情報好きな少女の青春はまちがっている   作:銅英雄

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修学旅行編に入ります。個人的には3話で完結予定です

ではどーぞ。


私と修学旅行前

文化祭が終わり、体育祭も文化祭に負けないほどの盛り上がりを見せて過ぎていき、11月になりました。

 

もうすぐ修学旅行なので少しワクワクしてます。

 

 

 

~部室~

 

結衣「もうすぐ修学旅行かぁ。うちの学校も沖縄とかがよかったな~。京都行っても結構どうしようもなくない?」

 

京都はかなり見所のある場所なのですが…人によってはつまらないというイメージもあるものなんですね。

 

雪乃「そんなことないわ。あなた達だって楽しみの1つや2つあるでしょう?」

 

結衣「あたしまだ全然調べてないからな~」

 

由輝子(3日目の八幡君とのデートが特に楽しみですね)

 

八幡(3日目の由輝子とのデートが1番楽しみだな)

 

結衣「ゆきのんは?」

 

雪乃「そうね、龍安寺の石庭や清水寺もそうだけれど、鹿苑寺や慈照寺あたりの有名どころも押さえておきたいわね」

 

結衣「ろくおんじ…しょうじ?」

 

八幡「混ざってる混ざってる」

 

由輝子「一般的には金閣寺、銀閣寺といいますね」

 

雪乃「あとは、寺社によっては夜に特別拝観が行われているらしいから予定が合えば行ってみたいのだけれど、でも修学旅行となると夜間は難しいでしょうね」

 

由輝子「修学旅行などで行けなかった観光名所などは後に個人で行ってみたりするのもありですけどね」

 

コンコン

 

雪乃「どうぞ」

 

葉山「失礼します」

 

戸部「っべー、マジ緊張するわ~」

 

葉山君に戸部君ですね。何の依頼でしょうか?

 

雪乃「何かご用かしら」

 

葉山「ああ、ちょっと相談があって…」

 

戸部「あの…実は俺……海老名さんのこといいなって思ってて、この修学旅行で決めたい的なことなんだけど」

 

結衣「えっマジ!?」

 

由輝子「言葉を要約すると海老名さんに告白して付き合いたい……ということでしょうか?」

 

戸部「そうそう、振られるとキツイわけ」

 

八幡「振られたくない…ねぇ……」

 

告白は両想いじゃない限り確率は50%未満になりますから……

 

葉山「やっぱりそう簡単にはいかないかな?」

 

八幡「まあな…」

 

そもそも他人の恋愛事情に首を突っ込んでいいわけがありませんしね。

 

雪乃「悪いけどお役に立てなそうね」

 

結衣「えーーーっ!いいじゃん手伝ってあげようよゆきのん!戸部っちも困ってるみたいだし」

 

雪乃「……まぁ、そこまで言うなら少し考えてみましょうか」

 

なんか段々由比ヶ浜さんに甘くなってますね、雪ノ下さん。

 

結衣「ね、ヒッキー、ユッキー…」

 

八幡「えー…」

 

どうやらやる流れのようですね…。流れに身を任せてもろくなことになりませんよ?

 

由輝子「みなさんがやるなら構いませんが、何があっても私達は責任をとれませんよ?」

 

戸部「あざーす!」

 

葉山「………」

 

?…葉山君の様子がなにやら変ですね。

 

八幡「で、具体的にどうすればいい?」

 

戸部「俺が告るわけじゃん。そのサポート的なことを」

 

由比ヶ浜さん、何故か嬉しそうですね…

 

八幡「なるほど…とりあえず身の丈はわかった」

 

逆に身の丈しかわかりませんが…

 

由輝子「リスクは大きいですよ?」

 

葉山「まぁその辺はうまくやるから」

 

やはり葉山君の様子が変ですね……

 

 

~翌日~

 

雪乃「では、戸部君のアピールポイントを探してみましょう」

 

戸部「………隼人君と友達?」

 

結衣「人頼みだし…」

 

既に戸部君のアピールポイントではありませんね…

 

由輝子「他に何かありますか?」

 

結衣「えっと…明るい……とか?」

 

八幡「明るいだけで好かれるなら禿げ大人気だろ」

 

それは極論のような気がしますが…

 

八幡「雪ノ下は?」

 

雪乃「そうね……うるさい…騒がしい……騒々しい?…賑やかなところかしらね」

 

八幡「お前褒める気ないだろ…」

 

由輝子「良く言えばムードメーカーといったとこですね」

 

この話は前に聞いたことがありますが……

 

