もしも、アイドルじゃない彼女らに出会えていたら……   作:Egocéntrico

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進め方の詳細を前書きに書かせてもらいます。

・舞台は346大学。主人公とアイドルになっていない彼女たちが通っています。
・基本はギャルゲー方式のように彼女たちに出会い、仲良くなり、最終的には個別ルートに入り恋人になったりします。
・出てくるキャラは作者の完全な好みです。希望が多ければ、そのキャラも登場させます。
・原作の設定には近づけたいのですが、都合により捻じ曲げております。ご了承ください。
・二回生春学期から始まり、二回生秋学期終了までの期間が描かれます。
春学期は月曜日から日曜日までの7日間×4週間の28日間
夏休み(話数は未定)
秋学期も月曜日から日曜日までの7日間×4週間の28日間
個別ルート(キャラ別のその後を描きます)
という設定で進めます。
・春学期は各キャラの出会いと仲良くなるまで、秋学期は仲が深くなる過程を描いていきます。もうくっついちゃえよ!と思うこともあるでしょうが、許してください。また、個別ルートまではハーレム目指してるんじゃないかと疑われる言動があると思いますが、これまた許してください。
・仲良くなっていく感じとか、ゆるーく書きますので、温かく見守っていただければ嬉しいです。
・今後、説明しなければいけない設定は前書きに追加していきます。


二回生 春学期 1週目 月曜日

P「(家を出て大学生活を始めて、今日で丸一年。一人暮らしにも慣れて趣味にも時間が割けるようになってきた)」

 

P「(後は、友達だけだ。学部的に女性が多いのが仇になり友達が出来ない……)」

 

P「(いや、それは言い訳で本当は声をかける勇気が出ないだけなんだ。でも、二回生が始まるこの節目の時に心機一転し、友達を作らなければ!)」

 

〜購買〜

 

P「…午前の授業も一人で受けてしまった。今朝の決意はどこにいったんだ。はあ、とりあえず購買でご飯買って一人作戦会議だな」

 

??「どうしよ〜。財布、教室に置いてきちゃった。もう並んじゃったし、どうしよ〜」

 

P「(明らかに列の前の女性が困ってる。これは声をかけてみるチャンス!)」

 

P「どうしたんですか?」

 

??「ふぇ?あ、あの、財布を忘れてしまって…」

 

P「なら、僕が出しますよ。はい、千円で足りますか?」

 

??「え、で、でも、そんな」

 

P「ほら、レジ。貴方の番ですよ」

 

??「あ、ありがとうございます〜」

 

<560円になりまーす。はい。440円のお返しでーす。

 

??「あの、ありがとうございました。とっっても困っていたので、助かっちゃいました〜」

 

P「(正面から見たらめっちゃ可愛い。しかも、ナイスバディ…)」

 

P「いいんですよ。困った時はお互い様ですから」

 

??「このお返しは必ずします! お名前教えてくださいませんか?」

 

P「Pって言います。本当に気にしないでくださいね。どうしてもお返しがしたいなら、今度、僕を見かけてた時に声かけてくださるだけでいいので!」

 

??「え、それがどうしてお返しに?」

 

P「貴方みたいな可愛い人に声かけてもらったらハッピーだからですよ!」

 

??「ええええ?! そそんな、可愛いなんて…!」

 

P「(照れ顔の破壊力がヤバイ。)」

 

P「で、では、また!」

 

??「あ、行っちゃった。P、さん…お顔が真っ赤だったけど、体調悪かったのかな?」

 

 

 

~花壇~

 

P「はあぁぁぁぁ。あのままあそこにいたら照れすぎて倒れるところだった…。可愛い人だったな……あ、名前聞くの忘れてた。まあ、人助けできたし、いいか。」

 

P「よし、今日はここの花壇近くのベンチでご飯食べながら作戦会議だ」

 

??「あれ? 今日は先客がいるのかな?」

 

P「(僕が友達を作るチャンスは授業しかない。隣の人に、まずさりげなく挨拶。おはようございます」

 

??「え、あ、おはようございます。」

 

P「(めっちゃ美人が目の前に居る。髪色似合いすぎ)」

 

P「え? えっとどちら様でしょうか?」

 

夕美「ふふ。私は相葉夕美だよ? お兄さんは?」

 

P「Pです……。で、相葉さんはどうして僕におはようございますって」

 

夕美「お気に入りの場所に行ったら先にPさんが居て、考え事してるな〜って見てたら急に、挨拶されたから私もおはようございますって言ったの」

 

