真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
「今日も異常はないな」
隊士の一人が警邏のパトロールをしていた。すると・・・・
「班長!」
と一人の女性隊士が慌ててやってきた。
「おう!どうした事件かっ!?」
「あ、いえ・・・・その。事件というかなんというか・・・・」
「ん?どうした。はっきり言え」
「それが、近くの店で異国の人が店の主人と口論しているみたいなのですが・・・・」
「異国?どんな奴だ?」
「はっ・・・それが話している言語はアンチョビ様の話しているラテン語らしいんですが…その何を言ってるのかわからなくて・・・・」
なぜ隊士がラテン語を知っているかというと、董卓軍は外交のことも考えアンチョビの教育のもとラテン語も習っているのだ。因みにラテン語は董卓軍の暗号文に使われてたりする。
「お前な・・・・アンチョビ様の講義真面目に受けないからこうなるんだぞ」
「じゃあ、班長は話せるんですか?」
「ま、まあ、片言だけどな・・・・・」
「それじゃあ、意味ないじゃないですか・・・・・」
「まあ、とにかく内容はわかった。俺は一足先に店に行く。お前は隊長とアンチョビ様を呼んでこい」
「わ、わかりました!」
そう敬礼して二人はわかれる。こうして長安にとある小さな出来事が始まったのである。
長安の歓楽街
「アンチョビさんこの前のお祭りの屋台はどうだった?」
「いや~この前はたっぷり稼げたな~。私のローマ料理食べてくれてみんな喜んでたし嬉しいことこの上ないよ」
と嬉しそうに言うアンチョビさん。そう、前に長安で祭りがあった時アンチョビさんは非番の日を利用して屋台を出して街の皆に料理をふるまったのだ。もろんアンチョビさんだけではなく桜花や美佳も手伝ってたっけ。ん?そう言えば・・・・
「そう言えば、アンチョビさん。ローマ人なのに漢語ペラペラですね・・・」
「天の国出身のお前に言われたくはないが・・・・まあ、水鏡先生のところにいたときに習ったんだよ。こう見えて私は勉強するのが好きなんだぞ?」
「へ~そうなんだ・・・」
「なんだ。まるで私が勉強なんて得意じゃないって顔だな」
「あ、いえ、そう言うわけじゃ・・・・」
と俺がそう言うとアンチョビさんは笑いだし
「いいて、いいって。そう言うのは祖国でも同じこと言われたし別に気にしてないぞ」
とそう言うアンチョビさん。すると急に何やら深刻そうな顔をする
「どうしたんだアンチョビさん?具合でも悪いのか?」
「いや、そうじゃないんだ。ただ、仲間のことを思い出していたんだ」
「仲間?そう言えばアンチョビさんは・・・・」
「ああそうだ。昔私は帝国の命を受けここへ侵軍するため部下とともに漢へ向かったんだ。だけど途中で盗賊やら異民族ら奇襲を受けて・・・・」
「部隊は壊滅。仲間は散り散りになった・・・・・」
「ああ・・・・私は運よく水鏡先生に助けられたけどな。その時私はいつも仲間のことを思うんだ。無事に祖国に戻ったのかまた、私みたいに誰かに助けられてどこかで生きているのか、それとも死んだのか・・・・・・」
と、どこか悲し気に遠くを見るアンチョビさん。俺はアンチョビさんの肩にポンと手を置き
「大丈夫ですよアンチョビさん。アンチョビさんの仲間は絶対にどこかで生きていますよ」
「吹雪・・・・・・ありがとな・・・そうだよな。あいつらはしっかりしているからきっと元気にしているはずだよな」
とそう言い笑顔で答える。すると・・・・
「隊長ぉー!!アンチョビ様ぁー!!」
と一人の警邏隊士が走ってきて俺たちに敬礼する
「ほ・・・・ほう・・・・ほうこく・・・します!」
「ほら、少し落ち着けって・・・・どうかしたのか?」
と息を切らしながらそう言う隊士をアンチョビさんが落ち着かせる。そして隊士は落ち着いたのか呼吸を整え
「はっ!先ほど西地区の店で異国の人たちが店の人と揉めているんです」
「「異国の人?」」
「はい。なんでも喋っている言葉がラテン語のようなんですが・・・・・」
「ラテン語?」
「・・・・・・まさか!!」
と、その隊士の言葉を聞き、俺は首を傾げアンチョビは驚きそしてその隊士の肩をぐっとつかみ
「その店は西地区のどこにある!何処にあるんだ!!」
と、すごい剣幕でそう言うと
「えっと・・・その西地区の○○という名の料理屋です・・・わっ!?」
と隊士がそう言うとアンチョビさんはその手を離しものすごい速さでその場所へと走り出す
「あ、アンチョビさん!?」
俺は急いでアンチョビさんを追いかけるのであった。そして俺とアンチョビさんはその西地区の料亭近くに着くとその料亭の前ではたくさんの人だかりができていた。
「ちょっとそこを通してくれ!!」
