とあるポケモントレーナーのお話 (凍結)   作:ミストラル0

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どうも、ミストラル0です。
なんとなくポケモンのSS書きたくなって衝動的に書いてますので不定期更新ですが、よろしくお願いします。


旅立ちの日

カロス地方にあるアサメタウン。そのとある民家の二階。そこに昨日カントー地方のマサラタウンから引っ越してきた少年がいた。彼の名はオトナシ・ヒビキ。

 

「うーん、もう朝か・・・・」

 

ヒビキはベッドから起き上がるとパジャマからいつもの赤い帽子と青い服に着替え、引っ越す大分前に貰ったとあるポケモンの入ったモンスターボールを手に取る。

 

「おはよう、相棒」

 

すると、カタカタと返事を返すようにボールが震える。

 

「さてと、ゲーム通りなら今日が例の日か・・・・」

 

そして、このヒビキという少年にはある秘密があった。それは「前世の記憶がある」というもので、俗に言う転生者というやつだ。前世でヒビキは初代である赤・緑から最新作であるサン・ムーンまでプレイするほどのポケモン好きであり、主に水タイプと鋼タイプを好んで使っていたタイプトレーナーという類いのトレーナーであった。そんな彼は交通事故で死んだかと思えばオトナシ・ヒビキとして再び生を受けていた。しかもポケモンのいるこの世界にだ。

 

「さてと、母さんに挨拶するか」

 

下のリビングに降りると。

 

「おはよう、ヒビキ。よく眠れた?」

 

「ああ、おはよう母さん」

 

ヒビキの母は原作同様サイホーンレーサーと呼ばれるサイホーンを使ったレースの選手だった。ちなみに引っ越しの理由は研究者である父がカロス地方のポケモン研究の代表とも言えるプラターヌ博士の研究所に出向となったからだ。そして父は既にプラターヌ博士の研究所に行っているので不在という訳だ。

 

「それじゃあそろそろ動き出さなきゃね。まずはお隣さんに引っ越しの挨拶とかどう?」

 

「そうだね。昨日は夜遅くだったし、行ってくるよ」

 

「いってらっしゃい」

 

そう言われヒビキは玄関を出ると早速二人の少女と遭遇する。

 

「出てきたわね。ようこそ。私はセレナ、貴方のお隣さんよ。セレナって呼んで」

 

「私はサナでーす!私もサナでいいよ。よろしくね」

 

その少女達はゲーム通りセレナ(女主人公)とサナであった。

 

「俺はヒビキ、俺も呼び捨てで構わない。よろしくな、セレナ、サナ。それで二人は何でウチに?」

 

「あのね、私達ヒビキを呼びに来たの!」

 

「カロス地方にはプラターヌさんという立派なポケモン博士がいらして私達五人の子供にお願いがあるんですって。どうしてアサメに来たばかりのヒビキのことを博士がご存知なのか不思議なんだけど」

 

「俺の父さんは研究者で、最近プラターヌ博士のとこに出向になってな」

 

「それでお父さんについて家族でカロスに?」

 

「そういうことだ」

 

セレナが不思議そうにしていたのでヒビキが事情を説明する。

 

「そんなことよりとにかく隣町に行こ!そこでなんと!ポケモンが貰えるんだって!ほら、早く行こっ!!」

 

そう言うとサナはヒビキの腕を掴み走り出す。

 

「ちょっ!?」

 

そしてヒビキはサナに引き摺られるままアサメの小道を抜けていくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・・朝飯前なのに全力疾走とかないわぁ」

 

「ごめん、ヒビキ・・・・」

 

「ごめんなさい、カフェでモーニングくらいなら奢るわ」

 

サナに連れられてやってきたカフェには既に二人の少年が三人を待っていた。

 

「へぇ、君が最後の子か」

 

「おう、俺はマサラタウンから来たヒビキだ。よろしく」

 

「僕はティエルノ。よろしく、ヒビキっち」

 

「僕はトロバといいます。よろしく」

 

五人が席に着くとサナは待ちきれないとばかりに博士からポケモンを預かってきたというティエルノにポケモンを出させる。

選べるポケモンはカロスの御三家と呼ばれるハリマロン、フォッコ、ケロマツの三匹だ。

 

「私はこの子がいい!」

 

三人の中から真っ先にポケモンを選んだのはサナだった。

 

「もう、サナったら・・・・」

 

「セレナも先に選んだら?俺は余ったやつでいいから」

 

「いいの?」

 

「ああ、実は俺は向こうで一匹貰ってるし、レディーファーストってやつだよ」

 

「そう、なら私はこの子にするわ」

 

