「駄文乙ww」とか言わないで、温かい目で見てくれたらうれしいです。
よろしくお願いします。
絶望は突然に
~一誠 side in~
怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い.....。
「一誠っ!!どうしたっていうんだ!!」
お父さん、その人は誰?
「ちょっと一誠?なんでそんなにおびえた顔しているのよ?」
お母さん、その人は誰?
「おい一誠?どうした?今日は俺の誕生日だろう」
お前は、誰?俺は、誰?
「イッセーくぅーん!また明日ねぇー!」
俺はいつも通りの日常を過ごしていた。朝は7時に起きて、そこからずっと友達のイリナって男の子と遊んでいた。いつもと違うところをあげるとすれば、今日は俺の誕生日だということだ。
イリナと別れ、公園から家へ帰ろうと、少し赤く染まる空を見上げながら小走りで歩道を駆け抜ける。
ガクッ
ズザァ
「イッテェ(°ロ°; 三 ;`ロ´)」
煙草屋の前を通り過ぎた時、不自然に足から力が抜けて転んでしまった。しかも、走って勢いがついていたので、膝をすりむいてしまった。
「いたたたた。あー、よいしょっと」
どうして転んだんだろう?まぁ、いっか。きっと遊び疲れたんだ。それよりも今日は俺の誕生日~♪早くかーえろっと。
自分が5歳になることに浮かれていたのか、こんな些細なことなど気にせず、俺はまた走り出した。
ガチャ
「ただいまー!お母さん、夕ご飯はなに?」
家に帰るなり靴を玄関に脱ぎ捨て、台所へ向かう。
台所へ行くとお母さんが料理の手を止めて、こちらへ振り返ってくる。
「そうねぇ。それは後でのお楽しみにしておいた方がいいかも」
微笑みながらそう言う。
ということはローストビーフかな、チキン南蛮かな、それとも.....。
お楽しみと言われて自分の好きなものを妄想して止まらない一誠であった。
しかし、現在は午後5時であるからまだ後1時間以上も時間が余っている。
後1時間以上とか長すぎるよ。どうやって時間をつぶそうかな。
もはやご飯のことしか頭にない一誠は2階にある自分の部屋で漫画でも読んでいようと思い、階段を登る。
階段を登り切り、向かって左側にある自分の部屋の扉を開けようとドアノブに手を掛けたとき、ある違和感に気づく。
あれ?こんな所に部屋なんかあったっけ?
そう、向かって右側に、朝には無かったはずの扉があるのだ。
思わず目に入ってしまったそれに一誠は酷く異物感を覚えた。なぜなら右側には庭があり、1階部分など存在しない。ゆえに、2階に部屋があるはずがないのだ。
「こんなところに部屋なんてあったっけ?まぁ、どうせ物置でしょ」
混乱しながらもそう思い扉を開ける。
「誰だ?」
すると中から声か聞こえてきた。
は──────誰?
余りにも予想外のことで一誠の思考回路は停止してしまった。
改めて中を覗く。するとそこにいたのは・・・
「俺?!」
そう、俺とそっくりの容姿の子供だった。違うところと言えば俺より少し背が高く、顔が整っている事くらいだ。
どうして俺が俺の目の前にいる?いや、その前にこいつは誰だ?!
「お前は誰だ?」
得体の知れない子供に向かって俺は問いかける。
「俺は 兵藤 誠二 だ。分かったら俺に話しかけるな、絞りかす野郎」
兵藤誠二と名乗った子供は、その整った顔を醜く歪めて笑い、嘲るような声音でそう言い放った。
その言葉を聞かされたとき、再び一誠の思考回路は停止してしまった。理解が及ばず、考えることを放棄したのだ。
得体の知れない者が家の中にいる事実に面くらいながらも急いで1階に降り、お母さんに問う。
「お母さん!誠二って、兵藤誠二って誰?」
その問いに対する答えはあっさりと帰ってきた。
「何寝ぼけたようなこと言っているのよ一誠。誠二はあなたの実の弟じゃないの。そんなくだらないこと言ってないで、さっさと誠二を呼んできてちょうだい。なんて言ったって今日は誠二の誕生日なんだから、ほかに何を食べたいのか聞かなくちゃ」
どうしてそんなこと言ってんだ。まちがいなく今日は俺の誕生日だっていうのに。
「違うよお母さん。今日は俺の誕生日だよ?」
若干声を震わせながら訴える。しかし現実は無情にも覆ることはなかった。
「一誠、貴方、何言ってんの?そんなに実の弟をいないことにしたいの?」
あぁ、もうお母さんはダメだ。完全に俺に弟がいると思い込んでいる。こうなったらお父さんに聞くしかない。
これ以上、母に何を言っても無駄だということを幼いながらも察した一誠は、廊下の奥にある、父の書斎へと向かう。
コンコン
「ちょっといい?お父さん?」
ドアをノックして中からの返事を待つ。
「一誠か?いいぞ」
許可がでたので書斎の中に入る。
デスクの上にあるパソコンに向かいながらお父さんが聞いてくる。
「どうしたっていうんだ一誠。珍しいな」
「お父さん、俺に弟っていないよね?」
俺の問いを不思議におもったのか、お父さんはパソコンのキーボードをたたくのをやめた。スッとこちらを向くと笑いながら答える。
「何寝ぼけたようなことをいっているのだ。そんな当たり前のことを聞いてどうする―――」
そうだよな!そうだよな!俺に弟なんか存在しないよな。
お父さんの言葉を聞いて歓喜する俺だったが次の言葉で地獄に落とされた。
「―――お前に弟がいる、なんて、この5年間ずっと一緒にいただろう?」
「あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"っ!!!!!!!!」
その言葉を聞いた瞬間、俺は絶望と恐怖でとち狂ったように叫び出した。
なんで、どうして皆あいつのことを家族と認めるんだ?!確かに今日の朝まであいつはいなかった!なんでだぁ?!
お父さんは、突然頭を抱えて蹲り、叫び出す俺に驚いて固まっているが、すぐに俺の元へ寄ってくる。
ここで冒頭に戻る。
俺の叫び声を聞いたのか、お母さんと得体の知れないあいつがやってきた。
「一誠っ!!どうしたっていうんだっ!!」
お父さん、その人は誰?
「ちょっと一誠?なんでそんなにおびえた顔しているのよ?」
お母さん、その人は誰?
「おい一誠?どうした?今日は俺の誕生日だろう」
お前は、誰?俺は、誰?
ここで一誠は生物的本能なのか分からないが、オーバーヒートした脳が確実に活動を停止した。といっても死んだわけではなく、気絶しただけである。
薄れゆく意識の中見えた誠二の顔は、おもちゃをわざと乱暴に扱い、壊すことを面白がっている子供のようだった。
~一誠 side out~
いかがでしたでしょうか。
感想お待ちしております。