P「ってことは…漏れてた?! ど、どこから聞こえてました?」

 

夕美「まずさりげなく挨拶。おはようございます」

 

P「あああああああ。わ、忘れてください」

 

夕美「あはは、Pさんって面白い♪ ここにはよく来るの?」

 

P「え? あ、ここは一回生の時に見つけて、お昼どきなのに誰も居ないから毎週ここで花を見ながら食べてるんです」

 

夕美「あ、Pさん先輩でしたか。すいません、いきなりタメ口使っちゃって…。いつもは初対面の人には敬語使うのに、親近感湧いちゃって…」

 

P「相葉さんは一回生か。なら、お互い砕けた話し方でいいんじゃない? 僕も気をつかわなくていいしさ!」

 

夕美「いいんですか?!」

 

P「うん! その方が仲良くなれそうじゃない?」

 

夕美「やっぱり面白い! ありがと、Pさん♪」

 

P「(笑顔に浄化されそう)」

 

夕美「私、お花が大好きで。大学内にもお花が咲いてる場所がないか探してた時に見つけたのがここなの! 色んなお花が咲いてて綺麗だよね」

 

P「僕も、ここは散策してる時に見つけて毎週月曜日のお昼はここで食べてるんだ」

 

夕美「Pさんもお花好きなんだ! ますます親近感湧いちゃう! ねえねえ、この花はね……」

 

P「(お花が好きなのではなく、誰も居ないからここでお昼を食べてるとは言えなくて、そのまま相葉さんと談笑しながらお昼休みを過ごした)」

 

<キーンコーンカーンコーン

 

夕美「でね、その時の店員さんが……あ、授業始まっちゃうよね! 時間過ぎるの早過ぎだよー」

 

P「もっと夕美さんの話聞きたかったけど、次は言語だから出席あるんだ」

 

夕美「出席無かっても行かないと、でしょ。ふふ。ねえ、また来週もここに居るのかな?」

 

P「うん! 月曜のお昼はここって決めてるから」

 

夕美「なら、Pさんの月曜のお昼は私とご飯を食べる会にしよう! お花を見ながらお話しよ?」

 

P「(これは友達の予感!)」

 

P「え、いいの!? 相葉さんみたいな美人となら俺が土下座して頼みたいくらいだよ」

 

夕美「そ、そんな美人だなんて…///」ポッ

 

P「あ、ごめん、僕想ったことが口に出ちゃうタイプだから…」

 

夕美「ふふ。じゃあまた来週ね! 楽しみにしてるから〜〜」タッタッタタッタ…

 

P「よっし! これは所謂女友達ではないか!? それにしてもあんな美人と友達になれるなんて、今日はついてるな」

 

 

~最珈琲前~

 

P「(授業も終わったし、ちょっと早いけどバイトに行こう)」

 

P「(僕のバイト先は大学の正門を出てすぐのカフェ。その名も<最珈琲>。ネーミングセンスの無さが漂う店名だか名前負けしないコーヒーの旨さが売りだ)」

 

P「(ふらっと立ち寄った時に目にしたバイト募集の張り紙を見てその日に応募、その日に合格し、一年間働いてきた)」

 

<カランコロンカラーン

 

??「いらっしゃい☆ トーストにする? コーヒーにする? それとも……わ・た・し?」

 

P「じゃあ未央ちゃんで」

 

未央「お会計100万円になりまーす!」

 

P「ゴールドカードで」

 

未央「何回払いに致しますか?」

 

P「一括で、お願いします」

 

未央「ひゅーひゅー! Pさん太っ腹! そんなPさんにはちゃんみおをプレゼントだ!」

 

P「なあ、未央。このくだり何回目? そろそろ飽きてこない?」

 

未央「いや〜Pさんはノリがいいからついついやっちゃうよね〜」

 

P「(この子は本田未央。このカフェのバイト仲間で高校生)」

 

P「着替えてくるから、ちゃんと仕事しててよ〜」

 

未央「イエッサ〜」

 

…(時間経過)

 

P「なあ、未央が働きだしてから何人お客さん来た?」

 

未央「う〜〜んとね、5人! かな?」

 

P「(今、席についてるのが常連のお客さん3人。スタッフは僕と未央と店長。どうやって経営してるんだ、この店は)」

 

未央「こんな感じなのに店長は焦ってないし、無駄にバイトの待遇いいし、どうなってんだろうね。この店」

 

P「僕も今同じ事考えてた。未央が入ってくるまでは、バイトは僕だけだったから」

 

