真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
王允が恋に脅迫をしているその頃、吹雪が眠っている部屋では樊稠こと雪風が椅子にに座て看病をしていた。最初は斗志や桜花たちなどが交代しながら看病をして今現在、彼女が看病をしているのだ。
「・・・・・隊長」
と、彼女はギュっと拳を握る。吹雪が負傷をしたとき自分は敵陣へ偵察任務と侵入者への警戒をしていた。もし自分があの場所にいれば自分の敬愛する吹雪はこんな重傷を負わなかったかもしれないと、そんな思いが彼女の頭をグルグルと回る。すると・・・・
「おい・・・樊稠」
と、誰かが自分を呼ぶ声が聞こえる。雪風が後ろを見るとそこには剣を腰に下げた漢王朝の役人らしき人物が二人いた
「どうだ?そいつ目が覚めたか?」
「・・・・・いいや。まだ」
「そうか・・・・残念だこいつの首を斬り裂くことができねえからな・・・
「っ!・・・・」
雪風がそう言うと二人のうち一人がニヤッと笑うと雪風はその男を睨む。そしてすっと立ち上がり
「王允殿より命じられているはずだ。・・・・隊長が目を覚ました時とどめを刺すのは私の役目だとな」
「いや、なに今あそこで寝ているのはあんたの上司だ。だからあんたいざって時に情が沸いて斬らないと思ってよ・・・・・・」
「その心配は一切御無用・・・・もし私の邪魔をするのであればたとえ張譲様の部下といえども容赦なく斬ります・・・・・そのことを心してください」
と、殺気を含めいつでも抜刀できる体制で鋭い視線でそういう雪風。それを見た二人の役人は舌打ちをし
「わかった・・・・でもしくじるんじゃねえぞ・・・・」
そう言い部屋を出ていくのであった。そして残された雪風は吹雪の方に近づき・・・・・
「隊長・・・・・必ず勤めは果たします」
と、誰にも聞こえない声でそう言うのであった
洛陽の宮廷の中…一人の少女が歩いている。その少女の名は劉協、真名は白湯。現皇帝の霊帝の妹であり現代は旅に出ている霊帝に変わり皇帝代理を務めている・・・するとその道をふさぐものがいた。そのものは十常侍筆頭の張譲であった。
「・・・・劉協様。どちらへ行かれるのですか?」
「張譲・・・・・そこをどくのだ」
「どちらへ行くのですかっと訊いているのです劉協様。漢王朝の皇帝である霊帝様の妹君であり、現代皇帝代行をしておられるお方がどこへ行こうとしているのですか?」
「・・・・・虎牢関へと行く」
「虎牢関?・・・・・いけません・・・・あそこは今、戦場と化しているのですよ」
「知っている・・・・でも張譲。なぜこのような内乱が起きた?・・・董卓は暴政などしていないもん」
幼いながらも漢王朝王家である彼女の視線は鋭く、その言葉に張譲は一度黙る。彼女は沖田や董卓のことを信用している。そして侍女に頼んでみた洛陽新聞を見ても董卓が暴政していることなどと言うことが信じられなかった。だからなぜこのような内乱が起きたのか自分の目で確かめようとしたのだ。しかし張譲はニヤと笑い
「さあ?私に言われましても・・・・・・まあ、とにかくここ宮廷を出ることはできません。万が一、流れ矢に当たったら大変ですからね・・・・いいですね?できれば私も手荒な真似はしたくありませんので」
と、半ば脅しをかけた言葉に白湯はしばらく黙り…
「・・・・・・わかったもん・・・」
半ば悔しそうな顔でそう言うと、自室へと戻るのであった。それを見た張譲はにやりと笑い、そして
「・・・・王允。いるか?」
「はっ・・・・ここに」
張譲がそう言うと彼の後ろに王允が現れた
「呂布に伝えたか?」
「はい・・・・」
「そうか・・・・・・ふっ・・・・呂布がどんな選択をするのが楽しみだ」
「そうですね・・・・・呂布はどちらを取るのでしょう?」
「わからない・・・・・が、息子をとっても主君殺しの汚名を取り・・・・・主君をとっても息子殺しの汚名を着る、・・・・・見ものだな呂布がどんな選択をしても二人ともどっちらとも死ぬのだからな」
「やはり董卓は殺すので?」
「ああ・・・・連合軍が洛陽に入れば、あの小娘の役目は終わる。朝廷の反逆者である董卓とその従者である賈詡は俺の部下が自決と見せかけて殺すことになっている・・・・・・ところで王允。今宮中に眠っている沖田の見張りに誰がいる?」
「はっ・・・私の部下二人とそれに看護と装い樊稠がいます。もし目が覚めた時には樊稠が手を下す予定です」
