストローブのナックルを外して、サンジェルマンの隙を突いて、生身の拳で胸をぶん殴った。

 プレラーティもけん玉を捨てて、重い武装を剥がしてから殴り合いに参加した。

 

 

 **********

 

 

 ティキが叫んだ瞬間、ティキが入っている赤い光の柱が膨張し、あたり一面は光に包まれた。

 

「何が!」

「目がやられるわよ! しっかり防いで!」

 

 近くにいた響とマリアはその光が消えると、アダムを除いて一番初めにその存在を認識した。

 

「神力顕現。ナイスだよティキ。あのままでは殺されていたからね、僕が」

「アダムが無事でよかった」

 

 天を巡る星々の命を受けて兵器と完成したティキの姿がそこにあった。

 シンフォギアを身に纏う装者のようにエネルギーをプロテクターとして構成、固着させている。その大きさは小さいビルよりも大きく、胸元にはティキが結晶の中にいる。

 

 ティキの言葉は一音ずつぶつ切りになっているような話し方になってしまっているが、アダムを助けたいというティキの愛を受けて星々の力が彼女に戦う力を与えた。

 

 力を確認するかのように周りにビームを打ち込む。ノーモーションの攻撃だが、地形を完全に破壊して、シンフォギアであっても喰らったら大ダメージは免れないだろう。

 

「本当によかったよ、ティキが無事でね。さあ、この力で僕に不完全を完全理解させた彼に、カストディアンがどういうものかを教えてやろうじゃないか!」

「アダムがそう望むならやるよ」

 

 アダムはそう口にしているが、その目線はガングニールを纏った響に固定されている。

 

「響はあれをどうにか出来そう?」

「ちょっと分からないです。マリアさんは?」

「私もちょっと」

 

 いきなり変身したティキの姿、そしてその姿のティキの殺気に当てられて少しだけ二人は尻すぼみしてしまう。

 

「ティキ、本気でやってくれよ、あの二人をさ。まだ痛いんだ、彼女達に殴られた胸が。ディバインウェポンの本気で!」

「アダムに痛いことをするなんて絶対に許さない。殺してやる!」

 

 ティキはアダムの許可を得て、響とマリアに狙いを定めて即発射できるビームをチャージし始める。

 

「響、一旦離脱するわよ! ジェムはあるでしょ」

「……でも、あの攻撃は確実に周りの吹き飛ばしちゃいます! そうしたらそこに住んでいた人達が!」

「もう緒川さん達が避難を終わらせてくれてるはずよ!」

「……わかりました」

 

 了子に無理だけはするなと言われているので、二人は錬金術の技術で作られたテレポートジェムを使って離脱しようとした。

 

「あれ?」

「無駄だよ。錬金術の産物だよ、それは、対策していないわけないだろう、錬金術師である僕が!」

「アダムを傷つける奴は死んじゃえ!!!」

 

 アダムがテレポートジェムの対策をしていないわけがなく、ジェムは割れて陣が展開してもテレポートがされなかった。

 

 ティキは平行世界をいくつも焼却させて得たエネルギーを全て、二人を焼き尽くすためのビームにして放つ。

 

「うおおおおおお!!」

「今出来る本気で迎撃を!」

 

 どう考えても無理な迎撃だが、それでも諦める気は無いのか、二人は今だせる全力でそのビームを受けようとしたが、ティキのビームとは別方向からピンク色のビームが飛んできて、ティキのビームとぶつかり合った。

 

「Emustolronzen fine el zizzl……任されたんだ! だから、やらせるかよぉぉおおおお!!」

「クリスちゃん!」

「絶唱!?」

 

 クリスは流に時間稼ぎを頼まれてこちらに向かっている時に、ディバインウェポンの攻撃を見た。チャージなしで自分の攻撃を上回るビームを放っていた。

 そして奏に別れ際、もし響がアダムの方にいたら、ガングニールは()()()()()があるかもしれないから、狙われるだろう。だから、戦うのなら本気でいけと助言を受けていた。

 

 クリスはその時、ガングニールが神殺しの力があるのなら、何故皆のいる場所で言わなかったのかを問い詰めたが、流の防御を無視して効くから神殺しだと思っているだけなので、流石に早計過ぎるから言っていなかったのだそうだ。

