とあるポケモントレーナーのお話 (凍結)   作:ミストラル0

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大変遅くなりました。

咬ませ犬・フレア団再びです。


10番道路~セキタイタウン フレア団再び

ショウヨウジムを制したヒビキ達は翌日にはショウヨウシティを出て次の町セキタイタウンへ向かうべく10番道路通称・メンヒルロードをいつものようにポケモンをポケモン図鑑を埋めながら進んでいた。

 

「ブルーにルチャブル、エモンガにゴビットか」

 

「デルビルにラクライもいたわね」

 

そうやってポケモンを捕まえながら列石と呼ばれる並べられた石の間を進んでいると見覚えのある赤いスーツを着た男の姿があった。

 

「・・・・なぁ、セレナ。何か見覚えのある奴を見た気がするんだが」

 

「奇遇ね、私だわ」

 

すると、その赤いスーツの男もヒビキ達に気付いたらしく驚いた顔をする。

 

「お、お前達はカセキでカセキがカセキしたあの時の!?」

 

「やっぱりフレア団か・・・・」

 

そう、赤いスーツの男はフレア団のしたっぱ。しかも輝きの洞窟で遭遇したしたっぱのようだ。

 

「また面倒な奴に見つかったなぁ」

 

「ここで会ったが百年目!スマートにリベンジさせてもらうぜ!」

 

そう言ってバトルを仕掛けてくるフレア団のしたっぱはデルビルを繰り出してくる。

 

「面倒だしとっとと片付けるか・・・・いけ、"リオン"」

 

対するヒビキはルカリオのリオンで応戦する。

 

「リオン、【はどうだん】」

 

「クォン!」

 

バトルをさっさと終わらせたいヒビキは【はどうだん】を指示しデルビルを秒殺し、続けしたっぱの繰り出したゴルバットもザクロから貰った【がんせきふうじ】で倒され、したっぱのポケモンは何も出来ずに敗北してしまった。

 

「また負けちまった・・・・俺はスマートに崩れ落ちるぜ。ってか、お前強過ぎだろ」

 

その後、フレア団は「新しいミッションだ。スマートに逃げるぜ!」と去っていったが、辺りを見渡してみればまだフレア団とおぼしき赤いスーツの奴らがちらほら見つかる。

 

「このまま放っておきたいとこだが、どう見ても進路上にいるよな?」

 

「避けては通れそうに無いわね」

 

そこから列石を調べていた数人のフレア団員と戦い(ほとんど瞬殺)、そして石の町・セキタイタウンへと二人はやってきた。

 

「ヒビキ、あそこ!」

 

「町中にもいたか」

 

セレナの指差す方を見ると「セキタイタウンは石の町♪」と鼻唄を歌いながら歩いているフレア団員を発見する。

 

「追いかけてみましょう」

 

「ああ」

 

そのフレア団員を追っていくと、町の北東の方へと進んでいく。

 

「この先は行き止まりのはず何だけど・・・・」

 

タウンマップでフレア団員の行き先を見ていたセレナは首を傾げる。

 

「もしかしたらあいつらの秘密のアジトがあるのかもな・・・・」

 

ヒビキはその先にある古代遺跡を改造したフレア団のアジトがあるのを知ってはいるが、流石にフラダリ等の幹部クラスと渡り合える自信が無い為、タイミングを見計らってセレナを上手く誤魔化して戻ろうと思っていたのだが・・・・

 

「あっ!」

 

「誰だ!」

 

セレナが小石を蹴飛ばしてしまい、フレア団員に気付かれてしまう。

 

「お前達は・・・・報告にあった輝きの洞窟で俺達の邪魔をしたっていうお子様達だな!」

 

「ちっ、バレたか・・・・」

 

「ごめんなさい、ヒビキ」

 

バレてしまった為、どうしようかとヒビキが悩んでいると。

 

「いいか!俺達フレア団は10番道路の列石やとんでもないお宝を使ってハッピーになってやる!世の中、力を持つやつがスマートに勝利するのさ!つまり、今お前達の相手なんてしてられないのさ!」

 

「くっ!」

 

「きゃっ!?」

 

