美城家の子供に転生!? 作:お菓子
大感謝祭のレッスンも終わりいよいよ本番当日、現時点で集まれる346プロ大集合だ。
バックダンサーになれなかったアイドルも売り子さんをやったりして、少しでも力になろうと頑張っている。
特にまだ少数ながら年少組の客寄せマスコットキャラはかわいすぎて抱きしめてしまったものだ、あれはけしからん思わずグッズを買い占めたくなるぐらいだった。
さてグッズの売れ行きもいいみたいだし満員御礼だ、後はライブをきっちりこなしていけばいい。
開始が近づいてくる、今日の出演者バックダンサー売り子をやってくれた皆が集まる。 多すぎて手は組めないので手を繋ぎあって円陣になる。
横に和久井さんも入ってる、声をかけるのは女性の楓さんを推薦したが、ダジャレを言いそうなので却下されて、僕がライブの時に出す合図に決まる。
「さぁ、伝説を作るぞ!」 「オーーー!!」 気持ちが一つになる感じがしてこの瞬間が一番好きだ。
ライブの最初は大体デビューしたばかりや経験が少ない順でいくことが多いが、開幕にまず僕と楓さんで少しでも会場を暖める。
「「みなさーーん、346プロ大感謝祭へようこそーーー!」」
観客席から声援が飛んでくる。
「今日は思いっきり楽しんでいってください! 始めはライブのみの特別限定ユニット幸高&楓で{WAN〇S&中山美〇}世界中の誰よりきっ〇」
歓声が上がる、散々楓さんとレッスンした甲斐があった。
このまま僕が舞台に残り、会場を暖める。
まずは○A PUMP、バックダンサーは東郷あい・ヘレン・高峯のあ
正直バックダンサーがカオス過ぎてレッスンはかなり面白かった。
頑張った成果、全員のダンスが綺麗に決まりボルテージが上がってくるのがわかる。
そのままの勢いでT.M.Revolutio○の曲を2曲続けていく。 バックダンサーは日野茜・真鍋いつき・松本沙理菜・松永涼
ここは熱いレッスンだった沙理菜さんだけ熱いの意味が変わるのが難点だったが。
勢いはついた前半とは思えないぐらい観客は盛り上がり、バトンは最高の形で渡せる。
このままの勢いでロックザビーストが出る曲は勿論{相川七〇} BREA〇 OUT! ギターを操ってる姿に見惚れてしまいそうになる程かっこいい、完璧に流れに乗っている。
バックダンサーで踊ったみんなも興奮の渦の中にいる、喜びを分かち合おうと抱きついたら、抱き返してきた。 これがテンションMAXかと笑顔でハイタッチもする。
後半ラストにも歌うのでメイクと衣装を着替える為に移動。
モニターから映像を見ていると、ファストで {SPEE〇} Body&〇oul になっている。 いいねリズムに乗ってるし固さも無い、激しいダンスを見事に踊りきってる。
着替えも終わり舞台袖で見ようと和久井さんに声をかけて移動開始、何か騒がしいと思い様子を見に行ってみると美波さんが熱を出して眩暈を起こしたようだ。 ラブライカではないがこのイベントが起きてしまったか。
急いで医務室へ歌の方は順番を変えるように武内Pへ指示を出す、こういう時に七光りパワーが凄い有無言わせず決定する。
アニメを見ていたので大きなライブではアクシデントがあるかもと警戒していた、こんなこともあろうかと!
346系列の病院から女医さんを派遣してもらい、さらに柳清良さんにも待機してもらっている。 点滴各種に応急処置まで完璧な陣営で待機していた、ライブに出られるか出られないかは様子を見ながら決める。
「ごめんなさい、少し休めば歌えますから」
申し訳なさそうな、悔しそうな、歌いたいという微妙な顔だ、武内Pも難しい顔をしている。
今は予定通り卯月が{ヒステリッ○・ブルー}春〜sprin○〜 そして2曲目に なぜ… を続けて歌っていく。
素晴らしい聞きほれそうになるが、我慢して和久井さんに指示を出す。
「美嘉が歌い終わったらプランAを、それでもダメならプランBを実行。 美波さんの歌を後半へ回復が間に合わないならキャンセルで」
和久井さんに指示を出す。
プランAはファストとロックザビーストでMCを行い時間稼ぎ。
プランBは卯月と美嘉も乱入させ時間調整。
美嘉の出番が始まる{浜崎あゆ〇}Boys & Girl〇 次にFly hig〇 バックダンサーに三船美優・上条春菜・速水奏・佐藤心の四人、ダンスが苦手だったメンバーも猛練習の成果で完璧。
リズムに乗る美嘉を見る、美波さんが心配だろうに歌に集中している姿を見ると胸が熱くなる。
美嘉の曲も終わり、MCが始まる。 シロヤンで合格してからこの大感謝祭までのエピソードを面白おかしく伝える。
卯月や美嘉の失敗談を話しているところで二人が乱入していく、ちょっとしたコントみたくなっていき笑いが起こる。
MCは大成功、時間調整も終わり川島さんが出る。 歌う曲は{広瀬香○}ロマンスの神○ 2曲目は{森高千〇}私がオバさんになって〇 なお選曲に他意はない。 バックダンサーは片桐早苗さんとウサミンの2名改めて言うが他意はない。
