真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~   作:疾風海軍陸戦隊

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サムライハート

「すまない恋!遅れてしまった!」

 

「恋様!大丈夫ですか!?」

 

北郷に捕まった恋を斗志や星が助け網や縄を斬った。

 

「大丈夫・・・・・二人ともありがとう」

 

「なに。将来の義理の母になるかもしれない人ですからな。なあ斗志?」

 

「わ、私は別に///ですが無事でよかったです」

 

星がいたずらっぽい笑みをすると斗志は顔を赤くしてそう言い恋は「?」っというような顔をする。すると今までの出来事に茫然と見とれてしまっていた関羽が、

 

「貴様!何者だ!」

 

そう言い青龍偃月を彼女らに向ける。それを見たせいがふっと笑い

 

「ふっ・・・尋ねるのであれば普通はそちらから名乗るものだが、どうやら貴殿にそんな余裕もないらしい」

 

「クッ…」

 

星に言われて関羽は苦い顔をする。

 

「まあ、良いではないか星。・・・・・我が名は李傕。字は稚然。董卓軍の将であり、沖田軍の副隊長だ」

 

「同じく我が名は趙子龍。董卓軍第三師団「吹雪隊」の将だ」

 

と、二人が名乗り関羽の後ろにいた北郷が「あの子が李傕だと!?」と驚いていた。

 

「我が名は関雲長、劉玄徳様と北郷一刀様の一の家臣だ!そうか。お前たちがあの鬼の副長殿に昇り龍殿か!ならばおぬしたちに訊く!お前たちはなぜ洛陽で暴政をし非道な振る舞いをしている董卓をほっとく!?それにその董卓に仕えるもう一人の天の御使い沖田吹雪は天の国の知識がありながらもなぜそのことを止めなかった!おぬしたちの上司は臆病者かぁ!!」

 

と関羽が言うと三人は「はぁ~」とため息をつき

 

「馬鹿だとは思ってたがまさかここまでとはな・・・・」

 

「な、なんだと!?」

 

斗志の言葉に関羽が怒ると

 

「待て、愛紗。・・・・・・じゃあ、董卓は暴政などしていないのか?」

 

と、北郷が関羽を止めて三人に言う。すると星が頷き

 

「貴殿は北郷一刀殿・・・・・・黄巾の乱の時に比べて少しは成長したようだな・・・ああその通りだ。暴政どころか董卓殿が洛陽に入城されてから洛陽の荒れ果てた街はすっかりと奇麗な街に戻り治安がすっかり良くなっていて民たちは安心して暮らしているぞ」

 

「で、でたらめを言うなっ!」

 

「その言葉がでたらめだという根拠はどこにある関羽?」

 

と、斗志が威圧感を含む鋭い目で見つめると関羽は一瞬うろたえるが

 

「袁紹の話では洛陽の街は灰燼と同じだと言っておったぞ!それに敵である貴様が言うそんなこと信じられるか!」

 

「他人の言葉を鵜呑みにし自分の目で確かめもせずこんな行動をするとは・・・・それでも貴様らは「みんなが笑顔で平和に暮らせるための世界」を望む劉備の部下か!!笑わせるなっ!」

 

「なっ!黙れ!!」

 

そう言いさらに偃月刀を斗志に向ける。すると斗志はさらにため息をつき

 

「やれやれ・・・自分の言葉が通じないとみるとすぐ刃を向ける。まるで子供だな関羽殿」

 

「な、何を!?」

 

と、関羽が怒ると孔明が

 

「はわわ!落ち着いてください愛紗さん!それと趙雲さん一つ聞いていいですか?」

 

「む?何ですかな?」

 

「本当に董卓さんは暴政などはしていないんですね」

 

「ああ。そうだ。それを聞いてどうするのか?兵を引いてくれるのか?」

 

と、星がそう言うと関羽は

 

「引くわけないだろ!!」

 

興奮しながらそう言い北郷が止めようとするが、あまりにも興奮し冷静さを失っていたため彼の言葉は届かなかった。すると斗志が

 

「これじゃ埒がないわね・・・・・仕方がない。関羽。私と勝負しろ!私に勝てば私たちの軍は大人しく兵を引き上げよう!その代わり私が勝ったら貴殿らの軍が引き揚げろ。星、恋様。突然ですがよろしいですか?」

 

「・・・いい」

 

「同じくだ。こうでもしないと収まらないみたいだがな。まあ、挑発したのは我々だが・・・」

 

「北郷殿もそれでいいか?」

 

「で、でも・・・・」

 

「ご主人様!大丈夫です!私は負けませんので!!」

 

関羽が北郷に言う。北郷は関羽の目を見て

 

「愛紗・・・・わかった。君を信じるよでも無理はしないでくれ」

 

「任せてください!」

 

「斗志。頼むぞ」

 

「ええ、あの女にお灸をすえてやるわ」

 

そう言い、関羽は偃月刀を構え、斗志は自分の愛刀である、日本刀に似た曲刀を抜くきそして正眼の構える。

 

「では・・・・参るぞ」

 

「来いっ!」

 

