ロボット編
はじまるよ
鬼岩城五体おかわりとか想定外にも程があるでしょ。くそっ「切り札」は使ってしまったし…どうする??
「クックックこの鬼岩城が量産された今、勇者などあっという間に叩いてくれるわ!!」
ば…万事休すか!!?
「こちら鬼岩城CよりシャドーC、応答願う」
「こちらシャドーAどうした?」
「浸水で動けません」
「ハァ!!?」
―――――パプニカ湾海底―――――
「ボラホーン様!破壊工作はすべて完了しました」
「ウム、ご苦労」
「しかし大したものですな、この「おうごんのつるはし」というモノは。ヤツの装甲を簡単に貫きましたわい」
「獣王殿からの贈り物よ。我が主があの城どもの蛮行を捨て置けぬとおっしゃってな」
「そうですな。あの城が移動するだけで海底に住まう者やサンゴ礁が壊滅的な被害を受けておりますからな」
「さて…手を貸すのはここまでだぞ獣王。後は自らの力で切り開いてみせい」
「鬼岩城B行動不能!!」
「鬼岩城E同じく!!」
「ええい、たかだが浸水で行動不能になるとは。暗黒闘気が足らんわ!!」
「仕方ねーですよ。スパロボで言ったら海適応Cですもん」
「言ってる場合か!!暗黒闘気を高めろ!!」
「ううっ…また嫌なことを考えて鬱になる作業がはじまるお…」
「もっとネガティブなことを考えろよ。靴の裏にガムが付いたとか、好きだったあの子のカバンの中に男の写真が入ってたとかさぁ!」
えっとだいぶ混乱してるみたいだけれども、これってもしかしなくてもぼらさん達の仕業かなー?
以前ざりおんくんが工事道具を貸してくれないかって頼まれた時には何に使うのかわからなかったけど…そっか助けてくれたんだね。ありがとう、ざりおんくん。
ちなみに工事道具はオヤカタらに土下座して貸してもらいました。
「そのピンク色の顔色を見るにお前が謀ったのだな!クロコダイン!!」
ピンク色ってなにさピンク色の何が悪いってんだよオラあ!全国のピンク色した顔の人にあやまれ!
「いや、ここは流石は獣王クロコダインと誉めておこう。我らをここまで追い詰めたのだからな…」
だいぶ計算違いはあったけど今回はおおむね上手く行きました。いつもこうだといいなあ。
「奥の手を使わせてもらおう」
「へっ!!?」
「お前らアアッ!!!『
「ハイフタリグミツクッテネー…ウッアタマガ……」
「ショウシンリストデオレダケモレテタ……シニタイ…」
「ファミレスニヒトリデハイッテナニガワルイッテンダヨォ……」
「ヒトリデヒマシテタノニミンナデカラオケニイッテタッテサ……ノロワレロ……」
「コンゲツノキュウリョウセイカツヒシハラッタラオシマイ……ウツダシノウ…」
「ドウキノヤツガケッコンスルッテサ……カノジョナンテイネーヨ……」
ドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロドロ
暗黒闘気って鬱から生まれるエネルギーだっけ?そんなんで出力が上がるのかよ?それでいいのか暗黒闘気ィ!!?
あ、傍目に視てもヤバイのがにじみ出てる。オッコト○シ様みたい。
「クックック…我ら魔影軍団の最終兵器を冥途の土産に見せてくれるわっ」
最終兵器?まさかっ
「
シャドーAの掛け声とともに6つの影が飛翔する。
どこからともなく勇壮なBGMが流れて来た。
鬼岩城Aを先頭に鬼岩城BCDEFの5体が空を飛び上空で六芒星のフォーメーションを形作る。魔王軍のエムブレムが浮かび上がり天に黒いリングを形成した。
鬼岩城Aを中心に五体が廻り、それぞれが変形を始める。
鬼岩城Bが全身を伸ばし気を付けのポーズを取る。腰部のスカート部分が膝まで下がり脚部を縦に分離させ拳を形作る。続いて胸部が縦にスライドしその全高を伸ばし上腕部を形作る。頭部を格納して肩部を形作り、巨大な右腕が完成した。そして両腕を全方に伸ばして連結部を形成する。
鬼岩城Cも同様に変形をして左腕部を完成させる。
鬼岩城D、Eは腰部から逆関節の方に真っ二つに折り曲り、両足を頭部の後ろに重ねた。胸部がせり下がり前足を形作る。こうして右足と左足が完成した。
鬼岩城Aは四肢を鬼岩城BCDEと繋げて行く。
「コネクティーーン!!ベーーーース!!!」