フレア団員はそう言って閃光玉を地面に投げつけヒビキ達の目を眩ませる。

 

「逃がしたか・・・・」

 

ヒビキ達の視力が回復した頃にはフレア団員の姿はもう無かった。

 

「あのサングラス、こういう時の為だったのね」

 

「いや、ただの格好付けだと思うが・・・・」

 

伊達にサングラスをしている訳ではないとセレナは感心するも、ヒビキはただの厨二ファッションが偶々噛み合っただけだと呆れている。

 

「とにかく見失ってしまった以上戻るか」

 

「そうね、一度ポケモンセンターに寄ってから今日の宿を取りましょう」

 

「明日は今日フレア団を追ってて捕まえそびれた10番道路のポケモンを捕まえねぇとな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ポケモンセンターでポケモンを回復させた二人はセキタイタウンのホテルで一泊することにした。

 

「それにしても、フレア団が言ってたとんでもないお宝って何だったのかしら?」

 

「俺の知る限り、あの手の組織が言うそういうのは大抵ろくなもんじゃねぇよ・・・・」

 

かつてレッド達に聞かされたロケット団等の悪の組織がやらかした出来事を知っており、そして原作知識という情報からフレア団が持つソレ(・・)を知るヒビキとしては出来れば関わりたく無いが、自分が主人公ポジションである以上関わらねばならず、放っておけば世界の存亡にすら関わる出来事だけに頭の痛い問題だった。

 

「はぁ・・・・俺は普通にポケモンと触れ合ったり、ポケモンバトルしたり、ポケモンの研究したいだけなんだがなぁ・・・・」

 

「本当にヒビキはポケモン馬鹿ね・・・・」

 

「それは俺にとっては褒め言葉だ」

 

「・・・・ところで10番道路にはどんなポケモンがいるの?」

 

ヒビキの返しにセレナはとりあえず話題を変える事で聞かなかった事にする。

 

「確か、ほとんどは今日見つけたが、シンボラー、ゴビット、デルビル、ラクライ、ルチャブル、エモンガ、ノズパス、ヤンヤンマ、それから・・・・イーブイがいたな」

 

「イーブイ!?」

 

セレナがイーブイと聞きヒビキに詰め寄る。

 

「イーブイがいるの!?」

 

「お、おう・・・・何か、えらく食いつくな」

 

「私もイーブイ欲しい!」

 

どうやらセレナはずっとヒビキが持っていたイーブイ(現シャワーズ)が羨ましかったらしい。

 

「わかったわかった!俺が何とか探してやるから落ち着け!」

 

「約束よ!」

 

探すのを手伝うと約束し、何とかセレナを落ち着かせるヒビキ。ただ、ヒビキもセレナの気持ちがわからない訳では無い。イーブイは他の地方では結構珍しいポケモンで、ゲームでは本編クリア後等の特殊な条件を満たさなければ野生のイーブイとは遭遇出来ない。その為、ゲーム中のイベント等で入手したイーブイをメタモン等を用いて卵増殖させる他に手が無かったのだ。しかし、このカロス地方では10番道路付近で野生のイーブイが複数存在し、イーブイの進化系統(通称ブイズ)好きにとっては序盤でイーブイが手に入ると歓喜したとかしないとか。

 

「まあ、俺もイーブイは捕まえておきたかったからな」

 

無論、ヒビキもブイズコンプの為にこの機会を逃す気はさらさらないのだが。

 

「シャワ!」

 

すると、ヒビキのモンスターボールからシズクが飛び出しヒビキにのしかかる。

 

「もしかしてシズク、他のイーブイに嫉妬してる?」

 

「シャワ!」

 

セレナの言葉を肯定するようにシズクは頷くとヒビキをそのまま押し倒す。

 

「安心しろって!俺のシャワーズ・相棒はお前だけだから!」

 

その後、他のブイズを集める為にイーブイを捕まえるのだと説明し、何とかシズクを宥めたヒビキ。そんなヒビキとシズクをセレナは微笑ましく眺めるのであった。




という訳で次は再び10番道路でポケモン探しです。
セレナは無事にイーブイを捕まえる事が出来るのか?

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