ピンクのおっさんとホイみっ♪   作:せーや lv71

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突発短編2 二人はキラピカ メタルハート

 私はハーシャ。ベンガーナデパート学園に通うごく普通の学生で元気印の恋する乙女よ。

 「ごきげんよう、ハーシャ」

 彼女は生徒会長のアルビナス。私の親友でデパートの生徒会長をしているの。

 実は二人には秘密があって、デパートの平和を守る超金属魔法少女(オリハルコン・プリチーズ)キラピカなの。

 

 

 ―――どっかの悪者の居そうな暗いお城―――

 「また失敗しおって、この愚か者めが!!」

 「お許しください。獣魔王様ぁ!!ご安心ください次の作戦はもう考えております」

 「むう、良かろう。期待してよいのだな!?」

 「ヒューンケルケルケル(笑い声)必ずやキラピカをやっつけて参りましょう、この美しい顔に懸けて」

 

 

 ―――デパート屋上―――

 「わしがデパート学園長 クルテマッカⅦ世である!!!!」

 デパートノガラスガコワレタゾー

 マタガクエンチョウカー

 「今日も学園は賑やかね」

 

 「ヒュンケル様、わたしの気持ちです。受け取ってください」

 屋上の片隅で二人の美男美女が向かい合っていて、女性がお弁当を男に渡そうとしている。

 「キャー!!なにあれなにあれ?ひょっとして決定的瞬間ってヤツ?ヤツ?」

 「ちょっとハーシャ!はしゃぎすぎよみっともない」

 「アルビナスだってそう言いつつ体を乗り出してるじゃない」

 

 「フン」

 男は女性から手渡された弁当袋を背後に放り投げた。

 「エイミ、こんな下らんモノよりも今月分のゴールドは持ってきたんだろうな」

 「ゴールドならあります。けれども……」

 「うるさい。お前は黙って俺に貢げばいいのだ。そうしたらたまにはお手て繋いでデートをしてやるぞ」

 

 「ひどい。なんてことを」

 「女心をもてあそぶなんて許せない」

 二人の間に割って入るハーシャとアルビナス。

 「イケメンたる俺がモテるのは当然!!だが女が俺を縛ることは許さん」

 「なんて自分勝手な!」

 「俺様にはこれから値段のつけられない武器防具を売りつけて市場価格を破壊するという使命があるのだ。ゴールドはいくらあっても足りんからなぁ…ヒューンケルケルケル」

 「そんなことをしたら…」

 「デパートの信用問題に関わるわ」

 

 「ハーシャ!変身よ!!」

 「うん!!」

 

 

 「「キラきら・ピカりんミューテーション!!」」

 

 

 特選隊のエンブレムが輝き周囲がファンシーな空間に侵食されていく。

 ハーシャの体中から生成された刃が制服をズタズタにして飛び散らせ、次の瞬間には変身は完了していた。

 

 「キラりんソード ハーシャ!!」

 

 超金属魔法少女(オリハルコン・プリチーズ)キラりんソードは、僅か1ミリ秒でキラりん・ミューテーションを完了する。 では、そのプロセスをもう一度見てみよう!

 「キラきら・ピカりんミューテーション!!」

 超金属(オリハルコン)の神秘のエネルギーが、特選隊のエムブレムにスパークする。 増幅された魔法的エネルギーは、彼女の全身を循環し、キラりんソード ハーシャに変身するのだ!!

 

 「ピカりんクィーン アルビナス!!」

 

 一瞬で制服が高熱で昇華し、その肢体が輪郭だけを残して光り出して行く。腕、脚、腰、胸部と光が収束しフリル付の魔法少女服が装備されて行く。

 

 「「二人はキラピカ!!イケない不良品は廃棄処分よ!」」

 

 「ヒューンケルケルケル!俺は今までお前達に粗大ゴミに出された鉄クズ共とは訳が違うぞ!みろっ」

 「ああっ!」

 「あれはっ!」

 「鎧化(アムド)!!」

 ヒュンケルに『鎧の魔剣』が装着されて行く。

 「こいつは女に貢がせた金でオークションでせり落とした世界最高の『鎧の魔剣』なのだ!!」

 「デパートで刃物を振り回すなんて」

 「なんて危ない男なのかしら」

 「イケメンなら無罪!!顔のイイ男は何をしても許されるのだあぁ」

 ヒュンケルが魔剣を振りかざす。

 

