問題児と一緒に変態赤龍帝も来るそうでよ?   作:暁紅

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すみませんしたァァァ!!

まじで遅くなりました。
言い訳ではないのですが、少しモチベーションが下がっていたのが理由です。誠に申し訳ございません。

どうにかモチベーションを上げ投稿を再開いたしました。

文自体も書くのが少し久しぶりなので、何か間違いなどございましたら何卒訂正をお願い致します。

前置きが長くなりましたが今一度

すいませんでしたァァァ!!




アンダーウッドの死闘

大量の巨人達がここアンダーウッドへと攻めてきているが、未だに深くまで切り込めずにいた。

 

その理由は

 

「喰らいなさい」

「ウォォォォオオオオ!!」

 

黒死斑の魔王こと『ペスト』の強力があったからだ。

 

ペストについては前回のゲームにて完全クリアされたために、その報酬としてノーネームに与えられた。

 

緊急事態につき巨人族に対して大ダメージを与えられるペストが呼び出された。

 

攻めてきている巨人はケルトの巨人であり、ケルト神話群に記載されている巨人族の逸話の一説に、黒死病を操る事で他の巨人族を支配していたとなっている。

 

魔導書から離され弱体化しているとは言え、ペストの黒死病には八○○○万もの死霊というバックアップがある。

 

そのため、巨人族に対し絶対的な優位に立って倒す事が出来ている。が、いかんせん数が多くいくら処理してもしても湧いて出てくる。

 

「鬱陶しいわね!いい加減消えろ!」

「さすが元魔王ね」

「彼女がいなかったらここま危なかったですね」

「ジン坊ちゃんのおかげです」

 

黒ウサギは手に持つ槍でいくらか巨人を倒してから、ジンのすぐ側に着地する。

 

額からは汗が流れ落ち、かなり疲弊の色がみえる。

 

「あっ!ほんとにいた、月のウサギだぁ!」

「何者ですか!貴女は!」

 

安堵していた直後に謎の少女が突然現れた。

 

見覚えのない黒髪の少女の出現に呆気に取られているうちに、盗まれたバロールの死眼から黒い光が放たれる。

 

その光が巨人族に当たると、黒死病で瀕死だった巨人達が立ち上がり、黒死病の影響を受けずに攻撃を再開した。

 

「やられた」

 

ジンは悪態をつきながら自分の不甲斐なさを悔やむ。

 

バロールの死眼により巨人達は黒死病への耐性を取得し、さっそくペストの戦力が削ぎ落とされた。

 

飛鳥や黒ウサギ達も奮闘はしていたが、ペストの黒死病は強力なアドバンテージであったのだがそれもなくなり、まもなくここの前線は崩壊することになる。

 

(どうすれば...やはりそれしかないのか。バロールの死眼を撃ち抜くしか)

 

ジンはこの状況を作る事になった原因を排除することに思い至る。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

「これでいいはず」

「ガハハ、さすがは嬢ちゃんだ」な

「私も胸を張れる」

 

全身を正装でつつみ、猫の耳とヒゲを揺らしながら笑ったのはガロロであり、アンダーウッドにとってはかなりの重要人物...人猫である。

 

対して、鎖に手足を拘束されいつものメイド服ではなく、黒を基調としたゴスロリ服を着ているレティシアは弱々しい声で声を出す。

 

春日部は褒められえっへんと胸をはる。が、いくらはっても服は膨らんでいる様子はない。

 

そんな事は気にもとめず急ぎゲームの攻略を始める。

 

「ヤホホホ、あの時よりも格段に強くなってますね」

 

カボチャ頭を震わせジャックは笑いながら手伝う。

 

石室の壁にはいくつかの窪みがありそこにこの城に保管されていた丁度ハマる欠片を付けていく。

 

「確認だけど、レティシア。ここは監視衛星的なものだったんだよね?」

「あぁそうだ。だとしてもそれが何を?」

「うん、今はめてるのは吸血城が正しく飛ぶために使ってたと思われる物。そしてこれが多分...ううん、確実に砕かれた星座なんだ」

 

レティシアはハッと息を呑む。その間にもはめていき計四回装着音が鳴る。

 

ギフトゲーム

SUN SYNCHRONOUS ORBIT IN VAMPIRE KING

 

・プレイヤー一覧 

        ・獣の帯に巻かれた全ての生命体

 

・プレイヤー敗北条件

        ・なし

 

・プレイヤー禁則事項

        ・なし

 

・プレイヤーペナルティ条項

        ・ゲームマスターと交戦した全てのプレイヤーは時間制限を設ける。

        ・時間制限は十日事にリセットされ繰り返される。

        ・ペナルティは『串刺し刑』『磔刑』『焚刑』からランダムである。

        ・解除方法はゲームクリア及び中断された際のみである。

 

・ホストマスター勝利条件

        ・なし

 

プレイヤー勝利条件

        一、ゲームマスター『魔王ドラキュラ』の殺害。

        二、ゲームマスター『レティシア=ドラクレア』の殺害。

        三、砕かれた星座を集め、獣の帯を玉座に捧げよ。

        四、玉座に正された獣の帯を導に、鎖に繋がれた革命主導者の心臓を撃て。

 

宣誓 上記を尊重し誇りと御旗とホストマスターの名の下に、ギフトゲームを開催する。

        ″        ″印

 

 

春日部がなそうとしているのは第三ゲームクリス条件である。

 

第二はもちろんの事、第一もレティシアの事を指している可能性があるので不可。第四は第三条件だとセットとした考えられる。

 

