玉縄という人のビジネス用語を適当に並べてるような喋り方はひとまず置いておいて、今は会議の進行状況の確認ですね。
八幡「なぁ由輝子、何を言ってるか半分くらいわからなかったんだが…」
由輝子「私も部分的にしかわかりませんでした」
どうやら玉縄君が今回の合同イベントの提案をしたようですね。こういうの好きそうですし。
折本「あれ、比企谷?」
仲町「剣さんも、どうしてここに?」
八幡君と話していると仲町さんと折本さんに声をかけられました。
八幡「折本…」
由輝子「こんにちは、仲町さん」
折本「比企谷達は生徒会なの?」
八幡「いや、俺達は手伝いだ」
折本「じゃああたし達とおんなじだ」
仲町「私は今回が初めてだけど、かおりは1回目から参加してるよ」
由輝子「仲町さんはバイトもありますしね」
折本「そういえば千佳は剣さんと同じバイトだったね。そっちはバイトは大丈夫なの?」
由輝子「はい、今日はバイトがありませんから問題ありません」
いろは「先輩方そろそろ会議始まります」
由輝子「わかりました。八幡君、席につきましょう」
八幡「ああ、わかった」
玉縄「会議を始めるよ」
この企画の発案者である玉縄君の司会により会議が始まりました。
~そして~
玉縄「みんな、もっと大事なことがあるんじゃないかな?ロジカルシンキングで論理的に考えるべきだよ」
何回論理的に考えたらいいんですか?
玉縄「お客様目線でカスタマーサイドに立つっていうかさ」
そんなにお客になってどうするんですか?
~そして~
玉縄「じゃあ休憩にしよう」
八幡「ふぅ、やっと休憩か」
由輝子「…………」
八幡「由輝子?大丈夫か?」
由輝子「はい、なんとか」
八幡「そこまで疲れ切ってるの初めてみるぞ」
由輝子「精神的に疲れています…」
~翌日~
玉縄「今日は昨日に続いてブレストからやっていこう」
海浜の生徒「折角だしもっと派手なことしたいよね」
玉縄「確かに小さくまとまりすぎてたかもしれないな」
何かまとまってましたっけ?
玉縄「ちょっと規模を上げたいんだけどどうかな?」
いろは「そうかもですね~」
一色さんは完全に流されてますね…
八幡「規模を上げるには時間と人手が足りないぞ」
玉縄「ノーノー、そうじゃない。ブレインストーミングは相手の意見を否定してはいけない。時間的問題と人員的問題で大きくできないからそれをどう対応していくか、それを議論でいくんだよ。すぐに結論をだしてはいけない。だから君の意見はだめだよ」
相手の意見を否定してはいけないのに八幡君の意見は否定するんですね…。……自分の言ってることに矛盾を感じないんですか?
~翌日~
今日は昨日の会議によって近くの小学校に協力してもらうことになりました。……どうしてこうなったのでしょう。
玉縄「君達1人1人のマンパワーに注目している。これから一緒に決めていこう!」
小学生達「よろしくお願いしまぁす」
玉縄君は小学生に挨拶をして、自分達のところに戻っていきました。……呼んでおいて放置ですか…。
すると小学生の1人がこちらにきました。……あれは千葉村で会った鶴見さんですね。
留美「何をしたらいいですか?」
由輝子「少し待っていてくださいね」
私はそう言うと一色さんのところに行って
由輝子「小学生の指示出しの方はどうしますか?」
いろは「えっと、まだ決まってないんですよね…。向こうに確認した方がいいですかね?」
八幡「いや、対応はこっちが請けてしまった以上はこっちで考えるべきだ」
いろは「ですよね…」
八幡「とりあえずこっちの邪魔にならず必要なことをやってもらうか」
由輝子「だとしたら飾り付けとかですね」
いろは「…そうですね。そうします」
一色さんは小学生達のところへ行き、作業内容を伝えました。
~そして~
今日も会議が進まずに議題だけが増えていきました。
由輝子「ふぅ……」
仲町「剣さん、大丈夫?何だか元気ないけど…」
仲町さんが心配そうに声をかけてきました。
由輝子「精神的に辛いです。玉縄君は海浜でもあんな感じですか?」
仲町「あはは…。まぁ」
由輝子「…あの生徒会長をなんとかしないとこの企画は崩壊します」
本当はすぐにでもぶちまけたいのですが、一色さんの立場もありますからね…。
仲町「やっぱりそうなんだ…。かおりもなんとなくそれに合わせてる感じだし…」
確かにことあることに「それある!」と言ってましたね。……折本さんが少し心配になってきましたよ…。
~数日後~
あれから同じことの繰り返しでビジネス用語ばかりを適当に使った議論ばかりやって進行は硬直状態。もう爆発寸前です。
由輝子「………」
結衣「ゆ、ユッキー?今日から私達も参加できるから大丈夫だよ」
由輝子「…助かります。正直もう我慢の限界です」
八幡「会議も全然進まねえしな…」
雪乃「とりあえず行きましょう」
~そして~
玉縄「やぁ!そちらはニューフェイスだね、僕はー」
彼はいちいちルー語を使わないと会話ができないんですか?
