とあるポケモントレーナーのお話 (凍結)   作:ミストラル0

16 / 17
随分と間が空いてしまい申し訳ありません。ようやくザクロ戦決着です。
あまりストックとかしてないので更新ペースがまちまちなのはご容赦下さい。


ショウヨウジム メガリザードンXVSメガプテラ

メガプテラ。ゲームのX・Yでは2番目に手に入るメガストーン・プテラナイトを使ってメガシンカしたポケモン。元のプテラもカントーではレッド・ワタルの新旧チャンピオンが使用したポケモンであり、化石の復元技術の進歩から実力者は割と持っているポケモンでもある。

 

「メガプテラか。ここは交代させるのがセオリーだが・・・・いけるか、リザードン?」

 

「グォ」

 

そうヒビキが問うと、リザードンは親指を立てて「やれる」とアピールする。

 

「ならいくぜ、"ブレイズ"」

 

「グォ?」

 

「お前のニックネームだよ。いい名前だろ?」

 

ニックネームとは各トレーナーがポケモンにつける呼び名だ。ヒビキは今までポケモンにニックネームをつけてこなかった。それ故にリザードンは突然つけられた"ブレイズ"というニックネームに驚きながらもそのニックネームに蒼い炎を燃え上がらせて喜びをあらわにする。

 

「ブレイズ、【ドラゴンクロー】!」

 

「メガプテラ、【ストーンエッジ】!」

 

【ドラゴンクロー】で接近するブレイズにザクロのメガプテラは【ストーンエッジ】で迎撃に出るがブレイズは全て【ドラゴンクロー】で切り払っていきメガプテラの懐に飛び込む。

 

「【ほのおのパンチ】!」

 

「【つばさでうつ】!」

 

蒼炎の拳と岩石の翼がぶつかり合い弾かれる。

 

「【アイアンテール】!」

 

「【はがねのつばさ】!」

 

「【シャドークロー】!」

 

「【こおりのキバ】!」

 

その戦いは激しい空中戦となり両者のHPを削っていく。

 

「やりますね、ヒビキ君」

 

「ザクロさんこそ流石はジムリーダーだ」

 

ブレイズとメガプテラは勿論、ヒビキとザクロもそれぞれのポケモンに指示を出すタイミングの読み合いで汗を滲ませている。

 

「ブレイズ、【ドラゴンダイブ】!」

 

「メガプテラ、そのまま組み付いて【こおりのキバ】です!」

 

ヒビキの隠し玉【ドラゴンダイブ】にザクロは【こおりのキバ】で応戦するが、それはヒビキにとって狙っていた展開だった。

 

「そいつを待ってたんだ!ブレイズ、【ちきゅうなげ】!」

 

「しまった!」

 

ブレイズはメガプテラに噛みつかれたまま【ドラゴンダイブ】の勢いを利用して上空へと飛び上がり何度か宙返りを繰り返して更に勢いをつけメガプテラを舞台へと叩きつける。その威力は凄まじく、叩きつけられたメガプテラはメガシンカが解け舞台にめり込んでしまっていた。

 

「プテラ、戦闘不能!リザードンの勝ち!」

 

「やられましたね・・・・そのリザードン、よく育てられていますよ」

 

「正直、ブレイズじゃなきゃ勝てた気しませんけどね」

 

プテラをボールに戻すザクロに合わせヒビキもブレイズをボールに戻す。勝利したものの結果的にはプテラとブレイズの相討ちに近い。プテラからブレイズが負ったダメージも大きかったようだ。

 

「ありがとな、ブレイズ。今は休んでくれ」

 

仕切り直してザクロが出したのは【ドラゴンテール】で退場させられてしまったガチゴラス。対してヒビキが繰り出したのはシャワーズだ。しかし、シャワーズは微妙にご機嫌斜めっぽい。

 

「シャワッ!」

 

「お前もニックネームが欲しいって?わかったわかった、このバトル終わったら考えてやっから!」

 

「シャワ!」

 

「本当だな!」と念を押しつつもシャワーズはやる気全開でガチゴラスを睨む。

 

「どうやらそのシャワーズが君の切り札のようですね?」

 

「ああ、コイツが俺のとっておきですよ、ザクロさん」

 

ザクロも一目見てヒビキのシャワーズがヒビキのエースポケモンだと見抜く。その言葉にシャワーズがちょっとだけ嬉しそうに尻尾を振っている。

 

「では、そのとっておきの力、見せてもらいましょうか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、ブレイズの【ドラゴンテール】で疲弊していたガチゴラスをシャワーズは【れいとうビーム】で蹴散らし、続くアマルルガも【みずのはどう】で運悪く混乱したところをすかさず【アクアテール】で撃破した。尚、【アクアテール】はヒビキの指示ではなくシャワーズの独断、つまり早く自分のニックネームが欲しかったシャワーズがやらかしたのだ。しかもシャワーズは「ほめてほめて!」とじゃれついてきており叱りにくい。

 

「・・・・なんとも締まらないバトルになってしまいましたが、これがショウヨウジムの認定バッジ・ウォールバッジです」

 

「なんかすいません」

 

「いえいえ、良いバトルでしたよ、ヒビキ君」

 

こうしてヒビキは無事に二つ目のバッジ・ウォールバッジを手に入れたのだった。そして、続くセレナもブリガロンやカメックスの活躍でザクロを下しウォールバッジを手に入れた。

 

「君達二人ならばきっとポケモンリーグへの参加資格を得られると信じていますよ。そうだ、これも持っていくといい」

 

そう言うとザクロは技マシン39【がんせきふうじ】と秘伝マシン4【かいりき】を二人に手渡した。

 

「ありがとうございます、ザクロさん」

 

「大切に使わせていただきます」

 

二人はザクロに礼を告げると舞台脇のエレベーターで下へと降りていった。

 

「ザクロさん・・・・」

 

すると、二人のバトルを観戦していたザニーが近付いてきた。

 

「どうかしましたか、ザニー」

 

「俺、もっと強くなりたいです!」

 

(あの二人のバトルに触発されたようですね)

 

今までジムトレーナーという立場に甘んじていたザニーが強くなりたいと願い出てきた事にザクロは笑みを浮かべる。

 

「いいでしょう。明日から厳しくいきますよ?」

 

「はい!」

 

数年後、ザクロの元で研鑽を積んだザニーはヒビキ達のライバルとなり、更にザクロの後継者としてショウヨウジムのジムリーダー継ぐ事になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジム戦を終え、ポケモンセンターでポケモン達を回復させたヒビキ達はホテルに戻りシャワーズのニックネームを考えていた。随分と悩んだ末にヒビキがつけたニックネームは・・・・

 

「さてと、お前(シャワーズ)のニックネームだが・・・・"シズク"なんてどうだ?」

 

「シャワ!」

 

シャワーズ改めてシズクもそのニックネームを気に入ったのか、ヒビキに飛びかかると嬉しそうに頬を舐め始める。

 

「ちょっ、くすぐったいって!」

 

「よっぽどそのニックネームが気に入ったのね。良かったわね、シズク」

 

「シャワ!」

 

「本当に嬉しそうね・・・・私も私のポケモンにニックネームをつけてみようかしら?」

 

それから二人は手持ちのポケモン達にねだられてそれぞれにニックネームをつける事になり、そのニックネームを考えるだけでその日の残りの時間を費やす事になるのであった。




メガプテラ以降は消化試合になってしまいました。
【ちきゅうなげ】はアニメのサトシのリザードンもよく使っていた技ですよね。なので今回のトドメに使わさせていただきました。

次は10番道路・メンヒルロードでのお話。またしても奴らが・・・・

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。