スパロボ転生R(リファイン)   作:7誌

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熱中症+持病でぶっ倒れてました。


40~42週目

(40週目)

 

 むっがあああああああっ! あんの糞白スーツ気まぐれで霊亀皇の主砲ぶっ放してんじゃねーよ!?

 何が「この位は耐えてくれよ?」だ! 殺す気満々じゃねーか!!

 あークソ、このままじゃ何回ループしても孫光龍をぶち殺すなんて不可能だ。というか霊亀皇の森羅万象甲が厄介すぎる。

 正攻法で破ろうとしたら龍虎王単体じゃ無理だ。それこそ四神招魂形態になるか他の四霊の超機人でも連れてこないと話にもならん。

 せめて念動力の素養が一片でもあればなぁ……念は念でも俺にあるのは怨念だし……せめて鋼機人の性能がもう少しまともならな……あ、良い事思いついた。

 超機人には劣るかもしれないが、上手く行けば現状の鋼機人よりマシな機体が手に入るかもしれない。

 

 思い立ったら吉日それ以外は凶日、という訳で即行動。

 お約束のアレコレで金を稼ぎ、件の書物は入手と同時にアーチボルト家に郵送。

 やる事やった後は久しぶりに中国のとある地方、具体的にはジョウヨウが封印されているあの山へと向かう。

 奴の埋まってる場所は既に把握している。一心不乱に掘りまくり、半年弱でかつて掘り当てた遺跡にたどり着く。

 カンテラ片手に先へと進み、妖機人が封印されている最奥へと到着する。

 

 妖機人ジョウヨウ、超機人を生み出した者達が人の魂を集めるために生み出した妖機人。

 何故こんな所に封印されているかは分からないが、こいつが保有している能力は素晴らしいの一言に尽きる。

 人間に寄生して操り魂を吸う。大量の水を召喚して地形を書き換える。自らの力で巨大な人形を造り使役する。

 飛ぶ事こそ出来ないがそれを補えるほどに多芸である。しかも造りだした人形の戦闘力も悪くない、格上の龍虎王と殴り合える位と言えばお分かりいただけるだろう。

 問題はどうやって手懐けるかなのだが……まぁ、所詮思い付きなので気軽に色々と試すことに……ん? 何でこっち見t

 

 

(41週目)

 

 油断した。鎖外したら即食われるとは思わなかった。

 いや、妖機人は(一応)人類の守護者だったバラルとも敵対してたんだから当然の反応なのか?

 こりゃ封印解く前にどうにか手懐ける方法見つけなきゃ喰われるだけだな。

 問題はどうやって手懐けるかだが……適当に餌でもあげてみるか?

 という訳で、書物を餌に変態をおびき寄せて捕獲してみた。

 姿形や戦闘方法こそ変態そのものな禁牙だが、これでも地機仙人という人外の一種。そこらの一般人を喰わせるよりは期待できるだろう。

 

「つー訳だ。こいつ喰わせてやっから俺の話を聞いてくれや」

「馬鹿ですかあなたは!? 制御下にない妖機人が人間の言葉に従うはずないでしょう!!」

「仕方ねーじゃん? 俺には念動力なんてないし、お前等の上司みたいに機人を操ったりできないんだから。思いついた方法片っ端から試すしかねーじゃん」

「だからって私を生贄するとかおかしいでしょう!? とても人間とは思え「いいからさっさと喰われてこい!」ぬわーっ!?」

 

 ギャーギャー煩い変態をジョウヨウの口に投げ入れ、投げ込まれたそれが咀嚼され飲み込まれるのをしっかり確認し、前回のように喰われないよう警戒しながら封印を解いていく。

 そして、最後の封印を外して数分後。

 特に動く様子を見せないジョウヨウに、心の其処から一息ついて語りかけようとした次の瞬間

 

「へ?」

『■■■■■■ッ!!』

 

 あっさり喰われた。

 

 

(42週目)

 

……うん、俺理解した。機械とはいえその中身がカビの生えた畜生では人間様の言葉は理解できないって言うのがよーく理解できた。

 向こうがこちらとの対話を拒むというならばそれもよかろう。機械は人間様には逆らってはいけないという事を教えてやろうじゃないか。主に暴力言語でなッ!!