となると、残るは第三条件のみとなり持ち合わせの情報から推測を行う。

 

砕かれた星座を捧げるとなっている事から何かしら『物』があるのは確かなので、ひたすら集め条件に合いそうな物を選び『天球儀』だったと言うわけだ。

 

「これで最後」

「カポポポやっと終わりますね」

 

十二個目の欠片を手に取り入れる。

 

すると、

 

「............」

「............」

「............なんで?」

 

何も起こらなかった。

 

推測ではこれでゲームがクリアされ、レティシアを助けられるはずなのだが、クリアを証明する契約書類が現れない。

 

何か間違えたのかな?と小首を傾げ、一から頭の中で整理し始めた時だ。

 

「始まった」

「え?」

「ゲームが再開してしまった!私が抑えておける内に勝利条件を完成させろ!!さもないと私が、アンダーウッドを」

 

AGEYAAAAAAAAA

 

目覚めてはならない古龍から雄叫びが上がる。

 

雲を蹴散らしその存在自体が下級の存在達を恐怖のどん底へ落とす。子供や非戦闘員は肩を震わせ泣くことしかできない。

 

「もう一度、もう一度契約書類を見せて」

「あぁ、分かった。だが落ち着けよ嬢ちゃん、あんたなら出来るんだ」

 

失敗ではない。と励ましながら懐から折られた契約書類を取り差し出す。

 

受け取ると凄い形相で睨みつけるように勝利条件を確認するも、まるで分からない。

 

しかし、ここで声に出してしまえば一気に空気は落ち込み、再度の挑戦が出来なくなる確率が高い。なので、こぼれ落ちそうな思いを踏ん張り、心の中でだけ粒やく事にした。

 

▽▽▽▽▽▽▽▽▽▽

 

龍が動き出す少し前。アンダーウッドの最前線では巨人が猛威を奮っていた。

 

「黒ウサギ!」

「この!なんなのですか貴女は!」

「さてね。そんな事よりもっと遊ぼうよ!」

 

ジンの作戦ではバロールの死眼は黒ウサギの持つギフトの一つ『擬似神格・梵釈槍(ブラフマーストラ・レプリカ)』で破壊出来るはずなのだ。

 

バロールの死眼は魔王バロールが持っており、肉体は鋼のように硬く必断の魔剣クラウソラスでも、容易に倒す事はできない。

 

それを一誠の持つフラガラッハを作ったとされるルーが『神槍・極光の御腕(ブリューナク)』により眼を貫いたとされている。

 

神槍・極光の御腕(ブリューナク)には放てば勝利が約束されているとされており、それに最も近いのが黒ウサギの擬似神格・梵釈槍(ブラフマーストラ・レプリカ)である。

 

さすがに投げれば勝ちが決まるのではなく、刺されば勝ちが決まるとされている。だからこそ投擲し眼を撃ち抜きたいのだが、黒ウサギと相対している少女が動きを制限させているのだ。

 

「く、」

「あははは!」

「またです。この私が後ろをとられるとは」

 

突如として後ろに現れた少女に向け槍を薙ぎ払うが、少女がジャンプし棒高跳びのように回避していく。

 

十六夜にすら後ろを取られる事は無いのだが、少女は容易に背後をとる。

 

決してスピードが早い訳では無いのは明白。そうなると大体予想が付いている。

 

「まさか、転移系統のギフトをお持ちで?」

「そこではいって答えると思う?」

「だと思いました」

 

彼女を私では倒せない。それは確信出来ていた。

 

必殺の槍も刺さらなければ意味がなく、少女は座標をずらす事で見事に回避していく。

 

今すぐにでもジン達の方に加勢に行きたいが、少女がそれを許すはずもなくこの場に拘束されている。

 

「どうすれば」

「おこまりか?黒ウサギ?」

「え?」

 

突然声をかけられ振り向いた先には、全身を黒い鎧で包んだランスロットがいた。

 

鎧を着込んでいる事から本気だと察せられる上に、さらにもう一人援軍が来ていた。

 

空気を切り裂き、一本の矢が少女の命を刈り取ろうと肉迫する。

 

咄嗟に気づいた少女は矢を躱し、矢を打ったであろう方向を見る。そこには仮面で顔を隠し弓矢から両手剣に持ち替えていた女騎士がいた。

 

「まさか、二対一?」

「お前はかなり危険だ。それ相応の対処をさせてもらう。行くぞランスロット」

「ええ、了解です」

 

二人は剣先を少女に向け威嚇を行う。

 

先程まで軽く黒ウサギをあしらっていた少女の額に汗が浮かび、苦笑いを浮かべる。

 

二人の騎士が作り出した隙に黒ウサギはジン達の方へ加勢に向かってしまい、それを確認した少女は

 

「お手上げだよ。うん、今回はこれで逃げることにするよ」

「簡単に逃がすとでも?」

「いや、逃がすと思うよ。君の仲間の一人に伝言があるから」

「伝言だと?」

 

剣先は向けたまま聞き返す。少女は笑顔を浮かべ

 

「うん。赤龍帝にね、白龍皇がいるって伝えておいてよ」

「白龍皇...まさかアルビオンがいるのか!!」

「教えられるのはここまでだよ、じゃあね」

「まっ、」

 

その場から少女は初めからいなかったように、物音と一つ立てずに消え去り、琴を引いていたフードの仲間と一緒に撤退していく。

 

その時だった。龍が目覚め動き始めたのは。

 


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