八幡「戸部のいいところを探すより海老名さんの好みに合わせていこう。こういう男に弱いとかあるだろ」

 

結衣「なるほど」

 

八幡「どうなんだ?海老名さんは」

 

結衣「えっと……姫菜の場合はこういう男子が好きとかじゃなく男同士が好きっていうか……」

 

男子が好きじゃなくてホモォな男子が好きなんでしょう。もう少し抑えてほしいものです。

 

雪乃「海老名さんは戸部君のことをどう思っているのかしら」

 

戸部「ヤバイわー、それ気になるっしょ」

 

八幡「いいのかよ…聞いちまって?」

 

戸部「いや、聞かないと先に進めないでしょー」

 

結衣「えっと………いい人だとは思ってるんじゃないかな」

 

女子にとってのいい人=どうでもいい人のことを言うらしいですね。

 

戸部「……これプラス査定じゃね?」

 

八幡(プラスなのはお前の頭だけだろ…)

 

由輝子(むしろ脈なし確定ってことになりません?)

 

戸部「っとごっめ、今日先輩来るから部活行かないとヤバいんだわ。じゃまた!」

 

由輝子「戸部君、最後に1つ聞きます。今回の告白は本気ですか?」

 

私がそう尋ねると

 

戸部「……ああ、本気だ」

 

戸部君はいつものふざけた感じではなく真剣な表情で答えました。

 

由輝子「……そうですか。すみません、時間をとらせてしまって」

 

戸部「いいっていいって!今度こそ失礼するわ」

 

そう言って戸部君は部活に行きました。

 

結衣「ユッキー、さっきのはなんだったの?」

 

由輝子「戸部君の決意表明みたいなものです。今回彼がいかに本気で海老名さんのことを想っているか改めてわかりましたから」

 

八幡「なるほどな…」

 

コンコン

 

雪乃「どうぞ」

 

海老名「失礼します」

 

入って来たのは海老名さん。……やはり戸部君に関することでしょうね。

 

結衣「姫菜じゃん」

 

海老名「や、結衣はろはろ~。雪ノ下さんと剣さんに比企谷君もはろはろ~」

 

由輝子「こんにちは」

 

八幡「どうも」

 

雪乃「どうぞ、適当にかけて」

 

海老名「うん、ありがと」

 

海老名さんが腰掛ける。…仕掛けてみますか。

 

由輝子「今日はどうしたんですか?」

 

海老名「あ、あのね…実は戸部っちのことで相談があって…」

 

結衣「と、ととと戸部っち!?戸部っちが何?」

 

動揺しすぎでしょう。もう少し取り繕えないんですか?

 

海老名「その、言いづらいんだけど…戸部っちが」

 

結衣「戸部っちが…!?」

 

勘のいい人ならこの後のオチがわかっているでしょう。

 

海老名「戸部っち最近比企谷君や隼人君と仲良くしすぎてるっぽくて、大和君と大岡君がフラストレーション!!」

 

八幡「は?」

 

結衣「ん?」

 

やはり…

 

海老名「私はもっと爛れた関係が見たいのに!これじゃトライアングルハートが台無しだよ!」

 

由輝子「そんなこと知りません」

 

雪乃「…つまりどういうことかしら…?」

 

海老名「……なんかね、今のグループがちょっと変わっちゃった感じがして…」

 

由輝子「良い方に変わっていくのならそれは良いことではないでしょうか?」

 

海老名「でも必ずしも良い方とは限らない…。もしかしたら悪い方に変わってしまってるかもしれないし、それはちょっと嫌だな。……これまで通り仲良くやりたいから…」

 

彼女はグループが崩壊するかもしれないから、それが嫌なんでしょうね。

 

海老名「あ、でも比企谷君も仲良くしてくれるのは全然いいよ。私も目の保養になるし」

 

八幡「ねぇよ」

 

目の保養になるけど、それと引き換えで鼻血を出すんですね。……この人いずれ出血多量で死ぬんじゃないでしょうか?

