英雄絶唱シンフォギア   作:猿仮面

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作「ん~…………」

彰「今度は一体何で悩んでんだ?」

作「いや例のアンケートの投票数が現状同数だからどうしようかなぁと」

彰「まぁもう少し様子を見たらどうだ?あのキャラだって登場予定は二期の頃からだろ?」

作「とは言ってもこの話アニメで風鳴翼のライブがあった日の日中の出来事だからもうそんなに時間がないな~と」

彰「まぁ結構原作の流れすっ飛ばしながら進んでるからなぁ、んで本音は?」

作「対逆月彰キラーのキャラ出すならもう一度キャラ構成練り直さないといけないのと、どうせならやっぱりエル◯ラドのバー◯ーカーを使いたいなぁと思ったり」

彰「面倒くさい設定にしたら自分が困るんだぞ~?」
作「ですよね~」


悪党ってのは手段を選ぶと直ぐ負ける

あんなこと――前話を見てね――があってから数日間、逆月の周りでは一つだけ変化が起こっていた、それは

 

「……………………」チラ

 

サッ

 

(素人だからって気付かないとでも思ってんのかね?これでもお礼参りの数のお陰で警戒心は人一倍高いんだがな~)ハァ

 

この『監視』である

 

翌日からなのだが、ふと気が付くと後方約五十Mを境に一定の距離感で常に監視を続けられているのだが、一度だけ追い払うために逆に接近したのだが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アレ⁉さっきまで此処にいたよな⁉まさかのNINJUTSUか⁉」

 

 

 

 

 

 

といった具合で、あっさり撒かれてしまったのでもう開き直って大人しく監視され続けているのだが、流石に我慢の限界にもなってきたのか、ここ最近の逆月の機嫌は特に悪かった、この前のこと座流星群も気付いたときにはもう時間が過ぎていて見れず仕舞いだったのも加算され、今の彼の気分は最高潮の最悪な状態になっている

 

「あぁ~暇だ、最近はノイズも見かけないし騒動も起きないし…………あぁ~何か面白いことでも起きないかな~?」

 

―――訂正、只暇すぎてイライラしてるだけだこのバカ

 

そんな感じで町内を徘徊していると

 

「失礼、ちょっと良いかしら?」

 

「あん?」

 

後ろから声をかけられ、振り返るとそこには

 

「貴方があの逆月彰で間違いないかしら?少し話がしたいのだけれど……?」

 

男装に身を包んだ女性が薄く微笑んでいた―――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~すまんねぇ、わざわざコーヒー迄ご馳走になっちまってさぁ‼」←タダでコーヒーが飲めるから機嫌が良い

 

「構わないさ、この程度で君と話が出来るのなら安い出費だ、もしよければ追加で軽食も頼むと良い」

 

「えっマジで⁉じゃあお言葉に甘えましてっと~……すいませ~ん‼ハムタマゴサンド一つお願いします‼」

 

〈ハァーイ‼ショウショウオマチクダサーイ‼

 

所変わりまして此方近所のカフェ、あの後男装に麗人に誘われ、このこのカフェに入った逆月は彼女の厚意でコーヒーを奢ってもらい、随分とご機嫌な状態となっていた、しかし女性に奢ってもらって悪びれもせずにご機嫌とは、やはりこの男屑である

 

「さぁて、サンドイッチが来るまでちょっと時間も掛かるだろうし………早速本題といこうか、謎の男装お姉さん?」←先程と違い何時もの悪どい笑顔を見せ

 

「ほう?噂にたがわぬその洞察力、流石は世間から【狂った悪童(バーサーカー)】と呼ばれる男だな、コレは流石に評価を改める必要があるかもしれないな?」←微笑を浮かべながら身に纏う雰囲気を変化させ

 

お互いに隠してあった悪意を隠そうともせずに全力で晒していくが、逆月は相手の悪意に怯みもせず

 

「ところでアンタ名前何て言うんだ?話をするにしても『アンタ』だの『お前』だのじゃ会話に張りが生まれないし、何よりそっちだけが俺の名前を知ってるってのは不公平じゃないか?」

 

「確かに、コレからに備えて私の名を教えておくのも必要だな………」ゴソゴソ

 

