さて、どうなる?
「はぁ…はぁ…。」
一夏達がゲンムを倒したのと同時に、アリーナにISを纏った教師陣がやって来た。
「まさかお前達が倒したのか?」
ISを纏った千冬は壁に倒れているゲンムを見て、驚いた顔をした。
「へへっ。なんとか勝てたよ。」
「そうか。よし、襲撃したISとゲンムを回収しろ!」
「「「はい!」」」
千冬の言葉に教師陣は警戒しながらもゲンムに近づく。
「それにしてもよく倒せたものだな。」
「セシリアや鈴、箒の応援のお陰だよ。」
一夏は照れたように笑い、それにつられて千冬も顔を綻ばせた。
『ほう、あれで勝ったと思ったのか。おめでたい奴だな。』
「えっ?」
一夏達が一斉に振り替えると、そこにはゲンムが一人の教師の首を掴んで持ち上げていた。
「な、なんで!」
『ふん、あんなショボい技で殺られるかよ。』
「そ、そんな…。」
『さぁ、第二ラウンド行こうじゃないか。』
ゲンムが教師を投げ捨て、一夏達に近づくと教師陣に銃を向けられ包囲される。
『この我に歯向かうのか。良いだろう!』
《ガシャコンマグナム!》
ゲンムは紺色の銃《ガシャコンマグナム》を呼び出し、ベルトから白いゲームカセット《デンジャラスゾンビガシャット》を抜き、ガシャコンマグナムのスロットに挿す。
《ガシャット!キメワザ!》
すると銃口から紫色の禍々しいエネルギーがチャージされ始める。
「っ!撃てー!」
千冬は直ぐに察し、一斉射撃を命令するが、デンジャラスゾンビの力を持つゲンムの不死身の能力により、全て無力化される。
『散れぇ!』
《デンジャラスクリティカルフィニッシュ!》
ゲンムがトリガーを引くと、禍々しいエネルギー弾が射出され、教師陣のISを半分ほどを倒してしまった。
「な、なんだと…。一撃でここまでとは…。」
千冬は目の前で起こった光景に驚愕を露にする。誰もが圧倒的な力を前に動けずにいたが、そんな中、一人のIS操縦者がゲンムに向かう者が居た。
「ハァァァァァァァ!」
「えっ!や、山田先生!?」
『クッ!なんだ貴様!』
そう、ラファール・リヴァイブを纏った一年一組の副担、つまり一夏達の副担の山田真耶だった。いつも笑顔で温厚でドジっ子な先生だが、今の顔は怒りに満ち溢れていた。
「あなたみたいな人が!ゲンムを語らないでください!」
『グァ!』
真耶の剣がゲンムを切り裂き、ゲンムは少しだけ下がる。
『ええい!邪魔な女だ!』
ゲンムはガシャコンマグナムのBボタンを押し、トリガーを引くと散弾が射出され、真耶に直撃し地面を転がった。
「キャア!」
「真耶!」
千冬は真耶の元に行こうとするが、足元に銃弾が当たり足を止める。
『動くな!そう焦らなくても後でお前も葬ってやるさ。』
《ズ・キューン!》
ゲンムはガシャコンマグナムのAボタンを押し、ハンドガンからライフルへと変形し、ガシャットを再装填する。
《ガシャット!キメワザ!》
『死ねぇ!』
《デンジャラスクリティカルフィニッシュ!》
ガシャコンマグナムからエネルギー弾が射出され、真耶は思わず目をつぶった。
「真耶!」
「山田先生!」
しかし真耶にエネルギー弾が当たる直前、何故かエネルギー弾が爆発し、辺りを砂煙が覆った。
『な、なんだ!?』
砂煙が晴れていくとそこに居たのは…。
《レベルアップ!マイティジャンプ!マイティキック!マイティ~アクショ~ンX!》
黒い姿に紫のラインが入ったゲンムに似た戦士だった。
ゲンムが二人!?
これは一体…。