更新遅れてすいません。
これからは一週間に一度くらいで更新していきたいと思います。
ウルスラグナは、まつろわぬ神らしくなく、困っていた。理由は目の前で不毛な争いを繰り広げた挙句、ウルスラグナを面倒ごとに巻き込んだ女子高生。別の世界線で「あかいあくま」などと呼ばれている遠坂凛である。
話はその日の夕方にまで遡る。
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夕方、ようやくロンドンの時計塔から日本の空港についた遠坂凛と、彼女と一緒に日本に来たルヴィアゼリッタ·エーデルフェルトは、捕まっていた。
理由は言わずもがな、この二人のコンビの代名詞とも言える不毛な争いである。
二人は空港に到着したあと、早速不毛な争いを始めて、野次馬なども集まって注目された挙句、空港の職員に捕まったのである。
「あんたが騒いだせいで捕まったのよ!」
「あらまあ、人のせいにしかできないなんて、やっぱり人間とお猿さんとでは格が違いますわねトオサカリン!」
「なんですってー!」
捕まっている最中にも喧嘩をしている事は変わらなかったが。
「えーと、それでは君たちはどうして喧嘩を始めたんだい?周りの人に迷惑をかけないようにして「「うるさい!口出しするんじゃないわよ(ですわ)‼」」ア、ハイワカリマシタ」
このように空港の職員が何を言っても無駄だったため、空港の職員は二人を問い詰めるのを諦めて二人を釈放したのである。
そして二人が空港を出たとき、すでに夜になっていたため、二人は「あんたのせいで遅れたんじゃないのよ!」「いいえ、あなたのせいですわ!」などと喧嘩をしながら冬木に向かい、冬木の駅前のマ◯ドナルドへと入っていったのだった。
夕食を食べ終わった二人が見たのは、駅前で頭を抱えている小学生くらいの男子、そう、ウルスラグナだった。
ウルスラグナは電車で隣町まで行ったあと冬木まで戻ってきたは良いが、駅構内でスマホを落としてしまい、探しても見つからず、途方にくれていたのだった。
凛とルヴィアは、人前で堂々と不毛な争いを繰り広げるような残念な人間ではあるが、困っている人を見捨てるような人でなしではない。
なので、彼女らはウルスラグナの方に歩いていき、ウルスラグナに声をかけた。
「どうしたの?」
「スマホを落としてしまいまして…」
それを聞いた二人は、すぐさま行動を開始した。魔術師とは、些細なことですら命取りになるため、些細なことを見逃すことすらしない。
二人は優秀な魔術師であったため、すぐにウルスラグナのスマホを見つけ出した。
「はい、これでしょ?」
「はい、これです!ありがとうございます!」
ウルスラグナの返事をきいた二人は優しく微笑んでから、ウルスラグナにきいた。
「君、小学生だよね?親御さんはどこ?」
「親はいないので、一人暮らしをしています。」
「じゃあ、私達が家まで送っていってあげようか?」
傍から見れば小学生を誘拐しようとしている高校生の図にも見えなくはなかったが、ウルスラグナはこれを了承して、付き添いを頼むことにした。
「お願いします。夜間に一人で歩いていると、何故か警察に通報されることがありますので。」
その答えをきいた二人は、少し微笑んでからウルスラグナに家までの案内を頼み、世間話をしながらウルスラグナの家まで向かったのであった。
ーーーーーーのだが、皆さんは凛とルヴィアの二人組は親切なお人好しであっても、残念な人間であることを忘れてはならない。
そう。あろうことかこの二人は、ウルスラグナの目の前で喧嘩を始め、ドンドンとヒートアップ、更には魔術の秘匿も忘れて某愉快型魔術礼装ことカレイドステッキを取り出して変身し、上空でドンパチ始めたのである。
そしてウルスラグナは異世界に来てから初めての魔術師を見つけたので興奮し、あろうことか「我も混ぜろぉぉぉぉ!」などと言って飛行していったのである。
だが、運が良いのか悪いのか、そのときはちょうどカレイドステッキのルビーとサファイヤが凛とルヴィアに愛想を尽かして二人のもとから去っていった瞬間であり、空中から投げ出された二人は見事にウルスラグナの横をすり抜け、落ちていったのである。
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そこから、今のシーンに繋がったのである。ルヴィアは凛と反対側の川岸から陸に上がってサファイヤを探しに行ったので見えなかったが、凛のいる川岸からは、上空に魔術礼装無しで浮かんでいるウルスラグナの姿が大変よく見えた。
その為、ウルスラグナは凛に質問攻めにされた挙句、無理やり凛の助手にされたのである。
ウルスラグナには、もう「強い敵と戦えるらしいから良いや」と諦めの表情を作ることしか出来なかった。
その日はもう夜も遅いと言う事でようやく家に返してもらったウルスラグナだったが、次の日からはさらに面倒に巻き込まれてゆくことになる。
ウルスラグナの人格が良くわからない(泣)
アニメ「カンピオーネ!」の一話に出てきただけだから、キャラもなにもよくわからないんですよね…
まあ、そこはイメージで許して下さい。