転生先は桃香の兄   作:Pasukayuri

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演義に正史と紐解きながらの投稿

殷周伝説はさすがに覚え取らんぞ……


荊州ルート編
頼れる豪傑、意外な有名度


各部隊の準備が整い、全軍持って汝南を進発した

 

ルートとしては中牟、許昌辺りを通過し陽安、湖陽を経由し新野って所だな

 

「先陣は既に出発しているな?」

 

俺は傍に控える彩華に尋ねる、毎度おなじみ韓馥&沮授を引っ提げての行動である。最近、2人が仲良くしてるのを見ないような気がしますがお兄さんの気のせいですかね……?

 

「うん、陳賀と孔煕が既に出発してるよ」

 

「流石に道中で賊に絶対出くわさない時代じゃないからなぁ……それを踏まえて軍を分けたのもあるが……」

 

俺らの部隊は2番目、ラストは桃香達の部隊だ。愛紗や鈴々、星が付いているからまあ大丈夫であろう

 

内訳としてはこうだ(先陣部隊除く)

 

暁人所属部隊

 

暁人、愛華、彩華、美優、高覧、呂曠、呂翔、鄒丹、王門、韓馥、沮授、辛評、辛毗、潘鳳

 

桃香所属部隊

 

桃香、愛紗、鈴々、星、天和、地和、人和、春藺、周倉、廖化、劉辟、龔都、裴元紹(ハゲ)

 

 

 

とまあ、こんな感じだ

 

上げた分はメインの名義だからな、それ以外……所謂簡単に言えばモブキャラの者もいる。

 

仕官してきたり、抜擢したりと人手は多いに限るのでな、まあ俸禄はお察しである

 

「んじゃ俺らも出発するか。行くぞ彩華、愛華」

 

「あいよー」

 

「はい、参りましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、先に進発していた先陣部隊

 

 

「孔煕、周囲は特に問題無かったぞ」

 

「その声は陳賀か、分かった。このまま進むとしよう」

 

周囲に異常なし……孔煕と陳賀は引き続き部隊を進ませていた、そこへ二人の前に1人の兵がやって来たのである

 

「申し上げます、我が軍の進軍経路にて立ち塞がる部隊がいるとの事」

 

「何?どこの軍の部隊だ?」

 

孔煕は報告して来た兵に尋ねた

 

「それがどこの国の旗も掲げておらぬのです。将1人に数百の兵がいるとしか……」

 

「ふむ……ならば近場の賊になるのだろうか……?」

 

陳賀はそう考えたが孔煕は違う考えであった

 

「賊と決めるには早計であろう、我等2人が赴き用件を伺えば良かろう」

 

「ふむ……分かった、俺も一緒に行こう」

 

こうして二人の考えが纏まり、陳賀と孔煕は報告にあった謎の部隊の接触に向かうのであった

 

 

 

 

 

「陳到様、将らしき者が二人こちらに向かって来ております」

 

陳到と呼ばれた彼女は部下の報告聞き臨戦態勢の構えを取った

 

「分かった……実力を示すいい機会……殺さない程度に相手をしてあげて……」

 

「はっ!」

 

そうとは知らず陳賀と孔煕は謎の部隊、陳到に接触を試みようとしていた……

 

「そこの者暫し待たれよ、我は劉騎軍所属の牙門将軍の孔煕と申す」

 

「同じく護軍司馬の陳賀である、貴殿達の目的をお聞かせ願いたい」

 

陳到は一言だけを発した

 

「……かかれ!」

 

陳到の部隊は孔煕と陳賀の部隊に切り込んできたのである

 

「何!?」

 

「やはり賊の一味か!?者共かかれ!!」

 

慌てて孔煕と陳賀も部隊を整え陳到を迎撃に当たるのであった

 

 

 

 

一方その頃、暁人達も部隊を進ませ陽安まで差し掛かっていた。特に何も無ければ先陣部隊はおそらく湖陽辺りまで進んでるであろう……そう予想をしていたのだが舞い込んで来た伝令内容により砕かれることとなる

 

「先陣部隊が何処とも分からぬ部隊に攻撃を受けているだと!?」

 

管轄下であった陽安までなら問題無かった、だが湖陽付近からは新野の領土であったはずだ、となるとそこに潜んでいた賊辺りなのだろうか……

 

「暁兄、孔煕と陳賀の兵はあまり多くないよ。救援を出さないと」

 

「ああ分かってる、下手に行くのもアレだがオレが行く。愛華と彩華はこのまま予定通り頼む、いない間の指揮は美優に一任しておいてくれ」

 

「分かったよ、気を付けてね」

 

「暁人様、お気をつけてくださいませ」

 

「ああ、ちょっくら行ってくる!」

 

待ってろよ孔煕、陳賀!

