そして……
まこんとに……申し訳ございませんでしたあああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(ジャンピング土下座
違うんや。ちがうんや。チガウンヤ。
話を練ろうと思うんだ。
思うんだけど魔法科高校の劣等生って設定多いじゃないですか。
あたま痛くなるのよぉ~~(TДT )
ただ年が変わる前に書けた自分をかなりほめてあげたい(迫真
というわけで書けたのでどうぞ( *・ω・)ノ
その日、司波深雪の機嫌は最悪だった。
そんななか彼女は昨日のあるやり取りを思い出す。
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生徒会室でランチを取っていた達也と深雪。
他にも二年のあーちゃんこと中条あずさ、生徒会長:
すると突然、摩利がニヤニヤしながら口火を切った。
『ところで達也君……君が二年の
『『『『言葉責め!?』』』』
摩利の言葉に目を輝かせる真由美、困惑するあずさ、目が細くなる深雪、呆れる達也。
その反応は様々である。
『濡れ衣です。それに下品な言葉は妹の教育上良くないのでやめてください』
『おや、そうかい?壬生が顔を真っ赤にして恥じらっているところを目撃した者がいるんだがあれはどういう……』
そのとき生徒会室の温度が急に下がった。
『お兄様……一体何を?』
深雪の一段階下がった声音と共に生徒会室の備品が次々と凍っていく。
『CADを使わずに冷気を!?』
突然のことにビクリと震えるあずさ。
その様子はさながら怯える小動物のようであった。
『事象干渉力がよっぽど強いのね』
『すまん。からかいすぎた……』
このような状況でも冷静に状況を分析する真由美に、冷や汗をかきながら謝る摩利。
『落ち着け深雪。ちゃんと説明するから』
そして深雪をなだめる達也。
『申し訳ありません……』
生徒会室の温度が元に戻り、凍っていた備品も元に戻った。
深雪は感情が高ぶるとこうして冷気を振り撒いてしまうことがタマにある。
魔法師は魔法を使用するとき、常に冷静でなければならない。
なぜなら能力が暴走して暴発してしまうことがあるからだ。
先程の深雪がいい例だ。
まぁ、それだけ彼女の能力が強力だということなのだが。
そして達也は気を取り直して話を戻す。
『では何があったのか、俺の方からご説明します』
達也の話によれば、壬生紗耶香から道場であった騒動についてのお礼を言われたらしい。
エドにもお礼を言いたかったらしいのだが、生憎彼はそのとき席を外していた。
だがそれは彼女にとって好都合であった。
壬生は別の目的で達也に近付いていたからだ。
それが【非魔法系クラブの同盟への勧誘】であった。
壬生自身、二科生であることに強いコンプレックスを抱いている。
そして一科生と二科生で比較されることにも嫌悪感を抱いている。
壬生は言った。
『風紀委員の点数稼ぎのために今回の騒動で多くの部員達が風紀委員に取り締まられた』と。
壬生は風紀委員にもあまり良い印象を持っていない。
風紀委員には一科生しか在籍していないのも彼女が嫌悪する理由に入っているだろう。
だが実際のところ、風紀委員は点数などへ還元されるメリットはない。
生徒が自主的にやっているボランティアのようなものだ。
達也はそれを主張したが、彼女は聞く耳を持たなかった。
そして彼女は続けて言った。
『……司波君はクラブ活動まで魔法の腕が良い方が優遇されるなんて間違ってると思わない?』
『魔法がうまく使えないからって私の剣が侮られるのは耐えられない』
『そんなことで私自身を否定させたりしない!』
達也は壬生の様子から彼女は思い込みが激しい性格と分析する。
そして
そこで達也達はある組織の名へと行き着く。
反魔法国際政治団体『ブランシュ』
彼らは表向き市民運動として活動を行っている。
そのスローガンとして『社会的差別の撤廃』を掲げている。