斗志がそう言うと、関羽が偃月刀を振るが斗志がそれを刀で止めそしてそれを滑らせるようにして弾き間合いに入ろうとする。しかしそうはさせまいと関羽が武器をふるうが斗志はひらりと躱した。そこで関羽はなかなか当たらない攻撃に苛立ちを覚えた

 

「(なぜだっ!なぜ私の武がこんな奴に躱されているんだっ!?)」

 

関羽がそう思う中、関羽の攻撃を受け止めた斗志は

 

「(武の腕は私と同等・・・・武器も鋭いが…‥信念が軽すぎる・・・・これが北郷軍を支える将とはね・・・)」

 

と、少し残念そうな顔をする斗志。そして斗志が関羽と距離を取り。

 

「関羽・・・・あなたの攻撃はここまで?ならば次は私の番よ・・・・・」

 

そしてある構えを取る。

 

「あ、あの構えは!?」

 

その構えを見た北郷が驚いていた。

 

「行くぞ!」

 

そう言い斗志はものすごい速さで関羽に突進する。しかし関羽は

 

「そんな突き!たわいもない!!」

 

と、瞬時にそれをよけたが

 

「避けるだけじゃ駄目だッ愛紗!!」

 

北郷が叫ぶと、斗志の目がギラリと光り横薙ぎの攻撃をした。

 

「っ!?」

 

関羽が横薙ぎの攻撃に驚くが斗志はそんなのを気にせず関羽のわき腹を斬る

 

「ぐわっ!」

 

「あ、愛紗(さん!)っ!?」

 

そう言い関羽は倒れ、北郷たちは彼女の名を叫ぶのだった。

 

「くっ・・・・・」

 

「安心しなさい峰打ちよ・・・・・関羽・・・今のあなたでは私には勝てないわ・・・・・そしてなによりあなたの武は何かを背負う信念がない。もっと腕ではなく心も磨くことね・・・・それが武人の道・・・・武士道よ」

 

「く・・・・そ・・・」

 

そう言い関羽は気絶したのだった。そして斗志が星たちの所へ戻ろうとすると

 

「ま、待ってくれッ!!」

 

「ん?何ですか北郷殿?」

 

「あ、あんた・・・なんであの突きを‥‥『牙突』を!?」

 

「簡単な話よ天の御使い。この技はあなたと同じ天の御使い沖田吹雪隊長から教わったものだ・・・・」

 

そう。実は斗志は以前。吹雪に頼み込んで『牙突』を会得していたのだった。

 

「沖田が・・・・・」

 

北郷は斗志の言葉を聞き驚く

 

「では北郷殿。約束通り兵を引いてください。」

 

「あ、ああ・・・・」

 

「それと北郷殿」

 

お、斗志は懐からある手紙を出し北郷に投げ、北郷はその手紙を受け取った。

 

「これは・・・・」

 

「隊長からの手紙です・・・・・・では」

 

そう言い、斗志は星のいる方へ戻るのであった。そしてその後北郷軍は気絶した関羽を運び約束通り兵を引き上げるのであった。一方、南門では

 

「はぁっ!!」

 

「やあぁー!!」

 

橘花と春蘭が激しい一騎打ちをしていた。

 

「ふっ…なかなかやるではないか華雄!」

 

「貴様もだ夏侯惇!だが、まだまだこれからだぁ!」

 

そう言い激しい打ち合いが続いている。戦いは2時間にもわたった。そして

 

「私の勝ちだな・・・・華雄」

 

「くっ・・・・」

 

二人が全力で戦った結果は春蘭の勝利に終わった。すると華雄は座り込んで

 

「・・・・私を斬れ夏侯惇。」

 

「なに?」

 

「私は負けた。だからその首持っていけ。お前のような武人になら首を取られてもそう悪い気分ではない」

 

「い、いや…私は・・・」

 

と、橘花は清々しい顔でそう言い春蘭は少し戸惑う。全力を出して自分は負けた。だから負けても悔いはないし、相手を恨む通りもない・・・・ただ強いて言えばもう少しの間だけ弟分であり意中の男性でもある吹雪たちのもとにいたかった。そう彼女は思っていた。

 

「(…すまぬ吹雪・・・)」

 

そう内心呟いていると

 

「すまないが華雄お前にはまだ死んでほしくはない・・・・」

 

「「っ!?」」

 

橘花が覚悟を決めたときに後ろから声が聞こえ、二人がそこに顔を向くとそこには吹雪がいた。

 

「お・・・吹雪・・・・なぜお前が・・・・」

 

「華雄の部下たちが知らせてくれてな、助けに来た」

 

そう言い不適の笑みで橘花に言う。そして春蘭に顔を向けて

 

「よう。春蘭。昨日ぶりだな・・・・」

 

「ああ・・・そうだな。って何しに来た貴様」

 

「何って?華雄助けに来ただけさ。安心しろ銃士隊は連れてない。・・・・・で、早速だが華雄連れて帰るぞ」

 

「ああ、いいぞ・・・・・て、なるわけないだろ!」

 

と、春蘭は俺につっこむ。

 

「あちゃ。やっぱそう言うわけにはいかないか・・・・・じゃあさ。春蘭ここで賭けをしよう」

 

