シルヴァリオシリーズ短編集   作:ライアン

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星辰光!それは勇気の力!(CVファブニル・ダインスレイフ)
星辰光!それは正義の力!(CVギルベルト・ハーヴェス))
星辰光!それは優しさの力!(CVケルベロス)
星辰光!それは絆の力!(CVアシュレイ・ホライゾン)
星辰光!それは愛の力!(CVナギサ・ホライゾン)

そんな星辰光を使い、ドクターシズルの野望を打ち砕かんとする星の力を纏いし5人の戦士達。人々はそんな彼らをアストロレンジャーと呼んだ(ナレーション:クロウ・ムラサメ)




これまでで一番キャラの崩壊具合が酷い話になります。


二代目!魔星戦隊アストロレンジャー!

ドクターヘルメスとの死闘より3年。帝都を守る組織アストロレンジャーは今、壊滅状態に陥っていた

 

ドクターヘルメスとの死闘により行方不明と成ったアストロシルバー・ゼファー。相変わらず働かず寝ているアストロゴールド・ヴァルゼライド、「私より強い奴に会いにいく」と宣言して旅立ったきり戻ってこないアストロピンク・イヴアガペー、「アッくんは優しい子なのだ!戦うことになど向いていないのだ!もうこんな危険な仕事は絶対にさせんぞ!」とジンお爺さんが宣言して相変わらず引きこもっているアストロブラック:アスラ

「命大事に!命大事に!俺の戦いは命を守る事だぜ!」と宣言して医療の道を志し職を辞したアストロレッド・マルス、そんなマルスに着いて行き寿退社したアストロブルー・ウラヌス。

 

死闘の残した傷痕は大きく、今魔星戦隊アストロレンジャーは重大な転機を迎えていた……

 

「……と言うのが今我々が置かれた現状だ。理解してくれたかね、先代アストロシルバー魅惑のロリータヴェンデッタ君」

 

いやぁしかし考えてみたら以前からして実質働いていたのはゼファー君とマルス君位だったなハッハッハなどと快活に笑いながら副司令官を務める二代目アストロブラック・ギルベルトは告げる。駄目人間の巣窟ばかりで司令官がまるで役に立たないアストロレンジャーの資金の調達、運営、管理何から何まで引き受けているのがこの男。まさにアストロレンジャーの要中の要である

 

「しかし記憶喪失とはな……やっぱり相方を失ったことがショックだったのか。気を落とすなよヴェンデッタ!あの野郎がそう簡単にくたばる玉かよ!きっと生きているさ、だから元気出そうぜ!」

 

仲間に対する気遣いに満ち溢れた言葉を二代目アストロレッド・ファヴニルが告げる

 

「うん、気を落とすことは無いよヴェンデッタ!きっとゼファーはたくましく生きて居るさ!」

 

謎の(・・)怪人ケルベロスもまたそんな事を告げる。ゼファーが行方不明になった直後に現れた狼の仮面を被ったCVルネッサンス山田の怪人ケルベロス……その正体は全くの謎に包まれている

 

「あ、またこの頭が痛くなる感じの世界なのね」

 

そんな事を呟きながらヴェンデッタは遠い眼をする。

 

「どこからツッコんだものやらって感じだけど、まず言わせてもらうわね。どこかでたくましく生きているも何も貴方ゼファーでしょ?何妙な仮面つけてアホな事言っているのよ」

 

そんなヴェンデッタを痛ましげな目で見つめてギルベルトは労わるように口にする

 

「何ともはや……ゼファー君を失ったショックのあまりケルベロスをゼファー君と混同するなどとは……痛ましい事だ」

 

「く、許せねぇ!ドクターヘルメスがじゃねぇ、悲しみの余りに心を病んでしまった仲間をどうにも出来ねぇ俺自身の無力さが俺は許せねぇんだ!何が人々を守るアストロレッドだ!大切な仲間一人の心を救ってやれない男がそんな名前を名乗る資格なんかねぇじゃねぇか!!!」

 

自らの弱さを恥じ入るようにアストロレッドは血を流さんばかりに己の拳を強く握り締める。

 

「ヴェンデッタ……僕は……君の愛する男ゼファー・コールレインじゃないんだ。僕の名前は謎の怪人ケルベロス、わけあってアストロレンジャーに助太刀している男さ」

 

そんな事を告げてくる男三人にヴェンデッタ

 

「貴方達に可哀想な人を見る目で見られると無性に腹が立ってくるわね……もう良いわ、そういう設定なのね。はいはい」

 