 

 そして近づいた時、ディバインウェポンがチャージしているのが見えたので、クリスは走りながらリンカーを自分の首元に打ち込んだ。

 

 ウェルの考えではフロンティア事変を起こす時に使っていたリンカーでも、オーバードーズ状態ならば絶唱の負荷を最低限までに抑えられると考えていた。

 そして時が経ち、愛を主軸とした愛のリンカーが生まれた。これによって、リンカー装者の負荷が更に減ったが、絶唱関連の改善はしていなかった。

 

 そして流という聖遺物と人間の完全調和を調べて作り出されたリンカーWELLは、絶唱の負荷である聖遺物と人間の違いによる負荷を、聖遺物であり人間でもある流と一時的に同じ状態にする事によって負荷を無効化する。ただし連続使用は薬害が強いので決してやってはいけない。

 そしてこのリンカーは聖遺物とそれを使う人間のデータで緻密に調整しないといけないので、クリス以外まだ持っていない。クリスはカ・ディンギルの時と流が初めて宝物庫に行った時に絶唱を使っていたため、データがあり、すぐに制作ができていたのだ。

 

「……通信で聞こえてたけど神の力だったか? げホッ、ゴホゴホ。ふぅ、歌の力で封殺されるなら、弦十郎や流の方が強いんじゃないか?」

 

 クリスの放った絶唱のビームとティキのビームはティキのビームの方が威力があった。当然簡単に押し込まれそうになったがクリスは絶唱は威力を求めていなかった。

 前にやったように、空間を割ってその開いた空間の中にティキのビームは吸い込まれていった。

 

「クリスちゃん大丈夫なの!」

「問題ねえって、今はあたしの事はいいから敵を見ろ」

「無理はしないで! そのリンカーは強力だけど、危険なはずよ」

「流がデュランダルを融合させたよりも危険じゃねえよ」

「そういう事じゃないのよ?!」

 

 絶唱を打ち終わったクリスは寄ってきた二人に無事であることを示した。多少吐血して、疲れているように見えるが、それでも絶唱を撃ったはずなのに負荷がとても少なかった。

 S.O.N.G.でこの映像を見ていたウェルは自分の天才性を再確認し、喜び勇んでいた。次は完全無効化して絶唱を連発できるくらいにして見せる! と叫んでいたのをナスターシャは聞いていた。

 

「やってくれたね。でも、何回受けられるのかな? ティキの攻撃を!」

「何度だって、アダムを傷つけた奴を殺すために撃つ!」

 

 何とか1回目は防げたが、アダムは遠距離からガングニールを殺してしまう気なのか、周りを警戒しつつ、ティキに再度放つ様に命令した。

 

「何度だってやってやる!」

「やめなさい、今度は私が」

「マリアは新リンカー使ってないだろ!」

 

 クリス達が苦し紛れに抵抗の策を講じようとした時、ある声が聞こえた。

 

「うおおおおおおお!!」

「ティキ! 上だ!!」

「待って、すぐに。ぎゃあああああああ!!」

 

【ULTIMATE∞COMET】

 

 アダム達がいるよりも更に上空から奏が飛来した。

 出力を最大まで引き上げたガングニールで天を駆け、舞い散る羽を纏いながら、エネルギー充填中のディバインウェポンの片腕に突撃した。

 

 神の力を得ているディバインウェポンの片腕を奏はもぎ取って、()()()()()()響達の元へと移動してきた。

 

「え? 奏さん、その姿って」

「驚いたろ? ガングニールの限定解除、XDモードだ。クリス、時間稼ぎありがとよ。おかげで間に合ったし、やっぱりあったな。ガングニールに神殺しの力は! 再生出来るならしたらどうだ? アダム!!」

「知っていたのか! 天羽奏!!」

 

 奏の姿はギアがほぼ白で、黄色いパーツもあり、黄色い羽も纏う。限定解除特有の飛行を得ていて、普段よりも何倍も大きいガングニールを携えていた。

 そう、奏はガングニールを限定解除させてこの場に現れた。




なんで限定解除してるの? というのは次回明かされるはずです。
セレナの話は……きっと24時までには出来るはず。

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