コードギアス 皇国の再興   作:俺だよ俺

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第37話 第二次硫黄島の戦い

皇歴2017年10月2日 

 

大本営より要請を受けた宗谷真霜沿岸防備局局長と安宅秋康海上保安庁長官は、沿岸海域戦闘艦及び巡視船からなる増援艦隊を編成し派遣することを決断した。

ただ、純然たる軍事組織である沿岸防備局はすでに海軍に艦船を派遣しており、海上保安庁も軍艦と行動できるだけの艦船はそう多くなかった。

また、陸軍揚陸部隊の運搬と言うものもあり、江戸湾フェリー株式会社よりフェリー金谷丸を徴用し、これに充てた。

 

増援

航空戦力・・・早期警戒管制機E-767飛鴎×1、支援戦闘機F-2流星増槽装備型×12、支援戦闘機F1天山増槽装備型×6、大型輸送機銀嶺×1、中型輸送機C-1天嶺×2、星兎戦闘ヘリ×7、黒兎対戦車ヘリ×2、白兎対潜哨戒ヘリ×7

 

海戦力・・・底津綿津見型防空システム巡洋艦底津綿津見・独立型改沿岸海域戦闘艦みくら、みやけ、あわじ、のうみ・自由型改沿岸海域戦闘艦べんてん、しむしゅ、くなしり・しきしま型巡視船しきしま・つがる型巡視船うらが、ざおう・徴用フェリー金谷丸。

 

陸戦力・・・水雷電×4、雷電改×10、空挺団仕様震電×8、15式重砲戦車×5、17式重砲戦車×3、17式メーサー戦車×3、17式戦車×4、17式自走砲車×4、10式戦車×5、87式高射機関砲×4、24連装ロケット砲車×2、83式600mm地対地ミサイル車×1、93式近距離地対空誘導弾×5、96式多目的誘導弾システム×6、89式装甲戦闘車×2、96式装輪装甲車×6、輸送防護車×3、軽装甲機動車×1、歩兵多数他。

 

この増援戦力に関しては奪還戦隊のそれと同等もしくはそれ以上であり、硫黄島の戦力をいかに警戒していたかがうかがえる。

 

そして、艦隊編成においてとりわけ目立つ艦艇であろう底津綿津見型防空システム巡洋艦。この艦は最新鋭艦である。今までの艦艇には、まず見受けられない末広がりのタンブルホーム船型にトリマラン船体で設計されている。敵水中用機の戦闘力に対応するべく水中の船体から空気の泡を出して包むことで、抵抗を減らしつつ水中翼で浮力も調整して速度を上げ、時速90キロを超す高速航行を実現させている。この快速を生かすことで水中用機に対しても十分通用する回避運動を取ることが可能とされている。また、防空システム艦と言う聞きなれない艦種であるが、この艦にはイージス戦艦月読の流れをくむ高度な情報処理・射撃指揮システムを搭載したシステム艦、メーサー兵器と各種ミサイルを装備した重武装艦と言う矛と盾を装備した次世代艦であった。また、海軍艦艇においても戦艦を除けばメーサーとミサイル双方を装備した初の艦であった。

 

所属は海軍であったが沿岸防備局の貸与と言う形で、増援艦隊の旗艦に位置付けられた。

援軍の司令官は艦隊司令官の宗谷真冬防備局大佐であり、この艦の艦長でもあった。

 

 

皇歴2017年10月2日 旧トウキョウ疎開改め東京都 関東州中央合同仮庁舎

大本営が東京に仮設されたため、多くの省庁や公官庁がこの関東州中央合同仮庁舎に海軍省と沿岸防備局が入っていても何の不思議もなかった。

 

そして、庁舎の共有談話室で海軍軍令部総長高野五十六と沿岸防備局局長宗谷真霜、海上保安長官安宅秋康はいた。私的な雑談の形式をとっており、格式ばった会話はない。実に実務的なものであった。

 

「今回の、動員はやはり。」

 

ある程度予想出来ていたのであろう宗谷真霜は、母親譲りの気迫を漂わせ腹をくくったと言わんばかりの視線を、高野に送っていた。

 

