魔法科高校の鋼の錬金術師   作:Gussan0

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どうも(゜▽゜*)

続き書けたで候。

お久しぶりです。約三ヶ月とちょっとぶりですね。

やっと書けたっていう。

今回は鈴神さんが考案してくれた司一さんの魔法が炸裂します。

では、どうぞ( *・ω・)ノ


第二十五話 物質創造(マテリアル・クリエイト)

夕暮れとなる時間帯……

 

数名の一高生達を乗せた車が山道を駆け抜ける。

 

だがその車内では、金髪の少年エドワードがブー垂れていた。

 

 

「なんでオレのデザインした車がダメなんだよ」

 

 

そこに隣に乗っているエリカがツッコミを入れる。

 

 

「あんな暴走族が乗りそうなデザインの車に誰が乗るのよ」

 

 

「ああん!?これから突撃するんだから、それくらい(はく)がついた方が気合い入んだろうが!?」

 

 

「それじゃ逆に私達がテロリストみたいじゃない!普通でいいのよ!普通で!!」

 

 

「んだと!?オレのセンスに文句あるってのか!?」

 

 

「ありすぎよ!!」

 

 

なぜこの二人が揉めているかというと、ブランシュのアジトに突撃するために十文字の用意した車、高機動車のデザインをエドが変えたことから始まる。

 

エド的に普通のデザインが気にくわなかったらしく、つい錬金術で気合いの入ったデザインに変えたのだ。

 

だがそれを見たメンバーの顔が引きつる。

 

全員一致で『これはない』である。

 

そして猛抗議された結果、エドはしぶしぶデザインを元に戻したのである。

 

なおそのデザインが気になる人は、コミック鋼の錬金術師20巻約115ページ付近に載っているので要チェックである。

 

 

「二人とも……静かにしなさい」

 

 

そして、やいのやいのと二人の怒声で騒がしい車内は、一人の女子生徒の一喝で静まる。

 

 

「お、おう」

 

 

「ご、ごめん深雪」

 

 

我らが氷の女王様こと司波深雪である。

 

深雪は雪女にも引けをとらない美笑で二人に言う。

 

その有無を言わせぬ迫力はさすがといったところか。

 

そしてそれを見守っていた運転を担う十文字は、呆れながらも達也に声を掛けた。

 

 

「さてもうすぐ目的地に到着する。司波、お前の考えた作戦だ。お前が指示を出せ」

 

 

「はい」

 

 

普通なら、テロ組織のアジトへの侵入作戦の指示を一年生に任せることなどあり得ないが、達也には風紀委員での実績がある。

 

十文字は達也なら問題ないと判断したのだろう。

 

言われた通り達也は指示を出す。

 

 

「レオ、お前は退路の確保。エリカはレオのアシストと、逃げ出そうとする奴の始末」

 

 

「捕まえなくていいのー?」

 

 

「余計なリスクを負う必要は無い。安全確実に始末しろ」

 

 

達也は素早く指示を出していく。

 

その指示は的確で、レオとエリカの戦闘能力を見込んでのことであろう。

 

達也は指示を続ける。

 

 

「会頭は桐原先輩を連れて裏口に回って下さい。エドワード、俺、深雪共にそのまま踏み込みます」

 

 

「分かった。任せておけ」

 

 

「おう」

 

 

そのまま運転していくと廃工場が見えてきた。

 

固く閉ざされた門が迫る。

 

 

「今だ、レオ!」

 

 

「『装甲(パンツァー)』ーーーー!」

 

 

レオの硬化魔法により、車は難なく門を突破する。

 

無事侵入を果たした達也達は、車から降りると動き出す。

 

エドも司波兄妹と共に真っ正面から踏み込む。

 

建物の中には人っ子一人いない。

 

 

「どうなってんだ?」

 

 

エドの疑問に達也が答える。

 

 

「恐らく戦力を集中させているのだろう」

 

 

「なるほど、待ち伏せって訳か」

 

 

(こっちが襲撃に来ることも予測済みってことかよ)

 

 

そして三人は大きな部屋の前に来る。

 

すると中から大量の人間の気配がした。

 

 

(大体、約十人前後ってとこか?)

