英雄絶唱シンフォギア   作:猿仮面

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作「良し、予定通りなら後四話位で一期編は終わりだな」

彰「じゃあその後直ぐに二期編に行くのか?」

作「その前に二、三話プロローグ的なの挟んでから本編突っ込んでいくよ」

彰「予定だとその頃に例の新キャラ出すか決めんだろ?アンケートの期限そろそろ決めたらどうだ?」

作「でも構想を文章に落とし込むの時間かかんだよ、だからまだ期限は設けません!」

彰「さよか」


戦局ってのは思わぬ形で動き出すもんだ

――――その日、スカイタワー周辺は地獄絵図と化していた

 

「ウワァァァァ‼」「早く逃げて‼ノイズが来るわよ‼」「急いでシェルターに逃げるんだ‼」

 

スカイタワーの上空に突如として出現した飛行型巨大ノイズ、その数計三機

更に地上には無数のノイズが出現し、普段は賑やかな観光名所も今この時は地獄となっていた

 

そしてそんな地獄の中で

 

「チェェェェストォォォォォ‼‼」バゴン‼

 

人間災害逆月彰が得物の斧剣を片手に大暴れをしていた

 

「つうかコレどうなってんだ?何でいきなりスカイタワーにノイズが出てきてんだ…よっと‼」ゴガシャ‼

 

偶々このスカイタワーの調査をするために訪れたそのタイミングでのノイズの出現、それを疑問に思いつつも四方からやって来るノイズを片っ端から塵に変えていく逆月、しかし幾ら倒しても倒しても上空の大型ノイズから続々と後続が後続がやって来るので最早イタチごっこのような感じになっていた

 

「ったく、確かにたまにはノイズと戦って暇を潰したいとは思っていたけど、こんないきなりはゴメンだってぇの‼‼」轟‼

 

横凪ぎに払うとその風圧でさえ破壊されていくノイズの群れ、だがそれでも数の暴力には敵わず次々と集結してくるノイズ、しかしそこに

 

「ハァァァァァァァァ‼」斬‼

 

青い斬撃を放ちノイズを穿つ謎の人物が現れた、だがその人物を逆月は良く知っており

 

「アンタ…………確かあの時の剣士の姉ちゃんか?割りと本気で内蔵潰すつもりで殴ったのに随分と回復が早いんだな?」

 

「防人たる者あの程度の痛手、数日もすれば完治できる……その間は痛みで歩くのも辛かったがな、しかし」チャキ

 

そんな会話を交わすも、彼女は得物を逆月に向け敵意を露にしてきたが当の本人は何食わぬ顔で

 

「待ちな剣士の姉ちゃん、一先ず上のノイズを片付けてから話をしようや、お宅もそれが目的だろ?」

 

「……………良かろう、もうすぐ立花も此処に到着する、上空のノイズをどうにか撃破し一帯の安全を確保する………異論は?」

「意義なし、どうせコイツら片さないと身動き取りづらいからな、とっとと片付けようや‼」ズシャッ‼

 

そう言い放つと互いに別方向に飛び出していき各々ノイズを各個撃破していってはいるが、やはり上空からの増援が止まず倒してもその都度増えていくからキリがない

 

「だぁぁもう‼コレブン回すのも体力使うんだからいい加減諦めろやノイズ共‼流石にこれ以上のお代わりはいらねぇってぇの‼」ブン‼

 

後ろからやって来るノイズを凪ぎ払いながらそう愚痴を溢す逆月ではあったが、逃げ出そうとはせず兎に角殲滅することだけに専念していた、そんなに時だろう

 

「あぁぁぁぁ疲れた‼そろそろマジ勘弁、いや割りとマジで……ん?何か聞き慣れない声が聞こえるが………コイツァ……歌か?」

 

暴れながらも聞こえていた歌声とはまた違った新たな歌、その音色は戦場にあるにも関わらず美しく透き通った音色をしており、柄にもなく聞き入っていた

 

「こりゃ中々キレイな歌だな………多少は気分も晴れるってもんだ」ゴシャァ‼

 

そんな感じでも然り気無くノイズを粉砕する辺り流石としか言えないがやっぱりこの男戦闘狂の気あるのかも知れない

 