「海軍の最新鋭艦を融通したのは、その先触れのつもりだったのですな。」

 

安宅海上保安庁長官の言葉に、高野は頷いてから答える。

 

「こういう言い方が狡いと言うことは重々承知です。戦時ゆえ・・・とでも言いましょうか。沿岸防備局は戦時特例で海軍戦力に組み込まれることになります。すでに陛下と大高閣下の指示書もこちらに・・・。」

 

高野が真霜に若干の後ろめたさを感じていたのだろうか。僅かに伏し目がちであった。

そんな高野を気遣ったわけではないのだろうが、真霜は軽く天を仰ぐ。

 

「なんとなく、そんな気はしてたのよねぇ。えっと、母さん・・・、いえ宗谷真雪室蘭海洋海軍士官幹部候補生学校理事長も同意・・・いえ、グルですよね。」

 

「はい。詳細こそ海軍省と軍令部が詰めたものですが、原案はこの海軍軍令部総長高野五十六と貴女のお母上宗谷真雪室蘭海洋海軍士官幹部候補生学校理事長が作りました。」

 

「でしょうね。戦時なら、防備局じゃなくて海軍に卒業生を出さなきゃならないもの。防備局は最初から予備戦力扱いだったのかしら?確かに防備局は教育面で見れば海軍よりも充実してるものね。精鋭化も図れるからかしら?」

 

「たしかに、準軍事組織の海保と違って海防(沿岸防備局の別称、沿岸海域防備局の略)は実力組織、軍に転用しやすいか。」

 

真霜の言葉に安宅が補足説明的に口を開く。

 

「実際、その通りです。防備局の沿岸海域戦闘艦も一部が改装されて噴式弾を装備しています。海軍組み込みへ向けての教育艦の様なものでした。」

 

高野の言葉を皮切りに、真霜と高野の二人が短い問答を始める。

 

「お膳立てされてたのよね。」

「はい。」

「戦後は元に戻してもらうわよ。」

「もちろんです。海軍軍令部総長高野五十六に、二言はありません。」

 

高野の言葉で、彼らは一応の納得をみることとなる。

 

 

皇歴2017年10月3日 鳥島沖

 

伊豆及び小笠原奪還戦隊は増援と合流し、その規模を戦隊から艦隊規模へ拡大し、その規模を戦隊から艦隊へ、名称を戦隊から任務艦隊と変えた。

晴れて戦隊から任務艦隊へと呼称を改めた椅子及び小笠原奪還任務艦隊は、進路を硫黄島へと向ける。また、この時には敵の戦力詳細も前日より詳細に把握できた。

 

任務艦隊の戦力は以下のとおりである。

 

航空戦力…スーパーX、対地対空迎撃用掃射機AC-130嵐龍×1、艦上垂直離着陸型戦闘攻撃機F-4昇星×20(空母艦載機)、艦上垂直偵察機偵察機RF-4E星電×1(空母艦載機)、星兎戦闘ヘリ×7(船舶艦載機)、黒兎対戦車ヘリ×2(船舶)、白兎対潜哨戒ヘリ×12(空母及び船舶艦載機)。

 

海戦力…底津綿津見型防空システム巡洋艦底津綿津見・防空護衛空母秋津州・護衛艦晴風、時津風、天津風、潮風、冲風・独立型改沿岸海域戦闘艦みくら、みやけ、あわじ、のうみ・自由型改沿岸海域戦闘艦べんてん、しむしゅ、くなしり、はちじょう・しきしま型巡視船しきしま・つがる型巡視船うらが、ざおう・徴用フェリー金谷丸、徴用艦船フェリーあぜりあ、徴用貨客船第三十協商丸。

 