玉縄「じゃあ会議を始めよう」
~そして~
玉縄「つまり2校別々のプランで2部構成にしたいということかな?
いろは「そうですね~。わたし的には演劇とかやりたいかなって思うんですよ。そっちの音楽系?とこっちの演劇でどっちも観れるとかお得ですよ」
玉縄「ただセパレートするとシナジー効果が薄れるし、ダブルリスクじゃないかな?」
副会長「そもそも2部構成に反対の理由ってなにかな?」
玉縄君が反対意見?を出すと副会長が理由を尋ねる。
玉縄「反対ってわけじゃなくてさ、ビジョンを共有すればもっと一体感を出せると思うんだ」
玉縄君が2部構成に反対してるわけではない。では何故一緒にやることに拘るのでしょうか?
八幡「合同でやる必要ってあるか?」
八幡君が反対意見を出す。
玉縄「もちろん。合同でやることでグループシナジーを生んでー」
八幡「このままだと大したことができないのになんでまだ形に拘るんだ?」
玉縄「企画意図とずれるし、コンセンサスとれてたし、グランドデザインの共有もできたしー」
八幡「…違うな、自分はできると思い上がってたんだ。だから間違っても認められなかったんだ。自分の失敗を誤魔化すために言質をとり安心しようとした。間違えてもそのときは誰かのせいにできたら楽だからな」
海浜生徒「でもそれってコミュニケーション不足のような気がするけど」
玉縄「よし、1度クールダウンの期間ををおいて話し合いを重ねれば」
このままではまた平行線ですね
雪乃「ごっこ遊びは余所でやってくれないかしら?」
玉縄「え…」
雪乃「さっきから随分と中身のないことばかり言っているけれど、覚えたての言葉を使って議論の真似事をしたお仕事ごっこがそんなに楽しいかしら?」
雪ノ下さんが淡々と言う。…私もこの波に乗りましょう。
由輝子「そうですね、ビジネス用語を並べて自己満足してるようにしかみえません。そうやって意味のない会議を何度も何度もやって…こちらも暇じゃないんですよ?時間の無駄でしかありません。こちらはいっそのこと別々にやるのも視野に入れています。まだごっこ遊びをしようと言うなら早々にあなた達を切り捨ててこちらで内容を決めさせてもらいます」
雪乃「これ以上…」
由輝子&雪乃『私達の時間を邪魔しないでください(しないでもらえるかしら)』
私と雪ノ下さんが声を揃えて言うと周りはシーンとしている。
結衣「無理に一緒にやるより2回楽しんでもらえるって思った方が良くない?ホラ、それぞれの学校の個性ってあると思うし…」
いろは「た、確かにそうですね。それでいいと思います」
折本「そ、そうだね。それもあるかもね」
仲町「う、うん、賛成」
こうして会議はぎこちない感じで終わりました。
いろは「はぁ~…一時はどうなることかと思いましたよ。今でも雰囲気が悪いですし…」
由輝子「でもこれでよかったと思います。このままだと企画倒れもいいところですから」
雪乃「それに私達は間違ったことは言ってないもの」
いろは「そうかもですけど~」
結衣「ま、まぁ丸く収まったし、フォローの方はあたしといろはちゃんでやっておくよ」
いろは「え~わたしもですか?」
八幡「お前は生徒会長だから当たり前だろ…」
それからはトントン拍子で会議が進んでいき企画当日までになんとか間に合うことができました。…何故ちゃんとできるのにここまで遅れたんでしょうね…
当日、イベントは大きな盛り上がりをみせました。
はい、今回はここまでです。
何気に仲町が折本より目立っている件…。……まぁこういうこともあると思います。
クリスマスイベントのくだりは記憶が曖昧のため割愛させていただきました。申し訳ありません。
原作の記憶がこのあたりでとんでいますので、次回からはオリジナルになるかもしれません。
では、次回もよろしくお願いします。
この小説の登場人物である佐野美咲がヒロインの√を現在考え中ですが……。
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見たい
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なくてもいい
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そんなことより原作キャラの√がよか!