そう呟くと懐から名刺のようなカードを取り出し

 

「君にも分かりやすいようにコレに書いておいた、コレが私の名前だ」←カードを逆月に差し出し

 

「ご丁寧にどうもっと」ピッ

 

そのカードを受け取った逆月がそれを見ると、そこにはこう書かれていた

 

『パヴァリア光明結社・サンジェルマン』

 

 

 

「『パヴァリア光明結社』…………ねぇ、コレってアレか?俗に言う暗部組織的なヤツなのか?サンジェルマンさんよ?」←興味が湧いたのかニヤリと笑いながら問い掛け

 

「近くもあるし遠くもある、我々は世界各地の暗部に潜むものだ、まぁこの日本には拠点となる場所もないのでな、今回の為だけの来日という訳だ」

 

逆月の問いに対し、淡々と説明をするサンジェルマンの対応に少しばかり感心している逆月だが、その胸中はその説明を入念に吟味していた

 

(世界全土を股に掛けて活動する組織か…………そんな連中の一人が俺と会う為だけに日本に来ただと?そんな組織にマークされる覚えはねぇが…………待てよ?もしかしてコイツの狙いは)

「君の思案の通り、我々の目的は君の右腕だ」「ッ⁉」

 

思案しているところに横槍ぎみに告げられたこの一件の真相、それに驚いたのも多少はあるが逆月が本当に驚愕した理由は

 

(コイツ………一体何時から俺が考えていることに気付いてやがったッ⁉)

 

完全にポーカーフェイスでサンジェルマンの話を聞いていただけに、その裏に隠していた己の心理を見抜かれた事実が信じられず、内心混乱しっぱなしだったが

 

「右腕ね…………言っとくがこの【十二の試練(ゴットハンド)】と【射殺す百頭(ナインライブス)】の事は俺でも詳しくは知らないからマトモな説明は出来ねぇぞ?」

 

「【射殺す百頭】………………か、どうやら君はその右腕の真の名を知らないようだな」

 

「何だと?」

 

サンジェルマンの言った『真の名』というワード、それに興味を示した逆月が促すように聞くと、そこで間の悪いことに

 

「お待たせ致しました、ハムタマゴサンドで御座います」カチャ

 

「あ……あぁどうも」

 

「話の続きはそれを食べた後でするとするか?」

 

サンドイッチを受け取ると、そのまま片手で一口だけ頬張ると

 

「いや、俺も知らない特ダネが目の前でチラついてんだ、それをお預けされちまうなんて………そいつぁナンセンスだ、今すぐ教えてくれこの腕の本当の名前」グイッ

 

右腕の袖を捲り上げ、腕をサンジェルマンに見せそう訴える逆月を見て彼女は小さくため息を漏らすと

 

「その腕の真の名は【神性大英雄(ヘラクレス)】かのギリシャ神話に名高き大英雄ヘラクレスその物が、君の右腕に宿る聖遺物の正体だ」

 

「なん…………だと…………?」

 

サンジェルマンの告げた【十二の試練】と【射殺す百頭】の正体、その真実に驚愕し普段の逆月らしくない年相応の表情を浮かべるが、即座にその真実の価値を精査し始めた

 

(まてまて落ち着け逆月彰、お前はこういう時でも冷静に冷酷に残忍な男だろうが‼先ずは事実確認だが……確かに俺もこの右腕がヘラクレスの物だとは思ったりしたこともあったさ、だがそれだと辻褄が合わない、理由その一『右腕以外の恩恵はほぼ零だという事』

コレは以前からノイズと戦う時に感じてたことだが、【十二の試練】で耐性を付けていても右腕以外だと炭化しない代わりに物理ダメージだけはしっかり受けるが右腕だけはそれすら受けずに逆に返り討ちにしていること、だい二に『右腕以外だとノイズにダメージを与えられないこと』

コレについては何時もの事だから敢えて気にしてなかったが、前に何度か蹴ったり殴ったりしたときもすり抜けるだけで触れもしなかった、まぁ右腕は普通に触れたけど……………そう考えると、やはりこの右腕がヘラクレスなのは可笑しすぎる)

「一つ確認をしたい」

 

「何かしら?」

 

