真・恋姫†夢想~三国無双の血を引くもの~ 作:疾風海軍陸戦隊
星が、客将となって、しばらくした後、俺は詠たちに星を紹介した。もちろん月は星を歓迎してくれた。俺たちは星の歓迎会を始めることにした。そして互いに自己紹介を始めた。
「改めまして自己紹介しよう。これより董卓様の客将をします、姓を趙、名を雲、字を子龍・・・真名は星といいます、どうぞお見知りおきを」
「ありがとうございます、星さん。私の真名は月といいます。これからよろしくお願いしますね」
「僕は軍師の賈詡だよ、字は文和、真名は詠だ。よろしくね」
「ウチは張遼や、真名は霞、これからは霞でええで」
「華雄だ・・・真名は橘花・・・だがあまり真名で呼ばれるのは好きでなくてな、趙雲のことも真名では呼ばん、代わりに私の真名もなるべく呼ばず華雄でお願いしたい」
「私は李傕。真名は斗志。沖田隊の副長をしています。これからよろしくね」
「郭汜。真名は桜花。おなじく沖田隊所属だ。よろしくっす」
「私は沖田隊密偵所属の樊稠。真名は雪風、よしなに」
「私は司馬懿。真名は志乃。吹雪様の軍師を務めております」
以下省略
「わかった、これからよろしく頼む」
そう趙雲は頭を下げ、歓迎会が始まった。
「うむ。この料理、初めて見るがこれは?」
「ああ、はんばーぐっていうらしいすよ。」
星の問いに桜花が答える。
「何でも、天の国の料理らしいです」
雪風がそう説明する。
「天の国の料理か。これにメンマと合わせたら・・・・・」
「これに砂糖をかけたら・・・・」
斗志と星はそう、呟きながら料理を食べる。星がうちの部隊と打ち解けるか心配していたが、ほんの数分で打ち解けた。いいことだなっと吹雪はそう思い少し遠くの席に座り様子を見ていた。すると
「あ、吹雪。ここにいたのか」
と、夕張が話しかける
「ああ、夕張か。どうだ楽しんでるか?」
「ええ、それより、吹雪今朝報告があった黄巾党の乱についてなんだけど・・・」
そう、歓迎会の少し前・・・・・
今朝の朝礼ではみんなが集まっていた。星が客将として参加するという発表は午後の為今星はいない。
話を戻そう。その朝礼の内容は今まで大人しかった黄巾党がついに暴動しを起こし、朝廷から全地域の太守や義勇軍に討伐命令が出たのだ。
「黄巾党の首謀者は張角というのを筆頭に張宝、張梁の3人。黄巾党3万人のうち軒並み5000人以上は、小規模のものが散発しています」
雪風の報告に沈黙が場を支配した、それを破ったのはアンチョビと志乃だった
「でもおかしいな。前にその3人に会ったことがあるけど。普通の旅芸人だったぞ」
「私もです。あの3人が黄巾党を操り暴動を落とすとは思えません」
確かに二人の言う通りだ。俺が見てもあの3人は歌を歌うのが好きな旅芸人。こんな非道なことをするはずがないおそらくこれは何かわけがありそうだな・・・・
「雪風。その張3姉妹のこと詳しく調べてくれるか?何かわけがあるはずだ。」
「私からもお願いします雪風さん。吹雪さんたちの言う事が本当ならきっとその暴動何かわけがあると思います」
月も頭を下げて雪風に頼む。本当に優しい人だ
「御意、月様。隊長。直ちに調べてまいります。」
そういい、雪風はすぐに調べに行った。それを見た詠は何かを決めるように
「首謀者についての調査は雪風に任せるとして・・・・霞、華雄!貴方達の部隊は今どれくらい動ける!」
そこにいたのは少女の詠ではなく希代の名軍師の一人、賈詡として二人に訊いた。
「ウチの部隊は騎兵2000歩兵3000の5000やな」
「私のほうは歩兵で5000、騎兵は500で5500だ」
采配を振るいその結果を頭で思い浮かべる
「吹雪、あなたの部隊はどう?」