鬼岩城Aの両足が鬼岩城D、Eを踏みつけるように結合する。鬼岩城D、Eの後頭部と両脚部の間に足を差し込んでドッキングする。この時には分解図を見せて、第二視点とドッキングの瞬間は内部構造の視点から連結の瞬間を見せている。カット割りにこだわった匠の技である。鬼岩城D、Eの頭部が上にスライドし目が光ってドッキングが完了した。
鬼岩城Aの右腕と鬼岩城Bの両腕ががっちりと手を結び、互いを寄せ合って腕同士を絡めた。そして繋いだ腕を変形した肩部分が寄せるようにスライドしドッキングが完了する。鬼岩城Cと左腕も同じくである。
鬼岩城Aの頭部に追加の兜とマスクが装着され合体が完了した。
総てプッピガァン!!やグワッキィン!!とサン○イズでおなじみのSEを響かせながらの合体である。バンクが長い。
「「GXフォーム アーーーーップ!!」」
シャドーAとFの声が響く。
完成した大鬼岩城に鬼岩城Fが分離して飛びついて行く。大両腕に鬼岩城Fの腕が変形した籠手が装着され、大両足に鬼岩城Fの下半身が二つに分離した通称『ゲタ』が装着されシークレットシューズのように身長が底上げされた。
更に鬼岩城Fの上半身が左右両サイドにスライドし追加装甲として大鬼岩城の胸部に装着され六芒星の紋章が光り輝く。
大鬼岩城の兜に更に飾りが追加され肥大化し禍々しい凶相に変化し眼が光った。実にバリッバリの造形である。
「「「「「「完成!!
グレート!! キ・ガーン GィィXゥ!!!」」」」」」
握りしめた拳を頭上でクロスし腰だめに振り下ろしてポーズを取る。
それは平和世界への叛逆
それは日陰者たちの望み絶つ希望
ここに誰もが待ち望んだ最強の魔王城が誕生した!!!
「グレート キ・ガーンGX!!?」
「そうだっ!全高5700メートル体重5500tだぞう!!」
「グレートはどっから来たんだ??」
「五体から追加合体で六体になったのならグレートが付くに決まってるだろうがっ!!!」
「GXは??」
「カッコイイだろう!!!」
「お…おぅ」
「これで出力は600倍だ!!」
「100倍をどっから持ってきた!?」
「勇気で補ったに決まっているだろう!!!」
「魔王軍が勇気と抜かすか!!?」
ダメだ、いろいろとツッコミが追い付かん…。ロマンに生きてるなあコイツら。
「ホイみっ♪」
ぽちっとな
「あ、コラ!!」
ホイみん?今何か触りました??
カッ!!
キ・ガーンの眼からビームが発射され水平線の彼方へ消えて行った。
数秒後に巨大なキノコ雲と衝撃波が大陸を揺さぶった。
ひええ、こいつらガチで国ごと灰にする気だよ。ダイくんーー!剣はまだですかーーーー!!
「むっ!奴らめ!!なにか始めるつもりだな」
「え…??」
―――――パプニカ大礼拝堂―――――
「世界各国の皆さん!!アレを使いましょう」
「ウム、こうなっては致し方あるまい!!」
「しかしアレの成功率はシュミレーションでは10%を切っておる…いきなり実戦では…」
「確率などはただの目安だ!!あとは勇気で補えばいい!!!」
レオナ姫、クルテマッカⅦ世、シシナ王、バウスン将軍、フォルケン王が懐から拳大のオーブを取り出しました。
オーブが光始め、世界各地で異変が起こりました。
リンガイア王国で防壁用の城塞が分離し飛翔しました。
ロモス王国では
テラン王国の湖から謎の発光体が飛び上がりUFOのような軌跡を描いて飛んで行きます。
ベンガーナ王国ではデパートがお客を避難させた上で出撃します。スタッフの見事な避難誘導は熟練の技を感じさせます。
そして現地のパプニカ王国からは地底魔城が冷え固まった溶岩をブチ破りながら浮上しました。
「「「「「
五人がオーブを振りかざして叫ぶと世界各地から飛来した建造物が変形を始めました。
謎の発光体を中心にもうわけのわからない変形機構で城壁、
「「「「「光臨!!!
キング・サミット
「これが、私たちが秘密裏に建造していた対魔王城決戦突撃兵器!キング・サミットよ!!!」
サミットってそういうことーーー!!?会議のことじゃなかったんかい!!?
「本来なら敵本拠地へ殴り込みをかける為の物だったのだけれど向こうから出向いてくれたのなら好都合よ」
「さよう、この場で魔王軍との決着をつけてくれるわ!!!」
「ちなみに
茶目っ気効きすぎてるだろおお!!世界首脳部ううゥゥゥ!!!
