呉班を女性枠とだけしていましたがこれに追記、雷銅も女性枠にて起用します。
大変お待たせ致しました。仕事に積んでいたエロゲの消化など手がつけられない日々でした(茉子可愛いよ茉子「千恋*万花」より)
「今だ!赤旗を振れ!」
俺が合図を送ると予め伏せていた部隊が劉璋軍に切り込んだ
「漢中軍の孔恋これにあり!私の用兵にひれ伏しなさい!」
「孔恋隊に遅れを取らないで、この呂零も相手になるわよ!」
部隊を指揮する孔恋と呂零は女性である。先の戦にて俺が目を付けた抜擢である
共に用兵に長けており此度の合戦にて部隊指揮を任せてみることにしたのである
「ふむ、なかなかよく戦場を見てるではないか。どうだ朱里?」
俺の傍らに控える朱里に感想を聞くべく話を降る
「はい、良い用兵を持っていると思います。これならばこれからも色々な作戦を任せる事が出来ます」
我が筆頭軍師のお墨付きである、孔恋と呂零も喜ぶであろう
「暁人様、この機を逃さず追撃の許可をお願いします」
「うむ。皆の者追撃せよ!手柄は欲しいままぞ!」
一方その頃、先鋒として出陣していた高沛、楊懐の部隊は散々に打ちのめされ二人の傍に付いていたのは僅か百騎ばかりであった
「ぬぅぅ……何たる事だ。奴等の用兵は化け物か!」
「弱音を吐くな高沛!何としても血路を開くのだ!」
「おう!」
火事場の力とも言うべきか高沛、楊懐は懸命に槍を奮いその場を維持していた
だが、多勢に無勢である。二人の元に討ち取らんとする漢中兵が群がっていた
そうしてやがて、高沛、楊懐を守る兵が一人、また一人と倒れ遂には二人だけとなっていた
「はぁ……はぁ……楊懐よ、生き残っておるのは我らだけのようだな……」
「うむ……かくなる上は蜀人の気骨を見せつけ後陣の劉璝殿に託すのみよ!」
二人は決意を固め漢中軍に切り込んだ。切り込んだ先には一人の女性武将が一騎構えていた
「お二人の覚悟……しかと見せて頂きました。名もしれぬ兵に討ち取られてはその名に傷が付きましょう……この張郃が相手になります」
「武士の情けと言うわけか、よろしくお願い致す」
高沛、楊懐は満身創痍の身でありながら張郃に向かっていった
無論、その結果は分かっていた
「丁重に弔う様にお願いします」
「はっ!」
そばにいた兵にそう伝え美優は暁人に報告すべく馬を走らせるのであった
「高沛と楊懐を討ち取ったか」
「はい、死体は丁重に弔う様にと兵には伝えました」
「分かった、良くやってくれたな美優」
美優の報告を聞き終え次なる展開を予想すべくそのまま軍議へと垂こんだ
「高沛と楊懐が敗れたとなれば劉璝、冷苞も黙ってはおるまい。さて、どうするかな……」
そんな折、天幕に潜らせていた間者の一人がやってきた
「申し上げます、劉璝隊に所属する張翼、張嶷より書簡を預かっております」
「分かった、見せてみよ」
「はっ、こちらに」
俺はその書簡を受け取り内容を確認した
「近頃の劉璝、冷苞は自身の功績、武勇を鼻にかけ目に余る行為が多く見られます。先の戦の際にも献策を致しましたが虫の居所が悪かったのでしょうか満座に置いて侮辱されまして同僚の張嶷も私を庇いました際に同罪とされ本隊より遠くの配置へと追いやられました。この恨み晴らすべく我ら両名部下共々劉騎様の元へと馳せ参じたいと思う所存でございます。つきましては後方より火を放ち劉璝、冷苞の部隊を混乱させます故それらを蹴散らして頂きたく思う物でございます」
書簡にはこの様に綴られていた
「ふむ……なるほど」
これは使えるな、内と外から挟撃が行える
「朱里、この二人の作戦を起用してみてはどうだろうか?」
「はい、内と外から挟撃が出来ます。引き続き張郃、高覧の両名と孔恋、呂零にお任せすれば良いかと思います」
「分かった、指揮は一任しておく」
「御意」
さて、俺は例の進軍経路を確認しておかねばなぁ……
短くて申し訳ございません
導入はなかなか難しい物でございます……
次回も宜しくお願い致します