存在を奪われた元赤龍帝   作:kind090daichi

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 どうもぉ~。何故がハッスルしてしまって本日三本目です。

 相変わらず文才ないねぇ。

 ではどうぞ。



自分で解決できない問題を抱え込む奴は大抵性格ブス

~誠二side in~

 

 

 魔方陣で転移した先は学校の近くの廃墟だった。

 

「ここね、はぐれ悪魔バイサーがいるのは。みんな慎重に探索してちょうだい」

 

 リアスの指示の元、建物の周辺からはぐれ悪魔の痕跡を探していく。

 

 しかし周辺にはバイサー自身やその食事の跡も何もなく、建物の中に潜伏しているだろうことがほぼ確定となった。

 

 そしてだめ押しとばかりに小猫ちゃんが、

 

「……………クサいです……これは…血のにおい?」

 

 血の匂いだって?バイサーは野生の動物かなんかを食べているのか。

 

 血の匂いと聞いて他のメンバーは気を引き締めているのが目に見えて分かった。

 

 俺?そんなの必要ないよ。だって強いもん。

 

 倍加さえ完了すれば神さえたおせるんだよ?

 

 それなのにこんな辺境に来る悪魔ごときに警戒?ないない。

 

「……部長。建物の奥の方からなにやら気配が感じられます」

 

 小猫ちゃんが敵の気配を感じ取った。

 

 慎重に奥に進んでいくと突然全身を寒気が駆け巡った。

 

「まずそうな臭いがするぞ?でもうまそうな臭いもするぞ?あまいのかな?にがいのかな?」

 

 地の底から聞こえるような低い声音。

 

 そんな不快な声とともに現れたのは上半身が裸で下半身が化け物という体長が五メートル近い悪魔だった。

 

「はぐれ悪魔バイサー、あなたを消滅させに来たわ」

 

 リアスが相手の姿に怯えず、堂々と言い切った。

 

「ちっ!その紅い髪はグレモリーか。全くもって不愉快だ。私にこんな小娘を寄越すなんて」

 

 バイザーはリアスに対して悪態をついた後、すぐ近くからバイザーの体長と同じくらいの長さの槍を2本取り出してきた。

 

 そしてここから戦いが始まる。

 

「誠二、各駒の特徴を教えてあげるわ。まずはナイトからね。裕斗っ!」

 

「はい部長」

 

 リアスから指名された木場は何もないところから剣を作り出すと、そのまま目にもとまらぬスピードでバイサーに向かっていった。

 

「ふん、早さしか取り柄のないゴミが」

 

 バイサーは比較的余裕で対応していった。

 

「ナイトはね、使われた者に圧倒的なスピードをあたえるの。だから裕斗の剣技と合わされば、誰にもとめられられない剣士になるの」

 

 木場も打ち合うたびに加速していったが、一度もバイザーは見失うことなく捌いていった。

 

「クソッ!このスピードについていけるなんてなかなかに速いね。……ウワァ!!」

 

 打ち合っていた二人だが、木場が槍の横薙ぎをもろに肋骨の辺りに貰ってしまった。

 

 数メートルふっ飛んで動かなくなった。

 

「裕斗ぉっ!なら小猫っ!朱乃っ!様子見はいいわっ!さっさと片付けてちょうだい」

 

 木場が倒されたことに少なからず動揺していて、二人がかりで倒すように命令する。

 

「ごめんなさい誠二。少しばかり余裕がなくなってしまったわ。ちゃっちゃと説明するわね。ルークは圧倒的な攻撃力と防御力を、ビショップは圧倒的な魔力を、クイーンは全ての駒の特性が扱えるわ」

 

「じゃあ俺のポーンは?」

 

「ポーンは敵の陣地に入ったら任意で好きな駒になれるの」

 

 なるほど。

 

「「キャッ!」」

 

 部長の説明を聞いていたらバイザーと闘っていたはずの二人がこちらに吹っ飛んできた。

 

「な、何でなのよ。相手は所詮B級よ?私の下僕が負けるはずがないじゃない」

 

「B級と言ったか小娘。私は冥界での認定こそそれだが強さ的にはS級だぞ?あっちでは魔力の低いものはしたに見られるからな。まぁ、当然つっちゃ当然か」

 

 リアスは下僕がなすすべなくやられたからか先ほどまでの威厳はなく、瞳には恐怖が浮かんでいた。

 

「S級ですって?私たちの力量的にその等級はまだ狩れないわ」

 

 要するに敵の強さを見誤って超絶ピンチってことだよな。ここで俺がこいつを倒したら好感度が爆上がりじゃないか。

 

「リ…部長。ここは俺に任せてください」

 

 流石に呼ぶときは名前はまずいよな。

 

「誠二、あなたには無理よ。それともなに?勝算があるって言うの?」

 

 己のミスで死ぬことがほぼ確定しているのでやや自暴自棄になっている。

 

 こちらを見る部長に向かって深くうなずく。

 

「分かったわ。でも、無茶はしないこと。危なくなったらすぐに逃げなさい」

 

 リアスは納得してくれた。

 

「さぁ、ここからはおれのターンだぜ!」

 

 バイサーに向かってそう宣言すると赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)を発現させ、倍加を開始する。

 

「なんだ小僧それは。龍の籠手(トゥワイス・クリティカル)か?」

 

「いや、違うねこいつはブッ………」

 

 赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)だ、そう言おうと思ったが言えなかった。何故なら俺の腹には大きな穴が開いており、さらに槍の横薙ぎで肋骨をダメにされたからだ。

 

「まっ!なんであろうと効果が現れる前に倒してしまえばいいさ」

 

 いつの間にか俺の元々いた場所にいたバイザーは槍を肩に乗せると不敵に笑った。

 

 くそっ!ヤベえなんてもんじゃねぇ。何でだよ。俺は最強のはずだろう。なんで俺が負けてるんだ。

 

「さてさてぇ、そこの小娘は完全に腰が抜けているしどうしようかな。ころそっかなぁ~」

 

 バイサーはもう既に俺に興味は無いらしく、リアスについて考えていた。

 

「でもなぁ、お腹すいたし食事を先にしよっか」

 

「きゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 絶望に満ちたこの空間を切り裂くような悲鳴が聞こえた。痛むからだを無視してそちらを見やると、うちの学校の制服を着た女子がいた。塾の帰りだろうか。

 

「おぉ、ちょうどいいところに柔らかくておいしそうな肉があるじゃないか」

 

 嬉しそうに舌なめずりをした後にゆっくりと近づいていく。

 

 対する女子は足がすくんで一歩も動けずにいた。

 

「あ…あぁ……あ」

 

「それじゃあ頂きます」

 

 バイサーが女子を捕まえようとしたその時、

 

「ぶべらぁっっ!!」

 

 バイザーが吹き飛んできた。

 

 代わりにそこにいたのは黒いフードを被った体型からして男だろう。

 

「お前ら悪魔はほっとけば増える害虫みたいなものだ。」

 

 その男の開口一番はまさかの悪態だった。

 

 

~誠二 side out~

 

 

 

 

 

 

 




 
 次回は一誠が無双します。

 あぁ~~ヒロインとも出会いもそろそろかんがえなきゃいけないっすねぇ。

 出して欲しいキャラがいたらお気軽にどうぞ。

 作者の独断と偏見をしまくって選びます。(採用するかは分かりませんが)

 ではまた次回。

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