キング・サミットの足?がキ・ガーンを蹴り飛ばします。
「くらえ!!ロモス
シシナ王が血管が切れんばかりに絶叫します。
「ぐわああああーーーーーッ!!!おれが中に居るんですけどーーーーッ!!!」
「大した攻撃だ、しかし我らは影!物理的な衝撃ではバラバラにせぬ限り倒せんぞ!!」
「おれは生身ですから結構効いてるんですけど…」
「ホイみっ♪」
「くっ、グレート キ・ガーンは本来6つの軍団長が乗り込んで初めて真価を発揮する魔王城!!やはり我々だけでは力不足であったか…」
「そんな裏設定あったの!!?おれ知らんかったよ?」
「ええいっ!!日々ハブにされてきた俺達のネガティブはまだこんなものじゃねーぞ!!」
「燃やせ!!後ろ向きにぃ!!!」
ネガティブな気合の入れ方ですね。
「今度はこっちの番だ!!!」
増幅された暗黒闘気の衝撃波がキング・サミットを襲う
「「「「「「ダークネス・ウェーブ!!」」」」」」
六人のシャドーがそろってポージングしながらスイッチを押す。ノリノリだねえキミら。
「きゃああああーーーー」
「うわああああーーーー」
「くっ、キング・サミット はアバンの使途五人が乗り込んで初めて真価を発揮する王国城!!やはり我々だけでは力不足であったか…」
だから聞いてねーってどこ情報よソレ??
「アバンの書に書いてあったわ!!」
へ!?
「先生は決戦兵器として巨大城の設計図を残しておいてくれたのよ!!」
なにやらかしとんじゃああああ!!アバンさーーーーん!!!
ってか姫様ナチュラルに脳内を読まないでくれませんかーーー!!!
「不足分を補うために中央部にテランから呼び寄せた竜水晶さんを召喚したけれども力不足だったようね」
「いやあ、申し訳ない」
あの発光体の正体はアンタか!!?
ってか生きてたんかいワレぇ!!?
「こうなったらあの技を使うぞい!!」
「よし!!」
「わかったわ!!」
「みんなの生命を預けますぞ!!ベンガーナ王!!!」
「「「「「
ぐわあああああっしょん!!!
キング・サミットの右腕であるデパートの渾身のパンチがさく裂した。キ・ガーン腹部を直撃し、内蔵されていた爆薬に火が付き大爆発を引き起こす。デパートはこなごなになった。
「ぐわああああーーーーーッ!!!」
「ぬおおおおおーーーーーッ!!!」
さらにデパートの商品が跳弾となってキ・ガーンに襲い掛かる。それはさながら武器の流星群!!!キ・ガーンは内部から炸裂弾を喰らったように穴だらけになった。
パプニカの町も穴だらけになった。
コストと効果がまるで見合わない金持ちの最終兵器である!!!
「見たかあっ!!!これがデパートの力じゃあああいっ!!!」
デパートは叩きつけるもんじゃねーよ!!!
「こんな、バカなことでええええええっ!!!」
腹部に大穴が開き全身ズタぼろにされたキ・ガーンは崩壊を始めた。
「人類の英知と勇気の勝利じゃあああっ!!!」
アバン先生…勇気ってなんでしょうか??
「もう勝手にして…」
「ホイみっ♪」
「ぬうん!!!」
その直後キング・サミットが爆発四散しました。
「ああっ!」
「あいつは…」
「バカなッ!」
キング・サミットをワンパンで沈めたその男は…
マントと真新しい兜を装備したハドラーでした。
「早めに掘り起こしてくれないかなー」
「ホイみっ♪」
グレート キ・ガーンGX
全高5700メートル
体重5500t
六人の軍団長が操縦者となることで最大のパワーを発揮する
百獣魔団長のパワー
不死騎団長の剣技
氷炎魔団長の凍結、火炎属性
妖魔師団長の魔法力
超竜軍団長の鋼鉄以上の防御力
魔影軍団長の暗黒力
これらを兼ね備えた無敵の魔王城となるハズであった
魔軍司令?基地でおるすばんですよ
更に
背部に翼として装着され飛行能力が加わり機動力が増す
宇宙空間での戦闘も可能だ
魔影軍団長担当の鬼岩城Fを除いた5体合体のキ・ガーンXという形態もある
あえて仲間外れにすることで暗黒闘気を究極まで高めさせる裏フォームである
必殺技
魔王邪眼光(目からビーム)
暗黒超衝撃(全方向衝撃波)
他多数……