陸戦力・・・KMF水雷電×10(海戦力転用可)、KMF雷電改×19、15式重砲戦車×5、17式重砲戦車×3、17式メーサー戦車×3、17式戦車×4、10式戦車×5、17式自走砲車×4、16式機動戦闘車×2、89式装甲戦闘車×2、82式指揮通信車×1、87式偵察警戒車×2、87式高射機関砲×4、24連装ロケット砲車×2、83式600mm地対地ミサイル車×1、93式近距離地対空誘導弾×5、96式多目的誘導弾システム×6、17式水陸両用装甲兵員輸送車×4、96式装輪装甲車×8、輸送防護車×3、軽装甲機動車×1、歩兵多数他。

 

黒の騎士団

海戦力・・・黒の騎士団潜水艦×1

陸戦力・・・ガウェイン×1、現場応急修理型紅蓮弐式×1、無頼×12、鹵獲サザーランド×1、鹵獲グラスゴー×2、鹵獲ナイトポリス×1、兵員輸送車両×3、歩兵多数他。

 

入間空軍基地・横田空軍基地・横須賀空軍基地・習志野基地よりの増援第一波

航空戦力・・・早期警戒管制機E-767飛鴎×1、支援戦闘機F-2流星増槽装備型×12、支援戦闘機F1天山増槽装備型×6、大型輸送機銀嶺×1、中型輸送機C-1天嶺×2

 

陸戦力・・・空挺団仕様震電×8

 

また、任務集団より硫黄島の詳細情報を入手した大本営は増援第二派及び第三波の派遣を決定。

 

百里空軍基地、土浦仮設飛行場より増援第二派

航空戦力・・・支援戦闘機F-2流星増槽装備型×6、対潜哨戒機P-1仙狩×2。

 

九十九里沿岸防備局支部、鹿島沿岸防備局支部より増援第三派

航空戦力・・・黒兎対戦車ヘリ×3、白兎対潜ヘリ×3。

 

海戦力・・・独立型改沿岸海域戦闘艦さるしま、どくりつ、くらはし、やしろ・自由型改沿岸海域戦闘艦じゆう、えとろふ。

 

黒の騎士団などは、ブリタニア軍の鹵獲機をさっそく使っているところはレジスタンス魂を感じさせるものがある。また、カレンの紅蓮弐式であったがブラックリベリオンにおいてランスロット・エアキャヴァルリーとの対決で主装備の右腕を失っており、現場の判断でとにかく動けばいいと言う判断で雷電改の予備パーツを無理やり付けている状態である。この状態の紅蓮を制作者のラクシャータ等がいれば、確実に不興を買っていただろう。おそらくこの決定にゴーサインを出した秋山司令は帰投後に確実に彼女から怒られることであろうが、それは別の話である。

 

また、この艦隊は皇国正規軍、戦時特例で実戦配備された士官学校生、同じく戦時特例で前線に出ることになった沿岸防備局と海上保安庁、戦時徴用による徴用艦の民間乗組員。ブラックリベリオン後、皇国軍に組み込まれたレジスタンスと言う特異な混成集団でもあった。

 

なお、上記任務艦隊に表記されていない増援である航空機等々は本土の航空基地から別のタイミングで出撃するため硫黄島で合流する形である。

 

人事的な側面での特異性もあったが、特別問題にはならない。この任務集団の総司令官は秋山陸軍大佐である。だが、艦隊司令官は岬明乃一等准尉から宗谷真冬防備局大佐へと引き継がれ、揚陸指令官は秋山が外れ大野陸軍中佐へと引き継がれることとなった。この任務集団は秋山と真冬の2人の大佐階級がいるが、慣例的に軍>防備局の力関係で秋山が上であると言う暗黙の了解が出来ていた。

また、特異だとか例外だとか言う言葉が並んだが、お忘れかもしれないが現在日本本土の防衛海軍力の主たる白銀艦隊は、士官学校の練習艦隊を戦時特例で正規艦隊へ特例的に格上げしたうえで例外的に拡張された戦時故に存在が許された法外の艦隊である。さらに人員もすべて士官学校生であることを踏まえれば、白銀艦隊の少年少女たちは間違いなく英雄的活躍をしていると言えた。

 

 