どこか投げやりにそんな風に告げるヴェンデッタ。怪人ケルベロスの正体は謎に包まれている(強弁)

 

「うむ、どうか気を落とさないでくれヴェンデッタ君。われわれは仲間なのだ、一人で抱え込まずに何かあれば相談して欲しい。君が普段はパチンコにゼファー君が稼いだ収入をつぎ込む社会的に屑と呼ばれるような人間だったとしてもわれわれは断じて見捨てはしない!仲間同士で支え合い助け合っていく、それが我らアストロレンジャーなのだから」

 

「おうとも、一人じゃどれだけ本気になろうが出来る事なんて知れている!だからこそ俺たちは皆で支えあっていくんだ!たとえお前が外見以外は目も当てられない駄目人間だろうと切り捨てたりなど絶対にしねぇ!俺たちは仲間なんだからな!」

 

そんな事を爽やかな笑みを浮かべながら告げてくるギルベルトとダインスレイフの二人

 

「良いこと言っていると想うのになんなのかしらこのおぞましい違和感は、というか何気にナチュラルに扱き下ろされているわね」

 

「ハッハッハ、それはしょうがないよヴェンデッタ!普段の君はどこからどう見ても駄目人間だからね!」

 

爽やかに笑いながらそんな事を告げる謎の怪人ケルベロス。普通謎の怪人というのはもっとこう無口でクールな感じのポジなのではないだろうか

 

「もう良いわ、釈然としない気持ちはあるけどいちいちツッコんでいても疲れるだけだから……で、これで全員?」

 

そんなヴェンデッタに対して副司令官たるギルベルトは続けていく

 

「ああいや、後二人アストロブルーのアシュレイ君とアストロピンクのレイン君がいる。ちょうど良い、実は新開発の装備が出来てね彼らの住居に届けて欲しいんだ、頼めるかねケルベロス君にヴェンデッタ君」

 

「……チッ、やっぱり俺は反対だぜ。なぁギルベルト、俺とお前にケルベロスにヴェンデッタが居れば十分だろう。あの二人をわざわざ戦わせる必要はねぇだろ、やりたい奴がやれば良いんだ」

 

「……私とて、彼らを戦わせたくなど無い。だがやむを得まい。我々に敗北は許されないのだ。幸いな事にドクターヘルメスの人類総老女計画に対しては「俺はナギサがお婆ちゃんになろうと愛する自信がある!」などと豪語してあまり乗り気でなかったアシュレイ君も今回のドクターシズルによる至高腐界計画はなんとしても食い止めねば成らんとやる気を出してくれているのだ。彼女達に対抗するためにはどうしても仲睦まじい男女の恋人同士が必要となる、わかっているはずだ」

 

「というわけで頼んだよケルベロス君、ヴェンデッタ君。この新装備のヘリオス搭載セイファート、これで君も明日から光の英雄セットと月天女の衣 冥府の女王セット、をどうか届けてくれたまえ」

 

「マダダ!」

 

ピカッと発光するセイファートの剣、これぞアストロブルー・アシュレイ専用装備、これを纏えば君も明日から光の英雄!DX光の英雄セット、定価は5000円で新西暦1036年秋より発売予定だ!(宣伝)

 

「はい、お任せください副司令官!」

 

びしっと敬礼を行い二つの新装備を受け取るケルベロス。そんな光景を目にしてヴェンデッタはふと想ったことを口にする

 

「そういえばアストロゴールド……だったかしら、一応アレがリーダーだったわよね。そんなにアッシュ君とレインちゃんの手を借りるのが不本意だったらアレを働かせれば良いんじゃないかしら?」

 

「あ、いけないよヴェンデッタ!この二人の前でゴールドの話は禁句……」

 

ケルベロスが慌てて止めるも時既に遅しゴールドの話を聞いた二人の様子は一変

 

「ふ、ふふふふふ、ああ、ゴールドがちゃんと働いてくれていればどれだけ良かったか……ああ、しかしあんな男でも我らの司令官、であれば支えるのが私の使命……そうそれが副司令官である私の仕事私の仕事私の仕事」

 

「た、たとえ今はあんなんでも昔憧れたあの背中が嘘だったわけじゃねぇんだ……そ、そうさあの背中が嘘だったわけじゃねぇんだ……だから平気だ俺は戦える、戦えるんだよぉ!」

 

ギルベルトは頭を抱えぶつぶつと呟きだし、ダインスレイフは号泣しだす、そんな光景にドン引きするヴェンデッタへとケルベロスは解説する。

 

