極道、異世界へ   作:カミガミ

3 / 4
必須タグの報告と感想ありがとうございます。
自分はまだ初心者なので指摘がえるとありがたいです。
それと感想もとても励みになりました。


三章 ピエロ

「おらぁ!」

「がはっ!」

「ここでキリュウ選手の右ストレートがダンボ選手の顔にクリーンヒットォォー!!ダンボ選手KO!キリュウ選手の勝利です!!」

 

「シュッ、シュッ!」

「ぐはぁ!?」

「キリュウ選手、今度はジャブからアッパーへのコンビネーションが炸裂ぅー!サダム選手KO!キリュウ選手またもや勝利!!荒々しい喧嘩の様な戦い方で相手を圧倒したかと思えば、今度は華麗なボクシングで相手を圧倒しました!キリュウ選手の強さはこの二つの戦闘スタイルにあります!キリュウ選手これで6連勝です!200階まであと少しです!」

 

チンピラスタイルとラッシュスタイル、両方の戦い方にだいぶ慣れてきたな。これで180階、200階まであと少しか。

 

桐生は120階に上がってからは順調に勝ち星を増やしていき、今では、180階まで達していた。しかし、今の桐生には一つ悩みがあった。それは、

 

…あと一つ、確か別のスタイルがあったはずだ、それがはっきりと思い出せねぇ。

 

そう、3つ目のスタイルのことである。桐生が若かった頃は、チンピラスタイルとラッシュスタイルそれとは別に、もう1つのスタイルがあったのだ。桐生はそのスタイルを、うっすらと覚えているが明確に思い出せずにいた。

 

まぁ良い、取り敢えず自分の部屋に戻るか。

 

 

 

試合の後、桐生は自分の部屋に向かっていた、が、

 

()けられてるな。

 

桐生は尾行されていた。

 

俺が目的か?…何にせよこのままじゃ埒があかねぇ。

 

 

桐生は足を止め振り返り、

「おい、そこにいるのは誰だ?俺に用があるならとっとと出てきやがれ。」

と、恐らく廊下の曲がり角にいるであろう桐生を尾行する何者かに声をかけた。

 

 

すると、そこから

「やっぱり…♣️気づいていたんだね♥️」

ピエロの様な格好をした男が現れてきた。

「お前、一体何者だ?」

「ボクの名前はヒソカ♦️ただのピエロさ♥️」

ピエロの様な格好をした男はそう名乗った。

「ただのピエロが俺に何の用だ?」

「別に大した理由はないけど、強いて言えば確認、かな?」

「確認だと?」

 

ヒソカの言葉に桐生は首を傾げた。

「そう、確認♠️君がどれほど実力者なのか確認しに来たんだ♣️」

 

俺の実力を測りにきたのか…?一体何が目的だ?

 

「どうしてそんなことをするんだ?」

桐生はヒソカに問う。

「理由は簡単♠️君と戦うためさ♥️」

「俺と、戦う?」

「そうだよ♦️本当は君とは別の人達と戦いにここに来たんだ♠️けど、そこに君が現れた♣️ボクは戦闘が好きでね、特に強者との戦闘は尚更ね♥️だから、君と戦いたいんだ♦️」

 

「お前が戦闘狂なのはわかった。だが、どうして俺なんだ?強い奴ならほかにいるだろう。」

「確かにね♠️強い奴らは他にもいたよ、けど、その中で特に君は”ネン”の使い方が上手かったんだ♣️」

「ネン?ちょっと待て、ネンっての何だ?」

「…!」

桐生の言葉にヒソカは眉をひそめた。

 

「…君、ネンを知らないのか?」

「あぁ…そうだが?」

「……」

すると、ヒソカは顎に手を当て何か考え込む様な姿勢をとり、そこから動かなくなった。

「…?おい、どうしたんだ?」

動かなくなったヒソカに声をかける。

「くっくっくっ…♠️そういうこともあるのか♥️」

しかし、かえってきたの返事ではなく、楽しそうに笑う声だった。

「よし、君とは戦うのは君が200階に来てからだね♠️それじゃあ楽しみにしてるよ♥️」

 

「おい!ちょっと待て!俺は戦うなんて一言も言ってねぇぞ。」

その場から去ろうとしていたヒソカに、桐生が言う。

「ん?確かにそうだね♣️けど、戦わないなんて言葉も言ってないでしょ?」

「…ちっ、わかったよ。」

このまま話をしていてもキリがないと察した桐生は、渋々ヒソカの申し込みを受け入れた。

「それじゃあ200階で♥️」

こちらに手を振りながらヒソカは去っていった。

 

「君の悪りぃ野郎に目をつけられてしまったな。」

桐生は少し気分が憂鬱になりながら部屋に戻っていった。

 