 

 

エドは錬丹術の応用である気の気配感知にて、正確な人数を把握する。

 

達也も『精霊の眼(エレメンタル・サイト)』を発動させて、正確な人数を把握していた。

 

部屋の中には銃で武装した男達がいるのだ。

 

 

「いくぞ」

 

 

「はい」

 

 

「おう」

 

 

三人は部屋へと入っていく。

 

部屋の真ん中ほどにまで歩いていくと突然窓が開き、強い夕日が差し込む。

 

そこには眼鏡をかけて白衣を着た男性と、その背後に大量の武装した兵が待ち構えていた。

 

 

「初めまして、司波達也君。その隣にいるお姫様は妹の深雪君、そして金髪の彼はエドワード・エルリック君だね?」

 

 

「お前がブランシュのリーダーか?」

 

 

達也は深雪を守るように立つとCADを構える。

 

 

「おお、これは失敬。私がブランシュ日本支部のリーダー、司一(つかさはじめ)だ」

 

 

「そうか。一応投降の勧告をしておく。全員武器を下ろして、両手を頭の後ろに組め」

 

 

「アーハッハッハッハ!魔法が絶対的な力だと思っているのなら、大きな勘違いだよ」

 

 

そういうと司一は手で合図を送る。

 

男達はライフルを構え、達也達に照準を定める。

 

 

「司波達也君、我々の仲間になりたまえ。アンティナイトを必要としない君の『キャスト・ジャミング』は、非常に興味深い技術だ」

 

 

壬生(みぶ)先輩を使って俺に接触したのも、弟を使って俺を襲わせたのもそれが狙いか」

 

 

第一高校剣道部主将の司甲(つかさきのえ)、そして目の前にいるブランシュのリーダーの司一は兄弟である。

 

ブランシュは甲を通じて第一高校へと侵食していたのだ。

 

 

「んん……頭の良い子供は好ましいねぇ……だが、そこまで分かっていてノコノコやってくるとは、所詮子供だ」

 

 

すると司一はかけていた眼鏡を頭上へ放り投げると髪をかき上げ、隠れていた目を現す。

 

 

「司波達也!私の同志になりたまえ!」

 

 

その言葉と共に司一から怪しげな信号が発生し、達也を包み込む。

 

司一は口角をつり上げ、勝利を確信する。

 

しかし達也から発せられた言葉は、彼の予想外のものであった。

 

 

「意識干渉型系統外魔法『邪眼(イビル・アイ)』……と称してはいるが、その正体は催眠効果のあるパターンの光信号を明滅させ、相手の網膜に投写する光波振動系魔法。ただの催眠術だ。壬生先輩の記憶もこれですり替えたのか?」

 

 

「お兄様、では……!」

 

 

「壬生先輩の記憶違いは、不自然なほど激しいものだったからな」

 

 

「この……下衆共」

 

 

邪眼(イビル・アイ)も効かず、過去の悪事もバラされた司一であったが、彼は焦らず先を促す。

 

 

「ほう。それで私はどうしたというのかな?」

 

 

「……眼鏡を外す右手に注意を引き付け、CADを操作する左手から注意を逸らさせる。そんな小細工が通用するか。起動式が見えていれば、その一部を抹消するだけで、お前のちゃちな魔法などただの光信号だ」

 

 

「そこまでお見通しか。私としては君の対抗魔法は『キャスト・ジャミング』だと思っていたのだが……どうやら違ったようだ」

 

 

達也は再度、CADの銃口を司一へと向ける。

 

 

「お前の魔法は俺には通用しない。もう一度言う。投降しろ司一」

 

 

「面白い冗談だ。たかが魔法を一つ看破した程度で、調子に乗らないでもらいたいな」

 

 

すると司一は部下に命令する。

 

 

「撃て」

 

 

だが部下がライフルを構えた瞬間、全てのライフルがバラバラに分解され、床に散乱する。

 

それを見た司一は、落ち着いた声音で分析する。

 