「ギルベルト副指令はゴールドがする分の仕事をいっつも押し付けられているけど、それでも昔なんでも助けられた恩があって離れられないみたいで、ダインスレイフ君も同じく昔ゴールドに救われて憧れてアストロレッドになったから今のゴールドの話をするとこうなってしまうんだ。

 

今でははるか昔の話だがかつてのアストロゴールドは人々の幸福と笑顔のためならあらゆる労苦も厭わぬまさに英雄と称されるに相応しい男だったらしい。しかしある時緊張の糸がぷっつり切れたようにああなってしまったのであった。

 

「ま、しばらくすれば元に戻るからとりあえず放って置けば大丈夫だよ!だから、僕らはアッシュ君達のところへ行くとしよう」

 

「今の貴方って爽やかだけどナチュラルに辛辣よね」

 

そんな言葉を口にして二人はその場を跡にするのだった……

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

そうしてアッシュとレインの愛の巣へと赴く途中

 

「ねぇ、アヤーこれからライブラ所属のエリート達と合コンなんだけど行かないー」

 

「えーライブラってマジ?行く行く、初心なエリート君たちなんて最高のみつぐ君達じゃん」

 

などという会話をして派手派手しい露出の激しい格好をしたサヤ・キリガクレとアヤ・キリガクレやら

 

「もう辞めるんだミステル!君のお父さんとお母さんは泣いているぞ!!!」

 

「うるせぇ!私は家になんて帰らねぇぞ!!!チームサティスファクションのリーダーとしてスラム制覇を成し遂げんだよぉ!!!」

 

一昔前のスケ番のような格好をしたミステル・バレンタインとそんなミステルを必死に説得するマルス

 

「ガッハッハ、いやぁ今日も馬鹿な信徒共の献金で酒が上手いわい。我輩がこんな生活が送れるのも一重に大和のおかげだのう。適当にそれっぽい事を言っておけば勝手にそれを信じるのだからなんともボロい商売よ」

 

腐敗した似非宗教家のテンプレのような状態のブラザー・ガラハッド

 

「ねぇ、ダーリン。今度のおやすみはどこへ行く?私はダーリンと一緒ならどこでも良いけどーそろそろーダーリンに女にしてもらいたいかなぁなんて……もうヤダ私ったら何言ってんだろうはしたなーい」

 

キャピ等と言いながらグレイ・ハートヴェインにベタベタと引っ付いているヴァネッサ・ヴィクトリア

 

「えーい、べたべた引っ付くなうっとおしい!俺は忙しいんだ!剣の高みはいまだ遠く、女などに現を抜かしている暇など無い!」

 

それをうっとおし気にふりはらおうとするグレイ・ハートヴェイン

 

「もーう、ダーリンったらストイックなんだからぁ……でも、そんなところがス・テ・キ」

 

チュとグレイの頬へとキスをするヴァネッサと見ているだけで頭の痛くなってくる光景があちこちで繰り広げられていたが、ヴェンデッタもいい加減に慣れてきたのか投げやりな様子でスルーして行く。

 

「さあ、着いたよヴェンデッタ!ここがアッシュ君とレインちゃんが暮らしているところさ!」

 

「………うわぁ」

 

そうしてたどり着いた場所でヴェンデッタが見た光景、それは見ただけで大半の人間がインターフォンを押すことを躊躇う家だった。それはファンシーのお城のような建物だった、少女趣味全開の恥も外聞も無く小さい頃に女の子が夢を見るようなメルヘンチックな家。玄関はハートマークで埋め尽くされて、表札として相合傘でアシュレイ・ホライゾンとナギサ・ホライゾンと家の住人の名前が書かれている。

 

「さてと……」

 

「あら、何をして居るのかしらゼファーじゃなかったケルベロス、インターフォンを押さないの?」

 

「ははは、ヤダなぁヴェンデッタ。筋金入りのバカップルの二人がインターフォンを押した程度で出てくるわけないじゃないか。意に介さずにイチャイチャし続けるに決まっているよ」

 

「あ、この世界の二人はそういう感じなのね」

 

まあ他に比べるとまだ落差がない方かしらなどとヴェンデッタは遠い眼をしながら呟く。あまりにあんまりな状態な知り合い達を見続けたせいでどうやら大分感覚が麻痺しつつあるようだ。

 

「でもだったらどうするのよ、まさか勝手に家に入るわけにいかないでしょ?」

 

「うん勝手に入ろうものなら下手をすると子作りの真っ最中なんて気まずい事になりかねないからね!そこでヴェンデッタ、君にこれを読んでもらいたいんだ!」

 