「そうか・・・・・ふっ、沖田め目が覚めた時、自分の部下に殺されるとは思いもしないだろうな・・・・・」
「そうですね・・・・・」
と、二人は薄気味悪い笑みを見せるのであったのだった。
「あれ?ここはどこなんだ?」
真っ暗な空間の中、その中に立っていた俺はそう呟く。
「確か俺は虎牢関で春蘭を庇って毒矢を受けたんだっけな・・・・・ということはここはあの世ってことか・・・・・」
とすると合点がいく。今俺は怪我した部分が苦しくない・・・・・体もまるで羽のように軽い。ましてや俺は毒にやられたんだ。そうすることを考えると死んだッと考えるのが普通だろう・・・・・
「…そうか俺は死んじまったのか・・・・・」
俺はそう言い目をつぶる。すると瞼の裏に家族であるみんなの顔が浮かぶ・・・・・最初は父さんと祖父ちゃん。そしてあの時代で再開した母さん。そして警邏隊の皆に旅で出会った仲間・・・・・そして最後に映ったのは二人の少女、一人は銀髪でまるで月の光のように慈愛に満ちた少女董卓こと月・・・・・そしてもう一人は月と似ているがまるで太陽の輝きのように眩しいところがあるが人々を導く優しい光のような少女、曹操こと華琳・・・・その二人の少女が俺の目に映った・・・・
「・・・・月・・・・華琳・・・・すまない・・・・」
俺がそう呟くと
『吹雪・・・・・お前はまだ死んではいないぞ。まったく、お前というやつは母さんや大切な人たちを置いていくつもりか吹雪?』
「・・・・え?」
急に男の声がしあたりをきょろきょろと見るが見えるのはただの闇であった。すると俺の目の前が光り、そして収まるとそこには一人の男性がいた。しかもその男は俺の良く知っている人だった
「と、父さん!?」
そこには昔死んだはずの父さんがいた。
「応・・・・久しぶりだな吹雪。随分と大きくなって・・・・顔は母さんに似たなやっぱ・・・」
と、苦笑してそう言う父さん。それを見て俺はふっと笑い
「ふっ・・・・父さんがあの世から向けに来るなんてな・・・・・やっぱ死んだのか俺」
俺がそう言うと父さんがため息をつき俺の頭にチョップを入れた
「痛てぇ!?な、なにすんだよ父さん!?」
「バアーカ。何寝ぼけているんだこのバカ息子。さっきも言っただろう?お前はまだ死んじゃいねえって」
「え・・・・?じゃあ、今の俺は?俺は確か毒矢に当たったんだぞ!?」
「ま、確かにお前は毒矢に当たた。しかし当たった場所が母さんの作ってくれたお守りのおかげで幸い致命傷にはならなかったんだよ」
「母さんのお守りが・・・・・」
「ああ、だからお前は死んじゃいないよ」
「そうか・・・・・」
俺はその言葉を聞いてほっとする・・・そうか。じゃあ俺が今やるべきことは一つだな。俺はそう思い父さんに背負向け歩き出す
「・・・・行くのか吹雪?」
「・・・・ああ、待っている人たちがいるからな父さん」
俺がそう言うと父さんは
「そうか・・・・じゃあ、行ってこい。母さんのことは頼むぞ」
「ああ、わかった。・・・・じゃあな。父さん」
俺はそう言い走り出すのであった。このくらい空間を・・・・・そして残された吹雪の父は
「・・・・・頑張りな吹雪」
と、そう言い煙のように消えたのであった。その一方、吹雪は闇の中を走っていた。大切な家族へ・・・・大切な人とまた会うために。すると突然目の前が光りだし吹雪はその光に包まれるのであった。
「・・・・・ん・・」
目をゆっくり開けるとそこはどこかの部屋であった。煙や時の声が臭わないし聞こえないっと言いうことは恐らくここは戦場場である虎牢関から離れた場所だろう・・・・・・すると人の気配がした俺はそこの方に顔を向けると
「・・・・・・・雪風?」
そこに雪風がいた。しかも剣を抜いて・・・・
「・・・・・・おはようございます・・・・・隊長」
と、なぜか無表情でそういう雪風
「・・・・・雪風・・・・俺はどれだけ眠っていた?」
「3日です・・・・・・」
「そうか・・・・そんなに寝ちまっていたのか・・・・戦局は?」
「・・・・・今はそんなことどうでもいいです」
俺がそう言うと雪風はそう言い剣を振りかざす
「・・・・・・・雪風?」
「隊長は今、休む必要があります・・・・・・・・永遠に」
雪風がそう言った瞬間ドアから二人の男性が剣を抜いたまま入って来た。しかもニヤつきながら。そして・・・・・
「さよならです・・・・・・隊長」
「っ!?」
その言葉と同時に雪風は剣を振り下ろし、そこから悲鳴とともに赤い鮮血が舞うのであった。