 

海老名「じゃ、修学旅行でもおいしいの期待してるからよろしくね?」

 

海老名さんはわかりにくく依頼をしてましたが、多分由比ヶ浜さんがいるから直接は話せないんでしょうね。…八幡君が勘づいてるかもって感じぐらいですし、私も彼女の情報がなければわからないままでしたし、ハッキリと言った方が良さそうですね。

 

由輝子「海老名さん、依頼があるならちゃんと言ってください。そうでなければ私達は何もしませんよ?」

 

海老名「!!」

 

八幡「…やっぱりか」

 

八幡は気付いていたようですね。

 

結衣「えっ?依頼?」

 

雪乃「今の言葉の中に依頼があったと言うのかしら?」

 

海老名「………」

 

由輝子「戸部君のこと、グループが変わった、それが悪い方に変わって嫌だからこれまで通り仲良くやりたい、修学旅行でおいしいの期待している、これらを要約すると海老名さんは戸部君が自分に好意を持っていると知って、告白を断りたいけどそれでグループが崩壊するのは嫌だからそれを防いでほしい、ということでしょう」

 

雪乃「そうなのかしら?」

 

海老名「……そうだよ。戸部っちの告白を防いでほしいのが私の依頼」

 

結衣「そんな……なんで…」

 

由輝子「海老名さん本人は誰とも付き合う気はないと聞いたことがありますが、…由比ヶ浜さんは知らなかったみたいですね」

 

結衣「…ユッキーはこのことを知ってたの?」

 

由輝子「前に三浦さんが海老名さんに男子を紹介しようとしたのを嫌がったという話を聞きました。…由比ヶ浜は三浦さんか海老名さんに聞いてなかったんですか?」

 

結衣「……うん」

 

海老名「…すごいね剣さん、あれだけわかりにくくしたのに、わかっちゃうなんて……」

 

由輝子「情報を整理してそこから答えを導きました。かなり前の情報なので、思い出すのに時間がかかりましたが……」

 

八幡「改めて聞くと情報ってすげぇ…」

 

雪乃「それで、依頼の方はどうすればいいのかしら?」

 

雪ノ下さんが私の方を見る。本来なら部長である雪ノ下さんが決めるべきでしょうが、経験がないのか私が答えを出すみたいになってますね。…私も八幡君以外は告白の経験はありませんよ?

 

由輝子「海老名さん、戸部君の告白を受けてください。それで今は誰とも付き合う気はないと断るしかないでしょう」

 

海老名「……でもそれで気まずくなったら」

 

由輝子「戸部君は本気でした。彼はグループ崩壊のリスクを承知の上での行動でしょう。本気には本気で答えるべきです」

 

八幡「あの時の戸部への質問はそういうことだったのか…」

 

海老名「…わかったよ。ごめんね、迷惑かけて」

 

由輝子「いえ、こちらこそすみませんでした」

 

 

 

~翌日~

 

放課後、私は部活に行く前に葉山君を呼び出しました。

 

葉山「遅くなってごめん。それで話って何かな?剣さん」

 

由輝子「昨日、海老名さんが奉仕部に依頼に来ました。かなりわかりにくかったですが、戸部君の告白を防いでほしいと」

 

葉山「…そうか」

 

由輝子「…葉山君はこのことを知っていたのではないですか?戸部君と海老名さん、両方の話を聞いて板挟みになったのではないですか?」

 

葉山「そこまでわかっていたのか…ああ、もしかしたら奉仕部なら……いや比企谷と君なら何かわかるんじゃないかと期待してたかもしれない。比企谷は俺には出来ないやり方で問題を解決するし、君は戸塚の件で物事をハッキリと言うことがわかったからもしかしたら断ることも出来るんじゃないかと考えてたんだ」

 

由輝子「結局受けることになりましたが、ハッキリと断ればよかったですね」

 

葉山「いや、俺が戸部に言い聞かせるべきだったんだ。姫菜への告白は待ってほしいと」

 

由輝子「……戸部君は本気で海老名さんに告白するつもりです。海老名さんはそれによってグループが気まずくなったら、それが原因で壊れてしまったらと思っていますが、葉山君も同じですか?私から見れば上辺だけのグループに見えますがそれでも守りたいですか?」

 

葉山「……俺はあのグループを守りたい。そしてあのグループが上辺じゃなく、本物であることを信じたい」

 

由輝子「……そうですか。まぁ頑張ってください。戸部君は本気ですから、仮に海老名さんがどう言おうと彼に告白してもらいます」

 

葉山「ああ、そうだな」

 

そう言った葉山君はどこかスッキリした表情をしていました。……あとは戸部君と海老名さん次第ですね。

 

ホームルームの時間に班を決めましたがうちのクラスは34人で7人班4つの6人班1つでしたので、私達の班が6人班でメンバーは私と八幡君、相模さん、立花君、戸塚君、川崎さんの6人になりました。

 

 

修学旅行が楽しみですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまでです。

修学旅行編難しいですね……文を考えるのも一苦労……

では、次回もよろしくお願いします。

この小説の登場人物である佐野美咲がヒロインの√を現在考え中ですが……。

  • 見たい
  • なくてもいい
  • そんなことより原作キャラの√がよか!

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