「えーと何々、「人気投票2位おめでとう、でもサントラのジャケットでアッシュ君との2ショットはヘリオスに奪われちゃったわね(笑)。私は3位だったけどサントラのジャケットではきちんとメインを飾ったわよ」……なんなのコレ。読んでいてむしろ私に対するダメージの方が大きいんだけれど……」

 

そうするとドタドタという音がしてガチャリと家のドアが開き

 

「うわーん、私は悪くないもん!私とアッシュがイチャイチャする話をみんなも求めてくれているのに何時までも書かない高濱が悪いんだもん!人気投票ではちゃんとヘリオスに勝っているもん!!!」

 

そんな事を号泣しながら告げるナギサ・ホライゾンと

 

「泣かないでくれナギサ!俺は君の笑顔が大好きだから、泣いている顔は見たくないんだ」

 

そんなナギサを追いかけてきたアシュレイ・ホライゾン。そうして二人はヴェンデッタとケルベロスが目に入っていないかのようにイチャイチャしだす

 

「本当に……それじゃあ、ええっと、ギューって抱きしめて欲しいな」

 

潤んだ瞳で自分を見つる愛しい妻の言葉にアッシュは

 

「ふふ、御安い御用だよ。ほら、これで良いかな」

 

抱きしめ合い重なり合う二人の身体、そうして見つめあった二人は濃厚な口付けを交し合い

 

「えへへへ、幸せだなぁ。アッシュの身体、とってもたくましくて暖かくて……」

 

頬をすりすりとすりつけながらナギサはそんな事を告げる。もはや二人の目にヴェンデッタとケルベロスは全く映っていない。

 

「と、二人は隙があると、むしろあろうとなかろうとすぐいちゃつき出すおしどり夫婦なんだ、仲良きことは美しいね!」

 

「あ、そう」

 

すっかりとやさぐれたヴェンデッタはそんな風に答える。

 

「アッシュ……アッシュ……アッシューーー!」

 

「ナギサ……ナギサ……ナギサーーーーー!!!

 

完全に二人の世界へと突入してしまった二人。どうしたものかと思案していたところで高らかな笑い声が響く

 

「オーホッホッホ、相変わらず男女愛などというものに貴方は現を抜かしているのね、それでも誇り高きアマツの血筋かしら!」

 

「この声は……現れたなドクターシズル!」

 

ババーンという効果音付きで現れたドクターシズルとそれに付き従うアオイ・漣・アマツとチトセ・朧・アマツ。彼女達こそが至高腐界計画を推し進めるアストロレンジャーの敵である!

 

 

「うわぁ……これまた如何にもって感じの格好をしているわね。朝に放送したら全国のお母様から苦情が来そうだわ」

 

今のシズルが身にまとうのは如何にも悪の女幹部といった感じのボンテージ姿、色々と危なくて全国の健全な少年に対する性への影響が危惧される。

 

「かつて旧暦の頃ギリシャの哲学者であるプラトンは言ったわ。異性愛など所詮肉欲交じりのもの、同性愛こそが真に肉欲の絡まぬ真の愛なのだと」

 

世に言うプラトニックラブの語源である

 

「そして我らアマツはそんな同性愛をこそ奉じる一族」

 

「ねぇ、だったらどうやって子孫残してきたの?」

 

炸裂するヴェンデッタの容赦の無いツッコミを無視してシズルは続ける

 

「にも関わらず!異性愛などに現を抜かすとは何事か!さあ、こちらに来るのよナギサ・奏・アマツ!そして我らと共に手を取り合い至高腐界計画を推し進めるのよ!」

 

「てめぇはゼファー総受け、私はヴァルゼライド総統総攻め、そこに何の違いもありはしねぇだろうが!」

 

「違うのだ!」

 

「貴方の仲間の二人、手を取り合うどころか取っ組み合いの喧嘩しているけど」

 

完全にツッコミ役と化したヴェンデッタ。周りが酔っ払っているときに素面でいるとこのように苦労することになるのである。

 

「うわーん、アッシュー自分がもてないからって僻んでいる喪女の嫉妬だよー怖いよー」

 

「よしよし、大丈夫だよ、ナギサ。何があったって君は俺が守って見せるから。愛しい君に指一本だって触れさせるものか」

 

「アッシュ……」

 

「ナギサ……」

 

「だだだだ、誰が僻んでいる喪女の嫉妬じゃーい!!!!別にずっと付き合っていた恋人寝取られたから世のいちゃついているバカップルもみんな私と同じ目に合えば良い、みたいな八つ当たりでやっているとかそういうわけじゃないわよーーー!!!」