「しっかしあのコスプレ衣装ってもしかして歌わないと満足に戦えないとか言わないよな?でもさっきから歌が鳴り止まないしって⁉なんじゃあのミサイルの山⁉」

 

歌を聞きながらそんな感想を抱いていると突如発射されたミサイルの雨あられ、その膨大な数に驚くと同時に『やっぱアレも歌の影響かな~?直前でぶっ放せとか聞こえたしな~』とボンヤリ考えながらとりあえず近場のノイズを次々と粉砕していく逆月、そしてミサイルによって大型ノイズが撃墜されたと同時に

 

「コレでこの辺りはラストっとぉぉぉ‼‼」ズガン‼

 

地上のノイズを視界に映る範囲のノイズを全て片付けた逆月、普段ならここで一息入れるところだが、今回だけはそうせずに一度剣士の少女と別れた場所に引き返していった

いるかは分からないがとりあえずそこに行けば何か分かるかもしれないという、ある種の直感が働いたのが理由の一つだったが、今回の直感は大当たりだったようだ

 

「『未来』ッ⁉ねぇ返事して未来‼‼」

「落ち着け立花‼小日向のいる場所が本部なら司令達があるから一先ず安全だ、兎に角学校に急ぐぞ‼」

「ならアタシも連れてけ、多分フィーネはそこにいる……決着をつけたいんだ」

 

「なぁんか慌ただしいな~…………何かあったのか?」

 

通信機らしきものを持って慌てる栗毛の少女を落ち着かせている――恐らくは――剣士の少女と、その側で同行を志願する背の低い銀髪の少女、面子から察するに先程までノイズと戦っていた奴等だろうと推測し

 

「行き先がリディアンとやらなら俺も同行するぜ………どうせ暇だしあの辺りは俺の(昔の)縄張りの近くなんでな、あまり荒らされると困るんだよ」

(まぁ本音は『カ=ディンギル』を潰すことだけど、それをコイツらに話す理由もないし話したら話したで面倒になりそうだから黙ってよ)

 

本音を隠しながら同行を志願するも、栗毛の少女以外からは警戒心マシマシの殺気丸出しで睨まれ、流石にコレは茶化すとヤバイと察したのか

 

「今回はマジの協力だけだよ、縄張りの近くで騒動があると居心地悪くてな……ノイズ蹴散らして他に問題がなければ勝手に消えるからそれで良いだろ?」

 

ハァ~とため息を溢しながらそう説得すると、三人で簡単な話し合いを行い

 

「一先ず同行を許す、時間もあまり無いのでな………だがもしも可笑しな行動を取った場合はノイズ共々切り捨てる、それが同行の条件だ」

 

「切り捨てるってのは穏やかじゃねぇが、まぁこの前の腹パンとフルボッコの仕返しとしては安いもんか……良いぜとその条件飲ませてもらう」

 

とりあえずはその返事で満足したのか、殺気を緩める青髪の女性――とは言えバリバリ警戒されてますが――と銀髪の少女、そして本当に時間が惜しいのか即座にリディアンを目指し走り出し

 

「近くに一課の車両が待機しているらしい‼それに乗って学校に急ぐぞ‼」

「でも今からだと着くの夕方くらいですよ⁉」

「徒歩よりはまだマシだろ⁉良いから急げバカ‼」

 

「あの三人仲良いのか悪いのか端から見てもよく分からんな~」←蚊帳の外なので関係の無い事考えてます

 

学校にいる人間の安否が気になるのか『小日向未来』なる人物が無事でいるのかが気掛かりなのか、三人それぞれ急ぎで車両に目指しているがその後ろを競歩で追う逆月、その胸中では

 

(いやはやこんなアッサリとサンジェルマンからの依頼を完遂できるチャンスが転がってくるとはな~人生何があるか分からんね~…………だけどこんな急に戦局に動きがあるとは思わなかったが、今回は有り難く利用させてもらいますかね)ニヤリ

 

と目線が自分に向いていないことを良いことに中々に邪悪な笑顔を浮かべていた

 

――――フィーネとの邂逅まで後僅か




次回逆月の右腕の裏設定暴露回(の予定)です

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