ピンクのおっさんとホイみっ♪   作:せーや lv71

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 続かない








 続かないってば。


勇者と遭遇 ぐわあああーーーーーッ!!

 はい、みなさんこんにちわ。クロコダインです。

 今、勇者ダイくんとポップくんに睨まれてます。

 

 

 ・・・どうしてこうなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はいここから回想ね。

 

 「そろそろ一人立ちしなさい」

 

 その一言で文字どうり住処を蹴りだされたおれはホイみんと一緒にあてのない旅にでた。ひどいよママン。

 

 「ホイみっ♪」 

 

 

 あてのないと言っても、小さいころからの肉体言語からなるマモノミケーションによって魔物友達は結構いる。

 彼らは世界各地に点在しているし住居も一定でないため、普段から近くにいるわけではない。まぁ呼べば来てくれるんですけどね。彼らを訪ねて回って旅をしてもいいかもしれない。この世界の人里にも興味があるし、町にも寄ってみるのもアリかもしれない。そういうわけでおれたちのドラゴンクエストならぬ、モンスタークエストが始まったのだ。友達1000人でっきるっかなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 結果

 友達1000匹できました(魔物)

 

 

 友達一人もできませんでした(人間)

 

 ちくせう。

 

 

 

 

 

 そりゃそうだよ。こちとら外見がピンクワニだよ。

 しかも世界中行く先々で土着の魔物と親交を深めたり、絡まれたり

 (肉体言語→ぐわあああーーーーーッ!!→ホイみっ♪のコンボ)

 

 歓待されたり

 (しびれあげは等の群体系魔物からわやくちゃ→ぐわあああーーーーーッ!!→ホイみっ♪)

 

 

 

 陸海空問わずおれたちの周りはモンハウだったから、そら人間からしたら近寄りたくないでしょ。

 いっぺんお城が見えたんで近づいたら、ホイみんが口笛ならして周辺の友達が大集合したから、めっさ警戒されて速効で城門を閉じられたんだよなー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それが数十回

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ?もしかしてホイみんのせ「ホイみっ♪」そうか気のせいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなこんなで気ままに長いこと旅をしてたら魔王があらわれた。

 やりすぎなエフェクトでもって虚空から渦を巻いてあらわれた時には、あまりの非現実さに呆然としたね。周りのみんなが騒ぎ始めたから我に返って、なだめて落ち着かせたけど。ホイみんが口笛吹かして周辺からさらに、友達を呼び寄せたからパニックが広がりかけたけどなんとかなった。っつーかなんとかした。余計なことするなよホイみん。あんまりみんなが動揺したから魔王も若干顔が引きつってたし。

 

 

 正直すっかり忘れてたもんね。ここダイの大冒険の世界だったんだ。今更かと。

 なんでも彼、魔王ハドラーが言うには、大魔王バーンが魔王軍を組織しその6つの軍団の百獣魔団長にスカウトしたいとのこと。

 荒事は正直好きじゃないけど、原作の序盤でおっさんがいないと詰むところは多かったはずだ。静観しようもんなら、大魔王に地上をこっぱみじんこにされてどっちみちバッドエンドだしなー。

 

 

 

 答えは

 

 →はい

  YES

  

 

 

 

 しかないんだよなー。なんだよこの理不尽な選択肢は。

 

 しかたない、頑張ろう。どこまでおっさんの代わりが務まるかわかんないけど、みんなのいる地上をぶっ壊されちゃたまらないからね。

 「ホイみっ♪」 

 あ、ホイみんは乗り気なのね。

 

 

 

 

 

 ハドラーさんに一択しかない返答をすると

 「流石は勇猛で名高い獣王クロコダインよ。これで我が魔王軍は百軍の加勢を得たも同じよ。うわっはっはっは。」とマントを翻して上機嫌で帰っていきました。あんまり乗り気じゃないんだけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 というわけで原作への介入が始まり、いろいろあってロモス王国へ攻め入ることとなりました。

 

 

 

 はい、攻め込んでません。

 戦争、ダメ、ゼッタイ。

 ノーモアうぉー。

 

 生前日本人のヘタレメンタルに殺戮の教唆とか無理ですし。そんなくっだらないことに友達の命を懸けられません。友達のみんなには専守防衛を徹底させてますし、よほど人間に刺激されなきゃ大丈夫でしょ。

 

 とタカをくくって昼寝としゃれ込んでいたところを爆発音と振動が起きました。おれもたたき起こされました。すわ何事かと仮基地の洞窟から外へ飛び出ると森が黒煙を上げて燃えています。とりあえずバンパイアくんたちに消火活動と避難誘導をお願いし、現地へ向かいます。すると森の中から大声とともに人影が飛び出してきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「くおら~!!。まちやがれっ。この性悪スライムーー!!」

 

 

 

 

 ホイみんがあらわれた。

 

 勇者があらわれた。

 

 魔法使いがあらわれた。

 

 

 

 

 どゆこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハイッ回想おわりっ。

 ってこらホイみん。なにダイくんを連れてきてるのさ。いや時期的にそろそろ来るころかなーとは思ってたけど。こっちはなんの準備もできてないんだよ。パジャマで着の身着のまま飛び出して備えなし、覚悟なし、余裕なし、どーすんのさ。そもそも偵察隊がダイくんご一行を見つけるまで手出し禁止って言ってたよね。

 

 あ、こらホイみん。その背中に隠した石ころを見せなさい。

 こいつ、石つぶてでダイくんたちを挑発しやがったな。あーあかわいそうにポップくん顔にあんなにタンコブ作っちゃってさ。あれ?ポップくんだけなんか多くね?ダイくんが2個。ポップくんが5、6個か。さしずめあの火災は怒り狂ったポップくんがメラかイオでもぶっ放したんだろ。あとであやまりさないよ、ホイみん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれ?ホイみんどこ行った?