一方、その頃、恋は自室で考え込んでいた・・・・・子を取るか主君を取るか・・・・
「(恋は・・・・どすすればいいの?吹雪を見殺しにすることはできない・・・・・かといって月を殺したくない・・・・・)」
彼女は悩み苦しむ。誰かに相談したい・・・・・でも誰かに話せばその瞬間、吹雪は即座に殺される・・・・どうすればよいのか、部屋に戻り王允に言われてからずっと部屋で、悩んでいた。そして恋は懐からバブル型のペンダントを取り出し、それを開く。その中には写真が貼っておりその中にはスカイツリーを背に恋とひとりの青年…夫である総司が写っていた・・・それを見て恋は
「(総司・・・・あなたならどうするの?・・・・私じゃどうしようもできない・・・・・・総司・・・・助けて・・・・)」
恋がそう思うと、誰かが扉をノックする。すると、ドアの向こうから
「呂布様・・・・おりますか?入ってもよろしいですか?」
と、その声は雪風だった。
「・・・・・雪風?・・・・・・いいよ」
「失礼します」
恋はペンダントをしまいそう言うと、ドアが開き雪風が入る
「・・・・・雪風。吹雪の具合は?」
恋がそう言うと雪風は首を横に振り
「はい。・・・・まだ目が覚めません・・・・・」
「そう・・・・・・・・ん?」
恋が雪風の話を聞いた途端何やら違和感を覚える・・・・すると恋は雪風の方をじっと見る
「どうかされましたか?」
「・・・・・・・雪風、戦場じゃない都から戻ったのに血の匂いがする」
「っ!?」
恋のその言葉に雪風は驚くすると恋は雪風をじっと見て
「・・・・・雪風。あなた何してたの?吹雪の看護をしていたんじゃないの?」
と、そう言うと雪風は懐から一枚の手紙を出す
「・・・・・それは?」
「あなた宛ての手紙です。今日この部屋に来たのはある方からそれを渡すように頼まれました・・・・・」
「手紙?」
恋は雪風から手紙を受け取ると
「では私は他に任務があるので・・・・・・」
そう言い恋に一礼をして部屋を出るのであった。そして恋はしばらくその手紙をじっと見ていたが。すぐに封を開け、その手紙の宛名を見るそこには日本語で
『息子より母へ』
と、書かれていたのであった。そして恋はその手紙の内容を見る
『息子より母へ
母さん。もしこの手紙を読んでいるっということはもしかしたら俺に何か起きているっということでしょう。ですが安心してください。どんな窮地に会っても俺はみんなのもとへ帰ります。ですから俺のことは心配しないでください。俺は簡単にやられるような子ではありません。なぜなら俺は三国志最強の武将と言われた呂布奉先の子なんですから・・・だから母さん。あまり無理をしないで自分の行く道を行ってください。それと月たちやみんなのことをお願いします。
追伸、それと母さん僕を産んで育ててくれてありがとう。
あなたの息子 吹雪より』
「(吹雪・・・・あなたって子は・・・・)」
その手紙を見て、恋は大粒の涙を流すのであった。するとその手紙と他にもう一枚の手紙が出てきた。そして恋はその手紙を読んだ後、王允の言った選択のことを考えた・・・・そして彼女は三日後、再び王允に会うのであった。
「・・・・それで、決めたのかしら呂布?」
王允がそう言うと、恋は
「恋は・・・・・・・月を殺さない」
「そう・・・・じゃあ、あなたの息子は死ぬことになるわね。息子より主君を選ぶなんて、あなたって息子のことが可愛くないのかしら?」
と、挑発じみた口調でそう言うと、恋はすっと立ち上がり
「・・・吹雪も殺させない・・・・誰も死なせない・・・・私はこう見えて欲張り・・・・だから二人とも死なせない・・・」
そう言うと恋は自分の武器である方天画戟を王允に振り下ろす。すると彼女はすらっとその一撃を躱したが頬が少し切れ血が垂れる。そして恋は殺気を込めた目で
「・・・・消えろ・・・すぐに恋の前から消えろ・・・・さもないと次は確実に首をはねる・・・・」
そう言うと王允は冷や汗をかきそして
「・・・・・後悔しますよ・・・・・呂布」
そう言い暗闇とともに消えたのであった。そして一人残された恋は
「後悔は・・・しない。今言った信念が恋の決めた道だから・・・・・だから恋は絶対に・・・・・後悔しない」
そう言い方天画戟を手に取り部屋を出て虎牢関へと再度向かうのであった。
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