思考を巡らせたお陰で冷静になったのか、普段の逆月の態度に戻りサンジェルマンに対しある質問をした

 

「仮にこの右腕がが本当に【神性大英雄】だと仮定するが、ならば何故俺はこの右腕ででしかその機能を扱えない、確かにヘラクレスは神話における大英雄だが今の所有者はこの俺だ、だったらその力の全てを振るえるのが筋ってもんだろ?」

 

「フゥ………何を聞くかと思えば、そんな事最早分かりきった話だ………答えは単純『貴様が先史文明時代の人間では無い』からだ」

 

「そんなの当たり前…………いや待て、先史文明ってのを神話の時代と仮定して当時の世界は神だの悪魔だのが常に人間に干渉していた時代、神託なんぞを信じていたとしたら当然肉体だって作りが違ったりも…………そうかそういう事か」

 

サンジェルマンの説明から予測を立てそこから推測と法則を求め、そして結果を割り出していくと徐々に見えてくる真相、そこに行き着いた逆月の表情は今まで見たことがないくらい

 

 

 

 

 

『愉悦に顔を歪ませていた』

 

 

「なぁるほどねぇ…………そういうカラクリだったのか、通りで上手く噛み合わないときがあった訳だ……なら追加で一つ聞きたいが、コイツを完全に解放する手段はあるのか?」

 

「そこまでは我々も掴んでいない、だが推測ならば立てられる………方法は一つ、枷を解き放つ事だ」

 

「その枷ってのは…………ズバリコイツの事か?」ジャラ

 

右腕の鎖を見せるとサンジェルマンは一度だけ頷き

 

「貴様の言う【射殺す百頭】の待機状態がそれならばその鎖を完全に取り外せば【神性大英雄】の封印は解かれるだろう、但しその後発せられる神代の力に耐えられなければその先は只の暴走となるだけだ、あまりオススメは出来ないな」カチャ

 

何時の間に飲み干したのか空になったカップをテーブルに置き

 

「さて、では本題に入るとしよう………時間もないので手短に話すが、我々『パヴァリア光明結社』に協力してもらいたい、見返りは三つ

一つは前払いとして監視の目を潰そう、アレがあっては我々としても困るのでな

二つ目はその【神性大英雄】の制御法の解析、コレによって貴様の右腕は正に災害に等しき力を奮えるだろう、当然その力は我々の望む物でもあるので此方にもメリットがある

最後の三つ目だが、コレこそ貴様にとって有意義な理由となるだろう……『飽きのこない刺激的な世界を見せてやる』それが最後の報酬だ、返事は後程この番号にかけてくれ」カサ

 

そう言うと懐から番号の書かれたメモ紙を出し、それを逆月に差し出して

 

「返事の期限は今晩の零時迄、それまでに返答をしてほしい………善き返事を期待しているよ逆月彰、現代に生きる【人間災害】」

 

最後にそう付け足すと代金を支払いにレジに赴くサンジェルマン、その姿を見ることもなく只只その場で宙を見やる逆月だったがサンジェルマンが店を出ると声を発すること無く笑い始め

 

「オイオイなんだコイツぁよぉ…………マジでコレが俺の進むべき道だってかぁ?ヤベェよ最高だ最高に面白ぇよこの展開、まさしくこの逆月彰様にピッタリなシチュエーションじゃねえか………向こうが俺を利用しようってんなら上等だ、逆に利用して都合の良いパトロンとして扱ってやるよ、最後に笑うのはあの小娘どもでもサンジェルマンでもねぇ…………この逆月彰様だってことを教えてやるぜ………………」←口元を三日月状の歪ませ邪悪な笑顔を浮かべ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――コレが後に欧州はフランス沖の海底で起こる『イース事件』の始まりとなることを、まだ誰も知らない




という訳で

【皆さんには朗報】祝‼英雄絶唱シンフォギア四期迄やるの確定‼【作者的には悲報(⁉】

ハイ、見切り発車で終着駅を決めてすらいないのに自らダイナマイトに点火してしまったバカが此処にいます(

まぁ自分で吐いたツバですので頑張ってやっていこうと思いますので今後ともよろしくお願いしますm(__)m
(後アンケートの方もよろしくお願いしますm(__)m)

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