未央「私が初めてここ来た時なんて、店長も居なくてPさんだけだったもんね! お客さんも私だけだったし! 超笑ったよ」

 

P「あの時は焦ったな~。未央じゃなかったらクレームもんだよ」

 

未央「本当にね。コーヒー頼んだら五分後くらいに、コーヒーってどうやって淹れるか知ってます? って聞いて来た時には驚きすぎて声出なかったもん!」

 

P「思い出させてないでよ。あの時まで店長が作るものを運ぶだけの仕事だったから。ただ、あの経験から僕だけでも回せるようにしないと。と思い、店長に色々聞いて覚えたんだよ」

 

未央「今ではPさんが居たら店長勝手に居なくなってる時あるもんね。自由過ぎでしょ」

 

P「まあ、未央も居るからな。そういや、未央はなんで、ここでバイトしようと思ったんだ?あんな所見せられたら普通は嫌じゃない?」

 

未央「え? うーん、ほらビビッときたって言うかさ〜。ここだ! って思っちゃたんだよね」

 

P「なんだ? 珍しく煮え切らないじゃないか」

 

未央「だ、だって……///」

 

<カランコロンカラーン

 

P「あ、お客さんだ。いらっしゃいませ!」

 

未央「……Pさんが居るから。なんて言えないよ…」

 

P「ん? なんて言ったの?」

 

未央「……鈍感。なんでもないで~す」

 

P「ならいいけど、未央! お客さんにお水出しといて。メニュー持っていく!」

 

未央「はぁい! 任されました〜。」

 

…(時間経過)

 

P「お疲れ様。店長がお店閉めるからあがっていいってさ」

 

未央「イエッサー。Pさんもお疲れ様!」

 

P「前で待ってるから、ゆっくり着替えてきていいよ」

 

未央「はーい」

 

未央「お待たせしました〜。じゃ、行こう!」

 

P「うん。それにしても、未央の学校の制服はいつ見ても可愛いな」

 

未央「でしょでしょ☆ この辺でセーラーなのはうちの高校だけなのだよ!」

 

P「まあ、未央が可愛いから制服も可愛く見えるだろうけどね」

 

未央「なっ! はあぁぁ、Pさんって真顔でそういうこと言っちゃえるよね。ずるいな〜〜も〜〜」

 

P「想ったことが口から出ちゃう病気なんだよ。てか、ずるいってどういう意味さ」

 

未央「ふふ。教えてあ〜げない! そうだ、ねえねえ、こないださ友達が…」

 

未央「あ、ここまででいいから!いつも、ありがとね」

 

P「いいの ?家まで送ってあげるよ? 未央くらい可愛いと夜道は危ないでしょ?」

 

未央「また! もう…。本気で言ってるからな〜この人。いいの! もうすぐそこだから。バイバイ~」

 

P「バイト終わりに走れるとか、どれだけ元気なんだ……。さて、帰ろう」

 

 

~帰路 部屋の前~

 

P「ん? あれは…」

 

??「……あ、こんばんは。」

 

P「(隣の部屋に住んでる綺麗なお姉さんが座って本を読んでる。なんだこの状況)」

 

P「こ、こんばんは。えっと、部屋の前でお座りになってなにされてるんですか? 鷺沢さん」

 

文香「あの、お恥ずかしいのですが……。部屋の鍵をどうやらアルバイト先の書店に置き忘れたみたいで…。どうにかお店入れないか電話などしてみたのですが、生憎繋がりませんので、こうして部屋の前で本を読んで折り返しを待って居たのです…」

 

P「(鷺沢さんがこんなに話すの初めてみた。会っても、いつも、ぺこっとお辞儀されるだけだから)」

 

P「それは災難でしたね。あの、よかったらなんですけど、うちの中に入って待ってますか?外はまだ冷えるでしょうし」

 

文香「…いえ、私は大丈夫ですから、気にせずにお部屋にお入りください。こうして本を読んでいると時間を忘れて没頭できますから」

 

P「鷺沢さんほどの綺麗な人が部屋の外に居るのに、見て見ぬ振りして自分だけ入れないですよ! それに」グゥゥゥ~

 

P「あ。」

 

P「(このタイミングでお腹が!)」

 

文香「ふふ。」

 

P「そうだ! 鷺沢さんはご飯食べましたか?」

 

文香「…いえ、冷蔵庫にある物を食べようと思っていましたので、まだ、ですね」

 

P「なら、ちょうどいいですね!僕もこれから作って食べようと思ってたんですよ。誰が一緒に食べてくれないかな〜なんて」チラッ

 