 

「ふむ。通常兵装では意味がないか。なら……()()を使うしかないようだ」

 

 

司一は左手につけた()()()()()()を構える。

 

すると、今まで二人の会話を見守っていたエドが狼狽した。

 

 

「な……それは!?」

 

 

それはエドにとっては()()()()()()()()()()()であった。

 

司一は赤い指輪をつけた左手を振るう。

 

その直後、空間の所々に赤い魔方陣が現れ、ゴーレムのような物が現れた。

 

達也はその異様な光景を見て呟く。

 

 

()()()()()()()()()……()()()()()()()()()()……」

 

 

部屋中をゴーレムのような物体が埋め尽くす。

 

 

物質創造(マテリアル・クリエイト)……私のオリジナル魔法さ」

 

 

そして司一はただ一言呟いた。

 

 

「やれ」

 

 

大量のゴーレムもどきが三人へと襲いかかる……が、そうは問屋が卸さない。

 

 

 

 

 

 

「愚か者め」

 

 

 

 

 

 

直後、ゴーレムもどきはその機能を停止する。

 

いや、()()()()()()()

 

強烈な冷気によって。

 

 

「お兄様に手出しする者には容赦はしません」

 

 

深雪がCADを操作し、魔法を発動させたのだ。

 

司一は分析する。

 

 

「振動減速系広域魔法『ニブルヘイム』か。随分と強力な魔法を使うのだね、司波深雪君」

 

 

「貴方のその物質創造(マテリアル・クリエイト)でしたか?いくら無尽蔵に物質を生み出そうとも、動けなければ意味はありません。そしてこれで最後通告です。大人しく投降しなさい」

 

 

「フフフフ、ハハハハハ。アーハッハッハッハ!思っていた以上に君達兄妹は甘いんだねぇ!そして私を追い詰めたと思っているようだが……追い詰められたのは君達の方さ」

 

 

すると司一は狂喜的な笑みを浮かべ、大声で言った。

 

 

 

 

 

 

「お前達はもう……魔法を使うなあぁ!!」

 

 

 

 

 

 

その瞬間、司一の両目が光り、魔法が発動する。

 

達也は呆れた声音で言う。

 

 

「言ったはずだぞ。貴様の邪眼(イビル・アイ)は通用しないと」

 

 

だが司一は焦ることなく……

 

 

「さあて……それはどうかなあ?」

 

 

左手を軽く横に振るう。

 

すると再びゴーレムもどきが創造され、その脅威を再度達也達へと向けた。

 

達也と深雪はCADを操作し、迎撃しようとするが……

 

 

「なに?」

 

 

「そんな!?」

 

 

 

 

 

 

()()()()()()()()()()()

 

 

 

 

 

 

「「魔法が……発動しない!?」」

 

 

急なアクシデントに焦る兄妹を他所に、司一は余裕を持って告げた。

 

 

幻想の支配者(ザ・ワールド)……邪眼(イビル・アイ)を極限まで強化した魔法だよ。さあ、このピンチをどう乗り越える、司波兄妹?」

 

 

ブランシュの魔の手が二人に迫ろうとしていた。

 




序盤から結構ピンチ的な展開にシテモタorz

違うんやちがうんやチガウンヤ。

オリジナリティーな展開考えながら書いたら自然とこうなってしまったのですよ。

だから間違ってるのは俺じゃないっっっ!世界の方だっっっ!!Σ(゜Д゜)

と、冗談はさておきここで魔法案募集したいと思います。

このキャラにこういう魔法使ってほしいという案がある方は活動報告に書くか、作者宛にメール下さい。

案がある方はドシドシ書いてください。

できるだけ採用させていただきたい所存です。

あとこの場を借りてお礼をば。鈴神さん。
魔法案本当にありがとうございましたm(__)m

これからもぜひ使わせていただきたく思います。

次回は魔法が使えない司波兄妹のピンチに襲いかかってくるブランシュの集団。そのときエドはどうする?そしてそこに十文字達も援護に加わるが……。

では、また(・∀・)ノ

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