 

「あ、図星だったのね」

 

ある特定の層に喧嘩を売っている気のする発言をする二代目アストロレンジャーの紅一点アストロピンクとそんな発言にいきり立つドクターシズル。そしてそんなシズルを意に介さず再びイチャイチャしだすバカップル、悲しいまでの勝者と敗者の明暗がくっきりと浮き出る光景がそこにはあった。

 

「ふん、そんなイチャイチャしていられるのも今のうちよ。我らの計画が完遂した暁には貴方の愛しの彼もギルベルトとダインスレイフの鬼畜攻めやヘリオスの強き攻めの餌食と言ったアッシュ総受けの対象に……」

 

「あ゛」

 

アッシュに手を出すと聞いた瞬間にどこか気弱な印象だったナギサ・ホライゾンの雰囲気が一変する。

 

「お前、今なんていった。アッシュに手を出すとそういったのか……」

 

凄まじいまでのプレッシャーが彼女から立ち上る、そうしていざ怒りのままに襲い掛かろうとしたところで

 

「ほら、ナギサ。落ち着いて落ち着いて、俺のために怒ってくれるのは嬉しいけど俺なら大丈夫だよ。何があっても君への愛を俺が失うなんて有り得ないんだからさ」

 

後ろから怒る妻を優しく抱きしめてアシュレイ・ホライゾンは優しくそんな風に告げる

 

「アッシュ……うん、そうだね。もてない喪女の八つ当たり位笑って受け流していないと駄目だよね、私はこんな素敵な旦那様がいてとっても幸せなんだもん。これも幸せ税みたいなもんだよね」

 

「ああ、彼女はよりにもよって男に恋人を寝取られたかわいそうな人なんだ。優しくしてあげよう」

 

そんな風にどこまでも意に介さずに二人の世界へと突入しだす。

 

「バカップルとかマジで見ていてむかつくんですけどー」

 

「ああ、もう創作意欲が萎えたわ、マジで萎えたわ」

 

そんな事を言いながらあからさまに不機嫌そうにするアオイとチトセ

 

「キーーーーーー、どこまでも馬鹿にして!!!もう良いわ、貴方達纏めて始末してあげるわ!!!来なさい我らの至高腐界を彩る真の愛を知る戦士達よ!!!」

 

そうして現れたのはウホッイイ男な軍勢。ヤラナイカ?とそんな言葉を口にするホ〇の軍勢である

 

「おおっと、悪いが俺の仲間達には一切手を出させやしないぜ!」

 

「部下を守るのが上官の役目なれば。君たちには彼らに指一つ触れさせはしない」

 

そんな中現れたのはアストロレッドとアストロブラックの両名。イイ男が増えたことで至高腐界の連中はいきり立つ、これが至高腐界の連中の恐ろしさである。

 

かくして全員が揃ったアストロレンジャーは戦隊物のお約束(名乗りを挙げる)を行なう

 

「燃える本気!明日へと踏み出す勇気の戦士!アストロレッド!」

 

「光を尊ぶ守護の盾!人々を守る正義の戦士!アストロブラック!」

 

「優しき過去を奉じる冥府の番犬!優しさの戦士!ケルベロス!」

 

「ナギサを愛する彼女のためだけの英雄!絆の戦士!アストロブルー!」

 

「アッシュの事が大好きな女の子!愛の戦士!アストロピンク!」

 

「「「「「魔星戦隊アストロレンジャー!」」」」」

 

「さあ、行くぜ至高腐界共!全人類をホ〇にして人類を絶滅させんとするその邪悪な企み!俺たちが砕いてやる!!!うおおおおおおお」

 

かくして決戦の火蓋は切って落とされた。男同士の信頼関係を見ると熱く滾る至高腐界の軍勢を前に鍵を握るのは愛の力で結ばれたブルーとピンクの二人。負けるな!アストロレンジャー!全人類の未来は君たちへと託された!戦え!アストロレンジャー!

 

 

 

 

「と言う作品を出して荒稼ぎしてみようと想うのだけど、どうかしら良いアイディアだと思わない」

 

「おいコラ、ミツバのババア、てめぇふざけてんのか。なんで我が麗しの英雄が屑になってやがる!見ちゃいられねぇ、俺が脚本を書き直す!!!!」

 

 




ドクターシズルとの激闘、戦いの最中彼女は自身に秘められた悲しき過去を語りだす
次回、魔星戦隊アストロレンジャー「僕は誰よりも何よりも貴方に会えて良かった」
来週もこの時間に~メタルノヴァ!!!

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