ブランシュは『平等』という分かりやすい理念を周囲に掲げることで、魔法師が魔法で収入を得るということは不公平であると訴えているのである。
要は魔法師の所得水準が一般の者より高いことを非難しているのだ。
だがその真の目的は、魔法を否定させることで日本での魔法力を廃れさせることにある。
つまり日本の国力を下げることを目的とされたテロ組織なのだ。
それだけではない。
反魔法国際政治団体『ブランシュ』の下部組織……『エガリテ』
その信奉者と思われる人物達が第一高校に潜伏しているらしい。
『エガリテ』では、青と赤で縁取られたリストバンドが配布されている。
つまりそのリストバンドをつけている信奉者が『エガリテ』のメンバーなのだ。
そして達也は壬生紗耶香が、その『エガリテ』のメンバーの一人ではないかと考えていた。
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────
「はぁ……」
深雪は溜め息をもらす。
彼女は今、機嫌が悪かった。
なぜなら昨日、彼女の大切な兄、司波達也が風紀委員の活動中に襲撃を受けてしまったからだ。
最近の風紀委員の忙しさには目に余るものがあった。
その度に達也が駆り出されるのだが、それらのイザコザに乗じて彼を魔法で狙う輩が存在したのだ。
それだけではない。
(反魔法国際政治団体『ブランシュ』、そしてその下部組織『エガリテ』……その組織の信奉者がこの第一高校にいる)
だが深雪が恐れている理由は他にあった。
(そんな組織を……あの十師族が許しておくハズがない。特に……あの『
深雪は
「……い、いけない。こんなことではお兄様にご心配をおかけしてしまうわ」
深雪は首をブンブンと振り、意識を切り替える。
そしてお手洗いから出ると、教室へと戻っていく。
(それにほのかや、雫もこの件に関わっているかもしれない。事態を早急に解決しないと)
実を言うとほのかや雫、そして彼女達の新しくできた友人アメリア=英美=明智=ゴールディ(明智英美)は、達也を襲った襲撃犯を見つけるために調査をしていたのだが、それを察知されたのか『ブランシュ』と思われる暴漢に襲われてしまったことがある。
そこに偶然居合わせた深雪が助けたことで事なきを得たのだ。
ちなみに……ほのかと雫の二人が襲われたことをエドは知らない。
エドに言えば、ほぼ確実にややこしくなるだろうという結論に至り、二人は黙っていることにしたのだ。
そして肝心のエドはというと……
「…………」
机に突っ伏していた。
それはもう置かれた置物の如く、微動だにしなかった。
彼がここまで疲れているのには訳がある。
それはこの一週間、怒濤の新入生勧誘期間があったからだ。
エドは風紀委員に在籍している。
当然新入生勧誘期間中は、現場に駆り出されることになる。
だがその現場が思っていた以上にハードだった。
学校中のあちこちで新入生がもみくちゃにされており、喧嘩やトラブルは当たり前、酷ければ魔法が飛び交う無法地帯になっているところもあった。
そこで一番駆り出されたのが一年生コンビのエドと達也である。
この二人はとびきり優秀で問題が起こった際も事態を速やかに終息させていた。
何度かコンビとして組ませた時には、そのコンビネーションを遺憾無く発揮していたのだ。
相手が魔法を発動させようとしたとき、達也が魔法を無力化し、エドがその間に確保する。
その逆も然りで、エドが錬金術で相手を翻弄・拘束し、その間に達也が確保していた。
まあ、実際には猪突猛進なエドを達也が上手くサポートしていたのだが。
達也はこの一週間でエドの手綱を握ることにすっかり慣れていた。
何はともあれ、この二人の活躍により今年の新入生勧誘は
ちなみに上級生達からは『悪魔の一年生コンビ』として恐れられていたりする。
「エドワードさん?」
そこへ寝ているエドに気付いた深雪は思わず呼び掛ける。
「エドワードさん〜……?」
「…………」