 「ぬん」ポキーン

 魔剣は割り込んできた男の腕であっさり折れた。

 「ケルッ!!?」

 「あなたは一体?」

 筋骨隆々とした体躯に真新しい兜を付けたマッチョは名乗りを上げた。

 「通りすがりのハドラーマスクだ!」

 「ハドラーマスク様…」

 「いったい何者なのでしょう…」

 「惑わされるな。お前たちは超金属魔法少女(オリハルコン・プリチーズ)なのだ。あ奴程度の剣など通用せぬ」

 「はい、ありがとうございます!!」

 「行くわよ!ハーシャ!!」

 どこからともなく勇壮なBGMが流れてくる。世に言う『処刑ソング』である。

 

 

 「「デュアル・プリティッシュバーン!!!」」

 

 

 二人の手からごん太のビームが発射される。

 「ぐわああああ―――――ッ!!!バカな?この『鎧の魔剣』に呪文が効くはずは…」

 「魔法少女が使うんだから呪文じゃなくて魔法!!ごちゃごちゃぬかすと筋肉すっぞ!!!」

 ハドラーマスクのメンチビームも追撃に加わり……。

 

 「「フィニッシュ!!!」」 

 「こ、このイケメンフェイスがあああああ!!」

 ヒュンケルが頭をちりちりパーマにして吹き飛んでいく。

 ヒュンケルはお空の星になった。

 

 「「不良在庫を焼却処分!!!」」

 

 今日もデパートの平和は守られた!!

 

 

 

 

 

 

 

 「ヒュンケルがやられたようだな…」

 「ヤツは四天王の中でも一番の小物……」

 「キラピカごときに後れを取るとは、我らアバン四天王の恥さらしよ」

 「次の作戦は決まっておるのだろうな」

 「ハッ、次はこの勇者ダイが『切り札』を用意してございます。獣魔王クロコダイン様」

 「クックック、グワアーーーーハッハッハ!!!」

 

 

 

 

 ―――次回予告―――

 

 「あなたが戦えないなら私があの子を撃つわ!」

 「やめて、アルビナス!彼女は…カーシャは私の妹なのよ!!」

 「姉さん、もう私は以前のカーシャではないわ。悪魔錬金術師ロン・ベルクに改造されて『ダイの剣』として身も心も改造されてしまったのよ」

 「カーシャアアアア!!!」

 「さようなら、姉さん。『覇者の兜』として姉さんと過ごした日々は大切な思い出だったわ…」

 引き裂かれる姉妹の絆、そして迎えるキラピカ最大の危機!その時不思議なことが起こったの。

 次回!ふたりはキラピカメタルハート 「大団円!! 獣魔王クロコダイン最後の日!!!」にキラきら・ピカりんミューテーション!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「という映画を魔王軍の広報宣伝(プロパガンダ)の為に作成しようと思う」

 

 「正気ですか?大魔王(バーン)様??」

 「ちなみにこの企画は余発案なので、異議のある者は反逆罪として処刑する」

 (こっの年寄りがああああああ!!)

 「大魔王さまのお言葉は全てに優先される」

 「ミスト!?」

 「でしたらばお色気担当のお姉さんを増やしたいですな」

 「ザボエラ!?」

 「ネタではなくガチイケメン枠ももっと増やして主婦層も取り込みましょう」

 「ザムザくんまで!?」

 「小道具、衣装、大道具のセッティングまで裏方関係は任せてもらおう」

 「マキシマム!!お前もか!?」

 

 「うむ、それでは映画超金属魔法少女(オリハルコン・プリチーズ)ふたりはキラピカの製作を開始する」

 

 「監督はキルバーンでな」

 「異議なし」

 「同じく」

 「大魔王様の(以下略)」

 「任せるぞい、キルバーン」

 

 「ちょ」

 

 

 この数時間後、大魔宮(バーンパレス)が墜とされ企画は没となった。




 思いついたから書いてしまった。

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