「賭けだと?」

 

「ああ、簡単な話ここで俺とサシで勝負しろ勝ったら俺と華雄を捕虜として連れて行っていい。ただし俺が勝ったら華雄を返してもらうのと、大人しく兵を下げろ」

 

「なっ!?条件が二つじゃないか!?卑怯だぞ!」

 

「ん?でも勝てば俺と華雄二人を手にすることができるんだぞ。得とは思わないのか?」

 

「む・・・・言われてみれば確かに・・・・・よし。わかったその勝負受けようではないか!陳留での決着もつけたいからな」

 

「おお。そう言えばお前とはちゃんとした決着つけてなかったからな・・・・・」

 

そう言い俺は軍刀である菊一文字を抜く。それを見た春蘭は

 

「なんだ沖田。銃とやらは使わないのか?」

 

「ああ、華の白兵戦に飛び道具は不要だよ。お互い剣で語ろうじゃないか」

 

「それもそうだな・・・・・では行くぞ!」

 

「応っ!」

 

そう言い両方激しい斬り合いとなった。まず吹雪は得意の牙突で攻撃。それを春蘭が七星餓狼で受け止め横に受け流し七星餓狼を振り下ろす。そして俺はその一撃をよける。

 

「前よりも剣が鋭くなったようだな春蘭・・・・・」

 

「ああ、お前との決着をつけるために鍛錬をしたからな!」

 

「ふっ…そうか・・・・ならこっちも全力でやるか!」

 

恐らく今の春蘭に小細工は効かない。なら俺は全力で彼女にぶつかるしかないそう思い刀を握り直し天然理心流の構えをしたのだった。

 

 

 

 

 

「くそ・・・・あいつのせいで・・・」

 

 

春蘭と吹雪が一騎打ちをしている時岩陰で一人の男が悪態着いていた。その男は袁紹軍の兵だ。

 

「くそ・・・あの小僧の天の武器さえなければ、曹操軍に手柄を立てられることも…我が軍が痛手を受けることも…私の給料が下げられることも・・・!!」

 

と、沖田にそう悪態をしていた後者にいたってはただの逆恨みだった。そして袁紹軍の兵士は持っていた弓を構える

 

「これであいつを・・・・・・いや待て…俺の腕であいつに当たるか?見るからに凄腕だし・・・・」

 

「だったら当たる方法を教えましょうか?」

 

「!?誰だっ!!」

 

と兵士がそう言い後ろを振り向くと、そこには一人の女性が立っていた。そしてその女は

 

「私はとあるお方に仕える王允と言う者で、この連合のお味方の者です。それよりもあなたあの枯草色の御使いを殺したいっとおっしゃってましたよね?」

 

「あ、ああ・・・・」

 

「では。いい方法とこれを差し上げましょう」

 

そう言い。王允は一本の矢を渡した

 

「この矢を使いなさい・・・・・そしてその矢をあの夏侯惇に向けて撃ちなさい。」

 

「え?しかしそれでは・・・」

 

「安心なさい・・・・私の言う通りにすれば確実にあの男を殺せるわ・・・・・」

 

そう言い王允は薄気味悪い笑みをした後どこかへと消えたのであった。そして一人残された兵士はギュっとその矢を握りしめるのであった。

 

 

 

「はぁっ!!」

 

「くっ!」

 

一方その頃吹雪と春蘭は激しい光線の中、吹雪の一撃が春蘭の七星餓狼を弾き飛ばし、吹雪は春蘭の喉にその刀を突き付けた

 

「勝負あったようだな・・・・・春蘭」

 

「ああ・・・・そのようだな」

 

「じゃあ、約束通り華雄は連れて帰るぞ。立てるか?」

 

「ああ・・・・約束だからなしょうがない」

 

そう言い春蘭は吹雪の手を取り立ち上がる。すると・・・・

 

「姉者!」

 

と、秋蘭たちがやって来た

 

「おう…秋蘭すまぬ。負けてしまった」

 

「っ!?それじゃあ・・・・・」

 

「いや。春蘭は捕虜にはならないよ秋蘭。このまま曹操軍へ返すつもりだ」

 

「沖田・・・・・姉者。どういうことだ?」

 

と、春蘭は秋蘭にわけを説明しようとした。その時吹雪は何かの殺気を感じそして

 

「春蘭!?危ないっ!!」

 

「え?・・・きゃっ!」

 

「お、沖田!?いったい何を!?」

 

ドンっという音と共に吹雪は春蘭を突き飛ばし、秋蘭と華雄は驚いて目を見開くすると・・・

 

グサッ

 

と何かの刺さる音がした。その正体は弓矢だった。一本の弓矢が吹雪の心臓よりすっこし下の部分に突き刺さったのだ。

 

「ぐっ!!」

 

苦しそうに吹雪はそう言うと倒れたのだった。

 

「「お、沖田っ!!」」

 

「ふ、吹雪ー!!」

 

 




久しぶりに投稿することができました。さて春蘭を庇って怪我をした吹雪。彼はこの先どうなるのか。次回もお楽しみに!感想やアドバイス誤字脱字など気軽にお待ちしております

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