参考までに小笠原諸島・マリアナ諸島及びミクロネシア諸島からの援軍を加えた硫黄島のブリタニア軍の戦力を下記に記しておく。なお、要塞設備兵力はこれに含まない。

航空戦力・・・F-16ファイティングファルコン多目的戦闘機×10、F-15イーグル制空戦闘機×12、F-4ファントムⅡ艦上戦闘機×10、AH-64 アパッチ戦闘ヘリ×3、AH-1 コブラ攻撃ヘリ×10。

 

海戦力・・・サイクロン級哨戒艇×3

 

陸戦力・・・グロースター×1、サザーランド×5、グラスゴー×30、軍用ガニメデ×6、ポートマン×10(海戦力転用可)、エイブラムス戦車×10、ストライカー装甲自走砲×15、M163対空自走砲×7、歩兵戦力多数他。

 

接近中のミクロネシア方面よりの増援第一波

航空戦力・・・F-7Dスピアヘッド多目的制空戦闘機×9、F-16ファイティングファルコン多目的戦闘機×5、F-15イーグル制空戦闘機×5、A-10サンダーボルトII攻撃機×10、S-67ブラックホーク戦闘ジェットヘリ×10、KMF垂直離着陸機T4×10。

 

陸戦力・・・サザーランド×10。

 

 

接近中のミクロネシア方面よりの増援第二波

航空戦力・・・F-16ファイティングファルコン多目的戦闘機×5、F-15イーグル制空戦闘機×5

 

海戦力・・・ウィチタ級重巡洋艦×1、バトラー級駆逐艦×4、ジャービス級駆逐艦×5、LSK-1級揚陸艦×1。

 

陸戦力・・・グラスゴー×12、ストライカー装甲自走砲×6、歩兵一定数。

 

ミクロネシア方面よりの増援第三波

航空戦力・・・F-86 セイバー戦闘機×10

 

である。

 

皇歴2017年10月3日 硫黄島

 

遂に戦端が開かれる。

ブリタニア軍はこの戦いに敗れると、ハワイと硫黄島を拠点化した皇軍によってミクロネシア以南のブリタニア軍は頭を押さえつけられてしまうことになり、エリア10フィリピン・インドネシア・パプワニューギニアと言った地域の箍を外されてしまうことになってしまう。故にこの硫黄島の抵抗は非常に激しいものであった。

であるならば、ブリタニアはもっと兵力を送るべきであると考えるだろうが、太平洋艦隊を壊滅させられ、ブリタニア本国においてもパナマ運河を破壊されたブリタニア軍の動員兵力はこれが限界であった。この影響を比較的受けない浮遊航空艦を保有するグリンダ騎士団を例とする各騎士団が存在したが、これに睨みを利かせたのがハワイに駐留する大石の旭日艦隊と高杉・坂本両名の第一航空機動艦隊とドールマンの亡命オランダ艦隊であった。

 

もはや通例となったミサイル射撃戦による攻防を経て、航空戦力の戦いとなる。

増援第一波の到着と重なった空戦は皇国本土・ミクロネシア方面から双方の増援を加えた激しいものとなった。

 

「うごいてくれるなよ・・・、消えろっ・・・。」

 

空戦の勝敗を分けたのは、C.C.のガウェインであった。70機以上のブリタニア軍機はハドロン砲の一撃でブリタニア軍航空戦力は壊滅的被害を受けた。倍近い航空戦力比は一気にひっくり返り皇国軍の攻勢が始まった。

 

対潜ヘリの援護を受けた水雷電はポートマンとの水中戦を優位に進め、哨戒艇を瞬殺。

 

「こちら、あぜりあ。硫黄島港に接舷する。陸軍各隊は下船し上陸せよ!」

 

揚陸艇から、戦車やKMFが上陸しブリタニア軍防護陣地を破壊していく。

戦闘力を持たない徴用艦が沿岸海域戦闘艦に守られつつ、沖合へ退避していく。それと入れ替わる様に陸軍の揚陸部隊が、ブリタニア軍の防衛隊と衝突する。

 