だがエドは反応しない。
「お疲れなのかしら……」
「そうだと思う。風紀委員は大分ハードだって聞いた」
「私達も勧誘逃れるのに苦労したもんね……」
そこに雫とほのかの二人も現れる。
この二人も入試成績三位と四位という高成績を修めているため、新入生勧誘のターゲットとされていたのだ。
「でもバイアスロン部に入ってからは特に勧誘もなかった」
「一度入っちゃえばこっちのもんだしね?」
そのとき……
『全校生徒の皆さん!僕達は学内の差別撤廃を目指す有志同盟です!!』
突如、大音量で放送が開始された。
「えっ……何?」
『魔法教育は実力主義!それを否定するつもりは僕達もありません!!』
「うるさいぞ!どこの馬鹿だ!抗議してやる!!」
「差別ってなんだよ……」
いきなりのことで困惑するA組一同。
しかし放送は続く……大音量で。
『しかし校内の差別は魔法科実習以外にも及んでいます!例えば魔法競技系のクラブに割り当てられている予算はそうでないクラブよりはるかに優遇されています!』
「…………っ」
『僕達は魔法師を目指して魔法を目指す者です!しかし同時に僕達は高校生です!魔法だけが僕達の全てではありません!!』
「…………っせぇ」
『僕達はこの差別撤廃について生徒会と部活連に対し、対等な立場での交渉を要求します!!』
「…………るせぇ」
『この要求が受け入れられるまで僕達は────』
「うるっせええええええええええぇぇぇえぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!」
そして今まで眠っていたエドからしてみれば、この大音量の放送は単なるやかましいBGMでしかなかった。
「一体なんなんだよ……この騒ぎは」
エドはしっかり目覚めたのか、彼のトレードマークであるアホ毛のアンテナがしっかりと立っていた。
「あ、起きたんですねエドワードさん」
「おはようエド」
「ちょっと深雪も雫もそんな呑気な……」
だがこんな状態にも関わらず、深雪と雫も平常運転である。
そんな二人に思わず呆れるほのか。
そんなとき深雪の通信機器に達也から連絡が入る。
そこにはこう書かれていた。
『放送室を
そのメールを読んだ深雪はエドの手を引く。
「行きますよエドワードさん!」
「え?あ、おい!」
「この件で呼び出し?」
「ええ、もう行かなくちゃ。ほのか、雫、また明日」
「うん、また。エドは深雪に迷惑かけちゃダメだよ!」
「深雪頑張ってね。エドは暴走しちゃダメだからね?」
「オレは子供か!!」
そしてエド達も放送室へと急いで向かった。
◆◆◆
ざわざわ………ざわわ……
エド達が放送室に着く頃には既に生徒達でごった返していた。
来る途中に達也と合流したエド達は放送室の前で待機している『三巨頭』の二人、摩利と十文字の前にいく。
「遅いぞお前達」
「すみません。どんな状況ですか?」
摩利が現状を説明する。
「電源をカットしたのでこれ以上の放送はできないだろう。ただ連中は内側から鍵をかけてたてこもっている」
「外からは開けられないんですか?」
「奴らは事に当たり、既にマスターキーを盗んできていてな……」
「明らかな犯罪行為じゃないですか」
「その通りです」
そこに鈴ちゃんこと鈴音が発言する。
「だから私達もこれ以上彼らを暴発させないように慎重に対応すべきでしょう」
「……こちらが慎重になったからといってそれで向こうの聞き分けが良くなるとは期待薄だがな。多少強引でも短時間の解決を図るべきだ」
慎重に対応すべきたという鈴音に対して摩利は少々強引でも迅速に解決すべきだと意見する。
二人の意見の違いは性格によるものも大きいだろう。
そこで達也は十文字にも視線を向ける。
「十文字会頭はどうお考えなのですか?」
「……俺は彼らとの交渉に応じてもいいと考えている」
そんな彼をエドは観察する。
(この人……改めて見るとかなりデケェな。アームストロング少佐と同じくらいあるんじゃねえのか?)