 

 

 

 

 

 「なんだとこの、陰険スライム!!獣王がなんだってンだ!!このポップ様が焼きワニにしてやるぜ!!」

 

 いきなりポップくんにタンカを切られた。脈絡がなくて、ポップくんの言ってることがちょっとわからない。

 

 「お前が獣王クロコダインだな!。ロモス王国のみんなを苦しめるのは止めるんだっ!!」

 

 ダイくんは正義と自信にあふれた眼で睨みつけてきます。あ、やばい、くじけそう。

 

 

 

 あれ?おれいつ名乗ったっけ?

 どうもおかしい、二人の視線もおれとずれている気がする。その先を追って後ろを振り向くと・・・。

 あ!!、ホイみんのやつ。なんか居ないと思ったら。おれの後ろで立てカンバンにセリフ書いて悪口言ってやがる。

 

 

 

 

 

 

 〈へっへっへ、大した火力のメラも出せないべぼ魔法使いめ。〉

 

 

 〈お前なんか、ぼくの主の獣王クロコダイン様の敵じゃないね  ばーかばーか 〉

 

 

 〈ねぇ、ホイミスライムごときに一方的になぶられるのってどんな気持ち?〉

 

 

 

 

 あのにんまり顔でこの口撃である。ふよふよ空中を漂いながらほかのカンバンを出してくる。

 あ、ほかにも

 

 

 〈へたれ〉

 〈馬の骨〉

 〈ノーコン〉

 〈おまえの服カメムシみたいだよなww〉

 

 とか下に落ちてた。これを使って煽ったのか。そら怒るわ。ホントに後であやまれよ、ホイみん。

 と、下からホイみんへ視線をもどすと

 

 

 〈我が至高なる百獣魔団長クロコダイン様。仰せの通りに勇者めをおびき出してまいりました〉

 

 〈さぁ、今こそ魔軍司令ハドラー様の命を果たすとき〉

 

 〈愚かな勇者どもを蹴散らしてしまいましょう〉

 

 

 と書かれたカンバンを掲げていた。くっそ、あのにやけ顔がドヤ顔に見える。っつーか内心ゲラ笑いしてるだろホイみんっ。やばい、誤解だ。なんとか話し合いにもっていかないと・・。

 

 

 

 「絶対ゆるさねぇ!!くらえ!!メラゾーマ!!!」

 

 

 「ぐわああああーーーーーッ!!」

 

 

 ポップくんから不意打ちの呪文である。あつい。くるしい。息できない。たまらずにゴロゴロと地面をのた打ち回る。

 

 

 〈クロコダイーーーーーン!!〉

 こら、そのカンバンやめなさい。煽ってる?おれを煽ってるよねホイみん。あ、パジャマが燃えてすっぽんぽんになった。

 

 

 「いくぞ!!クロコダイン!!!」

 

 ダイくんがパプニカのナイフを上段に構えて跳躍する。

 いかなくていいから。こなくていいから。やめて、とめてちょいとタンマ。あ、目は守らないと。

 

 「くらえ、アバン流刀殺法!!大地斬!!!」

 

 ぐわあー!!

 

 「海波斬!!!」

 

 ぐわあああーーー!!

 

 「空裂斬!!!」

 

 ぐわああああーーーーーッ!!ってあれ?今キミそれ使えたっけー!?

 

 

 

 

 

 

 

 「ホイみっ♪」

 

 

 

 あー痛かった。埃をはらって立ち上がる。

 

 

 「そんな、おれのアバン流刀殺法が通じないなんて」

 

 ダイくんがうろたえてるけどいや、効いてるからね。すっごく痛かったから。

 なんだかんだでホイみんは怪我は治してくれるのだ。ただし、状況をひっかきまわして先に怪我を負わせる原因を作ってくるのもホイみんなのだが。

 

 

 「こうなったら、おれの全てを賭けるしかない!」

 

 逆手にナイフを持って前傾姿勢をとるダイくん。あ、この構えはアカンやつだ。

 闘気がバチバチと音を立ててナイフへ伝わっていく。人間の子供だったころ、誰もが傘を壊しつつマネをしたあれだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   「アバンストラーーーーーーーーッシュ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 懐かしさと感動で少し涙が出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ぐわああああああーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈クロコダイーーーーーン!!〉

 「ホイみっ♪」

 だからカンバンをやめなさいってば。

 




 おっさんのSSが増えたら続き書く。






 よって続かない。

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