 

 

 

 

 

 

「ぐっ……まさかこれほどの使い手がいるとは……」

 

「耐えよ陳賀!我々が抜かれては劉騎様の部隊にまで被害が及ぶのだぞ!」

 

寡兵と侮ったか……孔煕と陳賀は陳到率いる部隊に苦戦を強いられていた

 

「……弱い……この程度?」

 

陳到の挑発とも思える言動に陳賀は耐えられず陳到の前に立ちはだかった

 

「貴様を討ち取れば済む話だ!いざ勝負!」

 

自身の得物である槍を持ち陳賀は果敢に陳到に挑みに行った

 

「遅い……!」

 

陳到は陳賀の攻撃を難無く避けていた、その様はまるで子供のようにあしらうかの様である

 

「ぐっ……何故だ?何故攻撃が当たらないのだ……!!」

 

「これで終わり……」

 

陳到は2振りの剣を使い陳賀の槍を弾き飛ばした

 

「なっ……!?しまった……!」

 

陳賀は討ち死にを覚悟したが……

 

「陳賀!!」

 

「っ!?……」

 

間一髪で暁人が間に合ったのである

 

「こ、これは劉騎様!!」

 

「無事だったか陳賀、ここは任せて孔煕と合流せよ」

 

「は、はっ!」

 

陳賀は暁人の指示に従い、孔煕の元へ合流に向かった

 

「……貴方がこの部隊の大将?」

 

「ああそうだ、俺が劉騎だ。君みたいな可愛い子に陳賀が圧倒されるとは思わなかったな」

 

その言葉を聞いて陳到は少しビックリしていた

 

「……可愛いなんて初めて言われた……」

 

「そうなのか?周りも勿体ないなぁ……」

 

来てばっかの時は防ぐのに精一杯だったが、今一度良く見て思ったが世間に埋めとくには勿体ない可愛さである

 

「……何だかやる気が削がれた……」

 

そう思っていたら目の前の女の子は戦闘態勢を解いていた

 

「ん?俺は倒さないのかい?」

 

「褒めてくれる人を倒すのは私の主義に合わないだけ……」

 

「そっか……そういや君は何処も所属してないんだよね?」

 

「そうだけど……?」

 

「なら俺のとこに来ないか?その武勇、その可愛さは埋めておくには勿体ないと思ってな、どうだろうか……?」

 

「……」

 

陳到は少し考えたがすぐに決断した

 

「分かった、一緒に行ってもいい……」

 

「ありがとう、これからよろしくお願いする……えーと……」

 

そういや話に夢中で名前聞きそびれてた、この子一体誰なんだろう……?

 

「……名前は陳到、字は叔至……」

 

豫州時代の忠勇の名将陳到だったのか!?これはビックリだ

 

「ありがとう陳到、これからよろしくな」

 

「ん……頑張る……」

 

こうして俺は道中にて陳到を仲間に加え、再び部隊を新野に向けて進軍を再開するのであった

 

 

 

 

 

一方その頃、首都洛陽にて十常侍が帝の外戚である大将軍の何進を暗殺する事件が起きた、それを聞いた袁紹は激怒し張譲を始めとする十常侍を皆殺しにしたのだった、だが事態を想定していたのか趙忠のみが脱出し姿を眩ました。

 

先の事件で洛陽が混乱している中、中央に乗り込んできたのは董卓と名乗る男であった。彼は瞬く間に高官達を買収したちまち政治の中心人物となったのだった、この動きを危惧した橋瑁は各地に散らばる諸侯にある密書を送り始めた

 

その密書こそ、後の「反董卓連合」のキッカケとなる代物であった

 

漢の国は、再び大きな戦いに巻き込まれようとしていた……




色々端折ってるけど一度は出したかった魔王董卓(イケメン)

もちろん可愛い方の董卓もちゃんと出しますよ?

趙忠はどこだろうなー(棒)

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