エドの脳裏に『豪腕の錬金術師』の姿が思い浮かぶ。
『豪腕の錬金術師』こと、アレックス・ルイ・アームストロング少佐。
エドの出身世界、アメストリス国でお世話になった人物である。
その豪腕から繰り出される強烈なパワーのある攻撃と、トゲや杭といった再構築の錬成を操る凄腕の錬金術師なのだ。
十文字は続けて話す。
「元より言いがかりに過ぎないのだ。しっかりと反論しておくことが後顧の憂いを断つことになろう」
「では、この場はこのまま待機しておくべき……と」
「それについては決断しかねている。不法行為を放置すべきではないが、学校施設を破壊してまで性急な解決を要するほどの犯罪性があるとは思われない」
一同がどうするか考えていると……
ここでエドが発言した。
「要は学校施設を破壊せずに、中にいる奴らをボコって捕まえればいいんだろ?」
そこで深雪が突っ込む。
「いえ、エドワードさん。手をかける必要は全くありませんからね?」
「何あめぇこと言ってんだ深雪。こちとら地獄の新入生勧誘期間が終わってゆっくりしてたんだ。それがこの騒ぎだ。なにより……オレの安眠を妨害した罪は重えぇ!!」
「完全に私怨ではないですか!?」
珍しく深雪が声をあげる。
エド達と一緒に過ごしている内に深雪も段々とエドに対する遠慮がなくなってきたのだ。
それをジッと観察していた達也としては、妹の成長が少し嬉しかったりする。
そしてエドは扉の前にいき、
それを見た十文字が眉をピクリと動かした。
「何をするつもりだエルリック?」
「なに……入り口がなけりゃ……新たに作ればいいと思いましてね!!」
そして扉に触れる。
すると青白い光が辺りを照らし、新たに小さな扉が錬成されていた。
「入り口や出口がなけりゃ、作るのがオレのモットーなんで」
エドは扉を開けて中にズンズンと入っていく。
「ちょ……待てエドワード!」
摩利が声をあげるがエドはスルーし、中にいた面々と向き合っていた。
放送室の中にいたのは五名の生徒であった。
男子生徒三名、女子生徒二名だ。
そしてその内の一人はエドと面識があった人物であった。
「あ、貴方はあのとき助けてくれた……エドワード君……」
「あんたは……壬生先輩か」
エドの後に続いて風紀委員の面々が中に入っていく。
そして五人を拘束した。
「くっ……」
「あんた達の事情は大まかにだが聞いた……」
エドは彼女達に鋭い視線を向ける。
「確か、あんた達は差別撤廃を掲げてたな。だけどそれは……こんな
エドの言葉に壬生がキレた。
「貴方に……貴方達一科生に私達の何が解るのよ!上から目線で嘲笑って……バカにして……それで私達がどれだけ辛い思いをしてると思ってるの!!」
「それがあんたの抱えてる事情か。確かにあんたの言いたいことも分からんでもない。一科生が二科生を見下してるのも事実だろうよ。だけどな……」
エドは後ろで待機している達也へと視線を向ける。
「真面目に頑張ってる
「おい、エドワード」
達也がすかさず突っ込むがエドはスルーする。
「理解できたか?あんた達のやった行為は、そんな奴らを
「…………っ!」
エドの言葉に思わず黙る壬生。
「そこまでにしてやれ、エルリック」
「アームストロ……十文字会頭」
「十文字会頭……?」
「お前達の交渉には応じよう」
「…………」
「しかしお前達の要求を聞き入れることと、お前達の取った手段を認めることは別の問題だということは理解しているな?」
「はい……」
そして一同が五人を連れていこうとすると……
「それはその通りなんだけど……」
「七草?」
「彼らを離してあげてもらえないかしら?」
入り口を見ると、鈴音の隣に立っている真由美の姿があった。
「だが……」
「分かっているわ摩利。でも壬生さん一人では交渉の段取りもできないでしょ?当校の生徒である以上、逃げられるということもないのだし」
「私達は逃げたりしませんっ!!」
真由美の言葉につい声を荒げる壬生。
しかし、彼女は気にしないとばかりに受け流す。
「学校側は今回の件、生徒会に委ねるそうです」
「なに?」
真由美の言葉に疑問の声をあげる摩利。
「…………」
それは様子を見ていたエドも同様であった。
(学校側は一体なにを考えてやがるんだ?生徒会に委ねるなんて本気かよ?いや違うな……この場合、生徒会に任せても問題ないと判断したのか?)
今回考えられるだけでも鍵の窃盗、放送施設の無断使用など二つの罪が犯されている。
普通こんな騒動が起きた場合、教師が出るはずだが第一高校は生徒の自主性を重んじている。
今回の騒動の目的が、『学内の差別撤廃』であるため生徒同士で話し合った方が良いという結論に至ったのかもしれない。
それに生徒会長は十師族である七草真由美が務めているというのも大きい。
恐らく、それらの理由から彼女に任せれば問題ないと判断されたのだろう。
「壬生さん、これから貴方達との交渉について打ち合わせをしたいのだけどついてきてもらえるかしら?」
「ええ、構いません」
「エドワード君、達也君に深雪さんも今日はもう帰ってもらって大丈夫よ。後はこちらに任せてちょうだい」
そして真由美は壬生を連れて、一緒に部屋を出ていく。
結局、その日はそれで解散となった。
翌日、体育館で有志同盟と生徒会の公開討論会が行われることとなった。
次回はいよいよテロリスト達が攻めてきます。
エドの錬金術が炸裂しやす(゜▽゜*)
では、また(・∀・)ノ