あれから手紙を渡しに一度帰宅したヒビキだったが、旅に出る許可はアッサリと出た。着替えや夜営用のテントや寝袋等はシリーズでお馴染みの便利バッグ(四次元バッグ)に入れ、ヒビキはメイスイタウンでモンスターボールやきずぐすり等を買い、ケロマツの具合を確かめがてら2番道路に生息するポケモンを捕まえることにした。
「確かここにはジグザグマ、ポッポ、ヤヤコマ、コフキムシ、ホルビーとかがいたような・・・・」
ゲームで出てきたポケモンを思い出しつつ、草むらを歩いていると、早速記念すべきカロス初の野生ポケモンと遭遇した。それは・・・・
「グマ?」
ジグザグマだった。
「おっ、ジグザグマか。幸先いいな」
ジグザグマは【ものひろい】という特性を持っており、たまにアイテムを拾ってきてくれ、他にも多くの秘伝技を習得することから序盤では重宝するポケモンなのだ。
「頼むぞ、ケロマツ!」
「ケロッ!」
ヒビキはケロマツを使いジグザグマを弱らせ、モンスターボールでアッサリとゲットする。その後もポッポ、ヤヤコマ、コフキムシ、ホルビーを捕まえヒビキもハクダンの森へと入っていった。
ハクダンの森は薄暗く所々光が射し込む森だ。
「他の四人はもう森を抜けたみたいだな」
どうもセレナ達はヒビキが2番道路でポケモンを捕まえているうちに森を抜けてしまったようだ。
「まあ、俺には俺のペースがあるんだ。それにこの森にいるポケモンも捕まえとかなきゃな」
この森にはヤナップ、ヒヤップ、バオップというポケモンがおり、それぞれ草、水、炎と最初の御三家をフォローできるポケモンが生息しており、ヒビキもその三匹を捕獲しようと考えていた。
「それにここはレベル上げに丁度いいからな」
ここに生息するポケモンはレベル的にも捕まえたばかりのポケモン達を育てるのに丁度良かったのだ。
ヒビキの現在の手持ちポケモン
イーブイ♀Lv.8
ケロマツ♂Lv.7
ジグザグマ♂Lv.5
ポッポ♂Lv.5
ホルビー♀Lv.4
コフキムシ♂Lv.4
それからヒビキはハクダンの森を歩き回りながらレベル上げと図鑑埋めをしていた。すると、茂みから前世ではポケモンと言えばこのポケモンとすら言われた黄色のポケモンが姿を現した。
「ん、ピカチュウ?」
「ピカ?」
そう、そのポケモンはピカチュウ。アニメでは長らく主人公の相棒を勤めるポケモンだ。
「この森にも生息してんのは知ってたが、こうも早く遭遇できるとはな」
カロスにおいてピカチュウはここハクダンの森とその周辺にしか生息しておらず、そこそこ珍しいポケモンである。しかもピカチュウは【せいでんき】という特性を持っており、この特性は物理攻撃をされた時に一定確率で相手を麻痺させるというもので伝説ポケモン等以外の図鑑コンプを目標にするヒビキには何かと都合のいいポケモンだった。
「いくぜ、相棒!」
「ブイッ!」
ケロマツやポッポはタイプ的にも相性が悪いためヒビキは確実性を考えてイーブイを出した。
「イーブイ、【どろかけ】!」
まずは電気タイプに有効な地面タイプ技でピカチュウを攻撃する。
「ピカッ」
「よし!続けて【たいあたり】!」
【どろかけ】を食らい命中率を下げつつ、【たいあたり】ピカチュウの体力を削る。
「これくらい削ればいいかな?いけ!モンスターボール!」
「ピカッ!?」
体力の残りを見極めヒビキはモンスターボールを投げる。ピカチュウの入ったボールはしばらくカタカタと揺れた後にポンッという音と共に動きを止めた。
「よし、ピカチュウ、ゲットだ」
「ブイッ!」
それから元々の目標であったヤナップ、ヒヤップ、バオップを捕まえ、キャタピーやビードルといった虫タイプのポケモンを捕まえた。
「ハクダンの森にいるのはこんなもんかな?」
ハクダンの森で捕まえるべきポケモンを捕まえたヒビキが森を出ると日が暮れ始めていた。
「うわぁ、こりゃハクダンのポケモンセンターに着くころには日が暮れるな」
そう言いつつも途中3番道路でノコッチやミノムッチ、ビッパなどのポケモンを捕まえたり、トレーナーとのバトルをしていたヒビキがハクダンシティのポケモンセンターに着いた頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
「やっとハクダンシティについた・・・・」
幸いなことにハクダンシティのポケモンセンターは町の入り口近くにあったためすぐに辿り着くことができた。とりあえずヒビキは手持ちのポケモンをジョーイさんに預け、ポケモンセンター内にあるトレーナー用の宿泊施設の部屋を借りてその日を終えることにしたのだった。
見つけたポケモン 17
捕まえたポケモン 15
今回は短めです。
次回はジム戦まで行けるといいなぁ・・・・