硫黄島地上戦において、勝敗を決定づけたのはガウェイン、紅蓮弐式、スーパーXであった。

ブリタニア軍のあらゆる攻撃をはじく装甲を持ったスーパーXと言う最強の盾と、東京決戦の英雄的機体であるガウェインと紅蓮弐式と言う最強の矛は、ブリタニア軍を手玉に取り次々と破壊していく。

 

「落ちろ!」

 

主武装が使えず、本来の片腕を失った紅蓮弐式であったが、前線において獅子奮迅の戦いを見せ、カレン個人の技量の高さを示していた。

 

一方海戦では敵増援艦隊が到着してジャービス級駆逐艦5隻が徴用艦や軽空母秋津洲を狙い、平賀倫子防備局中佐の沿岸海域戦闘艦群と戦闘を開始。一方の旗艦底津綿津見は晴風以下護衛艦を率いて、ウィチタ級重巡洋艦以下の駆逐艦と砲射撃戦を繰り広げていた。

 

「対空対潜防御!」

「百里・土浦の第二派、到着まであと5分!」

「第二派にはこちらの援護を要請して!敵LSKを上陸させるな!」

 

艦隊司令の真霜も旗艦である底津綿津見を前面に押し出して積極的に攻勢に出ていた。

敵揚陸艦を近づけずにいるうちに硫黄島は拠点の半数以上が陥落。

 

「敵艦隊撤退していきます。敵第三派接近、味方第三派合流します。」

「追撃を行います。ただし深追いは禁物よ。航空隊も参加させなさい。敵はなけなしの老朽機も出してきたみたいね。」

「敵第三派壊滅、ガウェインのハドロン砲です。」

「追撃の必要すらなしか・・・、勝敗は決したわ。硫黄島基地に降伏勧告をだすべきかしら。秋山総司令に伝達、敵増援は全て叩いたと・・・。」

「了解。」

 

 

数時間続いた硫黄島の戦いは終わった。

皇軍は勝利し硫黄島を奪還。その後は流れ作業で小笠原諸島を解放。

皇軍はフィリピン・インドネシア・パプワニューギニア方面への足掛かりを手に入れたのであった。

 

 

皇歴2017年10月3日 オーストラリア インド洋沖 枢軸連合艦

 

オーストラリアを中心とする大洋州諸国へ向かう枢軸軍はイタリアを中心とした軍であった。イタリア王国は枢軸国内では第3位の実力者であったが、今次大戦において実績が伴わないかの国は、オーストラリア侵攻において実績を残して汚名返上しようと士気は非常に高かった。

 

「開戦から、我が国の海軍は大きな戦いで結果が出ていないからな。この戦いで結果を出すぞ。大洋州諸国の海軍など、一蹴してくれる。」

 

イタリア海軍インド洋艦隊艦隊司令官リッカルド・パラディーニ中将は、旗艦コンテ・ディ・カブール級戦艦ジュリオ・チェザエレで集結している枢軸連合艦隊を見渡す。副官のダリオ・ポロン中佐に語り掛ける。

 

「我ら枢軸の大洋州の支配は決定事項の様なものだ。見たまえ、この陣容を!これぞファシズムの体現!団結の力と言うものではないか!」

 

「はぁ・・・」

 

パラディーニ中将の言葉を聞いて、何とも言えない微妙な表情をするポロン中佐。

たしかに、枢軸国を構成する多くの国の艦艇が参加している大艦隊だ。気が大きくなるのもわかる。だが、集団で殴り掛からないと自信が持てない弱気な軍部にポロン中佐は含むところを持ったのであった。

 

大洋州侵攻軍の陣容は以下のとおりである。

イタリア王国・・・インド洋艦隊・紅海艦隊派遣分艦隊

ナチス第三帝国・・・インド洋艦隊派遣分艦隊・東洋派遣任務小艦隊

神聖ブリタニア帝国・・・西太平洋艦隊+α(日本撤収艦群)

スペイン共和国・・・地中海艦隊派遣分艦隊

ポルトガル共和国・・・東洋植民地小艦隊

 

枢軸軍はオーストラリアに突如宣戦布告した。

 

 

 


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