 

 

その数日後

 

「キリュウ選手勝利ー!190階をクリアー!!」

 

ついに200階か…

 

桐生は200階に行くため、エレベーターに乗っていた。

 

…あいつと戦うのか。

 

脳裏に蘇るのは、ヒソカの愉快そうな顔。

桐生がそんなことを考えているとエレベーターがいつの間にか200階に着いていた。

 

ここが200階か。

 

桐生がエレベーターから降りたと同時に、隣のエレベーターから少年が二人降りて来た。

 

一人はツンツンした黒髪の少年でもう一人は、銀髪でつり目の少年だ。

そして桐生には、その少年たちに見覚えがあった。

 

あの少年たちは確か…

 

桐生が少年たちを見ていると、向こうも桐生に気づいたようで黒髪の少年が「あっ!」と声を出していた。

すると、少年たちは桐生に近づいて来た。

 

「おじさんって確かキリュウさん、でしょ?」

黒髪の少年が聞いてきた。

「あぁそうだ。お前たちは確か…ゴンとキルア、だったか?」

桐生は数日前にテレビでこの二人を見たことを思い出した。

 

黒髪の方がゴンで、銀髪の方がキルアだったな。

 

「あぁ、そうだぜ。あんたも200階に来てたんだな。」

「まぁな、そっちももう200階か中々やるな。」

「えへへ、まぁね。」

桐生の言葉にゴンは照れ笑いをした。

「おい、ゴンとキリュウ、話は後でも出来るぜ。とっとと受付に行こうぜ。」

「その通りだな、早く行こうか。」

ゴンとキルアと桐生は廊下進んでいった。

 

しかし、廊下進んでいるとゴンとキルアの足取りが重くなっていることに桐生が気づく。

「どうした?ゴン、キルア。」

心配して桐生が尋ねる。

 

「いや、なんでもないよ…」

ゴンはそう言ってはいるがとてもそうは見えなかった。進むに連れて冷や汗も噴き出している。それはキルアも同様だった。

「何でもないってことはねぇだろ。気分が悪いのか?」

「いや、大丈夫だ。さっさと行くぜ。」

「おいっ」

ゴンとキルアが桐生の制止を振り切り進もうとする、が、

「くっ!」

 

苦しそうな表情をして、足が止まってしまった。

「おい!やっぱり大丈夫じゃあないのか?一体どうした?」

桐生が慌てて駆け寄る。

 

怪我をしているのか?けど、外傷はどこにもない。

 

ゴンとキルアの身体を見るが、目立った外傷はない。

「キリュウさんは、殺気を感じないの?」

「殺気?」

ゴンが苦しそうに桐生にそう尋ねた。しかし、桐生にはゴンの言うような殺気は感じていない。

 

’殺気?…ゴンとキルアだけが感じているのか、仮にそうだとしたら一体誰が?

 

桐生は今の状況が飲み込めずにいた。

すると、キルアが

「おい!!一体だれだ!?そこにいる奴出てこいよ!!」

と何者かの気配を察知したのか廊下の奥にむかって叫んだ。

 

するとそこから一人の女性が出て来た。

 

あの女は受付か…

 

「キルア様とゴン様とキリュウ様ですね、あちらに受付がございますので今日中に200階クラス参戦の登録を行って下さい。」

受付の女性は淡々と説明を始めた。

「今夜の0時を過ぎますと登録不可能になりますので御注意下さい。ちなみに200階クラスには現在173名の選手が待機しております。また、このフロアからあらゆる武器の使用が認められますのでお持ちになればどうぞ。」

 

「この殺気…あいつかな?」

「わかんねー」

ゴンとキルアは未だに殺気を感じているせいか、受付をも警戒していた。

「また、このクラスからは原則としてファイトマネーはなくなります。名誉のみ戦いとなりますので納得された上で御参加下さい。」

しかし、受付は不審な行動はせず、説明をしているだけだった。

 

 

ゴンとキルアは受付を警戒しているが、恐らく殺気を放っているのはあいつじゃないだろう。

 

桐生は受付が不審な行動していないのでそう確信していた。

「! おい」

その時キルアがまた何かを察知したのかゴンと桐生に呼びかけた。

「どうした?キルア」

「もう一人誰かいる。」

キルアは受付の所から目を離さずに桐生の言葉に応答した。

 

桐生もキルアが注目している場所を見る。

すると、そこから現れたのは、

「♣️」

「お前は…」

「「ヒソカ!!?」」

数日前桐生のもとを訪ねたピエロのような男、ヒソカだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はちょっとキリが悪いまま終わってしまいました。うーん、文章が上手くならない。
どなたかアドバイスなどくれれば幸いです。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。