と、アンチョビさんが人混みの中へ入り俺は野次馬の一人に訊くと
「ああ、なんかさ、あそこにいる異国の姉ちゃんたちが言っている言葉はわからないが、たぶん自分の持っているお金が使えないのか店の人と揉めていてな。そこで居合わせた郭汜様がその人たちを止めようとしたのですが・・・・・」
野次馬の言葉に俺は店の前を見ると、その店の前では複数の外国人らしき女性たちと桜花率いる少数の警邏隊が互いに抜刀する姿勢をし睨み合っていた。これは止めないと・・・・・そう思い俺は桜花たちを止めようとした瞬間、先ほどの異国のの女性たちの内二人が剣を抜き桜花に飛び掛かろうとしたその時、アンチョビさんが何やらラテン語で叫ぶとその少女たちは立ち止まりアンチョビさんの方へ顔を向けるのであった・・・・・
吹雪たちが来る数分前、
「いや~今日も事件が無くて平和ですね郭汜小隊長」
「そうっすね~太陽は輝き、雲一転もない青空。なんかいいことありそうだな」
と、西地区の警邏の担当をしていた桜花は部下の数人を連れて街をパトロールしていた。すると・・・・
「あっ!郭汜様!」
と、そこへ班長各の隊士が慌ててやって来た
「おう、どうした事件っすか?」
「は、はい!先ほど西地区の店の前で異国の人たちが何やら騒ぎを起こしているとのことで今向かっているところです」
「わかったすぐに行くっす!おい!行くぞお前ら!!」
「了解!」
と、そう言い桜花たちは数人の部下を引き連れその場に向かう。そしてその店に着くとそこには数人の異国の女性4人が店の店主と揉めていた。そして桜花は
「あれっすね。ちょっとあんたら何騒いでいるんすか?」
と、そう訊くと店の主人が
「ああ、これは郭汜様。あ、あの…このお客様が・・・・お金を払わなくて・・・・・」
「無銭飲食すか?」
「はい・・・・お金は持っているみたいなんですがどうも異国のお金で・・・・」
と、そう言い、桜花はその異国人たちを見るとその手に持っていたのはこの国では使われていないお金だった。すると、外国人の一人が何やら喋る。その言葉に桜花は少しむっとなる。桜花はアンチョビのラテン語の授業をまじめに受けていたので日常会話ぐらい会話ができるのだ。そしてその外国人が喋った内容は
『あんたら田舎人種がこの金の価値もわからないなんてな。いいからあんたらは黙ってこの金受け取ればいいんだ!』
と、無茶苦茶なことを言っていたのだ。すると隣にいる長い金髪の女性が
『パネトーネ。それはあまりにも強引じゃ・・・・・』
と、困った顔でそう言うと桜花は
「『・・・・・ここはあんたらの国とは違うっす。よってあんたの国の通貨もここじゃなんも価値もないし使えないっすよ。郷に入れば郷に従え。ここでご飯を食べるからにはちゃんとここの国のお金を使うっす』
とラテン語でそう返すとその少女たちは桜花がラテン語をしゃべったことに驚き目を見開く。そして桜花は
『もし、ここの通貨持っていないなら、ちょっと役所まで同行してもらうっすよ』
と、そう言った瞬間。三人のうち二人が剣に手をかけた。そして
『ふざけるな!なんで私たちが役所に行かなきゃいけないんだ!金ならこの金でいいじゃないか!』
『そうだ!そうだ!』
『どうしてもっというなら力づくでやりな!!』
『ちょっと!アマレット、パトネーゼ、ジェラート!やめなさいって!』
と。金髪の女性が止めようとするが三人はその人の言葉が聞こえないのか桜花たちを睨み今にも襲い掛かりそうな体制をとっていた。そして桜花たちも
「どうやら交渉決裂っすね・・・・・しゃあない。少し荒っぽくなるすっけど仕方ないっす!」
そう言い桜花は剣を持ちそして後ろにいる隊士たちは楯や警棒を手に持ち態勢を整え、いつ両者が激突してもおかしくなかった。そして・・・・・
「「「おりゃあぁー!!!」」」
と、しびれを切らしたのか三人が剣を振りかざし桜花たちに向かおうとした瞬間
『アマレット!パトネーゼ、ジェラート!!やめんか!!』
「「「「っ!?」」」」
と誰かがラテン語でそう叫び桜花に向かおうとした三人は動きを止め、桜花もその声の方を見る。
「あ、アンチョビ姐さん?」
と、桜花がそう言うと、外国人の4人はアンチョビを見て目を丸くし、そしてさっき3人を止めようとした金髪の少女が
『・・・・・ユリウス隊長』
『『『
と、そう言うのと同時に先ほどの三人もアンチョビを見て驚くのであった。それを見た俺は
「もしかして、あの4人って・・・・・・」
その後、アンチョビさんはその4人にラテン語で何か話し三人は武器をしまう。そして俺も桜花に武器をしまうしまうように指示し、そして事情を聴くためその外国人の人と一緒に店へ入るのであった。
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