情報好きな少女の青春はまちがっている   作:銅英雄

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気が付いたら20話目…。では、どーぞ。


私と選挙の行方

翌日、早めに行動するために私と八幡君は昼休みに一色さんのいる教室に訪れた。

 

由輝子「すみません、一色さんはいますか?」

 

私が一色さんを呼ぶと彼女はパタパタとこちらに走ってきた。…仕草があざといことには突っ込みませんよ。

 

~そして~

 

いろは「それで依頼の方はどうなったんですか~?」

 

なんでいちいち語尾を伸ばしてるんですかね?聞く人によっては喧嘩をうってるようなものですよ。

 

八幡「その前に語尾を伸ばすのやめろ。薄ら寒い」

 

八幡君も同じことを思っていましたね。

 

いろは「う……」

 

由輝子「単刀直入に言います。一色さん、生徒会長になりませんか?」

 

いろは「えっ、どういうことですか?」

 

由輝子「まずはこうなった原因を挙げましょう。どうしてこうなったのですか?」

 

いろは「えっと…それは、無理矢理…」

 

由輝子「そうですね。このまま落選すると無理矢理立候補させた人達の思い通りになります『調子に乗ってるからこうなるんだ』みたいなことを言われるでしょう」

 

いろは「っ!」

 

まぁ細かい理由までは知りませんが、その人達は一色さんが男子にちやほやされているのを見て調子に乗ってると判断したんでしょうね。

 

由輝子「そんな人達にやられっぱなしで悔しくないですか?やり返したくありませんか?」

 

いろは「……悔しいです。できたらやり返したいです。…でも、できるんですか?」

 

由輝子「できます。そのための提案ですからね」

 

いろは「でもいきなりは無理ですよ…」

 

八幡「まぁお前は部活もあるらしいし、両立は大変だろう」

 

由輝子「ですがメリットもあります。何かわかりますか?」

 

いろは「…経験ですか?あとは内申…?」

 

由輝子「それもメリットですが、一色さんはまだ1年生ですから失敗が許されることもあります。もし生徒会の仕事が…まぁたるくなった時に部活を言い訳にできますし、逆もまた然りです。この2つは一色さんだけが持っているいわばアドバンテージです」

 

いろは「で、でも大変だと思いますし…」

 

由輝子「一色さん、あなたは確かサッカー部ですよね?そして葉山君に好意を抱いていますね?」

 

いろは「な、なんで知ってるんですか?」

 

由輝子「私の情報網にかかればそういうのはすぐにわかります。…プライベートに関することですので余り公表はしませんが」

 

八幡「まぁ俺は聞いちまったが、その情報をもとに考えた結果だが…、そういうときは葉山に相談すればいい」

 

八幡君がそう言うと一色さんだけがハッとした表情をしました。

 

八幡「なんなら手伝ってもらえ」

 

由輝子「それに部活の後なら一緒に帰って家まで送ってもらえるアフターケアまでついてきますよ」

 

一色さんにとってはハッピーセットのようなものです。

 

いろは「…先輩達って頭いいんですね」

 

八幡「まぁな」

 

この結論まで辿り着いたのは八幡君ですからね。とても頭の回転が速くてすごいと思いました。

 

由輝子「さて、もう1度聞きます。一色さん、生徒会長になりませんか?」

 

いろは「…確かにその提案は魅力的ですね。それにクラスの子達に陰で笑われるのは嫌ですし、先輩達に乗せられてあげます♪」

 

一色さんはにっと笑い、生徒会長になることを決意しました。

 

由輝子「困った時はまた奉仕部に相談に来てください」

 

八幡「まぁ最初は生徒会の連中に頼めよ」

 

 

~部室~

 

雪乃「それで、案はでたのかしら?」

 

八幡「そっちはどうなんだ?」

 

結衣「えっとね、隼人君にやってもらおうと思って、その方向で話を進めてたの」

 

八幡「そうか…。こっちの案だが、一色は生徒会長をやる気になった」

 

雪乃「……そう、どうやら私達の負け…みたいね」

 

八幡「それは違うだろ」

 

結衣「どういうこと?」

 

由輝子「一色さんの依頼は生徒会長になりたくないというものですから、彼女が生徒会長になることになったので依頼自体がなくなります。つまり元々勝負が成立していません」

 

私はそう言うと雪ノ下さんはどこか納得した様子で

 

雪乃「では、先生に報告してくるわ」

 

と部室をあとにしました。

 

 

~数日後~

 

由輝子「ということで一色さんは生徒会長になることを決意しました」

 

美咲「そっか、どうなるかとは思ったけど流石由輝子ちゃんと八幡君だね!」

 

私は一色さんが生徒会長になったことを美咲さんに報告しました。

 

美咲「あ~あ、私も由輝子ちゃんと同じ学年だったらもっと学校が楽しくなってただろうな~」

 

由輝子「もしそうなら美咲さんは生徒会長になっていましたか?」

 

美咲「そうだね!私が会長で由輝子ちゃんが副会長、八幡君は……庶務かな?」

 

そこは役職じゃないんですね。

 

仲町「おはようございます」

 

美咲「おはよう、千佳ちゃん!」

 

由輝子「おはようございます、仲町さん」

 

仲町「あっ、2人共こないだはかおりがごめんね」

 

由輝子「折本さんに悪気はないと思いますよ?」

 

美咲「でも、もうちょっと八幡君に配慮するべきかも」

 

仲町「ですよね、これからは気を付けますてかおりのこと見ます」

 

折本さんが暴走機関車みたいになってますね。

 

由輝子「では、今日はあがります。お疲れ様でした」

 

仲町「お疲れ様」

 

美咲「おつかれ~」

 

 

~そして~

 

 

一色さんが生徒会長になってから数日…ああいう業務は慣れてきた頃からが大変ですから、彼女のこれからに期待ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、短めですが今回はここまでです。

書いていてなんかグタグダになってるような…

次回もよろしくお願いします。

この小説の登場人物である佐野美咲がヒロインの√を現在考え中ですが……。

  • 見たい
  • なくてもいい
  • そんなことより原作キャラの√がよか!

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