文香「……御厚意を無碍にするもの失礼ですよね。では、電話を待つ間だけお邪魔してもよろしいですか?」

 

P「はい!是非是非!ご飯も食べてくださいね」

 

文香「それでは、お世話になります…」

 

…(時間経過)

 

文香「…ご馳走さまでした。とっても美味しかったです。男性の手料理は初めてでしたが、Pさんはとてもお上手なんですね」

 

P「そんなことないですよ。昔から家事が好きで料理もしてたんですよ、だから基本くらいならできるってレベルです」

 

文香「ご謙遜なさらないでください。私が作る料理より数段美味しかったですよ」

 

P「褒めてもデザートくらいしか出ませんよ。鷺沢さんは甘い物は大丈夫ですか?」

 

文香「あの、そこまでおもてなししていただかなくても…。お邪魔している身なので…。どうかお気になさらず」

 

P「俺が鷺沢さんに食べてもらいたいんですよ。紅茶と一緒に用意してきますね。少し待っててください」

 

文香「あの、本当にお気になさらず…。それにしてもお優しい方ですね。お部屋にあげていただいた上におもてなしまでしてくださるなんて」ヴゥーヴゥーヴゥーヴゥー

 

文香「あ、電話がきました。…もしもし鷺沢です。あの…」

 

P「電話どうでしたか? 書店に取りに行けそうですか?」

 

文香「…はい。それが、どうも今日中は難しいそうで。明日取りに伺うことになりました」

 

P「えっと、じゃあ鷺沢さんは今晩どうするんですか?」

 

文香「………どうしましょうか。仕方ありませんから、もう一度部屋の前で読書でしょうか」

 

P「えええ! それはダメですよ! お友達のお家で泊まらせてもらうってのはどうでしょう? 今から電話しても、事情を話せば一晩くらい…」

 

文香「…それが、あの、大変お恥ずかしいのですが、友人と呼べるような方が大学には一人もおらず…頼もうにも頼める人が居ないのです」

 

P「(鷺沢さん、俺と同じよう悩みの持ち主だったとは!? しかし、このまま彼女を外に放置するのは男がすたるし…。そうだ!)」

 

P「鷺沢さん!」

 

文香「は、はい」

 

P「俺と友達になってくれませんか?」

 

文香「…えっと、わ、私で良ければ、よろしくお願いします」

 

P「やった!じゃあ、鷺沢さん。今日は僕の部屋に泊まっていってください!」

 

文香「…そ、それはダメです。これ以上Pさんにご迷惑をおかけできません。元は私の不注意が原因なんですから…」

 

P「鷺沢さん。僕たちは友達ですから、困ってる時に手を差し伸べてくれるのが友達でしょ? 僕は迷惑だなんて思ってませんから、仲良くなるためにも今晩はゆっくり話しませんか?」

 

文香「…それで友達になってくれと仰ったのですね。とことんお優しいのですね。」

 

P「あ、それと安心してくださいね。人畜無害が服着て歩いてると言われたような男ですから! 鷺沢さんがいくら綺麗でお淑やかで魅力的でも押し倒したりは絶対にしませんから」

 

文香「…その心配はしていませんよ。Pさんはお優しい方ですから。それより、私が綺麗?お淑やか?魅力的?」

 

P「え、周りから言われたことありませんか?」

 

文香「私は日陰で生きてきたような人間ですから、その様な褒め言葉は似合いませんし、あまつさえ言われたなんてことは一度もありません…」

 

P「ええええ!? 俺は鷺沢さんと初めて会った時から綺麗な人だなって思いましたよ。前髪で目が隠れてしまってますけど、澄んだ青色の目に吸い込まれそうになりましたし」

 

文香「そ、そんな、あの、私、そんなこと言われてきませんでしたので、どう言えばいいのか……///」

 

P「俺が言うのもなんですが、ありがとう。でいいんじゃないですか? 実際、鷺沢さんは綺麗なんですから」

 

文香「…では、ありがとうございますPさん」

 

P「(ギャップ萌えとはこのことか。普段は表情があまり変わらないから、笑顔の可愛いさがハンパねぇ)」

 

P「じゃあ、鷺沢さんはベットで寝てください。僕はソファーで寝ますので、ではお休みなさい」カチッ

 

文香「…すいません。そして、ありがとうございます。お休みなさい」

 

P「(鷺沢さんがこんな近くで寝てるなんて。ドキドキして、今日は寝れそうにないな……。今日は色んなことがあったな。明日はもっといい日になるよね。)」

 


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