「ああ、歩兵で4000人、騎兵400、計4400人だな。みんな凄いやる気が出ているよ」
そう、黄巾の乱が勃発した時、活気に満ちた奴らがいた。そう、うちの部隊と華雄さんの部隊の連中だ。もともと両軍は血の気が多いため、池田屋事件以来特に大きな戦がなかったため、全員くすぶっていたのだ。まあ、後に斗志たちに喝入れられるんだが、不謹慎と思っていたが実は斗志や桜花たちも久しぶりの実戦ということで、まるで子供みたいにワクワクしてしまっている。
知らせを聞いた後にいうちの部隊はさっそく模擬戦やら訓練を始めだした。その訓練日数はまさに旧日本軍の〝月月火水木金金〟といったところだ。その練度による吹雪隊の士気はおそらく世界一だろう。
「そう・・・となると合計の此方の戦力は14900人ね。」
因みに母さんは董卓軍第1師団師団長なんだが・・・・母さんは単独で行動することが多く師団と言っても隊員はねねだけだ。
そして今に至る。
「明日、とうとう出陣ね」
「ああ、そうだな。そう言えば夕張、俺に何か用があったんじゃないか?」
「ああ、そうだったわね。例の小銃の件なんだけど、まだ生産が追い付かないから今回の黄巾の乱では投入できないのよ」
「ああ、そうか。まあ仕方ないよ。生産できただけでもすごいし」
「そう、でもつなぎの武器はできたわ。これを見て。前に孔明が発明したものを買ってね、それを改造したんだけど」
そう言い夕張はあるものを見せた。それは・・・
「これは連弩か?」
夕張が取り出したのは孔明が発明した連弩だった。しかし、夕張が言うように改造されてあった。銃床がついていてレバーアクション式、弾倉は取り外しが可能で下に着いていてた。
「前に吹雪が見せてくれた、あの本に書かれていた『うぃんちぇすたー』だっけ?それに書かれたのを参考にしたのよ。最大装填数は30発。しかも装填の仕方は吹雪の銃と同じ30発入った挿弾子(クリップ)を弾倉…いや矢倉かなそれにいれて弩に着けて、あとは引き金を引くだけ装填するときは引き金の下側に突き出した用心鉄を下に引けば装填できるわ。」
なるほど。そう言えば馬鈞って、孔明の連弩を見て、「まだ改良の余地がある。私が作れば5倍の性能を持たせることができる」と言っていたっけな。それにしてもこの改良連弩。孔明の作った諸葛弩より持ちやすい。
「それとこれ」
と、夕張はある設計図を見せた。
「夕張。これって・・・」
「そう、これは火薬の力で大量の矢を飛ばす武器。名付けて『墳進矢』よ。」
夕張が名付けた墳進矢は、今の時代でよく見る多連装ロケット砲 みたいな形だった。だがこれはどちらかというと、宋の時代で朝鮮が開発し、戦国時代の文禄・慶長の役の幸州山城の戦いで活躍した火車に似ていた。
「夕張。これ今どのくらいできているんだ?」
「そうね。大体今は5基完成してるわよ」
「そうか。」
「言いたいことはそれだけ。明日頑張ろうね。」
「ああ、夕張もよろしくな」
「じゃあ、私はもう行くね。いろいろと調整しないといけないから」
そう言い、夕張は去っていた。すると・・・・
「吹雪・・・・」
「母さん?」
母さんがそばに来たのだ
「吹雪・・・・明日は戦だけど・・・大丈夫?」
母さんは心配そうに言う。そう明日は今までとは違う。本格的な戦いだ。もしかしたら命を落とすかもしれないだが・・・
「大丈夫だよ母さん。俺は一人じゃない。みんながいる。だから心配しないで」
「そう・・・・・わかった。でも約束して」
母さんは俺を抱きしめる。その顔は武将としての顔ではなく一人の母親としての顔だった。
「必ず・・・生きて帰ってきて・・・・・」
そう言う
「わかった。必ず帰ってくるよ。幽霊としてじゃなく生きてね」