 

 ジョウヨウが眠る遺跡を掘り出し、のこのこやって来た変態を嬲り殺しにする。

 ここまではほぼ前回と同じだが、今回は少し違う。

 

 取り出したるは大量の砲弾。

 以前の周回で美曜ちゃんに師事して何とか作れる様になった妖機珠を封印・浄化する為に使う機珠符、その応用で作れるようになった魂砲弾。

 俺の場合は一発作るだけでも彼女以上に命を削られてしまうが、余生の事など欠片も考えてないので問題ない。

 これを持ち込んだカノン砲に装填し、封印されて身動きできないジョウヨウ目掛けて発砲。

 魁龍に積まれているソレよりも威力は落ちるが、身動きできない相手ならこれで十分。

 

「お前が痛みに屈し! 媚を売るようになるまで! 撃つのを止めない! 安心しろ! 魂砲弾(おかわり)はたくさんあるからな!!」

 

 これは報復ではない。これは機械仕掛けの畜生如きが俺に逆らった事に対する罰であり、俺を含めた人間様に迷惑をかけない様にする為の躾である。

 

 という訳で、撃って撃って撃ちまくる。

 畜生が悲鳴を上げ始めたが、気にせずに撃ちまくる。

 狙いが逸れて封印の鎖に直撃したが、気にせずに撃ちまくる。

 解放された畜生が襲い掛かってきたが、気にせずにカノン砲を持ち上げて撃ちまくる。

 

 ……気にせず撃ちまくった結果、眼球に直撃くらった畜生が暴れ回ったせいで遺跡が崩落したが……俺のせいじゃないよね?

 

 

 

 

◇ ◇ ◇

 

 

 

「くたばりやがれぇえええええっ!!!」

 

 一体どうしてこうなっているのか、何故自分がこんな目に、霊亀皇へと斬りかかる鋼機人の手の中でジョウヨウは思った。

 

 漸く封印から解放されたというのに、どうして超機人の中でも最強に位置する四霊に挑まねばならないのか、とんでもない人間に発見されてしまった自身の不幸を嘆かざるを得ない。

 事ここに至っては逃げる事など出来ないし、自身を振るう偽機人へ移植された妖機珠に何をされるか分かったものではない。

 

 現在、彼は荒れ狂う海上で霊亀皇との勝率皆無な戦闘の真っ最中だった。

 最初は操者となった男の魂力が尽きるの待つつもりだった。所詮は強念の素質の無い人間、その身に宿した負念こそ恐ろしいがただそれだけの事。強念の素質の無い身で機人を操り続ければ魂力を削られ、最終的には死に至る。その時こそが解放の時。

 それまで男の復讐とやらが終わるまで従う振りをするのも一興と完全に楽観視していた。しかし、その考えは甘すぎたのだとすぐに理解させられた。

 

 誰が思うだろう、男の復讐相手が自分と同じ機人、しかも最強である四霊の超機人であった等とは。

 気づいた時には遅かった。男の負念に縛られ、妖機珠まで奪われた身では逃げる事さえ出来ず、死なない為にも戦うしか道はなかった。

 憎々しい四神の超機人と肩を並べ、四罪の二機を破壊した……だが、そこまでだった。

 

 霊亀皇から森羅万象砲が撃ち放たれ、四神を庇った偽機人ごとジョウヨウを消し飛ばした。

 

 ―――ああ、なんでこんなことに……何か悪い事でもしたかなぁ…?

 

 森羅万象甲とバラルの門が激突する中、己の不幸を嘆きながら、ジョウヨウは塵一つ残らず消滅した。

 




妖機人ジョウヨウを無理やり従えて参戦、四罪を撃破したものの龍虎王を庇って森羅万象砲の直撃を受けて蒸発。

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