そうしてヒビキの元に残ったモンスターボールが手渡される。

 

「残ったのはお前か。よろしく、ケロマツ」

 

すると、今度はトロバが博士から預かってきたというポケモン図鑑をセレナとサナに手渡す。トロバ曰く、プラターヌ博士のお願いとはこのポケモン図鑑を完成させることなんだとか。ヒビキは引っ越しの際にオーキド博士から同じものを既に受け取っている。

 

「あっ、ヒビキっち。これ博士からヒビキのお母さんにって」

 

「手紙か」

 

「うん、多分、博士のお願い事に関することじゃないかな?さて、博士のお使いも終わったし、僕とトロバっちはポケモンを探すとするよ!」

 

そう言うとティエルノのトロバはハクダンの森の方へと行ってしまった。

 

「それじゃあ、俺も母さんにこの手紙を渡しに行かなきゃな・・・・」

 

「待って!ヒビキ」

 

奢ってもらったモーニングを食べ終え一度帰ろうとするヒビキをサナが呼び止める。

 

「ヒビキってポケモンバトルやったことあるの?」

 

「ああ、向こうでコイツを貰った時に」

 

「じゃあ、私のデビュー戦の相手、お願いしてもいい?」

 

「いいぜ!かかってきな」

 

こうしてヒビキとサナの二人のバトルが始まる。

 

「行って、フォッコ!」

 

サナが選んだポケモンはフォッコで。

 

「カロスデビューだ。いくぜ、相棒!」

 

「ブイッ!」

 

そして、ヒビキが元から持っていたもう一匹のポケモンとはイーブイだった。

 

「ヒビキがさっき言ってたポケモンって、そのイーブイのことだったのね」

 

「ケロマツじゃないんだ?」

 

てっきり水タイプのケロマツを出してくると思っていたサナは意外そうにしている。

 

「ケロマツは水タイプで、フォッコは炎タイプ。初心者相手にそんな相性の悪いの使ったら格好悪いだろ?」

 

「うー、何か手加減されてるみたい・・・・」

 

「そんなつもりはねぇよ。バトルはやるからには全力さ」

 

「ならいいけど・・・・」

 

サナも納得したところでバトルスタート。

 

「フォッコちゃん、【ひのこ】!」

 

「イーブイ、【でんこうせっか】で回避しつつ攻撃!それから【どろかけ】だ!」

 

フォッコの放つ【ひのこ】はイーブイの【でんこうせっか】によって回避され、そのままフォッコに突撃しフォッコを弾き飛ばすとすかさず【どろかけ】を浴びせダメージとともに命中率を下げる。しかも【どろかけ】は地面タイプ技のため炎タイプのフォッコには効果は抜群だ。

 

「フォッコちゃん!?」

 

「続けて【すなかけ】【たいあたり】!」

 

【どろかけ】で泥を浴びたフォッコに【すなかけ】を浴びせ泥の上に砂が固まりフォッコは目を開けられなくなり更に命中率が下がる。そこへイーブイの【たいあたり】がクリーンヒットし、フォッコはあっという間に戦闘不能に陥る。

 

「うっそ!?」

 

「勝負有り、だな」

 

「あー!フォッコちゃんもっともっと見てたかったのに!」

 

悔しそうにフォッコをボールに戻すサナ。

 

「よし、よくやったな。イーブイ」

 

「ブイッ!」

 

バトルに勝てたのが嬉しいのかイーブイはヒビキに飛びつき小さな身体を擦り寄せる。

 

「随分となついているのね、そのイーブイ」

 

それを見てセレナが感心していた。

 

「まあ、俺がタマゴから孵したポケモンだからな」

 

そう、このイーブイ。以前に育て屋をしている親戚からヒビキが貰ったタマゴから孵化したポケモンなのだ。

 

「それで・・・・」

 

「それにしても凄かったね、ヒビキのイーブイ」

 

「これくらいマサラタウンじゃ当たり前だよ」

 

カントーチャンピオンとカントー最強のジムリーダーの出身地は伊達ではない。さらにその二人ともヒビキは面識があるというか、ジムリーダーであるグリーンには色々と指導を受けたこともあるのだ。

 

「負けちゃったけど楽しかったよ!またバトルしようね!」

 

「私とサナは先にハクダンの森へ行ってるわ。今度は私ともバトルしてね」

 

そう言うとセレナとサナもハクダンの森へと行ってしまった。

 

「さてと、今度こそ帰るか」

 

色々な事があったが(主にサナ関係)、お隣さん(セレナ)への挨拶を終えたヒビキは一度アサメタウンの自宅へと帰るのだった。




やっぱりバトルは描写が難しい・・・・

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