俺がそう言うと母さんは安心したように頷くのだった。その後、よぱらった星がやってきて、母さんを俺と勘違いして、「吹雪。お前女だったのか!?」と、母さんの胸を揉んで、母さんに殴られたのは言うまでもない。
その後、俺は外に出て、月を眺めていた。月を眺めるのは小さいころから好きだったことだ。月を眺めると何か落ち着くのだ。
「吹雪さん・・・」
と、月がやってきた。
「ああ、月。」
「どうしたんですか、こんなところに一人・・・」
「ああ、月を眺めてたんだ。他のみんなは?」
「皆さんは屋敷の中で楽しんでいます。特に詠ちゃんが」
「ああ、そう言えば志乃と結構話弾んでたな」
「はい。あんなに楽しそうな詠ちゃんは久しぶりに見ました。」
「ハハ‥そうか」
「ふふ・・・」
とお互いに笑う。すると月は何か悩むような顔をするのだった。
「月どうしたんだ?」
「え?ああ、いや何でもありません」
「そう言うな。、よかったら話してくれないか?何かの力にはなれるかもしれないからさ」
吹雪がそう言うと、月は話し始めた。
「吹雪さん・・・・実は私、自信がないんです」
「ん?どうして?」
いきなりの言葉に吹雪は首をかしげる
「私・・・政務のことや難しいことは詠ちゃんがしっかりとやってくれます。戦いのことは呂布さんや霞さんや華雄さんがやってくれます。それなのに・・・私は皆がいないときっと何も出来ないんです。ですから私には自信がないんです・・・私自身に対しての自信が・・・・」
「月・・・・月は・・・自信を持っていいと思うよ。」
「え?」
「もし、月が本当に何も無かったら・・・詠も霞も華雄も母さんも俺も・・・きっとここにはいないんだよ。」
「・・・・・」
「確かに詠は政治に関することが得意だ、きっと彼女はどんな政策でも自分で行ったことに対しては自信がある!と断言するだろうね。・・・それはきっと親友である月のために。母さんや霞、華雄もそうだ。彼女達はきっと、賊たちを何人殺しても、そして敵となったものをどれだけ倒しても・・・自分は正しいことをしたと自信を持って言うだろうね、それもいい笑顔で。・・・それもきっと月のためだ」
「でも・・・・私は」
「月は他の人と違うものを持っている。それは優しさだ。まるであの月の光のように優しい光・・・。だから月自信が無いなんて言わないでくれ。月は人が忘れがちな、忘れてはいけない人としての優しさを持っている。そんな月だからみんなついていけるんだよ。だから自身を持ってくれ」
吹雪は不敵の笑みで月にそう言う。月はその顔を見て顔を赤く染めそして、何か迷いを晴らしたのかニッコリとほほ笑み
「分かりました吹雪さん。おかげで少し自信を取り戻しました。」
そう言い、月は吹雪の肩に頭を置いた
「あ、あの・・・・月?」
「すみません。しばらくこのままでいさせてください///」
「ああ・・・別にいいけど」
しばらく二人は詠が二人を見つけて吹雪にドロップキックをお見舞いするまでこのままの姿で空に浮かぶ満月を見るのだった。
長い、とにかく話が長くなってしまいました。最初の計画では13話あたりで黄巾の乱だったんですがなぜか旅編などで長続きしてしまいました。次はもっとコンパクトに書けたらいいなと思います。さて次回は黄巾の乱。最初の戦いです。因みにオリキャラや英雄譚のキャラも出す予定ですただし自分は英雄譚や蒼天をやったことがないので口調は変わってしまうと思いますが皆さん温かい目で『真†恋姫無双~三国無双の血を引くもの~』を見守ってください。感想やアイデアなんかいろいろと書いてくれると嬉しいです。
それではみなさんまたお会いしましょう。以上疾風海軍陸戦隊でした。
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