この曲の題名を言った時には頬を笑顔で引っ張られたものだ、あの時は本当に怖かったが曲は気に入ってくれて許してくれた。
うん、何度聞いても個人的には最高だと思う。
さて、いよいよラストに近づいてきた楓さんに変わる。{ZAR○}揺れる想○、マイフレン〇と歌っていくなかで、美波さんが復活したとの連絡をうける。
僕が先に行きラストを美波さんが飾るのがいいかと考えたが、武内Pからアンコールがあった場合、連続は厳しいのではと提案が出た。 先に美波さんが行き僕の歌の間、息を整えてもらうことにする。
「おまたせユキ君、ごめんなさい迷惑かけて」
顔色も良くなり、しっかり立っているのを見て安心する。
「気にしないで下さい、ファンの皆が待ってますよ思いっきりいって下さい」
ハイタッチで見送る。
今日は出演しないのかと思っていた美波さんが出てファンが沸き上がる{華原朋〇}I BELIEV〇そしてI'm prou〇 病み上がりには厳しい曲だが見事に歌いきってる。 涙が出そうになるのを必死に堪える、まだ僕の番があると体にモヤモヤを溜める。
美波さんの曲が静かに終わり観客席からすごい拍手がくる。 ここまで皆で繋いだバトンしっかり受け取った、さぁ爆発しよう。
勢いつけてステージへ出る、曲はまず{ラルク アン シエ〇}で一気にモヤモヤを爆発させる、あっという間に歌い終わるが終わらせないドンドンいく!
{タッキー&つば〇}バックダンサーは前川みく・藤原肇・宮元フレデリカ・今井加奈・十時愛梨・若林智香の六人。
揃って勢いよく踊る。 バックダンサーの皆は出演がラスト間際という事もあり、この曲を待つ間心配そうな顔をしていたがステージを楽しんでいてくれているようで何よりだ。
観客席側を見てみれば、最前列にいるメイド隊もこちらに合わせて一糸乱れない振り付けを行い、周りの観客も巻き込んで盛り上げてくれる。
ラストのB'zは全てを出し切る、観客からも今までの音で一つになっている。
歌い終わると同時に凄まじい歓声が来る。 余韻に浸りたいが終わりを告げて、ステージから手を振りながら離れる。
興奮冷めやらぬ観客からのアンコールを聞きながら水を1口飲む最高にうまい。 周りを見ると準備は出来ている、さて出演したバックダンサーも含め全員でステージへ!
曲は{TRF} サバイバ〇ダンス
アイドルも観客もボルテージはMAX。 全部使い果たしたはずなのに予備バッテリーが発動、メインボーカルは全て女性に譲っているので声を合わせるだけにして盛り上げるのに全力を尽くす。
最初の箇所で楓さんと川島さんが歌う、ステージは暗く二人にのみライトが当たる。
静かに歌い終わるのを待ち、盛り上げる部分で特殊効果が爆発! 一気に明るくなったステージから、バックダンサーも含め全員で限界まで歌い踊る。
二箇所目は美嘉・卯月・美波さんが歌う、歌っている間は皆でダンス、歌えなくても踊りで魅せる。
盛り上げる場面では右端から左端へ移動しながら観客のボルテージを上げていく。 無秩序なようで全員ちゃんとレッスン通りの立ち位置になっている、楽しすぎて暴走している子はいないし、バックダンサーの皆も楽しんでいる。
三箇所目はファストの四人が歌う、皆で立ち位置をシャッフルしながらダンス、盛り上げる部分では許可されている観客席ギリギリまで近づきファンサービス、ファンの熱を直接感じてこっちもさらにも熱くなる。
最後の箇所はロックザビーストの二人、予備バッテリーも限界まで来るとキラキラして霧がかかったような視界になる、観客もアイドルも全てが1つになるような感覚で笑顔が弾ける、観客の方にもマイクを向け一緒に歌う。
ラストの瞬間は決まった立ち位置で全員ダンスを揃え決める! 今日一番の大歓声!!
これで本当に終了、全員で来てくれたファンの皆に「今日は本当にありがとうございました!」頭を下げ手を振りながらお礼を言う。
この後の打ち上げは凄まじかった。 アクシデントはあったものの今までにない規模のライブの大成功、お酒は年長者しか飲んでないのに全員が騒いでいる。
346のレストラン会場を貸しきってるからどんなに騒いでも問題はないが楽しすぎる時間だ。
場の空気に酔ったので外の空気を吸い少し頭を冷やす。
今日バックダンサーをやったアイドル達に今回が特別ということを忘れずに伝えないと、未央みたいなフラグ立つしな、忘れないようにしないと。
それにまだ見つけてないシンデレラ達、各プロデューサーの尻を叩かねば。
武内Pにフラワーショップシブヤに花買ってこさせるとか、他のPにも場所や制服がわかっているアイドルの所へ行くよう指示したほうがよさそうだな。
「ユキさーん! そんな所にいないで中に入りましょうよ」
何人かのアイドルが探してたのか呼びに来てくれる。
会場に戻りながら考える、これで中学最後のライブも終わり高校が始まる次のステップへの開始だなと。